熟年離婚したい!後悔しない準備とお金の問題を解説

  
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「熟年離婚したいけれど、その後の生活が不安で一歩踏み出せない」と悩んでいませんか?

熟年離婚で後悔しないためには、離婚後の生活設計をしっかりし、財産分与や年金分割といったお金の準備を戦略的に行うことが最も重要です。

適切な知識を持って正しく備えれば、経済的な不安を解消し、新しい人生を自分らしく再出発させることは十分に可能です。

熟年離婚したい女性の方に向けて、熟年離婚の特徴、準備すべきこと、失敗しないためのポイントを弁護士が解説します。

熟年離婚は普通の離婚と何が違う?

熟年離婚は、若い夫婦の離婚と比べて「お金」に関する問題が大きくなります

具体的な違いについて、多くの方が最も関心のあるお金に焦点を絞り、3つのポイントで解説します。

 

離婚後の経済的不安が大きい

熟年離婚では、離婚した後の生活費や老後の資金への不安が非常に大きくなります。

特に長年専業主婦だった方は、離婚後に自分で十分な収入を得ることが難しいケースが多いからです。

 

財産分与が比較的高額化しやすい

財産分与(ざいさんぶんよ:結婚生活の中で夫婦が協力して築いた財産を分けること)の金額が高くなる傾向があります。

結婚していた期間が長いため、預貯金や自宅、退職金など、分けるべき共有財産が多く蓄積されているからです。

 

年金分割が問題となりやすい

年金分割(ねんきんぶんかつ:婚姻期間中の厚生年金の保険料納付の払込記録を分け合う制度)の手続きが老後の命綱となります。

老後にもらえる年金の額が、離婚時の手続き次第で大きく変わってしまうためです。

 

 

熟年離婚の原因

当事務所の統計データ(熟年離婚の理由ランキング)をもとに、熟年離婚で多い離婚の原因をご紹介します。

 

性格の不一致

熟年離婚の原因として、男女とも多いのは性格の不一致です。

それほど深刻ではないように見えますが、長年にわたる価値観の相違が蓄積されて離婚に至るという方が多いと思われます。

 

精神的虐待

熟年離婚では、相手から暴言をはかれる、無視される、人格を否定される、などの被害に遭い、離婚を選択する方も多いです。

 

相手の不倫

男女とも、配偶者の不倫が発覚し、離婚を決意される方が多くいらっしゃいます。

 

浪費

男女とも、配偶者が高価なブランド品を買い漁るなど、無駄遣いを許せずに離婚を選択するというケースです。

 

女性特有の原因

子供が自立したので夫と同居する経済的なメリットがない

熟年離婚を決意する女性で多いのは、子供が大学や高校を卒業し、自立したことを契機に離婚を選択するというケースです。

 

夫が退職し、自宅に一緒にいるのが苦痛

その他、熟年離婚を決意する女性で多いのは、夫が定年退職したことで、自宅にいる時間が多くなり、そのことが苦痛で離婚を選択するというケースも目立ちます。

 

男性特有の原因

第2の人生をスタートさせたい

熟年離婚を決意する男性で多いのは、妻と離婚して第2の人生をスタートしたいという理由です。

 

自宅に居場所が感じられない

その他、熟年離婚を決意する男性で多いのは、自宅に自分の居場所がないというケースです。

妻からのモラハラを受けている男性に多い傾向です。

 

 

熟年離婚のメリット・デメリット

熟年離婚には、精神的な解放と引き換えに発生するリスクがあります。

ここでは多角的な視点から、メリットとデメリットを簡潔に比較します。

まず、メリットとしては、夫に対するストレスから解放され、自分の時間と精神的な平穏を取り戻せることがあげられます。

また、夫の親族と関わる必要がなくなり、 義理の親の介護や、親族付き合いの手間・義務から完全に解放されます。

続いて、デメリットとしては、経済的に不安定になることが挙げられます。

例えば、財産分与や年金分割を行うため、将来の老後資金が不足する恐れがあります。

また、1人で生活を支えなければならないため、日々の生活費を稼ぐために、高齢になってから新たに仕事を始めなければならない場合があります。

 

 

熟年離婚を考えたときに準備すべきこと

熟年離婚を考えたときに準備すべきこと

熟年離婚にあたっては、「離婚後の生活を安心して暮らせるかどうか」が最大のポイントとなります。

熟年離婚で後悔をしないためには、離婚後の生活を具体的にイメージして周到な準備をしておくことが大切です。

離婚後の生活を考えるうえで特に重要になるのは、住む家・当面の生活費・老後資金が準備できるかというところです。

具体的には、次のような準備をするようにしましょう。

 

