モラハラの特徴とは?状況別に具体例で解説

弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  

モラハラとは、モラル・ハラスメントの略称で、精神的暴力のことです。

わかりやすく言うと、言葉や態度による「嫌がらせ」です。

モラハラは、殴る、蹴る等の身体的な暴力に比べると実態がわかりにくく、被害者自身も自分が被害者であるのかどうかわからない場合も多いです。

そこでここでは、モラハラをする人やされる人の特徴に関して、状況別に解説していきます。

チェックリストをご紹介していますので、ご自身のケースに当てはまるかチェックしてみてください。

また、モラハラの相談窓口も紹介していますので、被害に悩まれている方はぜひ参考になさってください。

モラハラの特徴

モラハラは、夫婦間で行われることが多いですが、親子、恋人、職場(上司・部下・同僚等)など、人間関係があるところではどこでも生じ得ます。

いずれにも共通するのは、相手を支配して思い通りにしようとしたり、平気で(罪悪感を持つことなく)相手の心を傷つけたりするものであるということです。

モラハラの加害者に共通するのは、他人を人として尊重せずに自分のモノのように扱うということであり、このような考え方がモラハラを引き起こしているものと考えられます。

以下では、状況別にモラハラ加害者にありがちな態度や言動の特徴についてのチェックリストをご紹介していきます。

また、モラハラの被害者にありがちな特徴も併せて紹介いたします。

【チェックリストの注意点】

チェックリストの項目は、あくまでも一般的な傾向を示すものであり、全てを網羅するものではありません。

また、同じ行為等でも前後の状況次第でモラハラか否かが分かれるという場合もあります。

そのため、項目に当てはまるとしても必ずしもモラハラと断定できるとは限りません。

したがって、リストによるチェックは参考程度にとどめ、具体的な判断に関しては専門家に相談されるようにしてください。

 

夫婦でモラハラする人の特徴

夫婦でモラハラをする人は、結婚前は優しく頼りがいのある「素敵な人」に見えることも多いです。

しかし結婚した後は、相手を支配し始め、相手の心を傷つけていきます。

モラハラ夫又はモラハラ妻にありがちな特徴は以下のとおりです。

【チェックリスト】

 

モラハラの彼氏の特徴

恋人間でのモラハラは、親密な関係にある人に対するものという点では、夫婦の場合と同じような特徴があります。

彼氏から彼女に対して行われるモラハラの特徴は以下のとおりです。
(彼女から彼氏に対して行われる場合も同様の特徴があります。)

【チェックリスト】

モラハラ彼氏について、詳しくはこちらをご覧ください。

 

職場でモラハラする人の特徴

職場でモラハラをする人は、賞賛を求める一方で自信がないという傾向にあることが多いです。

そのため、自分よりも能力がある人を標的に、仕事ができないようにさせるなどして、自分を守ろうとします。

また、批判や失敗を過度に恐れているので、自分のミスなどは誰かに責任転嫁して自身で引き受けることはしません。

【チェックリスト】


 

モラハラをする親の特徴

親から子どもに対するモラハラは、教育の名のもとに行われることも多いですが、子どもの心を傷つけ追い詰めるものはモラハラ(虐待)です。

はじめから子どもが標的にされることもありますが、夫婦間(父母間)で行われているモラハラの影響を子どもが受けてしまうということも多いです。

例えば、モラハラ夫が妻にするのと同じように子どもにモラハラをしていたり、モラハラ被害者である妻が夫からのモラハラ被害によるストレスで子どもに八つ当たりしてしまったりする場合があります。

モラハラの父親の特徴

【チェックリスト】

モラハラの母親の特徴

【チェックリスト】

 

モラハラのLINEの特徴

モラハラ加害者とのLINEには、モラハラ加害者の、相手の気持ちを考えない、束縛・監視する、自分の都合を優先するなどの特徴が現れていることが多いです。

【チェックリスト】

 

モラハラをされる人の特徴

モラハラをされる人は、真面目で責任感が強く、何かあると「自分が悪かったのではないか」と考えがちであるといった特徴を持っている傾向にあります。

モラハラの被害者は、その特徴や、加害者から「お前が悪い」と言われ続けることなどから、モラハラ被害を受けていることを自覚できない場合も多いです。

しかし、次のような状況にある場合は被害者である可能性が高いです。

【チェックリスト】

 

 

モラハラの相談窓口

モラハラの相談窓口には次のようなものがあります。

配偶者暴力相談支援センター

相談の他、相談機関の紹介、カウンセリング、一時保護、自立のための情報提供なども行っています。

都道府県が設置する婦人相談所の他、女性センター、福祉事務所などが支援センターの機能を果たしている自治体もあります。

詳しくは各自治体やホームページ等でご確認ください。

引用元:内閣府男女共同参画局|相談機関一覧

DV相談ナビダイヤル

全国共通の番号・#8008に電話をかけると最寄りの配偶者相談支援センターに自動転送され、電話相談等をすることができます。

DV相談+(プラス)

