骨盤とは?仕組みから歪みの矯正まで徹底解説

監修者:弁護士 鈴木啓太 弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

骨盤とは

「骨盤(こつばん)」とは、太ももの骨である「大腿骨(だいたいこつ)」と背骨である「脊柱(せきちゅう)」の間に位置し、これらを強固に連結させて体を支える一連の骨の総称です。

骨盤は、おへその下あたりからお尻全体、そして股関節の付け根までをカバーする広範囲な部位に位置しています。

骨盤を構成する主な骨は、「寛骨(かんこつ)」、「仙骨(せんこつ)」、「尾骨(びこつ)」の3種類です。

これらの骨がつながり「たらい状・器状」になっていることで、上半身を支え、内臓や生殖器を守り、さらに歩行時の衝撃を吸収するという仕組みになっています。

そして、交通事故などの強い衝撃によってこの部位を負傷すると、歩行能力だけでなく、内臓の保持や排泄機能にまで深刻な影響を及ぼすことがあります。

この記事では、骨盤の位置や仕組み、骨盤を構成する骨、骨盤が歪む原因とチェック方法、骨盤の歪みを治す矯正方法などについて、弁護士がわかりやすく解説していきます。

骨盤とは?

骨盤の定義

「骨盤(こつばん)」とは、太ももの骨である「大腿骨(だいたいこつ)」と背骨である「脊柱(せきちゅう)」の間に位置し、これらを強固に連結させて体を支える一連の骨の総称です。

骨盤を構成する主な骨は、「寛骨(かんこつ)」、「仙骨(せんこつ)」、「尾骨(びこつ)」の3種類です。

骨盤

このように骨盤は、身体のほぼ中央に位置し、上半身の重みを支えながら下半身へとその力を伝える要(かなめ)の役割を果たす重要な骨格の集合体です。

骨盤は、英語で「pelvis」といい、これはラテン語で「盆」や「水盤」を意味し、その名の通り、腹部の臓器を下方から受け止める器のような形状をしています。

そして、交通事故などの強い衝撃によってこの部位を負傷すると、歩行能力だけでなく、内臓の保持や排泄機能にまで深刻な影響を及ぼすことがあります。

骨盤は単一の骨ではなく、複数の骨が関節や強固な靭帯によって一体化したユニットです。

成長過程において、それぞれの骨がくっつき、成人になる頃には一つの強固な環状の構造体を作り上げます。

この構造が安定しているからこそ、私たちは二足歩行時に上半身のバランスを保ち、地面からの衝撃を分散させることができるのです。

骨盤は「体幹骨」の一部として扱われ、その変形や欠損は後遺障害等級の認定において重要な評価対象となります。

 

骨盤はどこ?骨盤の位置

骨盤は、おへその下あたりからお尻全体、そして股関節の付け根までをカバーする広範囲な部位に位置しています。

骨盤の位置を正確に把握することは、交通事故によるケガの状態を理解するための重要な第一歩となります。

具体的に体を触って骨盤を確認する場合、腰の両脇に手を当てたときに触れる大きな出っ張り「腸骨稜(ちょうこつりょう)」から、座ったときに椅子に当たる硬い骨である「坐骨(ざこつ)」、そして前面中央の股間のあたりにある「恥骨(ちこつ)」までがすべて骨盤の範囲内です。

背面では、背骨の末端からつながる平らな骨である「仙骨(せんこつ)」が中心に位置しています。

このように骨盤は体の中心部で「土台」として機能しているため、交通事故などの外傷で位置が数ミリでもズレたり、骨折によって形状が変化(変形治癒)したりすると、その上にある背骨のカーブが崩れ、結果として肩こりや腰痛、さらには歩行時の「跛行(はこう) = 足を引きずる動作」など、全身に悪影響を及ぼすことになります。

 

