離婚回避|離婚したくない場合の方法とNGな行動

弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  


離婚回避

突然離婚を切り出されたら、混乱し、どうしてよいかわからなくなってしまうのは自然なことです。

しかし、離婚は、あなたが同意をしない限り、すぐに成立することはありません。

そのため、焦らず、まずは気持ちを落ち着けて、状況を整理してみることが大切です。

そのうえで、今後の方針を立て、やれることから実践していくようにしましょう。

ここでは、離婚が認められるケース・認められないケースの違いや、離婚回避のための対処法、やってはいけないNG行動、専門家の活用法などを解説していきます。

離婚を回避したい方や、状況を改善するための方策を知りたい方は、ぜひ参考になさってください。

離婚したくないのに離婚を切り出された方へ

突然離婚を切り出されると、気持ちが追い付かず、不安や戸惑い、驚き、悲しみ、怒りなど、様々な感情が押し寄せてくることもあるでしょう。

それはごく自然なことです。

ご自身を責めたり、結論を急いだりする必要は全くありません。

離婚は、あなたが同意をしない限り、すぐに成立することはありません。

まずは気持ちを落ち着けて、状況を整理する時間をとることが大切です。

それから、これから進むべき方向や、状況を改善するための対処法を考えていけばいいのです。

以下では、状況を整理するうえで確認しておきたいポイント(離婚が認められるかどうか)や、今後の方向性を考えたり、状況を改善するために押さえておきたいポイントを解説していきます。

 

 

離婚したくない場合に離婚に応じるべき?

相手から離婚を切り出されたとしても、あなた自身が離婚したくない場合、すぐに離婚に応じる必要はありません。

もっとも、今後の方針を立てるためには、離婚が認められる状況か否かについて、把握しておくことも必要です。

そこで、ここでは離婚が認められるケース・認められないケースについて解説します。

 

離婚が認められるケースとは?

離婚が認められるケース ポイント
合意ができるケース(協議離婚・調停離婚の場合)
  • 離婚の理由は問われない
  • 一方が離婚を拒否すれば離婚できない
離婚原因が認められるケース(裁判離婚の場合)
  • 離婚原因がなければ離婚は認められない
  • 一方が離婚を拒否する場合でも離婚できる

 

合意ができるケース(協議離婚・調停離婚の場合)

夫婦の間で離婚することについて合意した場合は、理由を問わず(離婚の理由が何であれ)離婚が認められます。

合意による離婚の方法には、主に「協議離婚」と「調停離婚」の2つがあります。

協議離婚とは、夫婦が話し合いで離婚することや、その条件面について合意し、離婚届を提出して離婚を成立させる方法です。

調停離婚とは、家庭裁判所で話し合いを行い(この手続きを「離婚調停」といいます)、合意によって離婚を成立させる方法です。

 

離婚原因が認められるケース(裁判離婚の場合)

裁判所に「離婚を認める」との判断(判決)をもらって離婚を成立させる方法を「裁判離婚」といいます。

裁判所に「離婚を認める」との判決を出してもらうためには、法律上の離婚原因が認められる必要があります。

離婚原因とは、離婚が認められる場合として法律が定める条件のことをいいます。

具体的には、次の4つが定められています(民法770条1項各号)。

引用:民法 – e-Gov法令検索

離婚原因 内容
① 配偶者に不貞な行為があったとき 相手が不倫(他の異性と肉体関係を持つこと)をしたこと
② 配偶者から悪意で遺棄されたとき 相手が夫婦の義務(同居・協力・扶助義務)を理由なく放棄していること

例:収入があるのに生活費を一切渡さないなど

③ 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき 相手の生死不明の状態が3年以上継続していること
④ その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき 夫婦関係が破綻し修復不可能な状態になっていること

例:暴力、長期間の別居など

裁判でこれらの事情が認められる場合は、離婚の合意ができなくても(夫婦の一方が離婚を拒否する場合であっても)離婚が認められます。

なお、離婚の手続きは、まずは協議から始め、協議で解決できない場合は調停を申立て、調停でも合意ができない場合は裁判に進むというのが一般的な流れとなります。

また、離婚裁判は、原則として、離婚調停の手続きを経た後でなければ提起できないルールとなっています(「調停前置主義」といいます。)。

 

離婚が認められないケースとは?

