骨挫傷で後遺症?半年治らない原因と認定される等級・慰謝料

骨挫傷でも後遺障害等級に認定される可能性はあります。
一般に、骨挫傷は、安静にして治療を継続すれば完治すると考えられていますが、症状が残存する場合もあります。
骨挫傷は、MRIでないと診断できないため、痛みが続くようであれば、速やかにMRIを撮影することが重要です。
本記事では、骨挫傷の基礎知識から、後遺障害認定や賠償金のポイントまで、交通事故に詳しい弁護士がわかりやすく解説していきます。
骨挫傷(こつざしょう)の症状と原因
骨挫傷(こつざしょう)とは、外部からの圧力によって、骨折まではいかないものの、骨の内部で出血して損傷することをいいます。
骨挫傷は、レントゲンでは発見することはできず、MRI画像で発見できるものになります。
骨挫傷の症状
骨挫傷は、負傷部位に強い痛みを感じます。
また、骨の内部が出血していることから、熱感覚を伴うこともあります。
骨挫傷の原因
骨挫傷は、交通事故、労災、スポーツなどで関節同士がぶつかり合って骨の内部が損傷することによって生じるものです。
外部から強く圧力がかかった場合で骨折をしていない場合、痛みが続くようであれば、もしかしたら骨挫傷かもしれないので、主治医に相談してみましょう。
骨挫傷は全治何ヶ月?
骨挫傷が完治するまでは、一般的に1〜3ヶ月程と言われています。
骨挫傷の治療法としては、基本的には安静にして、必要に応じて消炎鎮痛剤(痛み止め薬のこと)が投与されることになります。
加えて、超音波治療を行うこともあります。
いわゆる症状固定も、多くは1〜3ヶ月程度と考えられますが、事故状況や負傷具合によっては、6ヶ月程度要することもあります。
症状固定について、詳しくは以下のページをご覧ください。
骨挫傷で認定される後遺障害等級

骨挫傷では、症状固定時まで治療しても、痛みが残ってしまう場合があります。
痛みが残ってしまった場合には、以下の後遺障害等級が認定される可能性があります。
| 後遺障害等級 | 後遺障害の内容 |
|---|---|
| 12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
| 14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
「局部に頑固な神経症状を残すもの」とは、骨挫傷後に痛みなどの神経症状が残った場合に、その神経症状が医学的に“証明”可能といえるときに認定されます。
医学的に証明可能とは、主に画像所見(MRI等)があり、その画像所見と痛みが結びついている場合を指します。
14級9号 局部に神経症状を残すもの
「局部に神経症状を残すもの」とは、骨挫傷後に痛みなどの神経症状が残った場合に、その神経症状が医学的に“説明”可能といえるときに認定されます。
医学的に説明が可能とは、画像所見がなくても、受傷時の態様、治療経過、症状の一貫性・連続性などから痛みがあることが一応説明がつくという場合を指します。
骨挫傷は、自然治癒(しぜんちゆ)で完治することも多く、画像所見が最終的に残らないということもあり得ます。
そうすると、実際上、認定が多いのは14級9号であることが考えられます。
ただし、14級9号も簡単に認定されるわけではありません。
筆者の経験上、14級9号が認定されるためには、基本的に6ヶ月以上通院することが必要だと考えています。
骨挫傷の慰謝料などの賠償金
骨挫傷のケガをした場合、いくつかの考えられる損害があります。
ここでは、代表的な損害を解説します。
治療費
骨挫傷を治すために必要な治療費は、基本的に加害者側負担になります。
治療費と関連して、薬代やMRI画像の撮影代も原則加害者側負担になります。
治療費について、詳しくは以下のページをご覧ください。
休業損害
骨挫傷の通院のため仕事を休んで収入が減った場合、休業損害を請求できます。
休業損害の計算式は、会社員や個人事業主(自営業も含む)などの立場によって計算方法が異なります。
休業損害は、主婦の方でも基本的に請求できます。
休業損害について、詳しくは以下のページをご覧ください。
入通院慰謝料
骨挫傷で病院へ通院した場合、精神的苦痛に対する賠償として入通院慰謝料(傷害慰謝料とも呼びます)というものを請求できます。
入通院慰謝料は、裁判基準の場合、軽傷か重傷かで用いる基準が異なります。