離婚後に住む家を検討する

離婚した場合、通常は相手と別居することになるため、自分の住む家をどうするかが問題となります。

方法としては、主に以下のようなものが考えられます。

  • 賃貸マンションを借りて引っ越す
  • 実家に戻る
  • 引き続き自宅に居住する

住む家をどうするかという問題は、離婚後の生活設計に大きく関わる重要なものです。

したがって、それぞれのメリットやデメリットを踏まえて慎重に判断しましょう。

 

今後の生活設計を立てる

離婚後の経済状況を事前に把握し、生活設計を立てることは、離婚後の経済的困窮を防ぐために不可欠です。

単身生活では、食費、住居費、光熱費、保険料など、全ての費用を自身で負担する必要があります。

さらに、年齢を重ねるにつれて、医療費や介護費などの追加費用も考慮しなければなりません。

長期的な支出の見通しを立て、必要な収入や貯蓄額を算出した上で、就職活動や離婚条件の交渉を行いましょう。

FP資格を持つ弁護士に相談することで、法律問題だけでなく、離婚後の経済的なライフプランについても専門的なアドバイスを得られます。

 

財産分与の準備をする(共有財産の調査など)

夫婦が結婚している間に協力して形成した財産を、離婚時に分配する制度が財産分与です。

たとえ一方が専業主婦で収入がなくとも、共同で築いた財産は名義に関わらず原則として2分の1にされます。

特に熟年離婚では、分配対象となる資産が高額になりがちです。

そのため、財産分与の適切な実施は、離婚後の生活基盤を確立する上で極めて重要となります。

事前に財産分与の概算を把握し、必要な準備を進めておきましょう。

 

年金分割の見通しを立てる

年金分割とは、離婚する際、夫婦が加入していた厚生年金の保険料給付実績のうち、報酬比例部分(基礎年金部分は対象外とされています)について、多い方から少ない方へ分割する制度です。

熟年離婚の場合は、特に年金分割の影響が大きくなりがちです。

したがって、離婚後の生活設計において、年金分割のシミュレーションをして将来受け取ることができる年金について調べておくとよいでしょう

離婚に強い弁護士は、年金分割のシミュレーションを行ってくれる場合があるため、そのような弁護士に相談するとよいでしょう。

離婚時の年金分割をシミュレーションはこちら

 

婚姻費用を算定する

離婚前の別居期間中も、夫婦は互いの生活費を分担する義務があります。

収入が多い側は、少ない側へ「婚姻費用」を支払う必要があるのです。

金額は夫婦間の協議で決定できますが、通常は裁判所が用いる「婚姻費用算定表」を参考にします。

別居後の生活設計のため、事前に婚姻費用の概算を把握しておきましょう。

なお、当事務所は婚姻費用のシミュレーターをウェブサイトに掲載しており、無料で利用可能です。

婚姻費用計算シミュレーターはこちら

 

 

熟年離婚の流れと手続き

離婚する手段としては、「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」があります。

まずは当事者同士で話し合い合意により離婚する「協議離婚」を試みます。

当事者同士での話し合いでは合意できなかった場合、裁判所に話し合いの仲介をしてもらい、裁判所で合意することによって成立する「調停離婚」の手続きに進みます。

それでも合意ができなければ、「裁判離婚」に進み、裁判官に判断してもらうという流れになります。

熟年離婚の場合の「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」の流れ

「調停離婚」や「裁判離婚」は裁判所を通した手続きで解決までに時間がかかるため、できる限り「協議離婚」を目指すべきといえます。

ただ、当事者同士では冷静な話し合いが難しい場合があります。

また、専門知識がないと法律的に不利な条件であっても不利だと気づかないまま合意してしまうこともあり得ます

特に、財産分与は夫婦の財産状況によっては非常に難しい問題が生じることもありますので、専門家のサポートを受けながら慎重に進めることが必要になってきます。

したがって、まずは弁護士に代理人として相手と交渉してもらい(代理交渉)協議離婚を目指し、調停は次善の策とすることをおすすめします。

裁判所を通さないため時間や費用を節約できるうえ、専門家のサポートを得ることで適切な解決を図ることができます。

 

 

