夫に浮気の兆候?見分け方と対応法を解説【チェックリスト付】

  
弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  



夫の様子が以前とは何か違うと感じるとき、「浮気しているのでは?」と疑うこともあるでしょう。

また、実際に浮気していることが分かった場合は、どうしてよいか戸惑うことが多いと思います。

そこで、ここでは夫の浮気の見分け方を中心に、夫の浮気が発覚した場合の対応法や、妻が押さえておくべきポイントについても解説していきます。

 

夫の浮気を見分ける4つの方法

夫の浮気を見分ける4つの方法

方法① 夫の浮気の兆候〜チェックリスト

夫が浮気をしている場合、次のような兆候が現れることがあります。

まずは、このような兆候がないかをチェックしてみるようにしましょう。

上記はいずれも一般的な傾向を示すものであり、浮気以外のことが原因となっている場合もありますし、浮気をしていてもこのような兆候が現れない場合もあります。

そのため、あくまでも浮気を決定づけるものではなく、浮気を疑うきっかけになりやすいものとして押さえておくとよいでしょう。

以下、それぞれについて解説していきます。

  • 残業や飲み会などを理由に帰りが遅くなることが増える
    仕事が終わった後に浮気相手と会ってレストランやホテルに行っている場合、帰宅時間がいつもより遅くなるでしょう。
    帰宅時間が遅くなった言い訳として、残業や飲み会(会社の懇親会や、上司や同僚と飲みに行っていたなど)というのはよく用いられるものといえます。
    日頃から残業や飲み会で遅くなることがほとんどなかったのに、最近になって急に増えだしたという場合は要注意といえるでしょう。
    他方で、日頃から残業や飲み会などで帰宅が遅くなることがあった場合は、はじめのうちはあまり疑いを抱くことはないかもしれません。
    しかし、普段よりも頻度が多い場合や、繁忙期でもないのに残業が多い場合、残業又は飲み会だったわりには帰宅したときの様子がそれに見合わないものになっている(いい香りがするなど)場合は、疑わしいといえるでしょう。
  • 休日出勤が増える
    浮気相手と休日にデートに出かける際には、妻に休日出勤と告げて出かける場合があります。
    残業の場合と同様に、これまで休日出勤がほとんどなかったのに、最近になって急に増えだしたという場合は要注意といえるでしょう。
    日頃から休日出勤があった場合も、頻度が不自然に多い場合や、出掛ける際の服装や荷物が不自然(いつもの通勤スタイルではない)である場合は、疑わしいといえるでしょう。
  • 泊まりがけの出張が増える
    浮気相手と外泊したり、旅行したりする場合は、妻には泊まりがけの出張と告げておくことがあります。
    これも休日出勤と同様に、これまでの様子と変わった点、不自然な点があれば疑わしいといえます。
  • スマホの扱い方が変わる
    浮気をしている場合は、無料通話アプリのLINE等を利用して浮気相手と連絡を取っている可能性が非常に高いです。
    そのため、浮気相手とのやり取りが見つからないように、スマホの中身を見られることを警戒するような行動をとることが多いです。
    次のような行動があれば、浮気相手とやり取りしている可能性もあるので要注意です。
    ・家の中でもスマホを肌身離さず持っている
    ・スマホをやたらと気にするようになった
    ・スマホの画面を覗かれることを警戒している(近づくと画面を閉じてホーム画面に戻る、スマホのスイッチを消す、画面を伏せる)
    ・スマホにロックをかけている
    ・LINEのパスコードロックをかけている
    ・LINEの通知がオフになっている
    ・LINEの通知が来ても妻の前では無視する
    また、LINEで浮気相手とやり取りをしている場合は、LINEのアプリが次のような状態になっていることがあります。
    ・浮気相手を友だちリストから「非表示」にしている
    ・浮気相手とのトークルームを「非表示」にしている
    ・浮気相手とのトーク履歴を削除している
    もっとも、これらをチェックするためには、夫のスマホでLINEのアプリを立ち上げて操作をする必要があります。
    このような行為には、プライバシーの侵害として相手から慰謝料を請求されるなどのリスクが伴います。
