離婚を拒否できる?拒否する方法と夫婦関係修復のコツ

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離婚を拒否できる?

相手から離婚を求められても、納得がいかなければ離婚を拒否することができます。

離婚に同意しない限り、すぐに離婚が成立することはありません。

しかし、「拒否し続けることができる?」「拒否し続けるとどうなる?」といった不安を抱えている方も多いと思われます。

そこで、この記事では、離婚を拒否できるケース・できないケース、拒否し続けるリスク、拒否する具体的な方法、夫婦関係修復のコツなどをわかりやすく解説いたします。

離婚を拒否できる?

離婚を拒否できる?

離婚を拒否することはできますが、最終的に離婚を避けられるかどうか(拒否し続けることができるかどうか)は状況によります。

まず、話し合いの段階(協議や調停の段階)では、離婚に同意しない限り、離婚が成立することはありません。

そのため、話し合いの段階では、離婚を拒否することができます(拒否すれば必ず離婚を避けられます)。

しかし、相手の離婚意思が強い場合は、裁判に進む可能性があります。

ただ、裁判でも、離婚原因(法律で「離婚を認める場合」として定められている条件)が認められない場合は、離婚は認められません。

そのため、離婚原因が認められなければ、離婚を拒否し続けることができます。

一方、裁判で離婚原因が認められる場合は、離婚を拒否したとしても、裁判所の判決によって、離婚が認められてしまいます(法的に離婚が成立してしまいます)。

そのため、離婚原因が認められる場合は、離婚を拒否し続けることはできません(拒否したとしても、離婚が成立してしまいます)。

以上のように、話し合いの段階では全てのケースで離婚を拒否できますが、裁判の段階になると、拒否できるケースとできないケースに分かれます。

そこで、以下では、裁判で離婚を拒否できるケースと、拒否できないケースについて、詳しく見ていきましょう。

 

参考:離婚の方法について

離婚の方法には、協議・調停・裁判の3つがあります。

離婚の方法 内容
協議離婚 夫婦間で話し合い、離婚に合意し、離婚届を提出して離婚する方法
調停離婚 家庭裁判所で調停委員を挟んで話し合いを行い、合意によって離婚を成立させる方法
裁判離婚 裁判所に「離婚を認める」との判断(判決)をもらって離婚する方法

協議→調停→裁判(まずは協議から始め、協議で解決できなければ調停、調停で解決できなければ裁判)の流れで進めるのが一般的です。

 

 

離婚を拒否できるケース

前述のとおり、話し合いの段階(協議や調停の段階)であれば、全てのケースで離婚を拒否することができます(合意しない限り離婚は成立しません)。

一方、裁判で離婚を拒否できるのは、次のようなケースです。

  • 離婚原因が認められないケース
  • 相手が「有責配偶者」であるケース

順に解説していきます。

 

離婚原因が認められないケース

離婚原因とは、離婚が認められる場合として法律が定めている条件のことをいいます。

具体的には、次の4つを指します(民法770条1項各号)。

離婚原因 内容
① 配偶者に不貞な行為があったとき 相手が不貞行為(他の異性と肉体関係を持つこと。いわゆる「不倫」「浮気」。)をしたこと
② 配偶者から悪意で遺棄されたとき 相手が夫婦の義務(同居・協力・扶助義務)を理由なく放棄していること
【例】収入があるのに生活費を一切渡さないなど
③ 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき 相手の生死不明の状態が3年以上継続していること
④ その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき 夫婦関係が破綻し修復不可能な状態になっていること
【例】重大な暴力(DV)、長期間(3年〜5年程度)の別居など
※「性格の不一致」だけでは該当しない

引用:民法 – e-Gov法令検索

裁判で離婚が認められるためには、上記に挙げた4つのいずれかに当てはまる必要があります。

反対に、上記のいずれにも当てはまらない場合は、裁判で離婚は認められません。

そのため、上記のいずれにも当てはまらない(離婚原因が認められない)場合は、裁判でも離婚を拒否する(離婚を避ける)ことができます。

わかりやすく言うと、次の2つを満たす場合であれば、裁判でも離婚を拒否できます。

  • 自分に非がない(自分の側に夫婦関係の破綻につながる事情(不倫や暴力など)がない)
  • 同居している(又は一時的な別居に過ぎない)

