社内不倫とは?きっかけ・リスク・対処法を弁護士が解説

社内不倫とは、同じ会社で働く人と不倫をすることをいいます。
出会いの場が会社となるケースが多く、珍しいものではありません。
しかし、発覚した場合、慰謝料や離婚の問題だけでなく、会社内での信頼の喪失、最悪の場合は解雇にまで発展する可能性があります。
配偶者の社内不倫に悩んでいる方も、ご自身の社内不倫に悩んでいる方も、ぜひ参考にしてください。
社内不倫とは
社内不倫とは、同じ会社(職場)で働く人と不倫をすることをいいます。
具体的には、上司と部下が不倫関係になることや、同僚同士が不倫関係になることを指します。
上司と部下との不倫
上司とは、自分よりも地位や役職が上の人のことを指します。
特に、自分よりも役職が1つ上の上司を一般に「直属の上司」といいます。
直属の上司と直属の部下は接点が多いため、この組み合わせで不倫関係になるケースが特に多いと思われます。
同僚との不倫
同僚とは、一般的に地位や役職が同じ人のことを指しますが、広く「同じ会社で働いている人」を指す場合もあります。
同期入社の者同士や、役職が同じ先輩と後輩が不倫関係になるケースが特に多いと思われます。
また、同じ会社だけれども違う部署などに所属している者同士で不倫関係になるケースもあり、これも広い意味で社内不倫といえるでしょう。
「不倫」は一般的な言葉で、法律上は「不貞行為」という用語が使われます。
「不倫」の方が範囲が広く、キスやハグなど肉体関係のない交際も含む一方、「不貞行為」は原則、肉体関係がある場合に成立します。
慰謝料請求が認められるのも、基本的に不貞行為に該当する場合です。
ただし、「肉体関係がない(不貞行為に当たらない)=リスクがない」という意味ではありません。
肉体関係がなくても、会社に「不適切な交際」と評価されれば懲戒や信頼低下のリスクがある点にご注意ください。
不倫が始まるきっかけ
出会いのきっかけ
ある資料によると、出会いのきっかけで最も多いのは、多くの年代で「同じ会社」となっています。

参考:相模ゴム工業株式会社
会社員などの場合は、通常は一日の多くを会社で過ごすことになりますので、会社での出会いのきっかけが多い一方、会社以外での出会いのきっかけは少ないといえます。
そのため、不倫相手が同じ会社の人となるのは自然なことなのかもしれません。
社内不倫関係になる理由
中には性的関心のみを理由に不倫をする人もいるかもしれませんが、多くの場合は次のようなことから不倫関係になると推察されます。
- そもそも相性がいい
職場(職業)が同じということは、似た価値観や共通の話題を持っているともいえるため、話が弾んだり、相手に関心を持てる場合が多いです。
その上で一緒に仕事をしていくうちにお互いに好意を抱くようになり、不倫関係になる場合があると考えられます。 - 仕事をする姿に好感を持つ
一緒に仕事をしていると、仕事ができる姿をかっこいいと思ったり、頑張っている姿に好感を抱いたりするものです。
そのような好感が性的な好意に投影され、不倫関係になる場合もあるでしょう。 - 仕事の相談からプライベートな話に発展する
仕事の相談をしているうちに、プライベートなことまで相談するというケースがあります。
その中で、特に一方又は双方が配偶者との関係に満足していないことがわかった場合などは、不満を埋め合わせるために不倫関係になってしまうということもあるでしょう。
社内不倫の兆候

不倫の兆候
不倫をしている場合、次のような兆候が現れることがあります。
- 残業や飲み会などを理由に帰りが遅くなることが増える
- 休日出勤や出張が増える
- スマホの扱い方が変わる
- お金の使い方が変わる
- 連絡がつきにくくなる
- 予定を確認してくるようになる
- セックスレスになる
- 態度が変わる
- 外見や服装などに気を遣うようになる
