交通事故の慰謝料請求に強い弁護士の見分け方とは?

執筆者:弁護士 木曽賢也 (弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士)


交通事故の慰謝料請求に強い弁護士の見分けるには、Googleの口コミを参考にすることや、交通事故に注力している弁護士かどうかなどを調べることが必要になります。

慰謝料増額のために、これから弁護士の依頼を検討されている方は、どのように弁護士を選択したら良いか迷われているという方も多いと思われます。

特に、初めて弁護士に依頼されるという方は、どの弁護士に依頼したら良いか見当もつかないかもしれません。

本記事は、交通事故慰謝料請求に強い弁護士を見分けるためのポイントをわかりやすく解説しております。

弁護士依頼を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

交通事故慰謝料でおすすめ弁護士とは?

Googleの口コミがよい弁護士がおすすめ

Googleの口コミは、交通事故慰謝料の良い弁護士を見つけるための一つの指標になります。

Googleの口コミは、実際にその法律事務所の弁護士に依頼された方の意見であり、とても参考になります。

また、ネット環境さえあれば、口コミはすぐに調べられるので、簡易的に情報収集ができるのでおすすめです。

 

Googleの口コミが最も参考になる理由

Googleの口コミは、ポジティブな評価もネガティブな評価も、基本的に事務所の方で掲載内容を選ぶことはできません。

そのため、率直な意見が記載されている可能性が高いです。

これに対し、法律事務所のWEBサイトのお客様の声は、ある程度取捨選択できてしまいます。

このことを考慮すると、Googleの口コミが最も参考になると考えられます。

ただし、実際の依頼者を装ってポジティブな評価を書いてもらうということをしているところもあり得るため、Googleの口コミも絶対的なものではありません。

 

ポータルサイトのランキング情報には注意

WEBサイトには、1つのページに様々な法律事務所の情報が掲載されているポータルサイトというものがあります。

ポータルサイトのランキングは評価の基準が不明ですので、安易に信用すべきではないと思います。

 

解決実績が豊富な弁護士

解決実績が豊富かどうかも、見極めるための重要なポイントの一つです。

例えば、その法律事務所のホームページに掲載されている、慰謝料についてどのくらい増額が成功したかなどの解決事例などを参考にするというものです。

解決実績が豊富であれば、確かな経験に基づいて対応してくれることが期待できます。

 

 

なぜ交通事故慰謝料で弁護士選びが重要なのか

交通事故の慰謝料について、適切な賠償金を受領するためには弁護士選びは重要です。

その理由としては、以下のようなものが挙げられます。

交通事故は専門性が高い

交通事故は、非常に専門性が高い分野です。

民法の不法行為についての知識はもちろんのこと、医学的知識もある程度おさえておく必要があります。

そのため、弁護士であれば誰もが同じ結果になるというわけでもないため、弁護士選びは重要といえるのです。

 

増額事由を見逃さない対応が必要

慰謝料には増額事由があります。

例えば、ひき逃げ、酒酔い運転、加害者が嘘をついたりして不誠実な態度を取るなどの事実があった場合は慰謝料が増額される可能性があります。

これらの増額事由は、交通事故に慣れている弁護士でなければ見逃されてしまう可能性があります。

 

 

交通事故慰謝料の弁護士の選び方とは?

交通事故慰謝料の弁護士の選びのポイント

①交通事故のWEBサイトが充実していること

交通事故のWEBサイトが充実していることは、弁護士選びの一つの要素になります。

なぜなら、WEBサイトが充実しているということは、それを執筆している弁護士の知識や経験が豊富であると推認されるからです。

WEBサイトは多くの方が閲覧するものなので、執筆している弁護士は、内容の正確性を担保するために多くの文献や裁判例を調査していると考えられるため、専門的知識を有しているといえます。

その法律事務所・弁護士がどのような交通事故に関するWEBサイトを構築しているか、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

実績の見方には注意する

WEBサイトで、交通事故の実績につき、「年間のお問合せ件数〇〇件」という広告がなされていることがあります。

もっとも、ここでいう「お問合せ件数」は、文字通り、単に事務所にお問合せがあっただけであれば、本当に実績があるか不明です。

極端な話ですが、年間に100件お問合せがあったとしても、そのうち実際に弁護士が受任した件数が5件だけであると、その年には5件分の受任経験しかないことになります。

したがって、実績の記載についてはあくまで参考程度にとどめるのが良いでしょう。

 