    夫のスマホにロックがかかっているようなときは、無理に突破してチェックしない方がよい場合もあるので、注意するようにしましょう。
  • 仕事の時間帯でないにもかかわらず電話に出ない
    就業時間を過ぎていたり、以前であればつながった時間に電話に出ない場合は、その理由の1つとして、浮気相手と会っている最中であるという可能性が考えられます。
    メールやLINEに関しても、以前であればすぐに返信をくれた時間帯に、返信をくれなくなったような場合は、疑わしいといえるでしょう。
  • 予定を確認してくるようになる
    浮気相手と仕事終わりや休日に出かける際に、妻に浮気相手と一緒にいるところを見られるリスクを回避するため、妻の予定を確認してくるようになることがあります。
    これまで妻の予定に無頓着だったにもかかわらず、急に気にし始めたような場合は、疑わしいといといえるでしょう。
  • セックスレスになる
    浮気相手とのセックスに満足すると、夫婦間ではセックスレスになる傾向にあるようです。
    相手が求めてこなくなったり、拒否したりすることが原因で頻度が減ったような場合は、疑わしいといえるでしょう。
    もっとも、妻を満足させて浮気がバレないようにするために、敢えて積極的になるという人もいるようです。
    いずれにしても、夫婦間において何らきっかけがなかったにもかかわらず、夫が原因で夫婦の性生活に変化が見られたような場合は要注意といえるでしょう。
  • 態度が変わる
    浮気をしていると、罪悪感や、バレないようにしようとする心境、浮気によって心が満たされ余裕ができたなどの理由から、妻に対して優しくなることがあります。
    他方で、特に妻にかまってほしいと思っていた夫は、浮気によって心が満たされ、妻にかまってもらわなくても満足するようになるので、逆に妻に対しては素っ気なくなる場合もあります。
    いずれにしても、夫婦間で何らのきっかけもなかったのに、夫の態度が普段とは違うという場合は、浮気がきっかけとなっている可能性もあるといえるでしょう。
  • 外見を気にするようになる
    浮気相手に好印象を与えたいとの心境から、外見を気にするようになることがあります。
    スキンケア、育毛、筋トレなどを始めたり、清潔感を心がけたりするようになった場合は、浮気相手のためという可能性もあるので要注意といえるでしょう。
    もちろん、年齢などを気にして気を付けるようになったという可能性もありますが、それまで無頓着だったのに急に気を遣うようになった場合などは、疑わしいといえるでしょう。
  • 服装などが変わる
    外見を気にするようになったことと重なりますが、浮気相手に好印象を与えたい心境から、服装などが変わることもあります。
    これまで妻に普段着や下着などの購入を任せていたのに、自分で下着を購入するようになったり、これまでとは異なる傾向の洋服を揃えたりするようになった場合は、疑わしいといえるでしょう。
  • 自家用車の様子が変わる
    夫が仕事などで自家用車を日常的に使用している場合、自家用車に浮気相手を乗せている可能性があります。
    以前は乱雑だったのに片付けられているようになったり、消臭剤などが置かれるようになったりした場合は、疑わしいといえるでしょう。
    また、走行距離が不自然に延びていたり、カーナビの履歴に夫が普段行きそうもないところが入っていたりした場合は、浮気相手とドライブした疑いもあるといえます。
  • 上記のような変化について理由を尋ねても曖昧な答えしか返ってこない
    上記に挙げたような変化について、理由を尋ねた際に、曖昧な答えしか返ってこない場合も要注意といえるでしょう。
    「浮気をしているから」とストレートには答えられないので、返答も曖昧、不自然、不合理なものになる可能性が高いといえます。
    なお、夫に理由を尋ねる際には、浮気を疑っていることに感づかれないように注意する必要があるでしょう。
    浮気を疑っていることに感づかれると、浮気の証拠を隠滅される恐れもあります。
    状況をみて、日常会話の中でそれとなく聞いてみるのがよいでしょう。

方法② 夫の周囲と接触して情報を得る

夫の同僚や友人などで、ご自身とも面識がある人物がいる場合は、その人物から最近の夫の様子に関する情報を得ることが考えられます。

例えば、夫の同僚から、最近の残業や飲み会、休日出勤、出張などの実態を聞き出すことができれば、夫の動きなどと照らし合わせることにより、怪しいかどうかを確認することができます。