骨盤の仕組み

骨盤を構成する主な骨は、「寛骨(かんこつ)」、「仙骨(せんこつ)」、「尾骨(びこつ)」の3つの骨で構成されています。

これらの骨を繋ぐのが「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」と「恥骨結合(ちこつけつごう)」です。

仙腸関節は医学的には「半関節」と呼ばれ、周囲を強固な靭帯に囲まれているため、通常は数ミリ程度しか動きません。

しかし、このわずかな動きが歩行時の衝撃吸収に寄与しています。

また、「恥骨結合」は、左右の恥骨がつながっている部分で、硝子軟骨(しょうしなんこつ)で形成されています。

なお、骨盤の仕組みには顕著な男女差が存在します。

男性の骨盤は高く狭いバケツのような形状で、垂直方向に力が伝わりやすい構造です。

一方、女性の骨盤は分娩時の産道となるため、横幅が広く、中央の空間(骨盤腔)が円筒状に広くなっています。

骨盤には、妊娠した女性の子宮を支えるという重要な役割もあるのです。

男女の骨盤の構造上の違いにより、女性は関節を支える筋肉や靭帯への負担が大きくなりやすく、事故後のゆがみや痛みも男性とは異なる経過をたどることが多いため、個別の状況に応じた適切な医学的・法的評価が求められます。

 

 

骨盤を構成する骨と重要な役割

骨盤を構成する骨

骨盤は「寛骨(かんこつ)」、「仙骨(せんこつ)」、「尾骨(びこつ)」で構成されています。

これらの骨がつながり「たらい状・器状」になっていることで、上半身を支え、内臓や生殖器を守り、さらに歩行時の衝撃を吸収するという仕組みになっています。

 

寛骨(かんこつ):左右に一対あり、骨盤の大部分を占めます。

幼少期は「腸骨(ちょうこつ)」、「坐骨(ざこつ)」「恥骨(ちこつ)」の3つに分かれていますが、大人になるまでに完全に一体化して一つの寛骨となります。

  • 「腸骨」は、骨盤の中で一番大きく、腰の両側に大きく広がり、内臓を包み込む「器」の側面を作ります。
  • 「坐骨」は、骨盤の底に位置する骨で、座る動作の際に体重を支える土台となり、座る際の座面に当たる骨です。
  • 「恥骨」は、おへその下側にあり、前面で左右を繋ぎ、産道の形成にも関わります。

 

仙骨(せんこつ)と尾骨(びこつ):尾骨と仙骨は、骨盤の背面に位置し、脊柱(せきちゅう)の土台となります。

仙骨は5個の仙椎が癒合したもので、その下に3〜6個の尾椎が癒合した尾骨が続きます。

 

骨盤底筋(こつばんていきん)の場所や役割

骨盤底筋(こつばんていきん)

骨盤の底には、左右の坐骨、前面の恥骨、背面の尾骨を結ぶように「骨盤底筋」と呼ばれる筋肉群がハンモック状に広がっています。

これは深層部に位置するインナーマッスルであり、外部から直接触れることはできませんが、生命維持において以下の重要な3つの役割を担っています。

  1. ① 内臓のサポート
  2. ② 排泄のコントロール
  3. ③ 体幹の安定

1つ目の役割は「内臓のサポート」です。

膀胱、子宮、直腸といった骨盤内の臓器を正しい位置に保ち、下から支えています。

2つ目の役割は「排泄のコントロール」です。

尿道や肛門を締めたり緩めたりすることで、自覚的な排尿・排便を可能にしています。

3つ目の役割は「体幹の安定」です。

腹筋や背筋と連動して姿勢を保持します。

交通事故による骨盤骨折や神経損傷が生じると、この骨盤底筋が正常に機能しなくなることがあります。

その結果、尿失禁や便失禁といった排泄障害、あるいは臓器が体外へ脱出する「骨盤臓器脱」を招くリスクがあります。

これらは自賠責保険における後遺障害等級認定の対象となり得る深刻な症状です。

目に見えない筋肉だからこそ、事故後の違和感を放置せず、構造と機能の両面から適切な医学的評価を受けることが、正当な補償を獲得するためのポイントとなります。

 

