離婚の弁護士費用の相場とは?費用の内訳や依頼時の注意点

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

離婚の弁護士費用とは?

離婚の弁護士費用とは、離婚事件を弁護士に依頼するためにかかる様々な費用のことをいいます。

離婚は、結婚している男女が「夫婦」という身分関係を解消する法的な問題です。

また、離婚に伴って、親権、養育費、面会交流、慰謝料、財産分与、年金分割なども解決する必要があります。

したがって、離婚問題に詳しい弁護士のサポートを受けることが想定されます。

その際に、下記でご紹介するような様々な費用が発生するのです。

法律相談料

通常、離婚問題では、弁護士に正式に依頼する前に離婚に関する相談を実施します。

ここでは、法的に離婚が認められるのか、離婚が認められる場合にどのような条件※となるのか、今後どのような流れになるのか、などの助言を受けることが可能です。

※条件としては親権、養育費、面会交流などの子供に関することや、財産分与、慰謝料、年金分割、婚姻費用などのお金に関することがあげられます。

着手金

法律相談後、弁護士にご依頼される場合は、通常、着手金が必要となります。

着手金は、弁護士が事件を処理するために最初に必要となる費用であり、報酬の前金のようなものといえます。

成功報酬

成功報酬は、事件が終了したときにその出来高に応じて発生する費用です。

例えば、離婚が成立したり、慰謝料や財産分与を支払ってもらったりしたときに、その成果に対する対価として合意した金銭を支払ってもらうこととなります。

親権や面会交流について争いがある場合、その結果(親権と獲得した、面会交流を実現した)に対しても、成功報酬が発生するケースも想定されます。

実費

弁護士は、事件を処理するために、様々な活動を行います。

例えば、裁判所に行く場合は交通費が発生します。

また、相手や裁判所に文書を送付するときは、コピー代、切手代、印紙代などが発生します。

これらの活動に伴う費用は、通常、実費として依頼者に支払ってもらうことになります。

タイムチャージ(時間制報酬)

日本では、離婚事件の依頼は上記の着手金・報酬金・実費の総額となることがほとんどです。

しかし、稀に着手金・報酬金の代わりに、弁護士が実際に活動した時間に応じて報酬を取り決めるケースもあります。

このような時間制報酬のことをタイムチャージといいます。

なお、アメリカなどでは離婚事件はタイムチャージ制が取られています。

日本では離婚事件においてタイムチャージ制を取っている法律事務所は執筆者が知る限り非常に稀です。※

※この制度は弁護士の労力と比例して報酬が増加していくので一見合理的に思えます。しかし、以下のような問題点があります。
すなわち、離婚事件のほとんどの依頼者は「弁護士に少しでも早く解決してほしい」と考えています。
タイムチャージ制は、時間をかけた方が弁護士の報酬が高くなるため、依頼者の上記利益の相反する面があります。
日本ではこのタイムチャージ制が一般的でないのはこのような実情を反映しているからと思われます。

弁護士費用を支払うタイミング

法律相談料は相談時、着手金は依頼時、成功報酬と実費は事件終了時となります。

タイムチャージ制については、様々ですが、通常は1ヶ月単位で集計して請求されることが多いかと思われます。

下表は上記の弁護士費用をまとめたものです。

項目 内容 支払時期
法律相談料 離婚に関する法律相談の費用 相談時:正式な依頼前
着手金 弁護士に依頼する際に発生する費用 依頼時
報酬金 出来高に応じて発生する成功報酬 終了時
実費 事件を処理する上で発生する費用:例えば交通費、切手代、印紙代、コピー代等 終了時 又は 都度

なお、タイムチャージ制は稀ですので、以下の解説は着手金・報酬金の場合を前提としています。

 

 

弁護士費用の相場

弁護士費用イメージ

離婚弁護士費用の最終的な総額は事件の内容によって全く異なります。

例えば、離婚問題には財産分与というものがありますが、この財産分与の経済的利益が0円の事件もあれば、億単位の事件まであります(億を超えることは滅多にありません。)。

また、離婚事件は通常、協議段階、調停段階、裁判段階があり、どれを依頼するかで金額が異なります。

したがって、最終的な費用の合計額はケース・バイ・ケースとなります。

もっとも、着手金についてはある程度、金額が固定されている場合が多い傾向です。

また、報酬金については、金額は固定されていなくても、その算出方法が固定されている場合があります。

そのため、弁護士費用の概算をお知りになりたい方は、ご依頼を検討されている法律事務所のホームページなどを確認されるとよいでしょう。

旧弁護士報酬基準について

2004年以前は、弁護士の報酬に関して、弁護士会としての基準がありました(旧報酬規程)。

参考:弁護士会

現在、弁護士報酬は自由化されており、各法律事務所が独自に定めていますが、旧報酬規程を踏襲している事務所も多いかと思いますので、紹介いたします。

離婚事件について、旧報酬規程は以下のように定めていました。

協議離婚の交渉を依頼するときの費用

財産分与、慰謝料等の請求がないケース
着手金 報酬金
20万円から50万円の範囲内の額 20万円から50万円の範囲内の額

 

財産分与、慰謝料等の請求があるケース

上記に加えて下記を加算。

着手金 報酬金
  • 経済的な利益の額が300万円以下の場合
    経済的利益の8%
  • 300万円を超え3000万円以下の場合
    経済的利益の5% + 9万円
  • 3000万円を超え 3億円以下の場合
    経済的利益の3% + 69万円
  • 3億円を超える場合
    経済的利益の2% + 369万円
  • 経済的な利益の額が300万円以下の場合
    経済的利益の16%
  • 300万円を超え3000万円以下の場合
    10% + 18万円
  • 3000万円を超え3億円以下の場合
    6% + 138万円
  • 3億円を超える場合
    4% + 738万円

