【図解】手根骨とは?覚え方や骨折時の痛みと注意点

監修者:弁護士 鈴木啓太 弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

図解】手根骨とは?覚え方や骨折時の痛みと注意点「手根骨(しゅこんこつ)」とは、手首の付け根に位置する以下の8個の短骨(たんこつ)の総称です。

【近位手根骨列(前腕に近い側の4個)】

  • 舟状骨
  • 月状骨
  • 三角骨
  • 豆状骨

【遠位手根骨列(手のひらに近い側の4個)】

  • 大菱形骨
  • 小菱形骨
  • 有頭骨
  • 有鉤骨

手首の関節は、非常に複雑な動きを可能にするために、小さな骨がパズルのように組み合わさって構成されています。

これらの骨が複雑なアーチ構造を形成することで、手首の中に「手根管」というトンネルが作られます。ここを正中神経や指を動かす腱(けん)が通っているため、骨の位置がわずかにずれるだけでも、しびれや痛みといった神経症状を引き起こす原因となります。

この記事では、手根骨に関する基礎知識や効率的な覚え方、そして骨折した場合の注意点や後遺障害等級認定のポイントなどについて、弁護士がわかりやすく解説していきます。

手根骨(しゅこんこつ)とは?読み方と場所・構造

手根骨の定義と読み方

手根骨(しゅこんこつ)とは

「手根骨(しゅこんこつ)」とは、手首(手関節)の付け根に位置する計8個の短骨(たんこつ)の総称です。

手根骨は、英語で「Carpal bones(カーパル・ボーンズ)」と言います。

手首の関節は、非常に複雑な動きを可能にするために、小さな骨がパズルのように組み合わさって構成されています。

ただし、単にバラバラの骨が集まっているわけではなく、強固な靭帯によって相互に結合され、2列の横並びの構造(列)を形成しています。

分類 説明
近位手根骨列(きんいしゅこんこつれつ) 前腕(肘側)に近い側の4個
遠位手根骨列(えんいしゅこんこつれつ) 手のひら(指側)に近い側の4個

これらの骨が集合体として機能することで、手首を手のひら側に折る動き(屈曲)や、手の甲側に折る動き(伸展)、親指側に折り曲げる動き(橈屈)、小指側に折り曲げる動き(尺屈)、手首を左右に回転させる(回外・回内)といった、多方向への運動が可能となります。

手首の動き

特に、前腕の外側の骨である橈骨(とうこつ)と接する部分は、手首の関節の主要な可動域を司る「橈骨手根関節(とうこつしゅこんかんせつ)」を形成しており、構造的な安定性と運動性の両立において極めて重要な役割を担っています。

スポーツや日常生活での転倒、あるいは交通事故などで手首を負傷した際、この手根骨が骨折や損傷を起こすと、その後の日常生活に多大な支障をきたす可能性があります。

 

【図解】手根骨の解剖イラストと位置関係

手根骨を理解する上で最も重要なのは、8つの骨の名称とその相対的な位置関係です。

親指側を「橈側(とうそく)」小指側を「尺側(しゃくそく)」と呼びます。

手根骨の8つの骨について、それぞれの列ごとの構成と位置関係を詳しく解説します。

 

近位手根骨列(前腕に近い側の4個)

近位手根骨列は、手首の関節(橈骨手根関節)の土台となる部分です。

近位手根骨列(前腕に近い側の4個)

親指側(橈側)から小指側(尺側)に向かって、以下の順に並んでいます。

骨の名称 説明
舟状骨(しゅうじょうこつ) 親指側の最も端に位置し、船のような形をしています。手首の骨の中で最も骨折しやすく、関節の動きを制御する重要な役割を担います。
月状骨(げつじょうこつ) 舟状骨の隣にあり、半月のような形をしています。手首の中央に位置し、橈骨と接して荷重を支えます。
三角骨(さんかくこつ) 月状骨のさらに小指側に位置する、その名の通り三角形に近い形の骨です。
豆状骨(とうじょうこつ) 三角骨の手のひら側(掌側)に乗るように位置する、豆のような小さな骨です。他の骨と異なり、種子骨(腱の中にできる骨)としての性質を持ちます。

 

 

遠位手根骨列(手のひらに近い側の4個)

遠位手根骨列は、指の骨(中手骨)と連結する部分です。

遠位手根骨列(手のひらに近い側の4個)