離婚が認められないケース ポイント
合意ができないケース(協議離婚・調停離婚の場合) 法律上の離婚原因がある場合でも、合意ができない限り離婚は成立しない
離婚原因が認められないケース(裁判離婚の場合) 「夫婦仲が悪い」や「性格の不一致」だけでは認められない可能性が高い
有責配偶者から離婚を求めるケース(裁判離婚の場合) 原則認められないが、厳しい条件を満たす場合に限り例外的に認められる

 

合意ができないケース(協議離婚・調停離婚の場合)

合意ができない限りは、協議離婚又は調停離婚を成立させることはできません。

夫婦の一方が離婚を強く望んでいる場合や、法律上の離婚原因がある場合であっても、他方が離婚に応じず、合意に至らなければ協議又は調停で離婚を成立させることはできません。

ワンポイント:協議・調停でも離婚原因の有無は重要

上記のとおり、離婚原因があっても、合意ができない限り、協議又は調停で離婚を成立させることはできません。

しかし、離婚原因がある場合は、最終的には裁判で離婚が認められてしまう可能性があります。

また、裁判には多くの時間・費用・手間がかかります。

そのため、離婚原因がある場合は、裁判まで争うことは避け、早期に離婚に応じることを前提に、条件面の交渉に集中した方が得策であることも多いです。

例えば、協議離婚に応じることを条件に、慰謝料の支払いを免除又は減額してもらうよう交渉することなどが考えられます。

このように、離婚原因の有無は、今後の見通しや方針に大きく関わります。

そのため、協議や調停の段階でも重要視すべきポイントとなります。

 

離婚原因が認められないケース(裁判離婚の場合)

裁判で離婚を求めても、上記に挙げた4つの離婚原因のいずれにも該当しないと判断される場合は、離婚は認められません。

なお、裁判実務で問題となることが多いのは、上記の④「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかです。

「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するには、夫婦関係が破綻していることをうかがわせる客観的な事情(重大な暴力、長期間の別居など)が認められる必要があります。

そのため、単に「相手と暮らしたくない」「相手のことが嫌いになった」「性格が合わない(性格の不一致)」というだけでは、離婚原因は認められないのが通常です。

ワンポイント:いずれは離婚が認められてしまう可能性も

上記のとおり、離婚原因が認められない場合は、離婚は認められません。

そのため、現時点で夫婦関係の破綻をうかがわせる客観的な事情がない場合は、すぐに離婚となることはないでしょう。

しかし、その後も関係が改善しなければ、遅かれ早かれ別居に至るなど、客観的に「夫婦としての実態が失われている」状態になってしまうことが予想されます。

そのような状態が続くと、「婚姻を継続し難い重大な事由」が認められやすくなります。

したがって、現時点では離婚原因がない場合であっても、関係を回復できなければ、「将来的には」裁判で離婚が認められてしまう可能性があります。

そのため、離婚回避を第一に考える場合は、早期に関係修復に向けて動き出すことが重要なポイントとなるでしょう。

 

有責配偶者から離婚を求めるケース(裁判離婚の場合)

「有責配偶者(ゆうせきはいぐうしゃ)」とは、「離婚原因を作った側」のことをいいます。

例えば、不倫(不貞行為)をした側や、重大な暴力等によって夫婦関係を破綻させた側のことを指します。

裁判実務では、有責配偶者から離婚を求めることは、正義に反するとして、原則認められないものと考えられています。

ただ、次のような厳しい条件を満たす場合には、例外的に離婚を認めるべきと考えられています。

  1. ① 別居が相当長期に及ぶこと(裁判例の傾向としては6年~10年程度)
  2. ② 夫婦の間に未成熟子(親による世話が必要な子ども)がいないこと
  3. ③ 離婚によって相手が苛酷な状況(生活面や精神面で深刻な状態)に置かれるなど、離婚を認めることが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情がないこと

参考:昭和62年9月2日|最高裁判所大法廷判決

したがって、相手が有責配偶者である場合(相手が不倫をした側である場合など)は、相手に離婚を求められたとしても、こちらが離婚に応じない限り、簡単には離婚は成立しません。