したがって、例えば、普通に暮らしている中で、突然、妻(又は夫)から「もう一緒に暮らせないから、離婚して欲しい」などと言われたような場合であれば、離婚を拒否することができます。

たとえ、「性格が合わない(性格の不一致)」「ケンカが絶えない」「会話がない」といった事情があったとしても、夫婦として一緒に暮らしている実態がある以上、離婚原因は通常認められません。

 

相手が「有責配偶者」であるケース

「有責配偶者(ゆうせきはいぐうしゃ)」とは、「離婚原因を作った側」の配偶者のことをいいます。

具体的には、不倫(不貞行為)をした側や、重大な暴力等によって夫婦関係を破綻させた側のことを指します。

裁判実務では、有責配偶者から離婚を求めることは、正義に反するとして、原則認められないものと考えられています。

ただ、相手が有責配偶者である場合であっても、次のような厳しい条件を満たす場合には、例外的に離婚が認められるとされています。

  • 別居が相当長期に及ぶこと(裁判例の傾向としては6年~10年程度)
  • 夫婦の間に未成熟子(親による世話が必要な子ども)がいないこと
  • 離婚によって相手が苛酷な状況(生活面や精神面で深刻な状態)に置かれるなど、離婚を認めることが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情がないこと

参考:昭和62年9月2日|最高裁判所大法廷判決

したがって、相手が有責配偶者である場合(例:不倫をしていた側である場合)は、基本的には裁判でも離婚を拒否することができます。

ただ、別居期間が相当長期に及ぶなど、例外的な事情に当てはまれば拒否が難しくなることもあります。

ワンポイント:有責配偶者からの離婚請求に対する注意点

相手が不倫をした有責配偶者であっても、不倫の証拠がなければ、裁判では、認められない可能性があります。

有責配偶者の証明責任は、「有責配偶者からの離婚請求は認められない!」と主張する側にあります。

そのため、相手が有責配偶者であることを理由に離婚を拒否したい場合は、事前に不倫等の決定的な証拠(写真、LINEやメールの履歴など)を確保しておくことが極めて重要です。

 

 

離婚を拒否できないケース

裁判で離婚原因が認められる場合は、離婚を拒否することができません(拒否しても離婚が認められてしまいます)。

具体的には、次のような場合、離婚を拒否できない可能性が高いです。

  • 自分の側に不倫や暴力など、夫婦関係の破綻につながる事情がある場合
  • 別居が長期(3~5年程度)に及んでおり、夫婦としての生活実態がない場合

なお、先にも述べた通り、「性格の不一致」だけでは離婚原因は認められないのが通常です。

そのため、「同居の妻(又は夫)から突然離婚を求められた」というようなケースでは、現時点では、離婚を拒否することは可能です。

しかし、夫婦関係を修復することができないまま時間が経つと、遅かれ早かれ別居に至るなど、「夫婦としての実態がない」状態になってしまうことが予想されます。

そうすると、離婚原因(婚姻を継続し難い重大な事由)が認められやすくなってしまいます。

そのため、「性格の不一致」だけの場合(自分に非がない場合)でも、関係が回復しないまま時間が経つことで、将来的には離婚を拒否できない状況になる可能性もあるので注意が必要です。

 

 

離婚を拒否するメリットとデメリット

メリット デメリット
  • 修復のための時間と機会を確保することができる
  • 今後の方針を考える時間を確保することができる
  • 冷え切った関係が続き心理的な負担が増える
  • 手当が受けられないなど制度上、生活上の不都合が生じやすくなる

 

離婚を拒否するメリット

修復のための時間と機会を確保することができる

離婚に応じてしまうと、夫婦関係は法的にも完全に解消され、その後に再び夫婦としてやり直すことは非常に難しくなります。

一方、離婚を拒否すれば、離婚が今すぐ成立すること(夫婦関係が完全に解消されること)を防ぐことができます。

そのため、「まだやり直しがきく可能性が残っている状態」を維持し、修復のための時間と機会を確保することができます。

 