こちらも親指側(橈側)から小指側(尺側)に向かって、以下の順に並んでいます。

骨の名称 説明
大菱形骨(だいりょうけいこつ) 親指の付け根に位置します。親指の骨(第1中手骨)と「鞍関節」を形成し、親指の複雑で自由な動きを可能にしています。
小菱形骨(しょうりょうけいこつ) 大菱形骨の隣、人差し指の付け根あたりに位置する小さな骨です。
有頭骨(ゆうとうこつ) 手根骨全体の中央に位置する、最も大きな骨です。中指の付け根にあり、手首の構造的な中心軸となります。
有鉤骨(ゆうこうこつ) 最も小指側に位置します。手のひら側に「有鉤骨鉤(ゆうこうこつこう)」という鉤(かぎ)状の突起が出ているのが大きな特徴です。

これらの骨が複雑なアーチ構造を形成することで、手首の中に「手根管」というトンネルが作られます。

ここを正中神経や指を動かす腱が通っているため、骨の位置がわずかにずれるだけでも、しびれや痛みといった神経症状を引き起こす原因となります。

 

 

【決定版】手根骨2つの覚え方・語呂合わせ

国家試験対策に!有名な語呂合わせを紹介

手根骨は合計8個もあり、さらに「近位列」と「遠位列」という2層構造になっているため、解剖学を学び始めたばかりの学生にとっては大きな障壁となります。

しかし、国家試験においては「どの骨とどの骨が隣接しているか」、「橈側から数えて何番目か」といった細かな位置関係が頻出するため、正確な暗記が不可欠です。

 

橈側(親指側)から覚える語呂合わせ

「船に乗って月を見れば、三つの豆。大小頭に鉤(かぎ)かけた」

この語呂合わせは、臨床現場や養成校でも広く使われているものです。

分類 語呂合わせ
近位列(親指→小指) 船(舟状骨)に乗って 月(月状骨)を見れば 三つの(三角骨)豆(豆状骨)。
遠位列(親指→小指) 大(大菱形骨)小(小菱形骨) 頭に(有頭骨) 鉤(有鉤骨)かけた。

情景が浮かびやすく、リズムも良いため、暗記しやすいでしょう。

このような語呂合わせであれば、近位列から遠位列へと流れるように覚えられるのが特徴です。

 

尺側(小指側)から覚える語呂合わせ

「父さんの月収、大小ありがとう。有効に使うよ」

こちらは、小指側(尺側)の近位列からスタートするパターンです。

分類 語呂合わせ
近位列(小指→親指) 父(豆状骨)さん(三角骨)の月(月状骨)収(舟状骨)。
遠位列(親指→小指) 大(大菱形骨)小(小菱形骨)、ありがとう(有頭骨)。有効(有鉤骨)に使うよ。

「豆状骨」は小指側の手のひらにポコッと浮き出た骨なので、小指側から数える意識を持つ際に非常に役立ちます。

「小指側にあるのはどれか」と問われた際、この語呂合わせを覚えていれば、回答スピードが上がるでしょう。

 

語呂合わせだけでなく「形」と「役割」で覚える

実務や臨床、あるいは怪我の症状を理解するためには、それぞれの骨の「個性」をセットで覚えることが重要です。

丸暗記に「意味」を付け加えることで、長期記憶へと定着しやすくなります。

まず、手根骨の中で骨折頻度が高いのが「舟状骨(しゅうじょうこつ)」です。

親指の付け根に位置し、手首を動かす際の「回転軸」のような役割を果たすため、「Key Bone(キーボーン)」とも呼ばれます。

転倒して手をついた際、橈骨と他の手根骨に挟まれて強い圧迫を受けるため、非常に損傷しやすいのです。

次に、手根骨の中で最大の大きさを誇るのが「有頭骨(ゆうとうこつ)」です。

その名の通り、手根骨の「頭」として中央に位置しています。

中指の第3中手骨と連結しており、手のひらのアーチを支える大黒柱のような存在です。

また、「有鉤骨(ゆうこうこつ)」は、手のひら側に「鉤(かぎ)」のような突起が突き出ているのが特徴です。

この突起は、指を曲げる筋肉の腱や神経を保護する「手根管」の壁の一部を形成しています。

スポーツ(ゴルフや野球のバットなど)でグリップを強く握る動作を繰り返すと、この突起部分を疲労骨折することがあり、小指側の痛みの原因となります。

さらに、「豆状骨(とうじょうこつ)」は、他の手根骨と異なり、尺側手根屈筋という筋肉の腱の中に埋まり込むように存在しています。

そのため、手首の関節運動に直接関与するというよりは、筋肉の力を効率よく伝えるための滑車のような役割を担っています。

このように、各骨の形状(船の形、鉤がある、最大である等)や、臨床での重要性を紐付けて理解することで、図解を見ただけで「これは親指側だから舟状骨だ」と直感的に判断できるようになります。

 

 

