不倫の示談書|書き方と注意点【テンプレート付】

  
弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  保有資格 / 弁護士・入国管理局申請取次者・3級ファイナンシャルプランナー

不倫の示談書とは、パートナーが不倫したときに、不倫による慰謝料などに関して、そのパートナーや不倫の相手との間で締結する合意書のことです。

このページでは、弁護士が不倫の示談書のテンプレートや書き方、無効にならないための注意点などを紹介しています。

テンプレートは、すべて無料でダウンロードが可能ですので、ご参考にされてください。

不倫・不貞行為の示談書とは

不倫とは

不倫とは、通常、結婚関係にある夫婦の一方が、夫もしくは妻以外の人物と交際していることをさす言葉であり、浮気と同じような意味です。

不貞行為は、実務上「配偶者以外の者と性的関係(肉体関係)を結ぶこと」と考えられており、上記の不倫よりも狭義に解釈されています。

裁判所や弁護士などの法律実務家は、肉体関係がある事案では、不倫や浮気という言葉ではなく、「不貞行為」という言葉を使うのが一般的です。

しかし、ここではわかりやすくするために、不倫という言葉を使って解説しています。

 

示談書とは

不倫の示談書とは

示談書とは、当事者の合意内容を書面にしたものを言います。

不倫の示談書は、不貞行為による慰謝料に関して、加害者と被害者との間で交わす示談書となります。

 

 

示談書の書き方・テンプレート

ここでは、示談書のサンプルを掲載しております。

すべて無料でダウンロードが可能ですので、ご参考にされてください。

また、あわせて、不倫の示談書の自動作成ツールも用意しておりますので、そちらでも示談書のサンプルを作成可能です。

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不倫の示談書自動作成機

もっとも、相談者の方がおかれた状況は多種多様であり、どのような方法を選択すべきかは一概に言えません。

※書式の使用は、離婚問題に苦しむ当事者個人の方及び弁護士のみとさせていただきます。行政書士などの他士業その他の事業者の方に対しては、弁護士法違反(非弁活動)のおそれがあるため、無断使用を一切認めておりません。

 

不貞慰謝料の示談書(不貞相手との合意のテンプレート)

このテンプレートは、不貞行為の被害者(不貞行為をされた配偶者)と不貞の相手(配偶者の浮気相手)が慰謝料等について合意をする際に使用する示談書の記入例です。

  • 謝罪の文言や口外禁止条項(内容を秘密として他にはしゃべらないこと)
  • 一括払いの場合と、分割払いの場合の支払い方法

を記載しています。

不貞慰謝料の示談書(不貞相手との合意のテンプレート)

分割払いの場合は、万一、支払いが滞った場合のペナルティ(期限の利益喪失と遅延損害金)として懈怠約款を記載するのが一般的です。

示談書の最適な内容は、個別具体的な状況によって変わってきます。

あくまで参考程度にとどめ、詳細は離婚に詳しい弁護士に助言をもらうようにされてください。

【不貞慰謝料の示談書(不貞相手との合意)】のひな形の画像

【不貞慰謝料の示談書(不貞相手との合意)】のひな形をダウンロード

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不貞慰謝料の示談書(3者間:夫、妻、不貞相手の合意のテンプレート)

この書式は、不貞行為の被害者(不貞行為をされた配偶者)と不貞行為の加害者である配偶者と、不貞の相手(配偶者の浮気相手)が慰謝料等について、3当事者間で合意をする際に使用する示談書のテンプレートです。

記入例では、慰謝料の額や支払い方法のほかに、謝罪文言や口外禁止条項を記載しています。

また、支払い方法については、一括払いの場合と、分割払いの場合を記載しています。

不貞行為は、共同不法行為であり、慰謝料の支払い義務の法的性質は不真正連帯債務であると考えられています。

簡単に言うと、次のとおりです。

甲:被害者(妻とします。)
乙:加害者(不倫をした夫とします。)
丙:加害者(不倫の相手女性とします。)

不真正連帯債務のイメージ図

上記の例で、仮に、慰謝料の額が300万円だとします。

このとき、加害者の乙と丙は、その全額の賠償義務を負っています(連帯責任)。

なお、被害者の甲の損害は300万円ですので、全額を回収したら、それ以上の金額を受け取る権利はありません。

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不貞行為について

【不貞慰謝料の示談書(3者間:夫、妻、不貞相手の合意)】のひな形の画像

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不倫の示談書の自動作成ツールはこちら

 

 

示談書を取り交わすまでの流れ

示談書を取り交わすまでの流れ

不倫の示談書テンプレートを入手した後は、実際にどのように話し合いを進め、どのような手順で示談を交わすのかを正確に把握しておくことが大切です。

具体的な示談成立までの流れは以下の通りです。

まず、不倫の確実な証拠(写真やLINEの履歴等)を確保したうえで、相手に対して慰謝料の金額や今後の条件(接触禁止等)を提示し、具体的な交渉を開始します。

双方が提示された条件に納得して合意できれば、その合意内容をもとに示談書を作成します。

示談書には合意した内容を正確に記載し、双方で誤解や記載漏れがないか慎重に確認します。

内容に問題がなければ、同じ書面を2通作成し、当事者双方が自署で署名・押印をして1通ずつ大切に保管します。

最後に、定められた期日までに慰謝料の支払いや約束事が確実に履行されたかを確認して完了です。

 