 

なぜ骨盤は歪むのか?主な原因とチェック方法

骨盤の「前傾」と「後傾」

骨盤の「歪み」という言葉は日常的に使われますが、医学的には骨そのものが曲がるわけではなく、骨盤を取り巻く筋肉のバランスが崩れることで、本来あるべき角度から傾いたり開いたりした状態を指します。

骨盤の歪みで代表的なのが、前後の傾斜です。

本来、骨盤はわずかに前に傾いていますが、その角度が過剰になった状態を「前傾」、後ろに倒れた状態を「後傾」と呼びます。

前傾は、一般的に「反り腰」とも言われますが、ハイヒールを頻繁に履く方や、腹筋に対して背筋が強すぎる方に多く見られます。

この場合、お尻が後ろに突き出て腰の反りが強くなり、腰痛や股関節の詰まりを引き起こしやすくなります。

一方、後傾は、一般的に「猫背」と言われますが、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、背中を丸めて座る癖がある方に顕著です。

この場合、お尻が垂れて見え、肩こりや膝への負担を増大させます。

骨盤の前傾・後傾をご自身でチェックするには「壁立ち」が有効です。

壁に背を向けて立ち、後頭部・肩甲骨・お尻・かかとを壁につけます。

このとき、腰と壁の隙間に「手のひら1枚分」が収まれば正常です。拳が入るほど隙間があれば前傾、手のひらが入らないほど密着していれば後傾の可能性が高いといえます。

 

妊娠・出産(産後)による骨盤の開きと負担

女性特有の骨盤の歪み原因として、妊娠と出産が挙げられます。

妊娠すると、胎児を育てるスペースを確保し出産をスムーズにするため、卵巣から「リラキシン」というホルモンが分泌されます。

このホルモンには骨盤周りの強固な靭帯を緩める働きがあり、その影響で骨盤は徐々に開いていきます。

出産時には、赤ちゃんが産道を通るために恥骨結合などの連結部が最大まで緩みますが、問題は「産後」です。

通常、産後数ヶ月をかけて骨盤は元の位置に戻ろうとしますが、育児による不自然な姿勢や筋力の低下が重なると、骨盤が開いたまま、あるいは歪んだ状態で固定されてしまうことがあります。

この状態を放置すると、内臓が下がって下腹部が出る「ぽっこりお腹」の原因になるだけでなく、骨盤底筋の緩みから尿漏れや臓器脱などのトラブルを招くリスクがあります。

産後半年程度までの、骨盤が柔軟な時期に適切なケアを行うことが、将来的な不調を防ぐために非常に重要です。

 

外傷(交通事故・転倒・労災など)による骨盤骨折・変形

交通事故や高所転落などの強い衝撃による外傷により骨盤が歪むことがあります。

骨盤は非常に堅牢な構造をしていますが、自動車との衝突やバイク事故などの巨大なエネルギーが加わると、「骨盤骨折」を引き起こします。

骨盤骨折は、単なるヒビだけでなく、骨盤の環状構造が壊れる「骨盤環破綻」を伴うことがあり、大量出血を招く命に関わる重傷となるケースも少なくありません。

治療後も、骨が本来の形とは異なる状態でくっついてしまう「変形治癒」が起こると、左右の足の長さに差が出る(下肢短縮)ことや、歩行時の痛み、股関節の可動域制限などが後遺症として残ります。

また、骨盤内の神経や産道が損傷・変形することで、将来的な排泄障害や正常分娩の困難(産道狭窄)につながることもあります。

これらは自賠責保険における「後遺障害」として認定されるべき重大な損害です。

事故後、骨盤周りに強い痛みや違和感がある場合は、単なる歪みと侮らず、専門医による精密検査と適切な法的対応を検討する必要があります。

以下の記事では、骨盤骨折の意味やその症状・日常生活への影響、骨盤骨折後に残りやすい後遺症の種類と特徴、適切な慰謝料を受け取るためのポイントなどについて、詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にされてください。