②交通事故に注力していること

弁護士の数が少なかった一昔前は、弁護士はあらゆる分野をこなすのが通常でした。

もっとも、弁護士の数が増えた最近の実情として、ある一定の分野に絞って業務を行う弁護士が増えました。

このような現状を踏まえ、弁護士を選ぶ際のポイントとして、「その弁護士が交通事故に注力していること」というものが挙げられます。

交通事故に注力している弁護士であれば、慰謝料等をどのように請求し、どのラインで合意すべきかを熟知していると考えられ、依頼者にとってよりよい解決が期待できます。

 

弁護士紹介等をチェック

交通事故に注力しているかどうかは、その法律事務所のサイト上の「弁護士紹介」欄を見ればわかることが多いです。

弁護士紹介欄に、交通事故に関する事項の記載があれば、その弁護士が交通事故に注力している可能性が高いです。

 

③交通事故の弁護士費用がリーズナブルであること

交通事故の対応を弁護士に依頼すると、弁護士費用がかかります。

あまり高額な弁護士費用だと、慰謝料等を増額してもらったとしても、結局依頼者の手元に残る賠償金が減ってしまう可能性があります。

なお、弁護士費用特約に加入していても、その保険会社の報酬基準(多くはLAC基準よ呼ばれるもの)で対応してくれない弁護士もいます。

そのような場合は、依頼者負担部分の報酬等が発生しますので注意してください。

弁護士費用特約に加入の有無に関わらず、弁護士費用の見積もりを出してもらうようにしましょう。

 

④オンライン相談に対応していること

交通事故の被害者の中には、仕事が忙しい、重傷の怪我で動きにくいなどの理由から、法律事務所に出向いて相談することが困難な方もいらっしゃると思います。

そのような被害者の方向けに、ご自宅等からでも相談できるオンライン相談を導入している法律事務所もあります。

オンライン相談とは、LINE、Zoom、FaceTimeなどのツールを使って、遠隔地でも顔を見て相談できることをいいます。

オンライン相談を行っている法律事務所の弁護士は、上記のような被害者の手助けをしているだけではなく、地域を問わず、より多くの案件を経験している可能性が高く、専門的なサポートも期待できます。

 

⑤出張相談に対応していること

病院に入院している方や、重い後遺障害で苦しんでいる方向けに、出張相談に対応している弁護士もいます。

出張相談は、病院やご自宅に弁護士が出向いて法律相談をすることです。

出張相談に対応している弁護士であれば、被害者救済に力を入れているということが考えられます。

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弁護士に依頼するメリットとデメリット

交通事故慰謝料を弁護士に依頼するメリット・デメリットは以下のようなものがあります。

メリット デメリット
  • 相手方保険会社とのやりとりを全て任せることができること
  • 裁判基準(弁護士基準)で交渉してもらえること
  • 慰謝料増額に繋がる部分についても対応してもらえること
  • 弁護士費用でマイナスになることも

 

交通事故慰謝料を弁護士に依頼するメリット

相手方保険会社とのやりとりを全て任せることができること

交渉は、時間もかかりますし、慣れていないと精神的に疲労します。

相手方保険会社は交渉のプロですので、対抗していくのも難しいと考えられます。

弁護士に依頼すれば、このような面倒な交渉を全て弁護士に任せることができます。

 

裁判基準(弁護士基準)で交渉してもらえること

交通事故の慰謝料には、3つの基準があります。

3つの基準とは、①自賠責基準、②任意保険会社基準、③裁判基準です。

その3つの基準のうち、原則的に最も慰謝料が高くなるのが裁判基準です。

そして、少なくとも交渉段階では、弁護士が介入しなければ、この裁判基準で保険会社が慰謝料を認めてくれません。

慰謝料を裁判基準に引き上げるためには、基本的に弁護士に依頼して交渉してもらう必要があります。

 