- 自家用車の様子が変わる
- 上記のような変化について理由を尋ねても曖昧な答えしか返ってこない
残業や飲み会などで帰宅時間が遅くなることが増える
社内不倫をしている場合、仕事が終わった後に不倫相手とレストランやホテルに行き、帰宅時間が遅くなることが多くなります。
そのような場合、残業や飲み会で帰宅時間が遅くなったと説明されることが多いです。
日頃から残業等が多い場合は見分けるのが難しいですが、頻度や帰宅する時間帯(残業が終わる時間帯)、帰宅時の様子がこれまでとは異なるような場合は、疑わしいといえるでしょう。
休日出勤や出張が増える
不倫をしている場合、配偶者には休日出勤と告げて実は不倫相手とデートに出かけていたり、出張と告げて実は休暇を取って不倫相手と旅行したり、外泊したりすることもあります。
そのため、休日出勤や出張などが不自然に増えた場合は、疑わしいといえるでしょう。
スマホの扱い方が変わる
不倫をしている場合、不倫相手とLINEなどでやり取りをしている可能性が高いです。
そのため、相手がスマホをのぞかれることを警戒しているような行動をとるようになった場合は要注意といえます。
具体的には、家の中でもスマホを肌身離さず持つようになった、スマホをやたらと気にするようになった、スマホにロックをかけるようになった、LINEのパスコードロックをかけるようになったなどの変化があれば、疑わしいといえるでしょう。
お金の使い方が変わる
不倫をしていると、デート代を負担したり、不倫相手へのプレゼントを購入したりして、出費が増えることがあります。
相手がクレジットカードで決済をしている場合は、利用明細から利用店舗を割り出せることもあるので、チェックしてみるとよいでしょう。
相手が普段利用しないような店舗で決済がされている場合は、疑わしいといえるでしょう。
連絡がつきにくくなる
終業時間が過ぎていても電話にでない、メッセージ等の返信がないということが多い場合、仕事が終わった後に不倫相手とホテルなどに行っている可能性があります。
予定を確認してくるようになる
不倫をしていると、配偶者に不倫現場を目撃されるリスクを恐れ、配偶者の予定を気にするようになります。
急に平日の夜や休日の予定を確認してくるようになったような場合は、疑わしいといえるでしょう。
セックスレスになる
不倫をしていると不倫相手とのセックスに満足し、配偶者とのセックスには消極的になる場合が多いです。
社内不倫をしている場合は、平日(会社に行った日)に不倫相手とセックスをしてから帰宅している可能性があります。
そのため、これまでは平日(会社に行った日)も普通に応じたり、誘ったりしていたのに、急に平日は拒むようになったとか、誘わなくなったという場合は特に疑わしいといえるでしょう。
態度が変わる
不倫をしていると、配偶者への罪悪感やバレないようにしたい心理、心の余裕が生まれることなどから、配偶者に対して優しくなることがあります。
反対に、配偶者にかまってもらわなくても心が満たされるため、素っ気なくなる場合もあります。
いずれにしても、夫婦間で何らのきっかけもなかったのに態度が変わったような場合は、不倫が原因となっている可能性があるといえます。
外見や服装などに気を遣うようになる
不倫をすると不倫相手に好印象を与えたいとの思いから、外見や服装に気を遣うようになります。
これまであまり気を遣っていなかったのに、急にスキンケアやダイエットを始めたり、服装に気を遣うようになったような場合は、疑わしいといえるでしょう。
特に通勤時の服装にこだわるようになったり、おしゃれな下着を新調して出勤する日に着用するようになったような場合は、社内不倫をしている可能性があります。
自家用車の様子が変わる
相手が通勤で自家用車を使っている場合は、自家用車に不倫相手を乗せている可能性があります。