熟年離婚で失敗しないための4つのポイント

熟年離婚で失敗しないためには、決して勢いで離婚するのではなく、離婚後の生活を具体的にイメージして準備を整えることが必要です。

特に次の4つのポイントに注意するようにしましょう。

熟年離婚で失敗しないための4つのポイント

それぞれについて解説していきます。

 

①離婚したときの影響をよく考える

夫との生活から解放されたとしても、その先の生活が経済的にも精神的にも苦しいものであれば離婚したことを後悔してしまうかもしれません。

離婚した後の生活を幸せに送っていけるかどうか、よく考えることが大切です。

離婚したときの影響は人それぞれに異なりますが、経済面と健康面から考えるのがおすすめです。

経済面では、これまでご紹介したように、住む場所・当面の生活費・老後のための蓄えが確保できるかという観点から、就業・財産分与・年金分割などで賄っていけるか・困窮することはないかを考えるようにしましょう。

健康面では、老化による影響のほか、孤独な生活や体調を崩してもサポートしてくれる人がいないことに対する不安、夫や夫の親族との関係悪化、世間体の悪化などにより、心身ともに苦しくなってしまう可能性があることに留意しましょう。

離婚後に楽しみたい趣味・生きがいがあるか、子どもや友人が離婚後の生活を応援してくれるか、他人との交流の場があるか、再婚の見通しはあるかなどについて考えるとよいでしょう。

 

②離婚後のお金(収支)のことを調べる

離婚後は、食費、住居費、光熱費、保険料、医療費など全て自分で支払うことになります。

年齢を重ねていけば、医療費や介護費などもかさむ一方、働いて収入を得るということも難しくなってきますので、収支のバランスが変容していくことになります。

長期的な視点で支出を把握し、就業・財産分与・年金分割などにより充分に賄っていけるか、具体的に検討するようにしましょう。

離婚後の予測家計表をつけることがおすすめです。

老後資金の参考

予測家計表を作成した結果、離婚後の生活が困窮する可能性がある場合は、生活保護を検討する必要もあるので、専門家に相談するとよいでしょう。

 

③離婚までの道のりも厳しい場合があると覚悟する

離婚を切り出した後、離婚が成立するまでの道のりも厳しいものになることが多いです。

お互いに冷静に話し合い適切な条件で早期に離婚が成立するというのが理想的ですが、その真逆になる可能性もあります。

熟年離婚では、財産分与など検討事項がたくさんあり、感情的な争いも生じやすいので、裁判まで争われ多くの時間や費用がかかる場合もあります

離婚が成立するまでの期間は、離婚ができるのか不安に駆られ精神的な負担がかかります。

また、争いの中で、夫から過去の家事・育児・家計管理などに関することまで蒸し返されることもあり(裁判の書面で書かれることもあります)、非常に嫌な思いをする可能性もあります。

 

別居を開始しても・・・

熟年離婚では離婚成立までに時間がかかることが多いので、離婚を切り出す前や、切り出した後速やかに別居を開始することも考えられます。

その場合、夫に婚姻費用を請求することができますが、夫が請求に応じてすぐに支払ってくれるとは限らないので、別居後すぐにもらえるものとして当てにすることはできません。

夫が請求に応じて支払わない場合、婚姻費用の調停を申し立て、調停で金額等について話し合うことになります。

調停での解決は時間がかかるうえ、調停はあくまでも話し合いによる合意を目指す手続きであるため、合意ができなければ成立せずに終了します。

その次は「審判」という手続きで裁判官に決めてもらうことになりますが、「審判」で結論が出るまでに半年以上かかることもあります。

また、「審判」で結論が出ても夫が支払わない場合、夫の財産を差し押さえて強制的に回収する手段(強制執行)をとることはできますが、これをするのにも費用と労力を要することになります

したがって、離婚を切り出す前に仕事を見つけておいたり、当面の生活費を準備しておくようにしましょう。

別居後の当面の生活費として家計口座からある程度のお金を引き出した場合、状況によっては婚姻費用の前払いとして扱われたり、財産分与で考慮されたりすることもありますが、難しい問題となるので指摘された場合はすぐに弁護士に相談するようにしましょう

婚姻費用について、詳しくは以下をご覧ください。

 