ただし、別居状態が続けば、将来的には離婚回避が難しい状況になる可能性もあります。

そのため、相手が有責配偶者のケースでも、状況を放置するのではなく、早めに方針を立てて行動することが大切です。

 

 

離婚を回避できた成功例

ある芸能人夫婦は、育児の負担や多忙によるすれ違いから、離婚の危機に直面したことがあるそうです。

しかし、互いに本音を伝えあったり、二人で過ごす時間を作ったりすることで、関係を回復することができたとされています。

また、ある著名な俳優の方は、突然相手から離婚を突きつけられたものの、「一緒に過ごす時間を大事にしたい」という相手の気持ちに気づき、「一緒に朝食を食べること」を実践したそうです。

その結果、自然に会話が増え、関係を回復することができたとのことです。

いずれのケースでも、特別なことではなく、すれ違いの原因に気づき、日常の小さな行動や会話を改めたり、工夫したりすることが離婚回避の大きなポイントとなっているといえるでしょう。

 

 

離婚の危機を回避するための4つの対処法

離婚の危機を回避するためには、次の4つを押さえることがポイントとなります。

離婚の危機を回避するための4つの対処法

 

①落ち着いて状況を整理する

離婚を切り出されたときは、動揺して感情的になってしまうのも自然なことです。

しかし、感情に任せて行動してしまうと、事態の悪化を招く可能性もあるので注意が必要です。

そのため、まずは落ち着いて、状況を整理してみることをお勧めします。

離婚を切り出されたときの状況や、相手の言葉、自分の気持ちを紙に書き出すなどして、客観的に観察してみるとよいでしょう。

このように、客観的に状況を整理してみることで、冷静さを取り戻し、今後どうしていくべきかについても具体的に考えられるようになるでしょう。

 

②冷静に話し合いをする

状況を立て直すために、相手と話し合う場を持つことは必要です。

ただし、感情的な対立を避けるため、相手との話し合いは、状況を整理し、落ち着いたタイミングで行うようにしましょう。

また、相手を否定したり、責めたりせず、相手の率直な気持ちを聴くように心がけることが大切です。

そのうえで、関係を修復するために必要な改善点や解決策について話し合うようにしましょう。

 

③見直せる点を整理する

これまでの生活を振り返ってみたり、相手と話し合ったりする中で、すれ違いや関係悪化の原因が少しずつ見えてくることがあります。

例えば、次のようなことです。

「相手に家事や育児の負担が集中し、相手が限界を感じていた」

「仕事が忙しくて相手の話を聞く余裕がなく、それが相手にとっては”尊重されていない”と感じる一因になっていた」

このような点を整理し、できるところから改善していくとよいでしょう。

 

④第三者のサポートを得る

ひとりで抱え込まない

不安や悩みを一人で抱え込まないことも大切です。

「冷静に状況を整理することができない」「なかなか気持ちの整理がつかない」という場合は、信頼できる第三者に相談してみるのもよいでしょう。

身近に相談できる人がいない場合は、カウンセリングを利用したり、離婚問題に詳しい弁護士への相談をお勧めします。

第三者に相談することで、自分の気持ちに改めて気づくことができたり、状況を客観的に整理したりすることができるようになる場合も多いです。

 

冷静に話し合える環境を整える

夫婦だけでの話し合いが難しい場合も、第三者のサポートを得ることを検討されるとよいでしょう。

例えば、「顔を合わせるとケンカになってしまう」という場合は、間に中立的な立場の第三者を入れることで、冷静な対話が可能になることがあります。

代表的な方法としては、夫婦カウンセリングや夫婦関係円満調停があります。

詳しくは、後ほど解説いたします。

 

 

離婚回避のためにやってはいけないこと

離婚を回避したい場合は、次のようなことはやってはいけません。

離婚回避のためにやってはいけないこと

 

①感情的な行動に出ること

一方的に離婚を切り出されたら、動揺して感情的になるのは自然なことです。

しかし、感情的な行動は事態を悪化させることがあるため注意が必要です。

例えば、次のような行動は避けるべきです。

  • 「そんなに離婚したいなら離婚してやる」と自分から離婚を口にする
  • 「出ていくなら今すぐ出ていけ」と言って相手を家から追い出す
  • 「もう勝手にしろ」と言って家出する
  • 「子どもは渡さない」と言って、相手に無断で子どもを自分の実家に預ける