車内に見覚えのない物(膝掛けなど)が置いてあったり、以前は乱雑だったのに整頓されているなどの変化があれば、疑わしいといえます。
また、カーナビの履歴に相手が普段行きそうもない場所が入っていた場合も、不倫相手を乗せてそこに行った可能性があります。
上記のような変化について理由を尋ねても曖昧な答えしか返ってこない
上記に挙げたような変化について、理由を尋ねた際に、曖昧な答えしか返ってこない場合も要注意といえるでしょう。
「不倫をしているから」とストレートには答えられないので、返答も曖昧、不自然、不合理なものになる可能性が高いといえます。
兆候がある場合はどうするか
上記のような不倫の兆候があるときは、さらに次のような手段で探ってみるようにしましょう。
配偶者の周囲に接触して情報を得る
配偶者の同僚などで、ご自身とも面識のある人がいる場合は、その人に接触して情報を集めてみるとよいでしょう。
最近の残業や休日出勤・出張などの状況がわかれば、配偶者の言動と照らし合わせることで、怪しいかどうか検証することができます。
また、既に社内で不倫のうわさが広まっているような場合は、ストレートにそのことを教えてくれるかもしれません。
ただし、接触した相手が配偶者に「奥さんが(旦那さんが)あなたの浮気を疑っていたよ」などと言ってしまうと、配偶者が警戒して不倫の証拠の隠滅に動き出す可能性もあるので、注意が必要です。
また、接触した相手が配偶者の味方である場合は、何も教えてくれなかったり、ウソの情報を教えられたりする場合もあります。
そのため、相手との関係性にもよりますが、まずは浮気を疑っていることを悟られないよう、それとなく最近の様子を聞いてみるようにするとよいでしょう。
直接聞く前に、SNSなどでできる限りの情報を収集してみるのもよいでしょう。
調査会社に調査を依頼する
配偶者が不倫をしている様子はあるものの、証拠をつかめないという場合は、調査会社(興信所・探偵等)に素行調査を依頼することも考えられます。
調査をしてもらうことにより、例えば配偶者が不倫相手と2人でラブホテルに出入りする場面の写真など、有力な証拠を押さえることができる場合があります。
このような写真は、裁判になった場合も重要視される証拠となります。
ただし、調査を依頼するには相応の費用がかかります。
また、調査を依頼しても、結果的に有力な証拠を押さえることができずに終わってしまう可能性もあります。
そのため、依頼の要否、タイミング、内容などは、慎重に検討する必要があります。
調査を依頼する前に、不倫問題に詳しい弁護士に相談し、具体的なアドバイスをもらった上で、依頼するかどうかを判断することをおすすめいたします。
社内不倫の7つのリスク
社内不倫のリスクとしては、主に次のようなものが考えられます。
- ① 慰謝料を支払う可能性がある
- ② 離婚問題に発展する可能性がある
- ③ 解雇される可能性がある
- ④ 懲戒処分を受ける可能性がある
- ⑤ 出世(昇進)や昇給にひびく可能性がある
- ⑥ 同じ職場の場合転勤の可能性がある
- ⑦ 会社内(上司・同僚・部下)の信頼を失う
慰謝料や離婚の問題は不倫全般に生じうるリスクといえますが、社内不倫の場合はこれに加えて仕事に影響するリスクがあるというのが特徴といえます。
以下、それぞれについて解説していきます。
① 慰謝料を支払う可能性がある
不倫がバレた場合は、被害者(不倫をされた配偶者)から慰謝料を請求される可能性があります。
不倫の慰謝料は、裁判で認められる場合は100万円〜300万円程度となることが多く、示談交渉で解決する場合も同程度の金額を支払わなければならないケースが多いです。
請求を無視した場合や、話し合いで解決できない場合は、裁判を起こされる可能性もあります(話し合いを挟まず、いきなり裁判を起こされる場合もあります。)。