今後の方針を考える時間を確保することができる

離婚を即断してしまうと、修復の可能性について検討したり、離婚後の生活設計をじっくり考えたりする時間を確保することができません。

そのため、離婚後に「やっぱり離婚しなければよかった」などと後悔したり、経済的に不安定な状況に置かれてしまったりすることもあります。

一方、離婚を拒否すれば、すぐに離婚とはならないため、様々な選択肢を踏まえたうえで、今後の方針をじっくり考えることができます。

そのため、最終的にどのような選択をするとしても、納得感を得やすくなるでしょう。

あとで後悔したり、不利益な状況に陥ったりすることも防ぐことができます。

 

離婚を拒否するデメリット

心理的な負担が増える

離婚を拒否すれば、すぐに離婚となることはありませんが、それがかえって精神的な負担となってしまう場合もあります。

離婚を望んでいる相手と一緒に暮らすことは、気まずく、辛いことでもあります。

別居している場合であっても、形だけの夫婦関係が続くことで、かえって将来への不安が増し、落ち着かない日々を過ごすことになるかもしれません。

関係が回復していけばよいですが、回復しないまま時間だけが過ぎていく場合は、孤独感、寂しさ、不安がどんどん増していき、精神的に辛い状況になってしまう可能性があります。

 

制度上・生活上の不都合が生じやすくなる

離婚を拒否すれば、すぐに離婚となることはありません。

しかし、すでに夫婦関係が成り立たなくなっている場合は、「法的には夫婦関係が続いているけれども、夫婦としての実態はない」という不安定な状況に置かれることになります。

そのような状況にあると、制度上・生活上の不都合が生じやすくなります。

例えば、相手と夫婦としてやり直すつもりが全くなくても、法律上の夫婦関係が続いている以上は、他の人と再婚することはできません(交際にもリスクが伴います)。

また、別居をして1人で子どもを育てる状態になったとしても、法律上の夫婦関係が続いている以上「シングルマザー(又はファザー)」として扱われず、ひとり親向けの支援を受けることができない場合もあります。

 

 

夫婦関係修復のために検討したいこと

夫婦関係修復のために検討したいこと

落ち着いて状況を整理する

まずは、落ち着いて状況を整理してみることが大切です。

次のようなことを書き出すなどして、整理してみるようにしましょう。

  • 最近の夫婦関係(コミュニケーション、スキンシップ、生活習慣)
  • 夫婦関係が悪くなった原因は何か
  • いつ、どのような状況で離婚を切り出されたか
  • 相手の言い分はどのようなものだったか
  • それに対して自分はどう感じたか

 

相手と冷静に話し合う

話し合いの場を持つことは、状況を改善するためには不可欠なことです。

しかし、感情をぶつけるだけになってしまうと、関係修復はかえって難しくなります。

そのため、話し合いは、状況を整理し、気持ちが落ち着いたタイミングで始めるようにしましょう。

また、話し合いの際には、相手を責めたり、否定したりせず、相手の率直な気持ちを聞くように心がけることも大切です。

 

改善点を整理する

これまでの生活の振り返りや、相手との話し合いを通じて、夫婦関係が悪化したきっかけや原因などが少しずつ見えてくることもあります。

このような問題点が明らかになったら、今度は改善点を整理し、実践するようにしましょう。

 

すれ違いやコミュニケーション不足の場合

夫婦関係が悪化した要因が日常の小さなすれ違いやコミュニケーション不足にあるケースは少なくありません。

このような場合は、何か特別なことをするというよりも、「相手の話を遮らずに聞く」「感謝や労いの言葉を伝える」など、小さなことの積み重ねが修復のカギとなるケースが多いです。

 

スキンシップがない夫婦の場合

スキンシップの減少や消失は、心の距離が広がりつつあることのサインであることが多いです。

そのため、まずは一緒にいる時間を増やすなど、心の距離を縮めるための工夫から始めるとよいかもしれません。

 