 

 

骨盤を正しい位置に戻す!効果的な矯正方法

骨盤を正しい位置に戻す!効果的な矯正方法

骨盤底筋トレーニング(寝ながらできる体操など)

骨盤の底で臓器を支える「骨盤底筋」を鍛えることは、体幹の安定や排泄トラブルの改善に直結します。

骨盤底筋トレーニングとして、取り組みやすいのは「仰向け」で行う以下の方法です。

  • まず、リラックスして仰向けに寝て両膝を立て、足を肩幅に開きます。
  • 呼吸を止めずに、尿道・膣・肛門の全体を、体内の奥深くへじわじわと引き上げるイメージで5秒ほど締め、その後ゆっくりと緩めます。
  • この動作を1分1サイクルとして10回程度繰り返すのが目安です。

女性の場合は産後の回復や臓器脱の予防に、男性の場合は加齢や術後の頻尿対策に特に有効です。

ポイントは、腹筋や太ももの筋肉に力を入れすぎず、インナーマッスルのみを意識するようにしましょう。

これにより、骨盤の「底」から安定感を高めることができ、継続することで、事故後の神経障害に伴う軽微な排泄違和感の緩和も期待できます。

 

骨盤矯正ストレッチと日常生活の工夫

骨盤周辺の筋肉が硬くなると、骨盤を前後左右に引っ張り、歪みを固定させてしまいます。

これを防ぐには、股関節まわりの柔軟性を高めるストレッチが不可欠です。

おすすめなのは、四つん這いや仰向けの状態で膝を抱え込む動作や、片膝を立てて重心を前に移動させ、骨盤前面の「腸腰筋」を伸ばすストレッチです。

これにより、反り腰(前傾)の改善が図れます。

また、日々の「座り方」も重要です。

椅子には深く腰掛け、左右の坐骨に均等に体重が乗るよう、骨盤を垂直に「立てる」意識を持ちましょう。

デスクワークが多い方は、骨盤矯正クッションを活用して、無意識に猫背(後傾)になるのを防ぐのも一つの手です。

正しい歩行(かかとから着地し、後ろ足の指で地面を蹴る)を意識することで、日常の動作そのものを矯正トレーニングに変えることができます。

 

骨盤ベルト・矯正ベルトの活用法

骨盤ベルトは、緩んだ靭帯や関節を外部から物理的に補強し、痛みの軽減と構造の安定を助けるツールです。

特に妊娠中から産後にかけては、衣料品メーカーやマタニティ用品メーカーなどから段階に応じた製品が出ており、恥骨結合の離開や腰痛の悪化を防ぐために広く用いられます。

装着の際は、腰の骨ではなく、大転子(太もも外側の出っ張った骨)を通る低い位置で締めるのが正解です。

ただし、このようなベルトはあくまで「補助」であり、24時間頼り切ってしまうと、自分自身の筋力が低下し、外した際にかえって不安定になるリスクがあるという点には注意が必要です。

痛みが強い時や外出時、育児で負荷がかかる時などに限定して使用し、徐々に自力で支えるためのトレーニングへ移行するのが理想的です。

交通事故後のサポーターとして使用する場合も、医師や理学療法士の指導のもとで適切な強度と期間を守ることが推奨されます。

 

 

【重要】その骨盤の痛み・歪み、交通事故や事故が原因なら

「事故後から骨盤が痛む」「左右の高さが違う」場合は後遺障害の可能性

事故の怪我で治療を続けたものの、完治せずに痛みや違和感が残存した場合、それは「後遺障害」に該当するかもしれません。

例えば、骨盤骨折が綺麗にくっつかずに「変形治癒」した場合、骨盤の形自体が変わる「骨盤骨の変形障害(12級5号)」として認定される可能性があります。

また、レントゲンやMRIで明らかな骨の異常が指摘できない場合でも、事故後から続く執拗な痛みやしびれは「局部に頑固な神経症状を残すもの(12級13号)」や「局部に神経症状を残すもの(14級9号)」として評価されることがあります。