裁判を起こされた場合は、裁判対応に時間、労力、費用(弁護士費用も含む)がかかることに加え、公開の手続きで審理されるというデメリットも生じることになります。
すなわち、誰でも裁判を傍聴しようと思えば傍聴できる状態に置かれるということです。
法廷が開かれるのは平日の日中であるため、会社関係の人が傍聴しに来るという心配はほとんどないかもしれませんが、無視できないリスクと感じる方も多いと思われます。
② 離婚問題に発展する可能性がある
ご自身が既婚者である場合は、配偶者から不倫を理由に離婚を求められる可能性があります。
「不貞行為」は離婚できる条件(離婚原因)の1つとして法律に定められているため、ご自身が離婚を望まない場合であっても、最終的には裁判で離婚が認められてしまう可能性が高いです(民法770条1項1号)。
参考:民法|e−GOV法令検索
なお、不倫をした側からの離婚請求は、原則として認められないとするのが裁判所の考え方です。
そのため、仮に不倫をした側が不倫相手と再婚したいなどの理由から離婚を求めたとしても、相手が離婚に応じない場合は、離婚をするのが困難となります。
③ 解雇される可能性がある
社内不倫を理由に解雇されるケースは限定的ですが、可能性はゼロではありません。
ポイントは、社内不倫によって会社の風紀・秩序を乱したか、会社の運営に具体的な影響を与えたかどうかです。
不倫と解雇に関する裁判例をご紹介いたします。
判例① 解雇が認められた事案(東京高裁昭和41年7月30日判決)
妻子あるバス運転手が未成年のバスガイド女性と長期にわたり情交関係を持ち、妊娠させ、女性が中絶手術を受けた後に退職したという事情のもと、バス運転手の男性が解雇された事案です。
裁判所は、バス事業にとって風紀・秩序を維持することは重要事項であるところ、不倫によってこれを乱したことや、女性の退職、女子従業員の不安動揺、求人についての悪影響等の実害も指摘した上で、解雇処分を有効と判断しました。
判例② 解雇が認められなかった事案(旭川地裁平成元年12月27日判決)
水道配管会社の女性事務員が妻子のある同僚男性社員と不倫関係にあることを理由に懲戒解雇された事案です。
この事案では、当該女性事務員や男性社員の地位、職務内容、交際の態様、会社の規模、事業等に照らしても、不倫が職場の風紀・秩序を乱し、その企業運営に具体的な影響を与えたとは認められないとして、解雇は無効と判断されました。
④ 懲戒処分を受ける可能性がある
社内不倫が発覚し、会社の秩序や運営に影響を与えたと判断された場合、解雇される事態にまではならなくとも、降格などの懲戒処分に処せられる可能性はあります。
懲戒処分とは、会社の服務規律や企業秩序に違反した社員に対する制裁の処分のことです。
一般に、重い順に懲戒解雇、諭旨解雇、降格、出勤停止、減給、戒告などとして就業規則等に定められています。
降格、出勤停止、減給はいずれも給料の減額、一定期間の不支給、役職手当等の不支給などを伴いますので、経済的な不利益を受けることになります。
戒告は厳重注意を受けるものであり、経済的な不利益は生じませんが、会社に不倫を重く受け止められた結果といえますので、昇進に影響するなど間接的な不利益が生じる可能性はあるでしょう。
⑤ 出世(昇進)や昇給にひびく可能性がある
社内不倫が発覚した場合、懲戒処分をされない場合であっても、出世(昇進)や昇給にひびく可能性はあります。
昇進や昇給に関しては、基本的には仕事の能力・成果を重視している会社が多いと思われますので、不倫が直接的な障害になるとは言い切れません。
しかし、同じ能力・成果の人と比較された場合にマイナス要素となるなど、何らかの形で影響する可能性はあるでしょう。
また、社内不倫の発覚により社内での信頼を失い、仕事がやりづらくなった結果、成果が下がり昇進や昇給の障害となるという場合もあるでしょう。