※経済的利益とは、相手から受け取る金銭相手の請求を減額した分などをイメージされると良いでしょう。

 

なお、上記の額は、「依頼者の経済的資力、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し増減額することができる」と規定されていました。

このように、着手金や報酬金については一定の幅があることがおわかりいただけるかと思います。

これは、離婚事件と一口に言っても、様々な状況があって一律的に定めることが困難だからです。

 

離婚調停を依頼するときの費用

基本的には上記の「協議離婚の交渉の依頼」と同じです。

ただ、離婚交渉から離婚調停を受任するときの着手金は、上記の額の2分の1と規定されていました

 

離婚裁判を依頼するときの費用

財産分与、慰謝料等の請求がないケース
着手金 報酬金
30万円から50万円の範囲内の額 30万円から50万円の範囲内の額

 

財産分与、慰謝料等の請求があるケース

上記に加えて下記を加算。

着手金 報酬金
  • 経済的な利益の額が300万円以下の場合
    経済的利益の8%
  • 300万円を超え3000万円以下の場合
    経済的利益の5% + 9万円
  • 3000万円を超え 3億円以下の場合
    経済的利益の3% + 69万円
  • 3億円を超える場合
    経済的利益の2% + 369万円
  • 経済的な利益の額が300万円以下の場合
    経済的利益の16%
  • 300万円を超え3000万円以下の場合
    10% + 18万円
  • 3000万円を超え3億円以下の場合
    6% + 138万円
  • 3億円を超える場合
    4% + 738万円

離婚調停から離婚裁判を受任するときの着手金は、上記の額の2分の1と規定されていました。

離婚裁判の場合、交渉や調停よりも、解決までの期間が長期化し、労力の増加が予想されます。

そのため、基本的な事件(財産分与,慰謝料等の請求がないケース)の着手金や報酬金が増額されていたのだと考えられます。

 

離婚法律相談の費用

「30分ごとに5000円から1万円の範囲内の一定額」と規定されていました。

 

当法律事務所の弁護士費用について

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弁護士費用シミュレーション

上記のとおり、弁護士費用の最終的な金額は事案によって異なり、一概には言えません。

しかし、具体的な状況を前提とした場合、ある程度の金額を予想することは可能です。

当事務所は、離婚問題の典型的なケースをもとに、弁護士費用をわかりやすく算出して解説しています。

弁護士費用のシミュレーションについてはこちらをごらんください。

 

 

弁護士費用を支払えないときはどうすればいい?

弁護士費用の概算について、ご理解いただけたかと思います。

この記事をご覧の方の中には、弁護士費用を捻出するのが難しいとご心配されている方もいらっしゃるかと思います。

当事務所はそのようなご心配をされている方に対して、対応法をご紹介しています。

もし、弁護士費用の支払いが難しいと考えている方は、こちらのページをご覧ください。

 

 

離婚専門で実績のある強い弁護士を探すには

弁護士に依頼する場合、コスト(弁護士費用)はとても気になるポイントです。

弁護士費用は決して安価ではありません。

弁護士費用を支出する以上は、最終的に「その弁護士に依頼してよかった」と満足できることが重要となります。

離婚に強い弁護士の選び方について、くわしくはこちらのページをご覧ください。


弁護士費用についての注意点

弁護士費用について注意しておくべき点としては、以下の3点があります。

見積もりを提示してもらう

弁護士費用の最終的な金額は、具体的な状況とご依頼される内容によって異なります。

そのため、ご自身のケースでの弁護士費用の概算額を弁護士に確認されることをお勧めいたします。

明瞭会計の法律事務所であれば、法律相談時に弁護士費用の概算を質問すると、見積書を作成して渡してくれるでしょう。

 

疑問点や不安な点は必ず確認する

依頼時だけでなく、依頼後も、成功報酬の額や実費の金額は気になるかと思われます。

このような場合、依頼している弁護士には遠慮せずに質問すべきです。

事件が終了していない状況で、確定した額を伝えることはできませんが、ある程度の見込額については回答してもらえると思います。

 

その弁護士が「離婚に強い」か見極める

一般論として、コストは少ない方が好まれます。

例えば、普段使用する日用品などは安いに越したことはありません。

しかし、弁護士費用は日常的に支出する費用ではありません。

多くの方にとって、弁護士に依頼するという出来事は決して多くありません。

また、日用品とは異なり、弁護士のサービスは「依頼者の一生を左右する可能性」があります。

すなわち、依頼者にとっては「重要度が極めて高い買い物」となります。

このような「重要度が極めて高い買い物」に関して、安いことのみを理由に購入することは危険があると思われます。

「安かろう悪かろう」とならないようにするためには、「費用以外の面での弁護士選び」がとても重要となります。

端的に言うと、その弁護士が「離婚に強い」か否かを見極めることがポイントとなります。

 

 

まとめ

以上、離婚の弁護士費用の相場について、くわしく解説しましたがいかがだったでしょうか。

弁護士費用には、法律相談料、着手金、報酬金、実費などがあります。

弁護士費用の最終的な総額は事件の内容によって全く異なります。

また、離婚事件は通常、協議段階、調停段階、裁判段階があり、どれを依頼するかで金額が異なります。

この記事でご紹介したシミュレーションをご参考にしてもらえれば、ある程度の費用は予想できるかと思われます。

ただし、正確な金額については、法律相談時にお見積りを出してもらうようにされてください。

この記事が離婚問題でお困りの方にとってお役に立てば幸いです。

なお、デイライト法律事務所は離婚分野に圧倒的な実績をもっています

お近くに離婚に強い弁護士がいない方は、当事務所のオンライン相談をお試しください

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