夫はモラハラ?発言例でチェック!

弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  

モラハラとは、精神的な暴力のことで、簡単に言うと言葉や態度による「嫌がらせ」です。

夫から、

  • 「お前は価値のない人間だ」
  • 「お前が俺を怒らせるのが悪い」
  • 「誰のおかげで生活できていると思っている」

などといった言葉をかけられたことはありませんか?

このような発言は、モラハラに当たる可能性があります。

ここでは、モラハラ夫にありがちな発言例をご紹介いたします。

また、発言以外のモラハラ夫の特徴、モラハラ夫から解放されるためのポイントについても解説していきます。

ぜひ参考になさってください。

 

 

夫がモラハラかどうかは発言でわかる?

モラハラであるかどうかは、発言だけでなく、行動や態度なども併せ、全体像を見ないとわからない場合もあります。

そのため、モラハラ夫であるかどうかは、夫の発言だけではわからないこともあります。

もっとも、モラハラの加害者は、相手の人格を一方的に否定し、精神的に追い詰め、相手を支配しようとします。

そのため、一方的に相手の人格を否定したり、相手を一方的におとしめたり、脅したり、威圧するような発言は、モラハラに該当する可能性があります。

そこで、以下では、モラハラに該当する可能性のある発言例をご紹介いたします。

 

モラハラの可能性のある発言例

妻の人格を否定するような発言

発言の例

    • 「不細工」「デブ」「頭が悪い」
    • 「頭がおかしい」
    • 「役立たず」
    • 「何をやらせてもできない」
    • 「お前には価値がない」
    • 「(妻の)親の育て方が悪かった」
    • 「母親失格だ」
    • (子どもに対して)「お母さんのようにはなるなよ」

 

妻を脅したり、威圧するような発言

発言の例

    • 「殺してやる」
    • 「別れるなら自殺する」
    • 「出ていけ」

妻の罪悪感をあおるような発言

発言の例

    • 「お前が俺を怒らせている」
    • 「お前のせいでこうなった」
    • 「俺に恥をかかせる気か」

自分の優位性を強調して妻をおとしめるような発言

発言の例

    • 「誰のおかげで生活できていると思っているんだ」
    • 「主婦は暇でいいよな」
    • 「主婦のくせに・・・」「女のくせに・・・」
    • 「大した仕事もしてないだろ」

 

ワンポイント

上記に挙げた発言例のほとんどは「暴言」や「侮辱」といえますが、必ずしも「モラハラ=暴言・侮辱」であるとは限りません。

例えば、夫婦喧嘩の場合でも、お互いに暴言を吐いたり、ののしり合ったりすることもあるかもしれません。

しかし、対等な関係性の中でお互いに発言しているという点で、モラハラとは異なります。

反対に、言葉の内容自体は乱暴ではない場合であっても、相手を精神的に追い詰めるような強い口調で発せられれば、モラハラに該当する可能性があります。

また、乱暴な言葉ではなく、強い口調で発せられたものでもない場合であっても、受け手にとっては不快で傷つくもの(嫌味)である場合もあります。

相手を追い詰める目的で嫌味を言い続けることは、モラハラに該当し得ます。

このように、モラハラは、発言の内容のみでなく、どのような状況で、どのような口調で発せられたのかということも併せて見なければ、わかりにくいものといえます。

 

 

 

モラハラ夫のその他の特徴

発言以外のモラハラ夫の特徴としては、次のようなものが挙げられます。

自己中心的

モラハラ夫には自己中心的な言動が多いです。

妻の体調や気持ちを気遣うことなく、自分の欲や都合を優先する傾向があります。

「自分はよくても妻はダメ」という二重規範を押し付ける場合も多いです。

例えば、「自分の趣味にはお金をかけるが、妻が洋服を買うと怒る」「自分は性交渉を断ってもいいが、妻が断ることは許さない」といったようなことです。

また、自分に不利な状況になった場合は、責任転嫁したり、事実を捻じ曲げたりして自分を正当化しようとすることも多いです。

 

相手を支配しようとする

モラハラ夫は、妻を支配することで快感を得て、それに依存しています。

あるいは、「自分には妻をコントロールする権利がある」と考えていることもあります。

そのため、理由なく無視を続けたり、不機嫌な態度をとったり、物を乱暴に扱ったりする(大きな音を立てて扉を強く締めるなど)ことがあります。

このような行動や態度をとることで、妻の不安や恐怖心をあおり、自分に逆らえないようにして、支配下に置いておこうとします。

また、妻の主体性を奪うため、必要な生活費を渡さなかったり、妻の外出を妨害したりすることもあります。

 