⑥ 同じ職場の場合転勤の可能性がある
社内不倫の相手が同じ職場(同じ勤務地)である場合、複数の営業所等を置いている会社であれば、転勤(勤務地の変更)を命じられる可能性があります。
事業所が一つの場所にしかないような会社では、転勤はなくとも、部署異動など(職種、職務内容の変更)を命じられる可能性があるでしょう。
転勤になれば引っ越さなければならないなど、生活上の不利益を受けるばかりでなく、キャリアアップにも影響が及ぶ場合も多いでしょう。
また、会社の給与体系によっては、上記のような配置転換による職務内容の変更等に伴い、給料が下がる場合もあります。
⑦ 会社内(上司・同僚・部下)の信頼を失う
不倫は、世間一般に「悪いこと」「やってはいけないこと」と認識されていますので、社内不倫が露呈した場合、上司や同僚、部下の信頼を失う可能性は非常に高いです。
「会社は仕事をするところ」という意識の強い人であれば、社内不倫に対してはより一層強い嫌悪感を覚える可能性もあります。
社内での信頼の喪失や評判の低下は、居心地が悪くなるということだけではなく、同僚の協力が得られない、部下が相談しなくなりミスをするなど、業務に支障を及ぼす場合もあります。
その結果、会社に居づらくなり、退職せざるを得なくなるような事態になる可能性もゼロではないでしょう。
なお、これは周囲がどう思うかという問題ですので、懲戒事由に該当するかどうか、法的責任を負うかどうかにかかわらず生じ得るリスクといえます。
例えば、部下と手を繋いで社外の路上を歩いているところを同僚に目撃され、不倫しているとのうわさが社内に広まってしまったとします。
この場合、会社の秩序や企業運営に具体的な影響を及ぼしていなければ懲戒される可能性は低いですし、仮にその部下とは手を繋いだだけで肉体関係まではなかったとすれば法的責任を負う可能性も低いといえるでしょう。
しかし、社内の人に「不倫をしている人」と認識されてしまった時点で、社内での信頼の喪失や評判の低下は免れないと考えられます。
【被害者】不倫発覚時の対処手順
配偶者の社内不倫が発覚した被害者の方は、感情的に行動せず、以下のステップで対応を進めましょう。
ステップ1:安易に会社へ通報せず、まずは証拠を集める
配偶者の会社に通報して解雇されたり退職に追い込まれたりすると、世帯収入が減少し、将来もらえる婚姻費用(生活費)や離婚時の財産分与・養育費で損をするおそれがあります。
まずは不貞行為(肉体関係)を証明できる証拠(LINE、写真、領収書など)を静かに集めましょう。
ステップ2:不倫問題に強い弁護士へ相談する
当事者同士の話し合いは感情的になりやすいため、早期に不倫問題に精通した弁護士へ相談しましょう。
状況によっては、弁護士に窓口になってもらい、交渉を代行してもらうことをおすすめします。
ステップ3:不倫相手への慰謝料請求(内容証明郵便での請求を推奨)
証拠が揃い、弁護士に相談し方針を固めたら、不倫相手に内容証明郵便を送り、交渉を開始します。
離婚しない場合は配偶者へは請求せず、不倫相手のみに請求するのが一般的です。
ステップ4:誓約書の作成と接触の禁止
再発防止のため、「接触禁止」や「違反時の違約金」等を取り決めた示談書・誓約書を作成します。
配偶者に自発的な部署異動や転職を促すこともあり得るでしょう。
ワンポイント:不倫相手を転職させることは難しい
配偶者の不倫相手に対して「会社を辞めてほしい」「転職してほしい」と要求したい気持ちは山々かと思いますが、法律上、不倫相手に退職や転職を強制する権利はありません。
もし「転職しなければ不倫の事実を社内や家族にバラす」などと迫ってしまうと、脅迫罪や強要罪に問われたり、不倫相手から名誉毀損で損害賠償を請求される大きなリスクが生じます。