手首が痛い|手根骨の骨折や痛みの原因

転倒で最も多い「舟状骨(しゅうじょうこつ)骨折」

手根骨骨折の中で頻度が高いのが「舟状骨(しゅうじょうこつ)骨折」です。

主にスポーツや交通事故、階段での転倒などで、手首を後ろに反らした状態で強く地面についた際に発生するため、20代前後の若い世代に多く見られるのも特徴の一つです。

ただし、舟状骨骨折は、「初期のレントゲン検査で見逃されやすい」という問題点があります。

舟状骨は他の骨に対して約45度傾いて配置されているため、通常の撮影角度では骨折線がはっきりと写らないことが少なくありません。

そのため、医療機関を受診しても「異常なし(捻挫)」と診断され、適切な固定が行われないまま放置されてしまうケースが散見されます。

診断の重要な指標となるのが、親指の付け根にある「解剖学的嗅ぎタバコ入れ(スナッフボックス)」と呼ばれるくぼみ部分の圧痛です。

ここを押して強い痛みがある場合は、たとえレントゲンで異常がなくても舟状骨骨折の疑いがあります。

舟状骨は血流が特殊で、骨折部位によっては血液供給が途絶えやすく、放置すると骨がつかない「偽関節(ぎかんせつ)」や骨が死んでしまう「壊死(えし)」に陥るリスクが極めて高い骨です。

早期にCTやMRIでの精密検査を行い、必要に応じてスクリュー固定などの手術を検討することが、将来的な手首の機能障害を防ぐ鍵となります。

 

手首の小指側が痛い「三角骨骨折・有鉤骨骨折」

手首の小指側に痛みがある場合、「三角骨骨折(さんかくこつ)」や「有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折」の可能性が考えられます。

これらは舟状骨ほど頻度は高くありませんが、特定の動作や事故状況において発生しやすい骨折です。

三角骨骨折は、手首を強くひねったり、小指側に強制的に曲げられたりした際に発生します。

また、他の手根骨との衝突によって剥離骨折を起こすこともあります。

一方、有鉤骨骨折は非常に特徴的な受傷機転を持ちます。

手のひら側に突き出した「有鉤骨鉤(ゆうこうこつこう)」という突起部分が、ゴルフのスイングで地面を叩いた衝撃や、野球のバット、テニスのラケットのグリップエンドによる繰り返しの圧迫によって折れることがあります。

これは一種の疲労骨折に近い形で発症することもあり、当初は痛みが軽いためスポーツを継続してしまう例も少なくありません。

これらの骨折を放置すると、握力の低下や、付近を通る尺骨神経を圧迫して指先にしびれが生じることがあります。

また、有鉤骨の突起は指を曲げる腱の滑車の役割も果たしているため、骨折部で腱が擦れて断裂してしまう二次的な被害を招くおそれもあります。

小指側の付け根にピンポイントの痛みや、物を握った時の違和感がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

 

骨折以外の原因(キーンベック病など)

手首の痛みは、明らかな外傷(折れた瞬間がわかる怪我)だけが原因とは限りません。

微細な外傷の蓄積や血流障害によって引き起こされる疾患もあり、その代表例が「キーンベック病(月状骨軟化症)」です。

キーンベック病は、手根骨の中央に位置する月状骨が血流不全に陥り、次第に潰れて壊死していく病気です。

原因は完全には解明されていませんが、職業的に手を酷使する人や、過去の軽微な外傷が引き金になると考えられています。

初期症状は「なんとなく手首が痛む」、「重だるい」といった程度のものですが、進行すると月状骨が扁平化し、握力の著しい低下や手首の可動域制限が生じます。

その他、手根骨間の靭帯が損傷して骨の並びが乱れる「手根不安定症」や、骨折後に骨がくっつかなかったことで生じる「偽関節」による痛みも、放置してはいけない病態です。

これらは時間が経過するほど手首全体の関節軟骨を摩耗させ、最終的には「変形性手関節症」という、常に激痛を伴う状態に進行してしまいます。

 

 

手根骨骨折の症状や日常生活への影響

手根骨骨折の主症状は、手首の関節を動かした際の痛みや、骨折部位へのピンポイントな圧痛です。

そのため、握力の著しい低下や、手首を上下に動かす動作の制限、ドアノブを回す・重い物を持つといった日常動作での痛みが顕著に現れます。

場合によっては、骨折による腫れや炎症が周囲の神経を圧迫し、指先にしびれや麻痺が生じることもあります。

しかし、手根骨骨折(特に舟状骨)の厄介な点は、「耐え難いほどの激痛ではない場合がある」という点です。

強い捻挫程度の痛みと勘違いし、患者自身が「気のせいだろう」と放置したり、医療機関でも軽視されて見逃されたりするケースが少なくありません。

そのため、事故から数ヶ月後に骨折が判明した場合、加害者側から「事故後の別の原因で折れたのではないか」と、事故と怪我の因果関係を否定されるリスクが高まります。

 