ただし、接触する人物が必ずしも妻の味方であるとは限らないので注意が必要です。

夫の浮気を知っており、夫に味方する場合は、夫に合わせてウソの情報を話す可能性もあります。

また、特に夫の味方というわけではないとしても、夫に対して「奥さんが浮気を疑っていたよ」などと話さないとも限りません。

そのような場合は、夫が警戒を強め、浮気の証拠を隠滅する可能性もあります。

そのため、夫の周囲との接触は、その接触する人物との関係性にもよりますが、こちらが夫の浮気を疑っていることに感づかれないように慎重にする必要があるでしょう。

夫の周囲の人がSNS等をやっている場合は、まずはそこから情報を集めてみるのもよいでしょう。

 

方法③ 調査会社へ調査を依頼する

夫の浮気が疑われるものの、証拠をつかむことができないという場合は、調査会社(興信所、探偵等)を利用することも考えられます。

これは、夫が浮気することが疑われる期間や日時に、調査会社に夫の素行調査を依頼するものです。

調査の結果、夫と浮気相手がラブホテルや浮気相手の自宅に出入りする現場の写真など、有力な証拠を入手できる場合もあります。

また、このような写真を含む調査会社による調査報告書は、慰謝料や離婚を請求する場合の裁判においても、重要な証拠として扱われることになります。

裁判までには至らず、話し合いで解決をする場合も、このような証拠があることによって有利に交渉を進めることができます。

そのため、調査会社への調査依頼は、成果がある限りは、浮気を見分ける方法、及び有力な証拠を押さえる方法として強力で効果的なものといえるでしょう。

ただし、調査を依頼するには相当程度の費用がかかることがほとんどです。

また、素行調査を依頼しても、結果的に浮気の証拠を押さえることができずに終わってしまう可能性もあります。

そのため、依頼の要否や、依頼のタイミング、内容などは、慎重に検討する必要があるといえます。

調査を依頼する前に、専門の弁護士に状況をみてもらい、証拠集め等に関してアドバイスをもらい、その上で依頼するかどうかを判断するのもよいでしょう。

 

方法④ 夫から直接話を聞く

最終的には夫に直接話を聞くことが考えられます。

ただし、疑いを持った段階でやみくもに問い詰めることは避けた方がよいでしょう。

証拠がないまま問い詰めたとしても、夫が浮気を否定すればそれ以上話は進まず、何らの解決にもつながらない可能性があります。

実際に浮気をしていなかったという場合は、夫婦関係が悪化する原因にもなりかねません。

また、実際に浮気をしていたという場合は、夫が警戒を強めて証拠の隠滅に動き出す可能性もあります。

そうすると、押さえられたはずの証拠も押さえられなくなってしまい、浮気相手や夫に対する法的な請求(慰謝料や離婚の請求)が認められなくなってしまう可能性もあります。

そのため、夫に直接話を聞くのは、できる限りの証拠の収集が済んだ上での、最後の手段とするべきでしょう。

なお、夫に直接話を聞いた結果、夫が浮気を認めた場合は、後で言った・言わないの問題にならないよう、録音や念書をとっておくようにしましょう。

 

 

夫が浮気しているときの対応法とは?

夫の浮気が発覚した場合の対応としては、主に次の3つが考えられます。

  1. ① 夫婦関係の修復に向けて話し合う
  2. ② 慰謝料を請求する
  3. ③ 離婚する

対処法① 夫婦関係の修復に向けて話し合う

夫婦関係を続ける場合は、夫と夫婦関係の修復に向けて話し合うことになります。

夫婦関係の修復のためには、浮気相手との関係を断ち切らせ、再び浮気をしないようにさせることが重要と考えられます。

浮気相手との関係を断ち切らせる

夫との話し合いの中で、夫に謝罪や反省を示してもらうことや、浮気相手と別れる約束をしてもらうことは重要ですが、それだけでは不十分であるケースも多いです。

浮気相手に関係の継続を迫られたなどの理由で浮気が繰り返されてしまう可能性もあります。

そのため、こちらから浮気相手に接触し、夫との関係を解消する約束をさせ、誓約書等を取り付けておくことが必要になるといえます。

浮気相手に対して慰謝料を請求する場合は、慰謝料の支払いとともに、関係を解消する約束をさせることも多いです。

もっとも、浮気相手に接触する際には、感情的な対立からトラブルにならないように気を付ける必要があります。

また、適切な誓約書等の形式や記載内容は、事案によって異なります。

そのため、離婚問題に強い弁護士に相談し、代理人として交渉してもらうことも検討するとよいでしょう。

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浮気の再発を防止する

「浮気が妻にバレた」、「妻が浮気相手に慰謝料を請求したり関係解消の誓約を取り付けたりした」ということ自体で夫は懲りることが多いです。

しかし、夫が浮気をした原因について話し合ったり、改善できる点は改善していく等の対応をしないと、時間の経過により夫の反省の気持ちが薄れてくると、再び浮気がされてしまう可能性もあります。