このような行動は、相手の離婚意思を強めてしまう可能性があります。

また、このような行動は、仮に離婚に進んだ場合も、円満な話し合いを難しくする要因になることがあります。

例えば、親権を巡る対立が激化したり、慰謝料を請求されたりと、条件面での争いが大きくなるきっかけとなることがあるので注意する必要があります。

 

②相手を責めたり否定したりすること

相手を責めたり、否定したりするような発言は慎むべきでしょう。

例えば、「何が不満なんだ」「浮気でもしてるんじゃないのか」「子どものことを考えろ」などといった発言です。

このような発言をしてしまうと、相手は「やっぱり一緒にいられない」と感じ、離婚の意思を固めてしまう可能性があります。

 

③別居をすること

別居して物理的な距離を置くことは、冷却期間(冷静に話し合いをするための準備期間)として有効な場合もあります。

しかし、別居が長期化すると、「修復の可能性がない」と判断されやすくなり、夫婦関係の破綻(=離婚原因)が認められやすくなるので注意が必要です。

はじめは冷却期間のつもりであっても、話し合いのきっかけをつかめないまま長期間が経過し、別居が長期化してしまうこともあります。

そのため、離婚を回避したい場合は、別居には慎重になった方が良いでしょう。

やむを得ず別居をする場合でも、冷却期間の目的を共有したうえで、期間を決めて行うなど、長引かせないように工夫するようにしましょう。

 

 

夫婦関係の円満調停とは?

夫婦関係の円満調停(以下「円満調停」といいます。)とは、夫婦関係の修復を目的とした話し合いの手続きです。

調停とは、裁判所において、調停委員会を仲介に話し合いを行い、合意による解決を目指す手続きです。

円満調停では、夫婦仲が悪くなった経緯や原因などについて話し合い、改善点や解決案を探ります。

また、今後の生活ルール(生活費や家事の分担など)に関する合意も取りまとめることができます。

円満調停での合意内容の具体例は、以下のとおりです。

条項例①

「当事者双方は、今後、互いに協力し合って円満な家庭を築くように努力する」

条項例②

「相手方(夫)は、家事や育児に協力することを約束する」

 

円満調停のメリットとデメリット

メリット デメリット
  • 冷静に話し合うことができる
  • 話し合いの機会を確保することができる
  • 時間と労力がかかる
  • 相手の気分を害する可能性がある
  • 対抗手段として離婚調停を申し立てられる可能性がある

 

円満調停のメリット

冷静に話し合うことができる

「二人だけでは感情的になって冷静な話し合いができない」という場合は、円満調停を利用することで、冷静な話し合いが可能になることがあります。

円満調停では、間に第三者である調停委員が入ります。

また、調停は、当事者が交互に調停委員に話をする形で進められるため、相手と直接対話をすることは通常ありません。

そのため、感情的な衝突を避けながら話し合いを進めることができます。

 

話し合いの機会を確保することができる

円満調停を申し立てると、裁判所によって期日(調停を開催する日)が指定されます。

そのため、「話し合いを先延ばしにしてしまう(されてしまう)」という場合でも、円満調停を利用することで「話し合う日・場所」を確実に押さえることができます。

 

円満調停のデメリット

時間と労力がかかる

調停は、1回当たり2時間程度の時間を使って話し合い、話し合いがまとまらなければ、次回(約1か月後)の期日に持ち越しとなります。

そして、話し合いがまとまるまで期日が重ねられることになります。

そのため、解決に至るまでに数か月を要することがあります。

また、調停は、平日の日中に開催されます。

そのため、出席するために仕事を休まなければならないなど、負担が大きくなりがちです。

 

相手の気分を害する可能性がある

相手に相談することなく、一方的に調停を申し立てると、相手の気分を害する可能性があります。

調停を申し立てると、裁判所から、相手宛に呼出状(「この日に調停を行うので出席してください」という内容の書類)が届きます。

いきなり裁判所から呼出状が届くと、相手も驚き、場合によっては「勝手に裁判所に持ち込まれた」などと悪く受け取ってしまうこともあります。

そのため、かえって相手の態度を硬化させてしまい、関係修復の障害となってしまうこともあります。

 