慰謝料増額に繋がる部分についても対応してもらえること

弁護士に依頼すれば、間接的に慰謝料増額に繋がる部分についても対応してもらえることがメリットとして挙げられます。

例えば、入通院慰謝料は、入院や通院をした期間で慰謝料が定まりますが、その入院や通院のできる期間を延長してもらえるよう弁護士に交渉してもらうことが考えられます。

保険会社は一定の期間が経過すれば、治療の打ち切りを打診してくるので、その打ち切りを先延ばしにすることに成功すれば、入通院慰謝料も増額されることに繋がります。

また、後遺障害が認定されれば、後遺障害慰謝料ももらうことができますが、適切な後遺障害等級を獲得することは簡単ではありません。

この点について、後遺障害申請なども弁護士に依頼することができ、適切な後遺障害等級を獲得を目指していくことが可能となります。

 

交通事故慰謝料を弁護士に依頼するデメリット

弁護士費用でマイナスになることも

弁護士費用特約を使用できない場合などは、仮に弁護士が慰謝料の増額に成功したとしても、弁護士費用の関係で、全体的に被害者にとってマイナスになることもあり得ます。

もっとも、経済的にマイナスになる可能性が高い事案は、依頼前の相談段階で弁護士からその可能性の説明を受けることが通常なので、かかるデメリットを回避できる可能性は高いです。

また、経済的にマイナスにならないケースでは、基本的に弁護士に依頼するメリットの方が大きいです。

 

 

デイライトが交通事故慰謝料で選ばれる理由

デイライト法律事務所が、交通事故慰謝料でお客様に選ばれ続ける理由としては以下の事項が挙げられます。

専門チームが対応

デイライト法律事務所は、専門特化を行動指針として掲げており、交通事故案件についても、交通事故に注力している弁護士(専門チーム)が対応することになっています。

そのため、慰謝料についての相場や増額事由などの理解度が高く、適切な慰謝料を受け取れる可能性が高いと自負しております。

また、専門チームの弁護士は、日々、保険会社や弁護士との交渉に慣れています。

相手方のおかしな主張については、とことん強気で交渉していくよう心掛けておりますので、安心して当事務所の弁護士にお任せください。

 

高い顧客満足度

デイライト法律事務所に依頼された依頼者様の満足度が高いことも挙げられます。

慰謝料を増額してもらったことに対しての感謝の声も多く、高い評価を得ることができています。

 

適正価格でサービスを提供

デイライト法律事務所では、弁護士費用について適正価格で承っております。

デイライト法律事務所の弁護士費用は以下のとおりです。

弁護士費用特約が使用できる場合
保険会社の基準(多くはLAC基準)に合わせて弁護士費用を請求しております。

 

弁護士費用特約が使用できない場合
保険会社から示談金額の提示がない場合

着手金:0円
報酬金:22万円(税込)+ 回収額の11%(税込)

保険会社からの示談金額の提示がある場合

着手金:0円
報酬金:22万円(税込)+ 提示額からの増額分22%(税込)
※訴訟移行時は、上記に11万円(税込)を加算いたします。

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解決実績が豊富であること

デイライト法律事務所の交通事故に注力した専門チームでは、これまで多くの慰謝料増額の結果を得ています。

例えば、事案の特殊性があるものの、後遺障害慰謝料で、14級の相場が110万円ですが、その相場を上回る150万円を獲得したケースがあります。

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慰謝料増額であれば、デイライト法律事務所の弁護士にお任せください。

 

 

交通事故慰謝料と弁護士についてのQ&A

交通事故慰謝料の弁護士費用はいくら?

弁護士費用は、主に着手金と報酬金があります。

そして、弁護士費用特約があるかないかで、相場は異なってきます。

弁護士費用特約がある場合(いわゆるLAC基準)
着手金 経済的利益が125万円以下の場合:11万円
300万円以下の場合:経済的利益の8.8%
300万円を超え3000万円以下の場合:経済的利益の5.5% + 9万9000円
3000万円を超え3億円以下の場合:経済的利益の3.3% + 75万9000円
3億円を超える場合:経済的利益の2.2% + 405万9000円
報酬金 経済的利益が125万円以下:22万円
300万円以下の場合:経済的利益の17.6%
300万円を超え3000万円以下の場合:経済的利益の11% + 19万8000円
300万円を超え3000万円以下の場合:経済的利益の11% + 19万8000円
3億円を超える場合:経済的利益の4.4% + 811万8000円

 

弁護士費用特約がない場合
着手金 0円〜33万円
報酬金 11%〜17.6%(着手金がない場合は、さらに固定で◯◯万円という報酬金もプラスされることがあります)

 

相談したら依頼しなければならないのですか?