 

【交通事故・労災の方へ】手根骨骨折の治療と補償

「異常なし」でも痛む場合はMRI/CT検査を

交通事故や労災の現場では、まずレントゲン検査が行われるのが一般的です。

しかし、手根骨(特に舟状骨)は構造が複雑で骨が重なり合っているため、通常のレントゲン撮影だけでは骨折線が見逃され、単なる「捻挫」と診断されてしまうことが少なくありません。

この「初期の見逃し」は、加害者から補償を受ける際に大きな問題となり得ます。

事故から数週間、あるいは数ヶ月経過した後に痛みが引かず、再検査でようやく骨折が判明した場合、加害者側の保険会社から「事故と骨折の因果関係」を否定されるリスクが高まります。

「事故後の日常生活で転んだのではないか」、「別の原因ではないか」と疑われてしまうと、治療費の打ち切りや後遺障害の非該当判定に直結します。

手首の親指側や中央に少しでも違和感があるなら、「異常なし」という言葉を鵜呑みにせず、骨折を確実に描写できるCT検査や、血流状態まで確認できるMRI検査を早期に希望してください。

客観的な医証(画像データ)を事故直後の日付で残しておくことが、適正な賠償を受けるためのポイントとなります。

 

手首の機能障害・神経症状と後遺障害等級

治療を尽くしても手首の動きが悪くなったり(機能障害)、痛みが残ったり(神経症状)した場合は後遺障害等級の認定を受ける必要があります。

手関節の機能障害は、主に「屈曲」と「伸展」の可動域を健康な側と比較して測定し、その制限の度合いによって等級が決まります。

 

機能障害で認定される後遺障害等級

等級 後遺障害
第8級6号 1上肢の3大関節の中の1関節の用を廃したもの
第10級10号 1上肢の3大関節の中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
第12級6号 1上肢の3大関節の中の1関節の機能に障害を残すもの

 

神経症状により認定される後遺障害等級

等級 後遺障害
第12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
第14級9号 局部に神経症状を残すもの

可動域が健側の3/4以下に制限されていれば「12級6号」、1/2以下まで制限が著しければ「10級10号」、関節の用を廃した(ほとんど動かない)状態であれば「8級6号」に該当する可能性があります。

また、可動域制限が基準に満たなくても、骨折部の変形や癒合不全による慢性的な痛みが医学的に証明できれば、神経症状として「14級9号」や「12級13号」が認定される余地があります。

等級が1つ変わるだけで、賠償額は数百万円単位で変動します。

後遺障害に詳しい弁護士に相談することで、可動域測定の立ち会いや、適切な診断書の作成サポート、さらには手術の有無による補償への影響など、専門的なアドバイスを受けることが可能になります。

 

 

手根骨骨折の相談窓口

手根骨骨折の相談窓口

 

整形外科

手首に痛みや違和感がある場合、真っ先に受診すべきは整形外科ですが、可能であれば「手外科専門医」が在籍する医療機関を選んでください。

手根骨は非常に小さく、構造が複雑なため、一般的な整形外科のレントゲン検査だけでは骨折を見逃してしまうリスクがあるからです。

専門医であれば、わずかな圧痛や症状から骨折の可能性を察知し、CTやMRIを用いた的確な精密検査を実施できます。

早期に異常を発見できれば、ギプス固定や手術といった適切な治療を迅速に開始でき、症状の悪化や後遺症のリスクを最小限に抑えられます。

軽い痛みであっても自己判断せず、できるだけ早期に専門医の診断を受けることが、医学的・法的な観点から極めて重要です。

 

交通事故の場合は後遺障害に強い弁護士

交通事故による手根骨骨折では、治療と並行して弁護士への相談を検討してください。

被害者は保険会社との交渉において情報弱者になりやすく、特に手根骨骨折のような見逃されやすい怪我では、適切な補償を受けられないケースが多々あるためです。

後遺障害に精通した弁護士は、認定の鍵となる「適切な診断書の作成」や「必要な検査」について、医学的根拠に基づいたアドバイスを提供できます。

また、弁護士が介入することで、賠償金の算定基準が「自賠責基準」から、より高額な「弁護士(裁判)基準」へと引き上げられます。

手根骨の機能障害で等級が認定された場合、基準の差による賠償額の違いは100万円単位、時にはそれ以上に及ぶことも珍しくありません。

さらに、事故から判明までに時間がかかり因果関係を否定されそうな困難な事案でも、カルテや画像資料を分析し、説得力のある立証を代行してくれる点は、被害者にとって大きなメリットとなります。