セックスレスの場合

相手が離婚を考える理由がセックスレスにある場合は、問題点をきちんと把握し、改善する努力が必要です。

セックスレスのケースでは、夫婦関係が悪化した要因が「性交渉がないこと」それ自体だけではなく、次のようなことも要因の一つとなっていることが多いです。

  • 性交渉を拒む側が拒む理由について何らの説明もフォローもしない
  • 性交渉を拒む側が相手の不安や不満を解消しようともしない
  • 性交渉以外の方法で精神的なつながりを深める努力もない

実際の裁判例でも、夫婦関係が破綻しているかを判断する際、上記のような事情も考慮されることが多い傾向にあります。

そのため、まずは、上記のようなことがなかったか、これまでの生活を振り返るところから始めるとよいでしょう。

 

第三者のサポートを得る

ひとりで抱え込まない

不安や悩みは一人で抱え込まないことも大切です。

気持ちの整理がつかない場合や、関係修復のコツを知りたいという場合は、夫婦の問題を専門に扱うカウンセラーへの相談も有効です。

また、ご自身の状況を客観的に整理したい場合や、今後の見通しを踏まえて方針を立てたい場合は、離婚問題に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

 

冷静に話し合える環境を整える

夫婦だけで話し合うことが難しい場合も、第三者のサポートを得ることを検討されるとよいでしょう。

第三者が間に入ることで、感情的な対立を避け、冷静に話し合える環境を整えることができます。

代表的な方法としては、夫婦カウンセリングや夫婦関係円満調停が挙げられます。

夫婦カウンセリングは、心理的なサポートを中心とした民間のサービスです。

夫婦関係円満調停(以下「円満調停」といいます。)は、家庭裁判所で行う法的な手続きです。

 

円満調停と夫婦カウンセリングの違い
円満調停 夫婦カウンセリング
性質 法的な手続き 民間のサービス
実施する場所 家庭裁判所 民間の相談室・オンライン
間に入る第三者 調停委員会 心理カウンセラー・臨床心理士
主な目的 合意形成 心理的なサポート
利用方法
  • 申立て(申立書の提出)→裁判所が期日(調停を実施する日)を指定
  • 約1か月に1回の頻度(1回当たり2時間程度)で話し合いを進める
  • 電話・WEBなどから直接申し込み→都合の日程・方法を選択
  • 頻度、回数、期間は自分で選択
費用 申立手数料:1200円
郵便切手代:1000円〜2000円
(各裁判所が指定)
相場:5000円〜1万5000円程度/回
※1回当たり50分〜90分程度
向いているケース
  • 話し合いの場を確保したいケース(相手に話し合いを避けられている場合など)
  • 今後の生活ルール等を裁判所できちんと取り決めておきたいケース
  • 感情の衝突によって話し合いが上手くいかないケース
  • 気持ちの整理やコミュニケーションの改善が必要なケース

 

 

離婚を拒否し続けることのリスク

時間とお金と労力を浪費するリスク

先に述べた通り、協議や調停の段階では、合意ができない限り離婚が成立することはありません。

そのため、どんな事情があっても(離婚原因の有無に関係なく)、離婚を拒否する(離婚の成立を避ける)ことができます。

しかし、協議離婚や調停離婚が避けられたとしても、相手が離婚を強く望む場合は、裁判に進むことになるでしょう(相手から裁判を起こされる可能性があります)。

裁判に応じるとなると、多くの時間・お金・労力を要することになります。

また、多くの時間・お金・労力をかけて争ったとしても、離婚原因が認められる場合は、結局、離婚を拒否することはできません(拒否しても離婚が認められてしまいます)。

もちろん、結果がどうであれ、納得いくまで争うこと自体に意味がある場合もあります。

しかし、「結果が同じであれば、時間・お金・労力は少ない方が良い」と考える場合、離婚を拒否し続けることは、時間・お金・労力の浪費につながる可能性があります。

 