骨挫傷は、軽傷用の表か重傷用の表どちらを用いればよいか疑問を持たれている方もいらっしゃるかと思います。
軽傷か重傷かの違いは、他覚所見、つまり画像所見(レントゲン、CT、MRI)があるかどうかで考えていくことになります。
画像所見があれば重傷用、画像所見がなければ軽傷用の表を用いることになります。
骨挫傷は、MRIで画像所見が裏付けられていれば、重傷用の表を用いるべきです。
筆者としては、仮に保険会社が軽傷用の表を用いるべきだと主張してきた場合は、被害者側は強く反論して重傷用の表を用いるべきだと主張すべきだと考えています。
入通院慰謝料について、詳しくは以下のページをご覧ください。
後遺障害慰謝料
骨挫傷によって最終的に後遺障害が認定された場合、後遺障害が残ったことについての精神的苦痛の賠償として、後遺障害慰謝料が請求できます。
後遺障害慰謝料は、認定される等級によって裁判基準の相場が決まっています。
| 認定等級 | 裁判基準の相場 |
|---|---|
| 12級 | 290万円 |
| 14級 | 110万円 |
もっとも、上記の金額はあくまで「相場」なので、個別事情によっては増額されることもあります。
後遺障害慰謝料について、詳しくは以下のページをご覧ください。
後遺障害逸失利益
後遺障害逸失利益とは、後遺障害が残った場合に将来の収入減少に対する補償のことです。
簡単に申し上げると、後遺障害が残ったら、仕事がうまくできず、将来的な収入減少が予想されるから、その分は損害として評価しましょうという話です。
逸失利益の基本の計算方法は、以下のとおりです。

なお、労働能力喪失率は、基本的に等級ごとに以下のように定められています。
| 認定等級 | 労働能力喪失率 |
|---|---|
| 12級 | 14% |
| 14級 | 5% |
後遺障害逸失利益について、詳しくは以下のページをご覧ください。
骨挫傷で後遺障害認定されるためのポイント

事故後なるべく早い段階でMRI検査する
事故から時間が経過した場合には、事故と骨挫傷の関係性が希薄になります。
事故ではない別の原因で骨挫傷したのではないか疑われてしまう可能性が出てくるのです。
したがって、事故後も痛みが継続する場合には、医師と相談してMRIを撮影することを検討することが大切です。
症状固定まで定期的に通院する
骨挫傷で認定される可能性のある等級として14級9号があります。
14級9号は、通院の状況も考慮要素として審査されます。
したがって、医師の指示に従い、継続して定期的に病院に通院することが重要です。
医師の指示に従わず、通院を継続していないと、症状はない、あるいは軽いと評価される可能性があります。
医師に痛みを具体的に伝える
医師には、症状を具体的に伝えることが重要です。
医師は、診察時にカルテをつけますが、きちんと症状を伝えておかないと、症状が存在していたことが記録として残りません。
特に、後遺障害の異議申し立てをする場合には、カルテの記載内容はとても重要になります。
カルテに症状を訴えていたことが残っていなければ、症状は無かったのではないかと疑われてしまうのです。
したがって、診察時には、残っている症状を具体的に医師に伝えるようにしましょう。
弁護士へ相談する
上記でみてきたとおり、交通事故は非常に専門的な要素が強く、一般の方が全てを対応するのは難しいと思います。
そこで、骨挫傷のケガをされた方は、一度は弁護士に相談することをお勧めします。
「弁護士だなんて大げさな・・・」と思われていませんか?
弁護士に依頼しないと賠償金の面で被害者が大きく損をする可能性があります。
交通事故で弁護士に依頼するメリットなどについて、詳しくはこちらをご覧ください。
なお、弁護士費用の面については、弁護士費用特約を利用すれば、原則被害者負担なしで弁護士に依頼することができます。
弁護士費用特約について、詳しくは以下のページをご覧ください。
デイライト法律事務所の骨挫傷の解決事例について、詳しくは以下のページをご覧ください。
まとめ
骨挫傷は簡単に後遺障害が認定されるものではなく、適切な後遺障害申請をすべきです。
場合によっては医師と連携しながら後遺障害申請を準備すべきでしょう。
当事務所には交通事故や労災等の事故案件に注力する弁護士のみで構成される人身障害部があり、何かしらのケガをされた方々を日々サポートしております。
LINEやZoomなどによる全国対応も行っていますので、骨挫傷でお困りの方はお気軽にご相談ください。