「左右の腰の高さが違う」、「歩くたびに股関節に違和感がある」といった症状は、事故との因果関係を正しく医学的に証明することで、補償対象となるのです。

 

骨盤底筋の損傷による排泄障害・女性の産道狭窄も補償対象

骨盤の負傷は、骨そのものだけでなく、内部の臓器やそれを支える骨盤底筋にも及びます。

事故の影響で尿漏れや便失禁が治らないといった排泄障害は、生活の質(QOL)を著しく低下させる深刻な問題であり、胸腹部臓器の機能障害として後遺障害等級の対象となります。

特に女性の場合、骨盤骨折による骨格の変形が、将来的な出産において赤ちゃんの通り道を妨げる「産道狭窄」を招くケースがあります。

これにより正常分娩が困難(帝王切開が必要など)と医学的に判断される場合は、「11級10号」などの等級認定を受けられる可能性があります。

これらは将来の人生設計に関わる重大な損害です。正しい医学的所見に基づき、将来的なリスクまで含めた正当な賠償金を請求することが、被害者の正当な権利を守ることに繋がります。

 

弁護士に相談するメリット

整体やセルフケアはあくまで「体調を整える」ためのものであり、事故由来の根本的な損害を法的に解決することはできません。

弁護士に相談する大きなメリットは、医学的知識と法的知見を融合させ、適切な「後遺障害等級」の獲得を強力にサポートできる点にあります。

弁護士は、認定の鍵となる「後遺障害診断書」の作成について医師へ適切なアドバイスを行い、必要な検査(CTやMRIなど)の実施を促します。

また、治療費や通院費だけでなく、症状固定までに必要とした骨盤ベルトなどの装具代、さらには将来の減収を補償する「逸失利益」についても、保険会社が提示する低い基準ではなく、より高額な「弁護士基準(裁判基準)」で交渉を代行します。

複雑な手続きはすべて弁護士に任せ、ご自身は回復に専念できる環境を整えましょう。

以下の記事では、後遺障害の認定の方法、被害者請求の流れと必要書類、弁護士のサポートを受けるメリット、弁護士による後遺障害の解決事例などについて詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にされてください。

 

 

骨盤についてのQ&A

骨盤が歪んでいるサインは?

骨盤が歪んでいると、全身のバランスが崩れ、さまざまな体調不良としてサインが現れます。

分かりやすいサインは、左右の「非対称性」です。

例えば、鏡で見たときに左右の肩や腰の高さが違う、スカートやズボンがいつも一定の方向に回ってしまう、靴の底が片方だけ異常に減る、といった現象は骨盤のねじれを示唆しています。

また、仰向けに寝て両膝を立てた際、左右に倒しやすさが極端に違う場合や、壁に背を向けたときに腰と壁の隙間に「拳が入ってしまう(前傾)」、あるいは「全く隙間がない(後傾)」状態も歪みのサインです。

交通事故後に「片足だけに体重が乗りやすくなった」、「以前より歩きにくい」と感じる場合、事故の衝撃で骨盤環が微細にズレている可能性もあります。

こうした些細なサインを放置すると、慢性的な腰痛や肩こり、冷え、さらには自律神経の乱れに繋がるため、早期の自覚と適切な処置が重要です。

 

骨盤ベルトは産後いつから使い始めるのがおすすめですか?

