離婚するべきか悩んでいるときに使えるチェックリスト

「配偶者との関係がうまくいかず、離婚すべきか迷っている」
そんな悩みを抱えている人は少なくありません。
医療の発達によって平均寿命が上がり、また、少子化にともなって子どもの育児期間が短くなっている現代、「夫婦2人で生活する期間」も長くなっています。
一度しかない人生、「本当にこの人と今後も生活を共にし続けていいのだろうか」と迷う方も多くいます。
そんなときは、今の夫婦の現状や配偶者の特徴を細かくチェックすると、離婚すべきかについて考えを整理できるでしょう。
この記事では、離婚を迷っているときに有効に使えるチェックリストを解説と共にご紹介しています。
また、離婚原因について男女で比較しながら考察し、夫婦関係が壊れる前兆についても解説しています。
離婚するべきか? チェックリストで診断
ここでは、離婚するべきか判断するためのチェック項目を次の4つの類型に分けてご紹介します。
- ① 配偶者の特徴・行動傾向
- ② 夫婦や家族の関係性
- ③ あなた自身の心身の状態
- ④ 離婚後の生活の見通し
離婚とは、あなたのこれからの人生を大きく変える決断です。
この4つの類型の項目に、それぞれどの程度該当するのかを明らかにすることで、今の現状をより客観視することができるはずです。
配偶者の性格的特徴や行動傾向から見て、上記のような項目に当てはまる場合には、婚姻生活を継続することが難しい可能性があります。
特に、配偶者からDV(ドメスティック・バイオレンス)の被害を受けたときや、配偶者が子どもに対して虐待をしている場合は、自分の心身や子どもの安全を守るために、離婚を考える人が多いでしょう。
DVとは、配偶者・恋人・内縁関係の相手などの親密な関係にある、または過去にそのような関係にあった者から振るわれる、精神的・身体的な暴力のことをいいます。
DVには、殴る・蹴るなどの身体的暴力と、言葉や態度などで相手の心を傷つける精神的暴力に分かれます。
令和2年度に法務省が実施した調査結果によると、離婚した夫婦のうち、肉体的暴力が原因と回答した方が約8%だったのにたいし、精神的暴力が原因と回答した方は21%にも上りました。
参考:協議離婚に関する実態調査結果の概要 P19 Q11表|法務省ホームページ
身体的暴力だけでなく、パートナーの心ない言葉や態度による傷つきも、充分に離婚原因になるのです。
配偶者から身体的・精神的なDVを受けているケースでは、早急にあなた自身や子どもの身の安全を確保しなければならない場合もあるため、信頼できる周囲の人や公的な相談窓口に相談しましょう。
夫婦の関係性が修復不可能なほど悪化している場合や、配偶者の親族との関係が悪く、日常的に強いストレスがあるような場合は、離婚を検討する必要があります。
また、夫婦の会話がほとんどなかったり、セックスレスが続いているなど、夫婦間のコミュニケーションが希薄になっている場合も注意が必要です。
特に夫婦関係に亀裂が入りやすい時期として、子どもが生まれたタイミングが挙げられます。
子どもが生まれると、家庭の生活形態が大きく変化します。
そのため、配偶者への期待や欲求が急激に高まる一方で、夫婦がお互いに余裕がないために、それがなかなか満たされない状態が生まれやすくなります。
妻は、「夫にもっと育児に協力してもらいたいのに、期待に応えてもらえない」と考え、夫のほうは、「妻がイライラしているのが嫌で、家庭の居心地が悪い」と考えやすいのです。
このような夫婦それぞれの不満が、夫婦関係を悪化させる原因となる場合があります。
あなた自身の現在の心身の状態も、重要なチェックポイントです。
配偶者との共同生活が続いていく中で、本人も気づかないうちに、じわじわと心が蝕まれている場合があります。
離婚を検討する段階で、現在のあなた自身の心身の状態を改めて確認し、本当に離婚するべきかを考えましょう。
中には、自分で自分の状態を客観的に見られない場合もあります。
そんなときは、あなたのことをよく知っている人から、「結婚前と結婚後であなたがどう変化したか」について、客観的な意見をもらいましょう。
離婚後の生活の見通しがどの程度立っているかについても、重要なチェックポイントです。
離婚はゴールではなく、これからの人生のスタートラインです。
離婚後の生活をスムーズにスタートするためには、見切り発車で離婚に踏み出してしまわないよう、しっかりと離婚後の生活の準備をすることが大切です。
離婚したほうがいい夫婦の特徴とは?