電話・メール(24時間)の他、チャットでも相談等をすることができます。

利用方法等については、ホームページでご確認ください。

参考:内閣府|DV相談+

警察署(生活安全課)

身に危険が及ぶ可能性がある場合、保護してもらうことなどができます。

警察相談専用番号・#9110で電話相談も可能です。

※緊急の場合は110番通報してください。

民間の支援機関

支援内容は機関により異なりますが、相談や一時保護などを受けることができます。

弁護士

法律相談から相手との交渉、問題解決に至るまで法律面で全面的なサポートを受けることができます。

参考:日弁連|全国の弁護士会の法律相談センター
   法テラス|DV等被害者法律相談援助制度
各弁護士会の法律相談センターや法テラスでは、地域や条件によっては無料で法律相談を実施しています。
ただし、担当の弁護士を自分で選ぶことはできません。

 

モラハラに理解がある男女問題を扱う弁護士

上記に紹介した相談窓口は、対応にばらつきがある場合もあるため、まずはモラハラ問題に詳しい弁護士に相談されることもおすすめいたします。

「モラハラの被害をうけているのかわからない」「離婚すべきか迷っている」という状態でも問題ありません。

法律相談により、ご自身の状況や、今後の見通しがわかるようになります。

それがモラハラに対処していくための第一歩となります。

相談の際は、モラハラ問題に強い弁護士を選ぶことも重要です。

弁護士の取り扱い分野は多岐に渡るため、誰もがモラハラ問題に詳しいとは限りません。

モラハラ問題について適切に対応するためには、モラハラ被害について深い理解があることと、高度な専門性が必要になります。

そのため、離婚問題を専門としており、かつモラハラ被害について理解のある弁護士を選ぶようにしましょう。

 

 

モラハラの特徴についてのQ&A

モラハラ男の顔に特徴はある?

共通する特徴が見られる場合もありますが、それだけでモラハラ男と断定できるわけでありません。

人の内面は顔つきや表情に出ることもあるため、モラハラ男の顔には共通する特徴が見られる場合もあります。

例えば、人を見下したり、怒っていたりすることが多いことなどから、眉間にしわが寄っている、目が細い、目がつり上がっている、口がゆがんでいる表情である場合が多いです。

また、端正な顔立ちをしていることも多いといわれています。

イケメンでモテるため、女性を見下すようになったり、自分は特別で優れた存在だと思うようになったりして、モラハラ男になっていったとも考えられます。

そして、柔らかい印象というよりは、クールな印象の場合の方が多いです。

これは、人を見下しているといった内面が顔つきに表れていたり、人に心を動かされることがないので表情が乏しかったりすることが影響しているとも考えられます。

もっとも、顔つきや表情だけでモラハラ男と断定できるわけではありません。

モラハラ男かどうかは、基本的には、モラハラに該当する言動や態度があるかどうかで判断するべきです。

そのため、顔の特徴はあくまでも参考程度にするべきでしょう。

 

モラハラの特徴は絶対信頼できる?

絶対に信頼できるとは限りません。

まず、「モラハラの特徴」として列挙されている項目に当てはまらなくても、モラハラである場合があります。

モラハラは相手を支配して思い通りにしようとしたり、相手の心を傷つけたりするものですが、そのために採られる手段は様々です。

人格を否定する、暴言を吐く等のわかりやすい方法によるとは限らず、遠回しに相手のコンプレックスをついてジワジワと弱らせていくなど、わかりにくく巧妙な方法によって行われることもあります。

このような場合は、特徴を捉えることが難しいので、具体的な状況をみて判断するしかありません。

また、「モラハラの特徴」があるように見えても、全体像を見ればモラハラではない場合もあります。

例えば、夫婦喧嘩の場合でも、暴言を吐いたり、相手を罵倒したり、一定期間無視したりすることもあるでしょう。

このような言動等を切り取って見れば、モラハラの特徴と一致するかもしれません。

しかし、一方的ではなく対等な関係でお互いに感情を衝突させているという点や、一時的なものであるという点で、モラハラとは異なります。

このように、「モラハラの特徴」は、モラハラであるかどうかを診断する絶対的な基準ではありません。

モラハラといえるかどうかは、具体的な状況を踏まえて判断する必要があります。

そのため、ご自身がモラハラを受けているのか知りたいという場合は、モラハラ問題に詳しい弁護士に相談されることをおすすめいたします。

 

 

まとめ

以上、モラハラの特徴について状況別に解説しましたがいかがだったでしょうか。

モラハラ被害を受けている可能性がある場合は、早期に対処する必要があります。

まずはモラハラに詳しい弁護士に状況をみてもらい、具体的な事情に即したアドバイスをもらうようにされてください。

当事務所には、モラハラ問題に注力する弁護士のみで構成される離婚事件チームがあり、モラハラ問題を強力にサポートしています。

LINEやZoomなどによるオンライン相談にも対応していますので、モラハラ問題についてお困りの方はお気軽にご相談ください。

 

 

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