 

示談書が無効になる場合

示談書は、後から「言った・言わない」の事態を避けるために作成すべきものです。

しかし、せっかく作成しても、法的な効果が認められない場合があります。

以下、示談書が無効になる典型的なケースをご紹介します。

 

公序良俗(社会の道徳やルール)に反する場合

法律上、公序良俗に反する内容の合意は無効とされます(民法第90条)。

たとえば、以下のような条件を盛り込んだ示談書は無効となる可能性が高いです。

  • 相場から著しく離れた法外な慰謝料(例:数千万円〜数億円など)を支払わせる約束
  • 相手の人権を侵害するような条件(例:「一生奴隷として仕える」「会社を辞めさせる」など)
  • 実現不可能な条件の要求

引用:民法|e-Gov法令検索

 

詐欺や強迫(脅し)によって作成された場合

相手を騙したり(詐欺)、「示談書にサインしなければ会社や親族にバラす」などと脅したり(強迫)して作成させた示談書は、後から取り消すことができます(民法第96条)。

脅して無理やり示談書にサインをさせても、裁判で強迫を主張されると示談が取り消されるおそれがあります。

冷静に話し合いを行い、双方の合意のもとで書面を作成することが大切です。

 

 

公正証書を作成すべき?

慰謝料の支払い方法が分割払いで、支払期間が長期間に及ぶ場合は、示談書を公正証書にしておくことをおすすめします。

公正証書とは、公証人が公証人法・民法などの法律に従って作成する公文書のことです。

公正証書は、公文書ですから高い証明力があります。

公正証書のテンプレートは、以下のページからダウンロードが可能です。

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公正証書のテンプレート

 

 

示談書は離婚後も効力がある?

離婚の有無は不倫の示談には影響しないため、基本的に示談書の効力は離婚後も認められます。

例えば、結婚している間に不倫の示談書を作成し、その後離婚してしまうケースは多々ありますが、そのような場合でも示談書自体の効力に変わりはありません。

 

 

示談書なしで請求できる?

不倫の事案の中には、口頭で合意したものの、示談書を作成しなかったというケースもあります。

和解契約自体は、口頭の合意でも成立します。

【根拠条文】

(和解)
第六百九十五条 和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。

引用元:民法|e-Gov法令検索

したがって、請求できる可能性はあります。

しかし、問題となるのは、後から加害者に「合意していない」と主張された場合です。

このような場合、合意内容について、被害者側が主張立証の責任を負います。

簡単に言うと、証拠がなければ裁判所は請求を認めてくれません。

したがって、このようなケースでは不倫の証拠を確保することが重要となります。

 

 

誓約書と示談書は違う?

示談書は、権利者と義務者双方の合意内容を記載しますが、誓約書はあくまで加害者の一方的な約束を書面にしたものです。

例えば、加害者が不倫について、事実を認め、慰謝料「100万円を支払います。」という誓約書を記載したとします。

この場合、被害者側から、追加で50万円の慰謝料を請求された場合、加害者は支払わなければならない可能性があります。

誓約書の内容は、あくまで加害者の約束事であるため、トラブル予防という観点からは不十分なケースがあるのです。

そのため、状況にもよりますが、基本的には誓約書よりも示談書の方をお勧めいたします。

 

 

不倫の示談書についてよくある質問

不倫の示談書作成にあたって、よく寄せられる質問にお答えします。

 

示談書を作成するタイミングはいつですか?

相手と慰謝料の金額や支払い方法、接触禁止などの条件について、すべての合意が整ったタイミングで作成します。

話し合いの途中で作成してしまうと、後から条件が変わった際にトラブルの原因となりますので、最終合意に至ってから書面化しましょう。

 

示談書は自分で書けますか?

ご自身で作成することも可能です。

当サイトで提供している無料テンプレートや自動作成ツールを活用すれば、一般的な内容の示談書は作成できます。

ただし、法的な記載漏れや曖昧な表現があると、後から無効になったりトラブルが再発したりするおそれがありますので、専門の弁護士に内容のチェックを依頼することをお勧めします。

 

示談書の作成費用はどちらが負担しますか?

示談書の作成費用(弁護士費用等)をどちらが負担するかは、当事者間の話し合いによって決まります。

実務上は、示談書作成を依頼した側が負担することが多いです。
もっとも、その分を慰謝料の一部に含める形で、実質的には加害者側に負担させているケースもあります。

 

合意した示談書の内容を後から修正することはできますか?

一度双方で署名・押印して締結した示談書は、原則として後から勝手に変更することはできません。

修正したい場合は、双方の合意のもとで、新たに「示談書」を作り直したり、「覚書(おぼえがき)」として取り交わす必要があります。

 

 

まとめ

以上、不倫の示談書について、書き方や注意点について、詳しく解説しましたがいかがだったでしょうか。

不倫の示談書は、法的な有効性が認められることが重要です。

また、被害者側、加害者側のいずれかの立場によっても、有利な条項の内容は異なります。

そのため、示談書の作成を検討されている方は、離婚・男女問題に精通した弁護士へのご相談をお勧めいたします。

専門の弁護士であれば、示談書について、適切な助言をしてくれるでしょう。

この記事が、示談書作成を検討されている方にとって、お役に立てば幸いです。

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