離婚したほうがいい夫婦には、一定の特徴があります。
そもそも、結婚や離婚に対する考え方は、男女で違いがあります。
裁判所が公表している令和6年の司法統計によると、離婚調停は、男性からの申立てが15,396件、女性からの申立てが43,033件でした。
女性からの申立ては男性の約2.8倍となっており、女性からの調停申立てが圧倒的に多くなっています。
また、離婚した夫婦が考える〝離婚原因〟についても、男女によって大きな違いがあります。
実際、令和6年度の司法統計によると、離婚調停の申立て理由は、男女で大きく異なりました。

以上のことから、結婚生活や離婚に対する考え方に男女差があることがわかります。
ここでは、離婚したほうがいい夫婦の特徴について、男女別の離婚原因のランキングを元に、「離婚したほうかいい夫」と「離婚したほうがいい妻」に分けて解説します。
離婚したほうがいい夫の特徴
離婚したほうがいい夫の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 経済力に欠ける
- DVをする
- 不倫をする
- 金銭感覚が合わない
- ギャンブル依存、アルコール依存の傾向がある
- 妻と義家族との問題を放置する
- セックスレスの問題に取り合わない
司法統計の結果、特徴的なのは、女性が離婚を考える大きな理由が「経済的な問題」だということです。
この背景には、夫に対して甲斐性を求めたり、「主に家計を支えてほしい」と期待する妻の割合が多いことが考えられます。
つまり、何らかの事情で、夫の所得が妻の期待するレベルに満たないときや、金銭感覚の違いなどから予想外に家計が苦しくなったときなどに、妻は将来への不安を感じ、離婚を考え始めるのです。
さらに、女性特有の離婚理由として挙げられるのは「義両親との関係に悩んでいた」ということです。
日本の古い家族観の名残りによって、未だに〝嫁・姑問題〟で悩んでいる女性も多くいます。
特に地方では、家父長制の感覚が色濃く残っている家庭も多く、「嫁は義実家に尽くすべきだ」という考えを押し付けられて苦しんでいる女性が多いのが実情です。
離婚したほうがいい妻の特徴
離婚したほうがいい妻の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 精神的なDVをする
- 不倫をする
- 金銭感覚が合わない
- 夫よりも実両親との関係を優先する
- セックスレスの問題に取り合わない
- 夫と義家族との問題を放置する
男性は家庭に安心や癒しを求めることが多いと言われています。
そのため、妻からないがしろにされたり、妻とのすれ違いの生活が続いた場合、「期待していた結婚生活と違う」と考え、離婚を考えるようになるのです。
また、男性が考える離婚理由として多いのが「義家族との関係に悩んでいた」という点も特徴です。
一般的に、義両親との関係に悩んでいる人は、夫よりも妻の方が多いと思われがちですが、実際は多くの男性が悩んでいます。
結婚後も毎日のように実母と連絡を取り合う、足しげく実家に通う、といった妻に対しては、夫は不満を募らせてしまうでしょう。
特に、子どもが生まれるタイミングで、義両親との関係に悩み始める夫が多いです。
子どもが生まれると、子どもに関することで義両親との関わりが増えるのが一般的です。
しかし、妻の両親から子育てに関して過度に干渉されると、夫は不満を溜め込んでしまいます。
自分の不満をパートナーに理解してもらえない、悩みを軽く捉えられるという状況が相手への不信感を生み、夫婦関係の悪化の原因となるのです。
加えて、「夫婦間の性生活の不満」があげられるのも特徴です。
いわゆる夫婦のセックスレス問題であり、出産などを期に次第に夫婦のセックスの頻度が落ちる、またはまったくセックスをしなくなるという状態を指します。
男性は女性に比べ、夫婦のセックスレスの状態に危機感を覚え、離婚を検討し始めるといえます。
離婚するメリットとデメリット
一般的な離婚するメリットとデメリットは、以下のとおりです。
| 離婚するメリット | 離婚するデメリット |
|---|---|
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離婚する大きなメリットは、同居時の精神的な苦痛から解放され、ストレスのない平穏な生活を取り戻し、自分の人生を自由に設計できることです。
逆に、離婚する最大のデメリットは、経済面の不安が生じる可能性があることです。