現実的な解決策としては、示談書・誓約書の中で「業務上必要な場合を除き、職場内での私的な接触や会話を一切禁止する」という接触禁止条項を設定し、破った場合の違約金(ペナルティ)を定めておく方法が非常に有効です。
【加害者】不倫発覚時の対処手順
社内不倫をしてしまった当事者(加害者側)の適切な対処ステップは以下のとおりです。
ステップ1:不倫関係を即座に解消する
まずは不倫関係を速やかに、かつ円満に解消することが最優先です。
関係解消に伴い相手から嫌がらせを受けたり社内に暴露されるリスクがある場合は、部署異動が可能であれば部署異動を模索し、部署異動が難しいようであれば転職をして、物理的に距離を置くことも検討しましょう。
ステップ2:会社への発覚を防ぐ示談交渉を行う
慰謝料を請求された場合、弁護士に交渉を依頼することで、窓口を弁護士に一本化でき、会社や家族に発覚するリスクを軽減できます。
示談書に「口外禁止条項(第三者や会社に漏洩しない約束)」を含めることができれば、会社にバレるリスクを大幅に軽減できるため、条項化を模索しましょう。
ただし、そのような条項を被害者に受け入れてもらうには、相場より高額な示談金を支払うことも覚悟しなければなりません。
ステップ3:不当な解雇・処分に対しては弁護士に相談する
会社から不倫を理由に過度な懲戒処分や解雇を打診された場合、即答で同意せず、労働問題に詳しい弁護士に相談してください。
私生活上の不倫のみを理由とした解雇は無効とされるケースが多いため、法的観点から適切な対応を行う必要があります。
【会社側】不倫発覚時の対処手順
社内不倫の発覚により、職場環境や業務に影響が出た場合、会社(経営者・人事担当者)が取るべき対処手順は以下のとおりです。
ステップ1:客観的な事実確認を行う
噂やタレコミだけで即座に処分を行うのは危険です。
当事者双方から個別でヒアリングを行い、業務上の支障やハラスメント(立場を利用した強要などではないか等)の有無を冷静に事実確認します。
ステップ2:業務上の支障に応じた配置転換を検討する
同じ部署で業務に著しい支障が出ている場合は、懲戒処分とは別に「人事権の行使」として部署異動や勤務地の変更を検討します。
ステップ3:就業規則に基づき慎重に判断する
懲戒処分(解雇、減給や出勤停止等)を行う場合は、就業規則の懲戒事由に該当するか、過去の判例に照らして過重な処分になっていないかを慎重に検討します。
判断に迷う場合は、事前に労働法に詳しい弁護士へご相談ください。
まとめ
以上、社内不倫のきっかけや兆候、リスク、対処のポイントなどについて解説しましたが、いかがだったでしょうか。
社内不倫には様々なリスクが伴い、発覚した場合に失うものは大きいといえます。
夫や妻が社内不倫をしている、又はその疑いがあるという場合は、まずは落ち着いて対処法を検討するようにしましょう。
夫や妻の社内不倫が会社に知られ、解雇や減給された場合は、ご自身の生活にも影響が及びかねませんので慎重に対処する必要があります。
具体的な対処法は事案により異なりますので、不倫問題に強い弁護士に相談されることをおすすめいたします。
現に社内不倫をしているという場合は、このようなリスクを理解し、不倫関係の解消などリスクを軽減するための対処をするべきでしょう。
もしリスクが顕在化してしまった場合は、お早めに離婚問題や労働問題に詳しい弁護士に相談するようにしてください。
当事務所では、離婚問題を専門に扱うチームがあり、不倫問題について強力にサポートしています。
LINE、Zoomなどを活用したオンライン相談も行っており全国対応が可能です。
社内不倫の問題については、当事務所の離婚事件チームまで、お気軽にご相談ください。
この記事が、社内不倫の問題にお悩みの方にとってお役に立てれば幸いです。
なぜ離婚問題は弁護士に相談すべき?弁護士選びが重要な理由とは?