浮気の再発を防止するためには、夫を責めるばかりではなく、夫の話を冷静に聞いた上で、自分自身のことも振り返り、改善できる点は改善していくことも必要な場合もあると考えられます。

対処法② 慰謝料を請求する

夫が浮気をした場合は、夫と浮気相手に対し、浮気により被った精神的な苦痛に対するつぐないのお金として慰謝料を請求することができます。

慰謝料の金額は、事案により異なりますが、裁判所で決める場合は100万円~300万円程度になることが多い傾向にあります。

ただし、裁判で慰謝料が認められるのは、基本的には浮気が「不貞行為」となる場合です。

「不貞行為」とは、自由な意思のもとに(強制されたのではなく)、配偶者以外の人と性的関係を結ぶことをいいます。

性的関係とは、肉体関係(性交渉又は性交類似行為)のことを指します。

肉体関係まではない場合や、その証拠がなく本人たちも認めない場合は、状況等にもよりますが、裁判で慰謝料が認められるのは難しくなります。

そのため、慰謝料を請求する場合は、不貞行為の証拠があるかどうかが重要なポイントとなるといえます。

浮気相手に対する請求

浮気相手に対しては、通常、まずは内容証明郵便等を送付して裁判外で請求し、示談が成立しない場合には裁判で請求していくという流れになります。

浮気相手に請求をした際、相手がすぐに浮気を認めて請求額をすんなりと払ってくれるケースは多くはありません。

不貞行為を否定したり、慰謝料を請求できる条件を満たさないとの反論を出したり、慰謝料の減額を求めてくる場合がほとんどともいえます。

そのような場合でも、手元の証拠状況も含め、裁判になった場合の見通しを立てつつ適切に対応することにより、裁判に至ることなく、示談で早期に解決ができることがあります。

ただし、このような対応には専門知識や交渉のノウハウが不可欠となりますので、専門の弁護士に相談されることをおすすめいたします。

なお、示談が成立した場合には、必ず示談書を作成するようにしましょう。

どのような内容の示談書を作成するのが適切であるかは、事案により異なりますので、こちらも詳しくは専門の弁護士に相談されるようにしてください。

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夫に対する請求

夫と離婚する場合

離婚する場合は、慰謝料を離婚条件の1つとして取り決めることが多いです。

そのため、離婚の話し合いの中で、慰謝料の金額や支払方法などについて合意して取り決めるか、合意ができない場合は離婚裁判の中で判断をもらうことになります。

このときの慰謝料は、離婚の直接的な原因となった不貞行為のみならず、離婚に至るまでの一連の経緯も考慮されたものになる場合が多いです。

そのため、例えば、夫が過去にも何度も浮気を繰り返していた場合や、暴力やモラハラをしていた場合などは、状況次第では、先に紹介した相場(100万円~300万円)よりも高額になる場合もあります。

夫と離婚しない場合

離婚しない場合であっても、夫に対して慰謝料を請求することは理屈上は可能です。

しかし、離婚しない場合は、浮気相手にのみ請求し、夫には請求しないことにするケースも多いです。

夫婦は家計を一にしている(財布を1つにしている)ことが多いため、夫が慰謝料を妻に支払っても、お金が夫婦の財布を出入りするだけの結果となる場合も多いからです。

ただし、浮気相手にのみ慰謝料を請求し、支払いを受けた場合は、浮気相手が夫に対して「求償」(きゅうしょう)をする可能性もあるので注意が必要です。

慰謝料の支払義務は、夫と浮気相手が共同で負っており、夫と浮気相手の間においては、その責任度合いに応じて分担されるものと考えられています。

ここで、浮気相手が慰謝料の全部を支払った場合は、浮気相手は夫の分担額を立て替えている形になるため、その清算を夫に求めることができます(これを「求償」といいます。)。