④離婚問題に強い弁護士へ相談する

弁護士へ相談することにより、熟年離婚で問題となりやすい財産分与や年金分割について、早期に適切な解決を図ることができます

また、離婚問題に強い弁護士であれば、法律的に損をしないだけでなく、離婚後の生活設計を踏まえた最適な解決を提案してくれます。

離婚を考え始めたら、早い段階で相談することをおすすめします。

財産分与では夫婦の財産(共有財産)を正確に把握することが最重要となりますが、早い段階から弁護士から助言を受けて準備することにより、夫に財産を隠匿されてしまうリスクを回避することもできます

また、早い段階から相談することにより、熟年離婚で重要となる準備を周到に行うことができるしょう。

離婚を切り出した後も、弁護士に依頼していれば夫と直接やり取りせずに済み、夫の言い分についても法律的にどういう意味なのか説明してくれますので、精神的な負担を軽減することができます。

 

 

当事務所の解決事例|熟年離婚してよかった体験談

当事務所で解決した、熟年離婚の事例をご紹介します。

経済的・精神的な不安を乗り越え、前向きな再出発を果たされています。

 

精神的虐待を繰り返していた夫と熟年離婚を成立させた妻Kさん

長年、夫からの言葉の暴力(モラハラ)に深く苦しんでいたKさんは、弁護士が代理人として間に入ることで、夫と直接一度も話すことなく、スムーズに離婚が成立しました。

長年の激しい精神的苦痛から解放され、現在は新居で穏やかで明るいセカンドライフを送られています。

弁護士に依頼することで、モラハラ夫との熟年離婚を成立させたKさんの事例は下記のページをご覧ください。

 

退職金を含む財産分与を獲得して熟年離婚した妻Sさん

離婚後の生活費に強い不安を抱えていた専業主婦のSさんは、 弁護士が夫の財産を徹底的に調査し、将来支給される予定の退職金も含めて、適切な財産分与を勝ち取りました

十分な老後資金をしっかり確保できたことで、経済的な安心感を持って新しい人生を歩まれています。

弁護士に依頼することで、退職金を含む正当な財産分与を獲得して熟年離婚を成立させたSさんの事例は下記のページをご覧ください。

 

 

熟年離婚に迷われている方のよくあるQ&A

熟年離婚した場合のその後の女性はどうなる?

筆者の経験上、慎重に判断し、弁護士の適切なサポートを受けて、熟年離婚をされた方は、後悔などせずに穏やかに生活されている方が多い印象です。

ただし、離婚後の状況は人それぞれです。

1人で悩まず、離婚に強い弁護士に相談の上、慎重に判断なさってください。

 

熟年離婚すると悲惨な結末となる?

熟年離婚すると、環境が大きく変わります。

しかし、離婚を希望した方で、離婚後に悲惨だと思っている方は、筆者の経験上ほとんどいないように思えます。

もっとも、熟年離婚をすると、メリットだけではなくデメリットがあることも事実です。

そして、その程度は人によって異なります。

1人で悩まず、離婚専門の弁護士に相談の上、慎重に判断なさってください。

 

熟年離婚と別居、どちらが得?

「今すぐ離婚すべきか、それとも別居にとどめるべきか」という問題は、生活設計として非常に重要です。
経済的な不安が強い場合、あえてすぐには離婚をせず、別居して相手から「婚姻費用(別居中の生活費)」をもらい続ける方針が有効になる場合もあります

熟年離婚の場合は、子どもも独立していることがほとんどであり、養育費が見込まれる若年の離婚と異なり、毎月定額の入金は期待できません。

この点、別居期間中の婚姻費用であれば、毎月、定額の入金が期待できるため、自分の生活基盤をじっくり立て直すことができるかもしれません。

一方で、高額の財産分与が見込まれる事案など離婚後の生活の目処が立っている場合や、年金分割を行った方が婚姻費用よりも生活が安定すると見込まれる場合は、別居ではなく離婚を選ぶべきでしょう。

 

 

まとめ

以上、女性の方向けに、熟年離婚と若年離婚の相違点、準備すべきこと、流れと手続き、失敗しないためのポイントなどを解説しました。

離婚後の生活設計をしっかりすること、財産分与・年金分割について適切な解決をすること、そのために周到な準備をすることが重要なポイントとなります。

すでに熟年離婚を計画している方も、離婚したいけれども経済的な不安から離婚に踏み切れないという方も、お早めに専門の弁護士に相談することをおすすめします。

熟年離婚の問題に詳しい弁護士であれば、離婚した場合の見通しを立てつつ、準備すべきことについても具体的なアドバイスをしてくれるでしょう。

この記事が離婚問題でお困りの方にとってお役に立てれば幸いです。

 

 

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