柔軟な解決が難しくなるリスク

離婚を拒否し続けても、離婚原因が認められれば、裁判で離婚が認められてしまいます。

そのうえ、裁判では、親権、養育費、財産分与、慰謝料などの条件面についても、裁判所の基準で決められてしまうことになります。

そのため、離婚を拒否し続け、裁判まで争った場合は、条件面についても思うような結果を得ることができない可能性があります。

一方、協議や調停の段階であれば、条件面についても、話し合いによって柔軟な解決(裁判所の基準にとらわれない解決)をすることが可能です。

また、早期に離婚に応じることを前提に交渉することで、有利な条件を引き出せる場合もあります。

例えば、協議離婚に応じる(離婚届にサインをする)ことを条件に、慰謝料の支払いを免除又は減額してもらうよう交渉することなどが考えられます。

離婚を拒否し続ける場合と離婚を早期に応じる場合

 

 

離婚を拒否する方法

離婚を拒否する方法は、協議→調停→裁判の各段階で異なります。

以下、順番に解説していきます。

 

協議の段階

直接伝える

まずは「離婚に同意することはできません」という意思を明確かつ端的に伝えることが大切です。

そのうえで、「まずは一度、落ち着いて話し合う時間を作りませんか」など、話し合いの機会を設ける提案もセットで行うようにしましょう。

伝える手段は、口頭でも問題ありませんが、「言った・言わない」の争いやニュアンスの食い違いを避けるためには、手紙、メール、LINEなど「残る形」で伝える方が望ましいでしょう。

また、相手に送付した手紙やメール・LINEのメッセージなどは、コピーやスクリーンショットをとっておき、後で確認できる形にしておくことをお勧めします。

 

離婚届にサインをしない

離婚届へのサインを求められた場合は、応じず、「離婚に同意できないので、サインできません。」とハッキリと伝えるようにしましょう。

万一、その場の雰囲気にのまれてサインをしてしまった場合や、相手が勝手に記入して提出する可能性がある場合は、離婚届の不受理申出を行うようにしましょう。

離婚届の不受理申出とは、役場に「離婚届が提出されても受理しないでください」と届け出ることをいいます。

これにより、申出した本人が撤回しない限り、離婚届は受理されなくなります。

申出は、所定の申出書(役場の窓口やウェブサイトで入手可能)に必要事項を記入の上、本人確認書類と一緒に市区町村役場の窓口に提出することで行うことができます。

 

円満調停を利用する

円満調停を申し立てることで、離婚を拒否する意向を明確にするという方法もあります。

もっとも、円満調停は解決までに時間がかかります。

また、調停委員が間に入るため、相手と直接話をすることは基本的にはできません。

そのため、話し合いがスムーズに進まず、かえって修復の障害となってしまう可能性もあります。

したがって、円満調停は、自分たちだけで解決することが難しい場合(相手に連絡を無視されている場合など)の次善の策として利用を検討することをお勧めします。

 

弁護士を通じて伝える

相手が弁護士を通じて離婚を申し入れてきた場合は、こちらも弁護士に依頼し、弁護士を通じて離婚を拒否する意向を伝えることをお勧めします。

相手が弁護士をつけたということは、相手の離婚意思はかなり固く、修復は難しい状況であることが多いです。

そのような状況で、相手の弁護士と直接やり取りをすると、強いプレッシャーがかかったり、「裁判になってしまうのでは」と不安になったりと、精神的な負担が大きくなります。

そうすると、冷静な判断が難しくなってしまう可能性があります。

そのため、相手が弁護士をつけた場合は、こちらも弁護士をつけ、弁護士同士でのやり取りとした方がよいケースが多いです。

ワンポイント:弁護士をつけるタイミング

修復を希望する場合は、相手が弁護士をつけた「後」、こちらも弁護士に依頼するという順番にした方がよいでしょう。

こちらが「先」に弁護士をつけると、相手に「直接話し合う気はないってこと?」と誤解されたり、「裁判で争うつもりなの?」などと警戒されたりして、修復の障害となってしまう可能性があります。

ただし、相手が暴力を振るう可能性がある場合など、身の安全のため、最初から弁護士を通じて連絡した方がよいケースもあります。

そのため、早い段階で一度弁護士に相談し(依頼を前提としていなくても相談は可能です)、依頼の要否やタイミングも含め、具体的な助言をもらっておくことをお勧めします。

 