骨盤ベルトの使用開始時期は、身体の回復状況によって段階的に考えるのが理想的です。

一般的には「産後すぐ」からの着用がおすすめですが、出産直後の約1週間は母体が非常にデリケートなため、必ず医師や助産師の許可を得てから、無理のない範囲でゆるめに装着しましょう。

本格的なケアとして効果が出やすいのは、骨盤がまだ柔らかい「産後1ヶ月から3ヶ月」の時期です。

この期間にベルトで正しく支えることで、リラキシンの影響で開いた骨盤が正しい位置に定着しやすくなります。

ただし、24時間着用は避け、就寝時やリラックス時は外すことが大切です。産後6ヶ月を過ぎ、筋力が戻って骨盤が安定してきたら、徐々にベルトを卒業し、自身の筋肉で骨盤を支えられるようトレーニングへ移行しましょう。

焦って締めすぎると血流障害を招く恐れがあるため、体調と相談しながら「戻す」のではなく「定着を助ける」意識で使用することがポイントです。

 

整体での「骨盤矯正」は事故の賠償金(治療費)として認められますか?

交通事故による骨盤の不調で整体やカイロプラクティックに通う場合、その費用が加害者側の保険会社から「治療費」として認められるかどうかは、慎重な判断が必要です。

事故による賠償の対象となるのは、原則として「医師の指示による医学的に必要な施術」に限られます。

そのため、医師の診断や同意がないままご自身の判断だけで整体に通った場合、保険会社から支払いを拒否されるケースが多々あります。

もし整体での施術を希望されるのであれば、まずは整形外科などの病院を受診し、医師に現在の症状(骨盤の痛みや歪み)を伝えた上で、整体に通うことの承諾を診断書やカルテに記録してもらうことが重要です。

また、後遺障害等級の申請においては、医師による定期的な診察と検査結果が不可欠です。整体はあくまで「リラクゼーション」や「補助的ケア」とみなされることが多いため、損害賠償を適切に受け取るためには、病院での治療を主軸に置きつつ、弁護士と連携して進めることをおすすめします。

 

妊娠中の骨盤ベルトはしないほうがいいという意見もありますが、本当ですか?

「妊娠中は骨盤ベルトをしない方が良い」という意見もありますが、結論から言えば、正しい位置に正しく装着するのであれば、むしろ多くのメリットがあります。

妊娠中期から後期にかけては、ホルモンの影響で靭帯が緩み、大きくなったお腹を支えるために腰痛や恥骨痛が起きやすくなります。

骨盤ベルトはこれらを物理的にサポートし、歩行や立ち仕事を楽にする効果があります。

「しないほうがいい」と言われる主な理由は、装着位置の間違いによる「お腹の圧迫」や、ベルトに頼りすぎることで「周辺筋力が低下する」ことへの懸念です。

お腹(子宮)を締め付けるのではなく、骨盤の下側(大転子のあたり)を支えるように正しく巻けば、胎児への悪影響はありません。

不安な場合は、妊婦健診の際に助産師に正しい巻き方の指導を受けることをおすすめします。

 

 

まとめ

「骨盤(こつばん)」とは、太ももの骨である「大腿骨(だいたいこつ)」と背骨である「脊柱(せきちゅう)」の間に位置し、これらを強固に連結させて体を支える一連の骨の総称です。

骨盤を構成する主な骨は、「寛骨(かんこつ)」、「仙骨(せんこつ)」、「尾骨(びこつ)」の3種類です。

そして、交通事故が原因で骨盤に歪みが生じることがあります。

事故による骨盤骨折や神経損傷は、将来の歩行や出産、排泄機能に重大な後遺症を残す可能性があります。

ご自身での判断や整体などのケアだけで済ませず、適切な賠償金を受け取るためには、医学的根拠に基づいた後遺障害等級の認定が重要となります。

もし事故後の骨盤の不調でお悩みなら、一人で抱え込まずに、まずは交通事故の解決実績が豊富な弁護士に相談するようにしてください。

当法律事務所の人身障害部は、交通事故に精通した弁護士のみで構成されており、事故に悩む被害者を強力にサポートしています。

弁護士費用特約にご加入されている場合は、特殊な場合を除き弁護士費用は実質0円でご依頼いただけます。

LINEや電話相談を活用した全国対応も行っていますので、後遺障害でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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