対抗手段として離婚調停を申し立てられる可能性がある

相手が離婚の決意を固めている場合は、円満調停を申し立てても効果が期待できないことが多いです。

それだけでなく、相手が対抗手段として離婚調停を申し立ててくる可能性もあるので注意が必要です。

離婚調停とは、離婚やその条件について話し合う手続きです。

相手が離婚調停を申し立てた場合、「夫婦の一方が離婚を望んでいる以上は円満解決は難しい」と判断され、円満調停は終了、離婚調停のみが続行となるケースが多いです。

そうなると、離婚調停において、離婚に向けた話し合いが進んでいってしまうことになるため、関係修復はますます難しくなる恐れがあります。

円満調停デメリットの流れ

ワンポイント:円満調停が向いているケースとは?

円満調停には、上記のようなデメリットがあるため、個人的にはあまりお勧めはしません。

また、筆者の経験上も、円満調停を経て、円満に修復することは稀と言わざるを得ません。

少なくとも、離婚を切り出されたからといって、いきなり、一方的に申し立てるのは差し控えた方がよいと思います。

もっとも、相手も本心では修復を望んでおり、すれ違いの原因や今後の生活ルールなどについてきちんと話し合いたいと思っている場合は、円満調停が役立つこともあります。

このように、円満調停が向いているかどうかは状況によりますので、申立てに当たっては、事前に離婚問題に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

 

 

離婚を回避したい方の相談窓口

夫婦問題のカウンセラー

夫婦問題のカウンセラー(心理カウンセラー、臨床心理士などの専門家)には、気持ちの整理やコミュニケーションの改善などを通して、関係を立て直すためのサポートを受けることができます。

そのため、「気持ちを整理したい」「感情的にならずに話し合うにはどうしたらよいか」といった悩みや不安を抱えている場合は、カウンセリングの利用を検討されるとよいでしょう。

ただし、カウンセリングは、あくまでも心理的なサポートにとどまり、離婚が認められるかなどの法律的なアドバイスを受けることはできません。(参考:円満調停との違い)

カウンセラーへの相談は、夫婦が二人そろって行うこともできます。

夫婦二人で相談する場合は、「第三者が間に入って関係修復のための話し合いをする」という点では、先に紹介した円満調停と共通しますが、両者には大きな違いがあります。

主な違いは以下の通りです。

 

円満調停と夫婦カウンセリングの違い
円満調停 夫婦カウンセリング
性質 法的な手続き 民間のサービス
実施する場所 家庭裁判所 民間の相談室・オンライン
間に入る第三者 調停委員会 心理カウンセラー・臨床心理士
主な目的 合意形成 心理的なサポート
利用方法
  • 申立て(申立書の提出)
    →裁判所が期日(調停を実施する日)を指定
  • 約1か月に1回の頻度(1回当たり2時間程度)で話し合いを進める
  • 電話・WEBなどから直接申し込み
    →都合の日程・方法を選択
  • 頻度、回数、期間は自分で選択
費用 申立て手数料:1200円
郵便切手代:1000円〜2000円
(各裁判所が指定)
相場:5000円〜1万5000円程度/回
※1回当たり50分〜90分程度

 

離婚に強い弁護士

状況を客観的に整理したい場合や、法的なアドバイスをもらいたい場合は、離婚に強い弁護士にご相談ください。

弁護士に相談することで、離婚の可否や条件面(親権、養育費、財産分与、慰謝料等)の見通し、手続きの流れ、別居する場合の生活費などについて、具体的な助言を受けることができます。

もっとも、弁護士はあくまでも法律の専門家であるため、「夫婦関係を修復するためにはどうしたらよいか」に関する具体的なアドバイスは通常行っていません。

ただし、円満調停の利用方法や、法的に不利にならないための選択肢などをお伝えすることは可能です。

また、必要に応じて夫婦問題のカウンセラーを紹介してくれることもあります。

そのため、離婚を回避したい場合でも、まずは弁護士に相談することで、多くのメリットを得ることができます。

メリットについて、詳しくは次の項目で解説します。

 