求償

浮気相手からの求償を防止するためには、浮気相手との示談において夫に求償しない約束をさせておくなどの手段をとることが考えられます。

もっとも、このような手段を講じる場合は、一定程度の譲歩(減額)が必要になる上、示談書の記載内容が重要になるため、詳しくは専門の弁護士に相談されるようにしてください。

対処法③ 離婚する

夫婦関係の修復が難しい場合は、最終的には離婚を考えることになります。

離婚は、夫婦間で協議(合意)によってすることができますが、合意がまとまらない場合は、裁判所に離婚を認めてもらわなければ(離婚判決をもらわなければ)することができません。

この点、「不貞行為」というのは、離婚事由(離婚できる条件)として法律で定められているため、夫の浮気が「不貞行為」に当たる場合は、裁判でも離婚が認められる可能性が高いといえます。

また、肉体関係まではなく(証明できず)、「不貞行為」に当たらない場合でも、夫が浮気したことにより夫婦関係が修復不可能な状態になった(破綻した)ものと判断されれば、「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるとして離婚が認められる可能性があるといえます。

【根拠条文】

民法(裁判上の離婚)

第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二~四(省略)
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

引用元:民法|電子政府の窓口

なお、夫側から裁判で離婚を請求した場合、その請求が認められる可能性は低いといえます。

裁判所は、離婚の原因を作った側の配偶者(「有責配偶者」といいます。)からの離婚請求は、原則として認められないと考えているためです。

離婚する場合に決めるべきこと

離婚する場合は、不貞行為に関する慰謝料の他に、親権、養育費、面会交流、財産分与、年金分割などの離婚条件についても決める必要があります。

慰謝料以外の離婚条件は、基本的には夫の浮気とは関係なく決められることになります。

特に妻側は、離婚後の子どもの養育や、経済的な安定について不安を抱えることが多いです。

そのため、離婚後の生活を見通して、離婚条件をよく検討する必要があります。

また、できる限り有利な条件で離婚を成立させることができるように交渉を進めていく必要もあります。

もっとも、いずれの条件についても、複雑で難しい問題が浮上して交渉が難航することが多いです。

そのため、離婚問題に強い弁護士に相談し、サポートを受けることをおすすめいたします。

不倫夫への対処法についての詳しい解説は、こちらのページをご覧ください

 

 

夫が浮気している事案のポイント

夫が浮気している事案のポイント

POINT① 浮気の証拠を押さえる

夫の浮気が疑われる場合は、まずは証拠を押さえるようにしましょう。

証拠がないと、相手に浮気を否定された場合、それ以上解決に向けて対処することが難しくなってしまいます。

また、裁判で慰謝料や離婚を請求する場合は、証拠がなければ請求を認めてもらうことが非常に困難になります。

他方で、有力な証拠があれば、相手も言い逃れができなくなるので、浮気を認めて慰謝料の支払等に応じてくる可能性も高くなり、早期解決にもつながることになります。

そのため、証拠を押さえることは非常に重要といえます。

もっとも、裁判で慰謝料や離婚が認められるのは、基本的には浮気が「不貞行為」に当たる場合です。

そのため、夫と浮気相手が肉体関係を持ったことを裏付ける証拠を入手できるかどうかも重要なポイントとなります。

もっとも、押さえるべき証拠や、その集め方は、事案によって異なります。

また、証拠を集める際には、違法な行為をしないように注意をする必要もありますので、専門の弁護士にアドバイスをもらいながら慎重に進めることをおすすめいたします。

 

POINT② 感情的になって行動してはいけない

夫の浮気が発覚した場合に許しがたい感情を抱くのは自然なことですが、感情的になって行動してしまうとご自身の不利益な結果にもなりかねません。

特に次のような行動には注意をする必要があります。

証拠を押さえる前に夫を問いただしてしまう

証拠を押さえる前に浮気をしたのかと問いただしてしまうと、夫に言い逃れをされ、本来であれば押さえられたはずの証拠を隠滅されてしまう恐れもあります。

夫を問いただすのは、できる限りでの証拠集めが済んだ後の最終手段とするようにしましょう。

無計画に浮気相手に接触してしまう

浮気相手の自宅や職場に突然押しかけ、侮辱、慰謝料や謝罪の強要、脅迫などをしてしまうと、場合によっては浮気相手に刑事告訴されたり、慰謝料を請求されたりする事態になる可能性があります。