 

労災の場合は労災に強い弁護士

仕事中や通勤中に手根骨を骨折した「労災」のケースでは、労災特有の手続きや会社との関係性に精通した弁護士のサポートが不可欠です。

労災申請において、書類の不備や証拠不足は給付の減額や不支給を招くおそれがありますが、弁護士がいれば医師と連携して適切な診断書を準備し、正しい等級認定に向けた万全の体制を整えられます。

加えて、労災保険だけではカバーしきれない「慰謝料」や「逸失利益の不足分」について、会社側に安全配慮義務違反などの落ち度がある場合、弁護士は会社に対する損害賠償請求も視野に入れた交渉を担います。

会社側が「労災ではない」と主張したり、申請を妨害したりする「労災隠し」のようなトラブルに対しても、弁護士が代理人となることで、不当な圧力から労働者の権利を守ることが可能です。

 

 

手根骨についてのQ&A

手根骨の「骨年齢」とは何ですか?どうやって調べますか?

骨年齢とは、骨の成熟度合いを年齢という単位で数値化したものです。

主に小児の成長具合を客観的に評価するために用いられます。

手首にある手根骨は、出生時にはその多くが軟骨状態でレントゲンには写りませんが、成長とともに一定の順序で「石灰化(骨化)」し、数や形が変化していきます。

検査では、左手のレントゲン写真を撮影し、標準的なアトラス(図譜)と比較して、手根骨の出現数や骨端線の閉じ具合を確認します。

これにより、実年齢に対して身体の成熟が早いのか遅いのかを判断できます。

成長ホルモン分泌不全などの内分泌疾患の診断や、将来の予測身長の算出、あるいはスポーツにおける適切な負荷設定の指標として、臨床現場で広く活用されています。

 

手根骨骨折は全治どのくらいですか?

全治までの期間は、骨折した部位や損傷の程度、選択する治療法によって大きく変動します。

ずれの少ない安定した骨折で保存療法(ギプス固定)を行う場合、固定期間の目安は一般的に6〜10週間程度です。

しかし、手根骨は血流が乏しい骨が多く、特に舟状骨の近位部などを負傷した場合は、骨がくっつくまでに3ヶ月以上の長期固定を要することもあります。

早期の社会復帰や確実な骨癒合を目指して手術(スクリュー固定など)を選択した場合は、早期からリハビリを開始できるメリットがありますが、本格的なスポーツ復帰や重労働が可能になるまでには、リハビリを含めて半年以上かかるケースも珍しくありません。

治療が長期化すると、交通事故や労災の賠償実務においては「症状固定」の時期が重要となるため、医師だけでなく法律の専門家への相談も検討すべきでしょう。

 

手首の付け根の骨は何ですか?

手首の付け根を構成しているのは、「8つの手根骨」の集合体です。

具体的には、前腕側から順に舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨が並び(近位列)、その指側に大菱形骨、小菱形骨、有頭骨、有鉤骨(遠位列)が位置しています。

これらの骨が複雑なアーチ構造を形成し、前腕の橈骨・尺骨と接することで、私たちが「手首」と呼ぶ関節が形作られています。

狭い範囲に多数の骨が密集しているからこそ、手首は多方向への柔軟な動きと、重い物を支える安定性を両立させているのです。

 

 

まとめ

手根骨(しゅこんこつ)とは、手首(手関節)の付け根に位置する計8個の短骨(たんこつ)の総称です。

手根骨は手首の柔軟性と安定性を司る要ですが、ひとたび骨折や血流障害などが起きると、完治までに長い時間を要し、日常生活に深刻な支障をきたします。

特に、レントゲンでは判別しにくい「舟状骨骨折」などは、事故直後の的確な精密検査と早期の医証確保が、将来の賠償額を大きく左右します。

もし交通事故や労災が原因で手首の痛みや動きの制限が残り、保険会社との交渉や後遺症でお困りであれば、できるだけ早く弁護士に相談されることをおすすめします。

当法律事務所は人身傷害部を設置しており、交通事故を専門とする弁護士が所属しており、
後遺障害に悩む被害者をサポートできる体制が整っております。

被害者の方が加入している保険会社において、弁護士費用特約を付けられている場合は、特殊な場合を除き弁護士費用は実質0円でご依頼いただけます。

LINE等のオンラインや電話相談を活用して全国対応も行っていますので、お困りの方は、お気軽にご相談ください。

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