婚姻中に配偶者が主に家計を支えていた場合ならばなおさら、たとえ共働きであっても、離婚後は一馬力で家計をやりくりしなければならないため、婚姻中と比べて経済的に苦しくなる可能性があります。
離婚に不安を感じている場合の対処法

信頼できる周囲の人に相談する
離婚することに対して不安を感じている場合、一人で抱え込まずに、実家の親族や親しい友人など、信頼できる人に相談に乗ってもらうことが大切です。
一般に、家庭に関することは視野狭窄になってしまいがちです。
そのため、他人の意見を聞くことで、自分の家庭の状況を客観的に見直すことができるのです。
家族療法やカップルセラピーを利用する
本来、夫婦は、どちらかが犠牲や我慢を強いられることなく、お互いの気持ちを尊重し、自分の考えや気持ちを適切に伝え合える関係でなければなりません。
なんらかの理由で夫婦関係が悪化してしまい、互いに建設的やコミニュケーションが取れなくなってしまったときは、第三者の力を借りることも有効です。
専門的な知識を有するカウンセラーの元で家族療法やカップルセラピーを受けることで、夫婦関係を修復できる可能性があります。
離婚に強い弁護士に相談する
どうしても夫婦関係を改善することができず、離婚を検討する場合もあるでしょう。
離婚を検討し始めた段階では、離婚に関する法的な手続きについて全く知識がない、という人がほとんどです。
そんなときは、一人で抱え込まずに、法律の専門家である弁護士に早めに相談することをお勧めします。
特に、離婚の条件面等で配偶者と揉めた場合や、家庭裁判所へ離婚調停を申立てることを検討している場合などは、弁護士の力を借りることで、解決に繋がりやすくなります。
具体的には、弁護士が裁判所への申立て手続きを代行してくれたり、相手方との連絡や調停での交渉などをサポートしてくれます。
離婚に迷っている方のQ&A
ここでは、離婚に迷っている方から寄せられた質問にお答えします。
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ハズレ夫かどうかを知る方法とは?
「ピンチの時に、妻や子どもを守るために行動してくれるか」を確認するとよいでしょう。
女性は、出産すると仕事を辞めたり、キャリアを諦めたりするケースが多く、必然的に、夫に経済面で頼らざるを得ない場合が多いです。
そんな状況の中で、「夫から守ってもらえない」と感じてしまうと、妻は夫と同居する意味が見出せなくなり、離婚を考え始めます。
逆に、一見「ハズレ夫」と思われる男性でも、いざという時だけは妻や子どもを優先して行動できる人もいます。
そのような家庭では、案外、妻が夫を見限らない場合が多いのです。
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夫婦が別れた方がいいサインは?
- 相手への関心や情がまったくない
- 配偶者のパーソナリティに問題がある
- 加害と被害の関係になっている
夫婦関係が完全に冷え切ってしまい、相手を軽蔑したり、見下す感情だけしか残っていないときは、その夫婦は遠からず離婚することになるでしょう。
また、あなたの配偶者が、モラルハラスメントの加害者のようなパーソナリティに改善しがたい問題がある場合も、将来に渡って共同生活を営むことが難しい場合があります。
加えて、夫婦がDVの加害・被害の関係になっており、その関係が解消されない場合も、その夫婦に明るい未来はないでしょう。
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離婚する前兆となるサインは?
離婚の前兆となるサインは、以下のとおりです。
- 金銭的な不安・問題が生じた
- 配偶者への愛情が薄れた
- 異性問題が生じた
- 長期のセックスレス
- 義家族との関係悪化
家庭の中で、このようなサインが1つでも見られたら、夫婦が関係性を再確認するターニングポイントかもしれません。
まとめ
以上、いかがでしたでしょうか。
離婚に迷っている方は、ぜひ本記事でご紹介したチェックリストを有効活用していただければ幸いです。
熟慮の末、実際に離婚を検討した際は、離婚や夫婦の問題に詳しい弁護士に相談し、状況を踏まえた具体的なアドバイスをもらうことをおすすめいたします。
当事務所には、男女問題に注力する弁護士のみで構成された離婚事件チームがあり、モラハラ問題を強力にサポートしています。
離婚についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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