一度相談しても、必ず依頼しなければいけないというルールはありません。

 

弁護士に依頼するかどうかは、最終的には相談者の判断で決めることができます。

人によっては、何人かの弁護士に相談して、一番相性が良い弁護士に依頼されるという方もいらっしゃいます。

 

弁護士は慰謝料しか交渉してくれないのですか?

弁護士は慰謝料以外の事項についても交渉することは可能です。

 

例えば、休業損害、後遺障害関係の損害、過失割合、物損などです。

これらの事項については、被害者の方が受領する賠償金の金額に直結するものです。

慰謝料以外でお困りの方も、一度は弁護士に相談されることをお勧めいたします。

 

保険会社は弁護士がいなくても慰謝料を裁判基準で認めてくれないの?

結論としては、保険会社は弁護士が代理人として交渉していないケースでは、慰謝料を裁判基準で認めてくれることはほとんどないでしょう。

 

ネットが発達した現代においては、素人の方でも裁判基準がいくらかを算出することは不可能ではないです。

もっとも、保険会社は、仮にその被害者の方が裁判基準を知っていたとしても、自賠責基準や任意保険会社基準でしか対応しないと言い張るケースが圧倒的に多いと考えられます。

したがって、裁判基準で慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼するのが手っ取り早いです。

 

慰謝料だけが争点のケースの場合、どのくらいで解決しますか?

執筆者の感覚では、その時点ですでに治療が終了しており、慰謝料のみが争点のケースでは、解決にかかる期間としては2週間〜1ヶ月程度かと思います。

これは、回答する相手方保険会社の回答のスピードにもよるので、一般化はできませんが、一つの目安にして良いかと考えています。

ワンポイント

後遺障害があるケースでは、治療終了後(症状固定後)、後遺障害の申請なども行う必要があるため、その分解決までの期間も必要になってきます。

後遺障害申請は、申請してから結果が出るまで1〜3ヶ月程度期間がかかるので、その間損害が確定せず、解決まで時間を要することになります。

 

訴訟しないと慰謝料はもらえない?

慰謝料は訴訟をしなくても、交渉で合意すれば受領できます。

 

執筆者の感覚としても、交通事故は、訴訟に移行する割合が少なく、交渉段階で解決することが多い類型であると考えています。

訴訟はあくまでも慰謝料やその他の点で納得がいかない提示があり、交渉段階で解決できない場合などに行われるものになります。

 

大まかな慰謝料の金額を算出するにはどうしたら良いですか?

一定の項目を入力するだけで、簡単に慰謝料の金額を算出することができる下記の便利なツールがあります。

 

もっとも、これはあくまで簡易的な算定ツールなので、参考程度にとどめ、詳しい事情は弁護士に相談するようにしてください。

 

 

まとめ

交通事故慰謝料でおすすめの弁護士は、Googleの口コミがよい弁護士や解決実績が豊富な弁護士などが挙げられます。

また、交通事故慰謝料の弁護士の選び方のポイントとしては、①交通事故のWEBサイトが充実していること、②交通事故に注力していること、③交通事故の弁護士費用がリーズナブルであること、④オンライン相談に対応していること、⑤出張相談に対応していることなどです。

交通事故慰謝料を弁護士に依頼するメリットとしては、相手方保険会社とのやりとりを全て任せることができること、裁判基準(弁護士基準)で交渉してもらえること、慰謝料増額に繋がる部分についても対応してもらえることなどがあります。

デメリットとしては弁護士費用でマイナスになることもあるという点です。

交通事故の慰謝料においては、高い専門性が必要な点や、慰謝料の増額事由を見逃さない対応が必要である点などから、弁護士選びがとても重要です。

デイライト法律事務所では、被害者の方に寄り添いながら、慰謝料増額のサポートを全力で行っています。

ぜひ一度、当事務所にご相談ください。

 

 

 

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なぜ交通事故は弁護士選びが重要なのか

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