外面が良い

モラハラ夫は、他人から「自分がどう見られているか」ということを気にしている場合も多く、外では妻を気遣っているように振る舞っていることがあります。

そのため、周囲の人からは、「いい夫」、「いい父親」という評価を得ている場合も多いです。

次のページでは、モラハラチェックリストをご紹介しています。

ご自身の夫に当てはまるかどうかご確認ください。

あわせて読みたい
モラハラチェックリスト

 

 

モラハラとは

モラハラとは、精神的暴力のことであり、わかりやすく言えば、言葉や態度による「嫌がらせ」です。

モラハラの加害者は、相手の人格を否定して自尊心を低下させたり、脅して恐怖心を植え付けたりして、相手を支配しようとします。

モラハラの被害者は、自尊心や主体性を奪われ、何をするにも相手の顔色をうかがい、相手の思い通りに行動してしまうようになってしまいます。

モラハラによってストレスを受けると、心身に様々な症状が生じ、最悪の場合は命にかかわることもあります。

このように、ケースにもよりますが、モラハラの実態は凶悪であり、その被害は深刻なものといえます。

しかし、モラハラの被害による心の傷は目には見えないものです。

また、1つ1つの言動を切り取ってみると、殴る・蹴るなどの身体的な暴力よりもひどくないように見える場合も多いです。

そのため、身体的な暴力がある場合よりも軽視されがちで、周囲の人にも理解されにくいという問題点があります。

 

 

モラハラ夫から解放されるためには

物理的な距離を置く

モラハラ夫から解放されるためには、モラハラ夫と別居し、物理的な距離を置くのが一番です。

モラハラ夫がモラハラをやめてくれることは、基本的には期待することができません。

モラハラ夫が自分の非を認めて改めることは滅多にありませんし、妻を支配することに快感を覚え依存している状態から抜け出すのは非常に困難です。

そのため、こちらから距離をとらなければ、モラハラの被害を受け続けることになってしまいます。

別居をする際に、離婚を前提に家を出る必要はありませんし、夫の許可を取る必要もありません。

まずは、モラハラ夫の支配から抜け出し、自分を取り戻すことが重要です。

もっとも、別居の際には、必要な荷物の選定や、当日の段取りなど、気を付けるべき点がいくつかあります。

そのため、事前にモラハラの問題に詳しい弁護士に相談し、助言を受けることをおすすめいたします。

 

弁護士に間に入ってもらう

別居後は、弁護士に代理人として間に入ってもらうことをおすすめします。

モラハラ夫と別居して距離を置けば、直接のモラハラ被害を受けることはなくなります。

しかし、別居をしても夫が改心することはほとんど期待できません。

そのため、夫が妻にしつこく電話をかけたり、LINEのメッセージを大量に送り付けたり、妻の実家に押しかけたりして、接触をしてくる可能性もあります。

また、別居後の生活費(「婚姻費用」といいます。)や、離婚のことについて話し合いを持ちかけても、「勝手に出て行ったんだから生活費は渡さない」などと言うばかりで、話し合いにならないことも多いです。

このような夫にご自身で対応するのは、精神的にも肉体的にも負担が大きいため、弁護士のサポートを受けるのがよいでしょう。

 

弁護士のサポートを受けるメリット

弁護士に依頼した場合、別居と同時に、今後の窓口は弁護士とすること、及び、妻には直接接触しないことを夫に対して申し入れることができます。

これにより、モラハラ夫があなたに直接接触することをある程度阻止することができます。

また、その後は弁護士がモラハラ夫との窓口となるため、ご自身で夫とやりとりする必要がなくなります。

婚姻費用についても、別居後すぐに、弁護士が代理人として請求や交渉を行ってくれます。

こうすることで、以降は安心して離婚協議など解決に向けて進めていくことができるようになります。

 

 

まとめ

以上、モラハラ夫にありがちな発言例、発言以外のモラハラ夫の特徴、モラハラ夫から解放されるためのポイントについて解説しましたが、いかがだったでしょうか。

一方的に相手の人格を否定したり、相手を一方的におとしめたり、脅したり、威圧するような発言は、モラハラに該当する可能性があります。

モラハラの被害を受けている場合は、早めに対処をする必要があります。

まずは、モラハラに理解のある弁護士に相談し、具体的なアドバイスをもらいましょう。

当事務所には、男女問題に注力する弁護士のみで構成された離婚事件チームが、モラハラ問題をサポートしています。

全国対応が可能となっておりますので、モラハラにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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