 

離婚を回避したい方が弁護士に相談するメリット

離婚を回避したい方でも、法律の専門家である弁護士に相談することで次のようなメリットを得ることができます。

 

離婚が認められるか否かを助言してくれる

弁護士に相談することで、離婚が認められるか否かについての見通しを立ててもらうことができます。

また、万一離婚となった場合の手続きの流れや、条件面の見通しについても知ることができます。

そうすることで、今後の生活・お金・子どものことや、手続きのこと(「裁判になったらどうしよう」など)に関する漠然とした不安を解消することができるでしょう。

漠然とした不安を解消することができれば、今後のことについて具体的に考えられるようになってきます。

離婚回避のために、今、何をすべきなのかについても、冷静に考えることができるようになります。

また、場合によっては、離婚回避以外の現実的な選択肢(離婚や別居)が見えてくることもあるでしょう。

 

離婚を回避するためのポイント(やってはいけないこと)がわかる

離婚に詳しい弁護士は、「どんな行動が離婚につながるか」や、「これをやってしまうと修復が難しくなる」というポイントを把握しています。

そのため、早い段階で弁護士に相談し、離婚を回避するために「やってはいけないこと」「注意すべきこと」について助言を受けておくことは非常に有益です。

また、法的にNGな行為や不利になり得る行為(財産を隠すなど)についても知ることができるため、法的リスクも軽減することができます。

 

カウンセラーを紹介してくれる弁護士も

夫婦関係を修復するコツを知りたい方や、心理的な負担が大きい方には、法律的な助言だけでなく、カウンセリングによる心理的なサポートも必要です。

離婚問題に強い弁護士は、夫婦問題を専門に扱うカウンセラーを紹介してくれることもあります。

 

 

離婚回避についてのQ&A

離婚する夫婦は何年目が多い?

国連の調査(2021年)によると、日本では5年目〜9年目で離婚する夫婦が最も多くを占める(全体の18.5%)とのことです。

参考:25. Divorces and percentage distribution by duration of marriage、 latest available year: 2013 – 2022

筆者の個人的な感覚としても、5年目~9年目の方の離婚相談は比較的多い印象にあります。

 

夫婦が離婚したいと思う時、1位は?

当事務所のアンケート結果によると、離婚の理由で一番多いのは、男女ともに「性格の不一致」でした。

筆者の経験上も、「不倫」などの決定的な理由があるケースより、日々のすれ違いやコミュニケーション不足などが積み重なり「もう一緒に暮らせない」となってしまうケースが多い印象にあります。

 

モラハラ相手との離婚の回避は難しい?

一般的には難しいと考えられます。

モラハラ相手に離婚を突きつけられたとしても、あなたが離婚に同意をしなければ、すぐに離婚が成立することはありません。

もっとも、モラハラの加害者は、自分の行為に問題があることを自覚しない傾向にあり、関係修復に向けて対等に話し合うことは難しいことが多いです。

また、モラハラの加害者との生活を続けると、心身に重大なダメージを受け、深刻な事態に陥る恐れもあります。

そのため、身の安全のためには離婚の選択が必要となるケースもあります。

離婚しないことを選択する場合であっても、ひとまず別居をするなど、身の安全を最優先に考えるようにしてください。

 

 

まとめ

以上、離婚回避のポイントや対処法などを解説しましたが、いかがだったでしょうか。

離婚を切り出されたとしても、あなたが離婚に応じない限りすぐに離婚が成立することはありません。

まずは冷静に状況を整理し、感情的な行動などを避けることが大切です。

なかなか気持ちの整理がつかない場合や、関係修復のコツを知りたい方は、カウンセラーへの相談を検討されるとよいでしょう。

漠然とした不安をお持ちの方や、状況を客観的に整理したい方、今後の見通しや方針を立てたい方は、まずは離婚問題に詳しい弁護士にご相談ください。

当事務所には、離婚や夫婦関係の問題に精通した弁護士のみで構成された専門チームがあり、夫婦の問題に悩む方々を強力にサポートしています。

LINEや電話での相談も実施しており、全国対応が可能です。

夫婦の問題にお困りの方は、お気軽にご相談ください。

 

 

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