不倫相手への対処法とは?ケース別に弁護士が解説

  
弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  

「不倫相手」とは、通常「自分の配偶者と不倫(交際)をしている人」のことを指します。

不倫相手への対処法としては、不倫関係の断絶を求める、慰謝料の請求をするといったことが考えられます。

また、自分が不倫をしている場合は、交際相手のことを「不倫相手」ということもあります。

この場合は、不倫相手との関係に悩みやリスクを感じている方も多いのではないかと思います。

そこで、ここでは、「不倫相手」について、立場別に、対処法やリスクについて解説していきます。

不倫相手とは

被害者から見た不倫相手

不倫の被害者は、不倫をした人の配偶者のことを指します。

そして、被害者から見たときの「不倫相手」とは、通常「自分の配偶者と不倫をしている人」のことを指します。

※ここでいう「不倫」は、配偶者以外の人と交際関係にあること(その裏返しとして、配偶者がある人と交際関係にあること)をいうものとします。

具体例

X子とY男が夫婦で、Y男がA子と不倫をしている場合は、X子が不倫の被害者となります。

X子から見たときの「不倫相手」は、通常A子のことを指します。

なお、Y男のように不倫をした配偶者のことは、「加害配偶者」などと呼ばれます。

被害者から見た不倫相手

 

一方加害者から見た不倫相手

不倫の「加害者」は、不倫をしている当事者2人となります。

不倫の当事者2人は、お互いがお互いに「不倫相手」となります。

具体例

X子とY男が夫婦で、Y男がA子と不倫をしている場合は、Y男とA子が不倫の加害者となります。

Y男にとっての不倫相手はA子であり、A子にとっての不倫相手はY男となります。

 

 

被害者の不倫相手への対処法

不倫の中止を求める

不倫は夫婦関係に大きな影響を及ぼすものですが、必ずしも離婚と直結するものではありません。

不倫が発覚しても、その後に夫婦関係を修復して結婚生活を続けることは十分考え得るものです。

ただし、それには不倫関係が断ち切られることが前提となるでしょう。

そのため、不倫相手に対し、不倫の中止を求める必要があります。

不倫相手と話し合う

不倫の中止を求める方法としては、まずは不倫相手に内容証明郵便などで通知を送り、その後に直接の話し合いか、書面等によるやり取りにより、誓約書等を取り付けるのが一般的です。

誓約の内容としては、①不倫関係を解消することと、②今後配偶者に接触しないことの2点は必ず入れる必要があるでしょう。

また、約束を確実に守らせるために、誓約を破った場合の違約金について定めておく場合もあります。

なお、不倫相手に対して慰謝料を請求する場合は、通常は誓約書を単体で作成するのではなく、慰謝料についての示談書に誓約条項を記載することになります。

どのような形式・記載内容にするかは、事案によって異なりますので、詳しくは離婚問題に詳しい弁護士にアドバイスをもらうようにされてください。

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不倫相手や夫(妻)に慰謝料を請求する

慰謝料とは、精神的な苦痛を被った場合に、加害者に対して請求するお金のことをいいます。

不倫の被害にあった場合、通常は精神的な苦痛を被ることになるため、一定の条件を満たす場合、加害配偶者と不倫相手に対して慰謝料を請求することができます。

不倫相手へ慰謝料を請求する方法

不倫相手への慰謝料は、まずは内容証明郵便などで通知を送り、裁判外で請求するのが一般的です。

そして、話し合い(示談交渉)で解決ができなかった場合に、裁判手続を利用するという流れになります。

慰謝料を請求する際に重要なポイントとなるのは、不倫をしたことの証拠を押さえることです。

証拠がないと言い逃れをされ、裁判でも不倫の事実を認めてもらうことが難しくなってしまいます。

もっとも、必要な証拠は事案によって異なります。

証拠の他にも、請求の可否や妥当な金額などについて見通しを立て、適切に進めていく必要がありますので、詳しくは不倫問題に詳しい弁護士に相談されることをおすすめいたします。