また、浮気相手と冷静に話し合うつもりで出向いていっても、無計画に接触すると、浮気相手に開き直られ、夫との親密さをアピールされたり、罵倒されたりして、さらなる苦痛を被ってしまうという恐れもあります。

そのため、浮気相手との接触には十分に慎重になるべきであり、できる限り専門の弁護士に代理人として対応してもらうようにするとよいでしょう。

準備をすることなくすぐに離婚をしてしまう

浮気した夫とは一刻も早く離婚したいと思っても、何らの準備や取り決めもしないまま離婚をするのは避けるべきといえます。

離婚後はご自身や子どもの生活環境、経済的状況が大きく変わるので、見通しを立てた上で準備をする必要があります。

また、養育費、慰謝料、財産分与などの離婚条件については、離婚後であっても請求することはできますが、相手がすぐに任意に支払ってくれるとは限りません。

金額などについて合意ができず、裁判所の手続きで取り決めることになったような場合は、年単位で時間がかかってしまうこともあります。

そのため、基本的には、離婚は準備や条件面が整ってから成立させるようにするべきといえます。

夫とはもはや一緒に暮らせないという場合は、ひとまず別居をすることを検討するとよいでしょう。

子どもを残して自身だけ自宅を出てしまう

ひとまず別居するという場合、子どもを自宅に残して独りで別居してしまうと、後に離婚を決意して親権を希望したとしても、親権者となることが難しくなる可能性があるので注意が必要です。

別居に関しては、これ以外にも、別居前に夫婦の財産資料を集めておくことや、別居のタイミングを見計らうこと、別居後は速やかに婚姻費用(生活費)を請求することなど、注意するべきポイントがいくつかあります。

そのため、別居を検討している場合は、別居前に専門の弁護士に相談し、アドバイスをもらうことをおすすめいたします。

 

POINT③ 離婚問題に強い弁護士に相談する

夫の浮気にお悩みの場合は、離婚問題に強い弁護士に相談されることをおすすめいたします。

離婚問題に強い弁護士に相談することにより、次のようなメリットを得ることができます。

(1)効率的に証拠を集めることができる

先にも述べたとおり、夫の浮気の問題に関しては、まずは証拠を押さえることが重要なポイントとなります。

弁護士に相談することにより、何が重要な証拠か、どのように入手すればよいのかなどが分かるため、効率的に証拠を集められるようになる可能性があります。

それにより、有力な証拠を押さえることができれば、交渉を有利に進めることができますし、裁判でも請求が認められる可能性が高くなるといえます。

(2)浮気相手との交渉を任せることができる

弁護士に代理人として浮気相手と交渉してもらうことにより、浮気相手と直接対面することによって生じうるトラブルを防止することができます。

また、浮気相手からの反論や減額の申し出がされた場合、弁護士であれば適切に対応して交渉を進めることができます。

それにより、早期に納得のいく解決ができるようになる可能性も高くなります。

(3)離婚問題として全般的にサポートしてくれる

夫との離婚を決意した場合は、浮気に関する問題のみならず、親権、養育費、面会交流、財産分与、年金分割などの離婚条件についてもきちんと取り決める必要があります。

離婚問題に強い弁護士であれば、これらについて全般的にサポートをしてくれます。

また、離婚前にひとまず別居するという場合は、別居に関するサポートや婚姻費用の請求に関するサポートも受けることができます。

 

 

まとめ

以上、夫の浮気の見分け方、夫の浮気が発覚した場合の対応法、押さえておくべきポイントについて解説しましたが、いかがだったでしょうか。

夫に浮気の兆候がある場合は、まずは証拠を押さえるようにしましょう。

夫が浮気をしていると分かった場合は、感情的になって行動しないことが大切です。

もっとも、冷静になって適切に対応していくことは、なかなか難しいものです。

そのため、夫の浮気にお悩みの場合は、離婚問題に強い弁護士に相談されることをおすすめいたします。

当事務所では、離婚問題を専門に扱うチームがあり、男女問題や離婚問題について強力にサポートしています。

LINE、Zoomなどを活用したオンライン相談も行っており全国対応が可能です。

夫の浮気の問題については、当事務所の離婚事件チームまで、お気軽にご相談ください。

この記事が、夫の浮気にお悩みの方にとってお役に立てれば幸いです。

 

 

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