調停の段階

調停の段階(相手が離婚調停を申し立てた場合)では、調停委員に「離婚に同意できません」「修復を希望しています」という意向を明確に伝えることが大切です。

そのうえで、相手が離婚を望む理由などに対し、あなたはどう考えるかや、関係修復のために何ができるかなど、きちんと説明できるようにしておくとよいでしょう。

 

裁判の段階

裁判の段階(相手が離婚裁判を提起した場合)になると、協議や調停の場合とは異なり、厳格なルールに則った対応が必要となります。

具体的には、答弁書(訴えられた側が最初に提出する書面)で、離婚を拒否する意向を明確にしなければなりません。

それから、相手の言い分に対する反論や、離婚原因が認められない理由なども書面にして提出する必要があります。

自分の主張を裏付ける証拠も、適切な方法で提出しなければなりません。

このように、裁判対応は、専門的で非常に難しいものとなります。

そのため、裁判で離婚を拒否する場合は、弁護士への依頼を検討されることを強くお勧めいたします。

 

 

離婚を拒否したい方の相談窓口

離婚に強い弁護士

離婚を拒否できるかどうかや、拒否する場合のリスク、拒否する方法などについて知りたい場合は、離婚に強い弁護士にご相談ください。

弁護士に相談することで、状況を客観的に整理し、今後の見通しを立てることができます。

また、万一、拒否できない場合の手続きの進め方や、離婚条件の取決め方などについても、具体的なアドバイスを受けることができます。

そのため、「これからどうなってしまうのか」という漠然とした不安を解消し、今後の対応や準備について冷静に考えることができるようになるでしょう。

もっとも、弁護士はあくまでも法律の専門家であるため、「夫婦関係を修復するためにはどうしたらよいか」に関する具体的なアドバイスは通常行っていません。

ただし、カウンセリングや円満調停の利用方法や、法的に不利にならないための選択肢などをお伝えすることは可能です。

また、必要に応じて夫婦問題のカウンセラーを紹介してくれることもあります。

そのため、関係修復を第一に考える場合であっても、お早めに離婚問題に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

 

夫婦関係修復のカウンセラー

夫婦問題のカウンセラーには、気持ちの整理やコミュニケーションの改善などを通じ、夫婦関係を修復するためのサポートを依頼することができます。

離婚を求められて「気持ちの整理ができない」「相手と話し合おうとしても、感情的になってしまう」という場合は、カウンセラーへの相談を検討されるとよいでしょう。

ただし、あくまでも心理的なサポートにとどまり、離婚を拒否できるかについての法的なアドバイスを受けることはできません。

法的なアドバイスについては、離婚問題に詳しい弁護士にご相談ください。

 

 

離婚を拒否したい方のよくあるQ&A

離婚を拒否したらどうなる?

すぐに離婚が成立することはありません。

離婚を拒否すれば、協議や調停で離婚が成立することは避けられます。

相手の離婚意思が強い場合は、その後、裁判に進む可能性があります。

ただし、裁判でも、法律で定められた離婚原因が認められない限り、離婚は成立しません。

一方、裁判で離婚原因が認められた場合は、離婚を拒否していても離婚が成立してしまいます。

 

男性が離婚を拒否するのはみじめですか?

みじめではありません。

離婚に応じるかどうかは本人が自由に決められることであり、離婚を拒否することも自然な選択です。

「男だから潔く応じるべき」などといった価値観に縛られる必要はありません。

 

 

まとめ

以上、離婚を拒否できるケース・できないケースや、拒否し続けるリスク、拒否する具体的な方法、夫婦関係修復のコツなどを解説しましたが、いかがだったでしょうか。

離婚を拒否すれば、すぐに離婚が成立することは避けることができます。

しかし、最終的に離婚を避けることができるかは、状況により異なります。

また、拒否し続けることで、かえって不利な状況に追い込まれてしまうなど、リスクが伴う場合もあるので注意が必要です。

まずはご自身の状況を整理し、適切に見通しを立てることが大切です。

不安な方は、離婚問題に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

当事務所には、離婚問題に精通した弁護士のみで構成された専門チームがあり、離婚問題に悩む方々を強力にサポートしています。

LINEや電話での相談も実施しており、全国対応が可能です。

離婚問題でお困りの方はお気軽にご相談ください。

 

 

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