示談書を交わす

不倫相手との合意が成立した場合は、その合意内容を必ず書面(示談書)にしておくようにしましょう。

口約束や不適切な書面しかないと、合意の存在や内容が明確にならず、後で「言った・言わない」といったトラブルになる恐れがあります。

もっとも、どのような内容の示談書が適するかは事案により異なります。

また、法的に有効な示談書を作成するには専門知識が不可欠となりますので、作成の際には専門の弁護士への相談を強くおすすめいたします。

 

夫(妻)に離婚を請求する

不倫関係が継続され、夫婦関係が修復不可能な場合は、最終的には配偶者に対して離婚を請求することが考えられます。

離婚協議書を交わす

離婚することや離婚条件などについて合意ができた場合は、離婚届を出す前に、合意内容について書面を作成しておく必要があります。

離婚する際には、慰謝料以外にも、親権、養育費、面会交流、財産分与などの離婚条件についても取り決める必要があります。

これらについてもきちんと記載した、法的に有効な離婚協議書を作成することが重要です。

離婚協議書のサンプルについては、こちらをご覧ください。

なお、話し合いで離婚をすることができない場合は、調停や訴訟といった裁判所の手続きを利用していくことになります。

 

不倫問題に詳しい弁護士へ相談する

被害者と不倫相手の間には感情的な対立が生じやすく、直接やり取りをするとトラブルに発展する場合があります。

そのため、不倫相手との示談交渉などは、専門の弁護士に代理人として対応してもらうことをおすすめいたします。

不倫問題に詳しい弁護士であれば、請求・交渉・示談書の作成まで全般的にサポートをしてくれます。

また、加害配偶者と離婚する場合も、離婚問題として全般的なサポートを受けることができます。

 

 

一方加害者の不倫相手への対処法

不倫を止めるべき?

不倫は、犯罪行為ではないものの、民事上は慰謝料という形で責任追及され、離婚の理由にもなり得る危険な行為です。

また、不倫は「悪いこと」というのが一般常識として定着していますので、不倫が発覚した場合、社会的な信用を失い仕事に影響するなど、事実上の代償も決して小さくはないものといえます。

そのため、状況にもよりますが、不倫は止めるべきです。

(※)被害者が先に不倫をしたり、加害配偶者に暴力を振るったりしたことが原因で既に夫婦関係が破綻(修復不可能な状態)しており、離婚が成立する見込みがある場合などは、法的な責任追及をされるリスクは高くはありません。
このような場合は、社会的に非難されるリスクも通常の場合と比べれば低くなると考えることもできるでしょう。

不倫相手の本気度

自身が独身で、既婚者と交際している場合

この場合、事案にもよりますが、不倫相手の本気度は高くない場合が多いと考えられます。

不倫の最中は「妻(夫)とは離婚するつもりだから」などと言っていたとしても、実際に不倫が発覚して離婚問題となると、これまで築いてきた家庭や子どもを手放すことができず、夫婦関係の修復を望むようになるというケースは多い印象にあります。

自身が既婚者(加害配偶者)である場合

不倫相手が独身の場合は、不倫相手の本気度が高いケースもあるでしょう。

場合によっては不倫相手が結婚を望んでいることもあり、ご自身もそれを望むことがあるかもしれません。

しかし、不倫をした側からの離婚請求は、裁判では原則認められないとされています。

そのため、被害者が離婚に応じない限り、当面(事案によりますが10年くらいといわれています)は離婚することが難しくなります。

仮に離婚に応じてもらえたとしても、離婚条件などの取り決めで多くの時間を要することが予想されます。

そうしている間に、当初は本気度が高かった不倫相手も待つことができなくなり、別れを切り出されるという可能性も否定できません。

また、不倫相手も既婚者である場合(いわゆる「ダブル不倫」の場合)は、お互いが加害配偶者の立場も持つため、さらに複雑な問題が生じる可能性があります。

仮にお互いに離婚できたとしても、お互いに慰謝料の支払い、子どもと離れるなど、大きな代償を負う可能性は高いでしょう。

 

被害者から慰謝料を請求された場合

被害者から慰謝料を請求された場合は、まずは請求内容を検討することが大切です。

法律的に状況を整理せず、請求内容を全て認めたり、逆にやみくもに反論したりすると、事態を悪化させる恐れがあります。

金額の妥当性を検討する

不倫を認める場合は、金額の妥当性を検討することがポイントとなるでしょう。

不倫の慰謝料の相場は、裁判では100万円〜300万円になる場合が多い傾向にありますが、被害者からは相場を大幅に上回る金額を請求されるということも珍しくはありません。

もっとも、妥当な金額というのは事案により異なりますので、詳しくは離婚問題に詳しい弁護士に相談されるようにしてください。

求償権の主張を検討する

不倫の慰謝料は、被害者に対しては、不倫の加害者2人が共同で(どちらがいくらずつ支払わなければならないという分担割合なく)全額について支払義務を負っています。

しかし、不倫の加害者2人の間では、不倫の責任度合い(どちらが主導したかなど)に応じて分担されるものと考えられています。

そのため、仮に加害者の一方が被害者に対して慰謝料の全額を支払った場合、もう一方の加害者の分担額を立て替えている形になるため、この分の清算を求めることができます(これを「求償」(きゅうしょう)といいます。)。

具体例

  • X子とY男が夫婦で、Y男がA子と不倫をした
  • 不倫の慰謝料の全額は200万円である
  • Y男とA子の間の分担割合は2分の1(100万円ずつ)である

このケースで、X子がA子に対して200万円を請求し、A子がこれを全額支払った場合、A子はY男に対し、100万円を求償することができます。

求償権の主張を検討する

したがって、自身が分担額以上の慰謝料を被害者に支払った場合は、不倫相手に求償権を行使することを検討することになるでしょう。

なお、X子とY男が離婚をしない場合、X子とY男の財布は共通であるのが通常です。

そうすると、X子がA子から200万円の支払を受けても、A子がY男に求償をすれば、結局X子・Y男の財布に入るお金は100万円ということになります。

そのため、A子はX子に対し、Y男に求償しないことを条件に、支払額を100万円とするとの交渉ができる可能性があります。

示談書を交わす

被害者と示談が成立した場合は、必ず示談書を作成するようにしましょう。

求償が絡む場合などは、被害者・加害配偶者・不倫相手の三者間で示談書を作成することもあります。

法的に有効な示談書を作成しておくことは、後で被害者や不倫相手とトラブルになることを防止するのにも役立ちます。

もっとも、いったん有効な示談書が作成されれば、後から示談書の内容を覆すことは困難になるため、記載内容はよく吟味する必要があります。

そのため、示談書作成の際には、不倫問題に強い弁護士に相談のうえ、慎重に進めることをおすすめいたします。

不倫問題に詳しい弁護士へ相談する

ご自身が不倫の当事者となっている場合(過去に当事者であった場合も含む)、慰謝料、離婚、不倫相手とのトラブルなど、様々なリスクを抱えていることになります。

まずはそのようなリスクが顕在化する前に不倫を止めることが望ましいといえますが、既に問題を抱えている場合はお早めに不倫問題に詳しい弁護士に相談されることをおすすめいたします。

 

 

まとめ

以上、不倫相手への対処法について解説しましたが、いかがだったでしょうか。

自分の配偶者が不倫をしている場合は、不倫相手に対し、不倫関係の断絶を求める、慰謝料の請求をするといった対処法が考えられます。

自分が不倫をしている場合は、不倫のリスクを理解して不倫をしない・止めることが重要です。

しかし、万一リスクが顕在化した場合は、お早めに専門家にご相談ください。

当事務所では、離婚問題を専門に扱うチームがあり、不倫問題について強力にサポートしています。

LINE、Zoomなどを活用したオンライン相談も行っており全国対応が可能です。

不倫問題については、当事務所の離婚事件チームまで、お気軽にご相談ください。

この記事が、不倫問題にお悩みの方にとってお役に立てれば幸いです。

 

 

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