連れ子に相続権はない!?相続人になるケースを解説


弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

連れ子は、再婚相手とは血縁関係がないため、養子縁組をしない限り相続権を持ちません。

再婚家庭において、連れ子はあくまで再婚相手の子供です。

実の親でない「継親(ままおや、けいしん)」にとっては、連れ子は直接の血縁関係がありません。

たとえ夫婦として婚姻届を出していても、継親との関係では、法的な親子関係は成立していません。

この記事では、連れ子と相続の関係について、連れ子に相続権がない理由や、連れ子が相続人となるケース、連れ子に財産を引き継ぐ方法などを弁護士が解説します。

連れ子に相続権はない?

連れ子に相続権はない?
連れ子(継子)には、原則として血縁関係のない親(継親)の財産を相続する権利はありません。

日本の相続制度は、婚姻関係と血縁関係を基礎としています。

配偶者と子、直系尊属(親や祖父母)、兄弟姉妹が法律上相続人と定められており、相続順位が決められています。

連れ子は、再婚した親の連れてきた子どものことを指します。

血縁関係のない継親との間には法的な親子関係がないため、民法上の相続権は認められていません。

たとえば、父と母が再婚し、それぞれに連れ子がいたとします。

この場合、父の死によって相続権を持つのは、「母」と「父の連れ子」の2人であり、「母の連れ子」は、相続権を持たないのです。

父と母が再婚し、それぞれに連れ子がいた場合

ただし、この原則には例外があります。

連れ子が継親と養子縁組を行った場合は、法的な親子関係が成立するため、相続権が発生します。

また、養子縁組をしていなくても、継親が遺言書を作成して財産を遺贈したり、生前贈与を行ったりすることで、連れ子に財産を引き継ぐことは可能です。

 

 

連れ子に相続権がない理由とは?

連れ子に相続権がない根本的な理由は、日本の相続制度が血縁関係と法的な親子関係に基づいているからです。

民法では、「被相続人の子は、相続人となる。」と定められています(887条1項)。

参考:民法|電子政府の総合窓口

被相続人とは、死亡した人のことであり、相続権を有するのはその「子」ということです。

連れ子は、あくまで再婚相手の子供です。

たとえ親同士が再婚していたとしても、それだけで被相続人の「子」になるわけではありません。

そのため、法律上は「他人」という扱いになり、相続権は認められないのです。

この仕組みは、相続制度が、財産の承継について血縁関係を重視していることの表れといえます。

 

 

連れ子が相続人となるケースとは?

以上のように、連れ子は相続人とならないのが法律上の原則です。

ただし、一定の場合には、連れ子であっても相続人となるケースがあります。

 

連れ子は養子縁組をすることで相続人となれる

連れ子が相続人となるのは、継親と養子縁組を行ったケースです。

養子縁組とは、血縁関係のない者との間に法的な親子関係を創設する、民法上の制度です。

養子縁組が成立すると、連れ子は養親の「嫡出子(ちゃくしゅつし)」の身分を得ます(民法809条)。

参考:民法|電子政府の総合窓口

これはつまり、「法律上の子」となり、実子と同等の法的地位を得るということです。

これにより、相続においても実子と同じ権利を持つことになります。

養子縁組の手続きは、結婚と類似しています。

養子縁組は、継親と連れ子(未成年の場合は実親が代理)が養子縁組の届出を市区町村役場に提出することで成立します。

未成年者を養子とする場合、原則として家庭裁判所の許可が必要です(民法798条)。

ただし、配偶者の連れ子を養子とする場合は例外的に家庭裁判所の許可は不要とされています。

養子縁組が成立すると、連れ子は養親の戸籍に入り、その後は法律上の親子として扱われます。

養子縁組についての詳細は、以下のページをご覧ください。

 

連れ子の相続順位や割合

養子縁組によって養親の子となった連れ子は、実子と全く同じ相続上の地位を持ちます。

子の相続の順位は第一順位で、養子であっても同様です。

また、子の相続割合は、全体の2分の1を子の間で均等に分けるというものであり、やはり実子と同等の権利を持ちます。

さらに、養子となった連れ子にも、遺留分(相続人が最低限受け取れる遺産の割合)が認められます。

仮に遺言で偏った扱いをされた場合でも、遺留分侵害額請求によって、最低限の取り分を確保できます。

他方で、養子縁組をしない限り、連れ子は相続人となりません。

相続順位や割合をいっさい持たず、相続の手続きからは除外されることになります。

養子縁組の相続の順位については、以下のページをご覧ください。

 

 

連れ子が財産を引き継ぐ方法とは?

連れ子が財産を引き継ぐ方法とは?

連れ子は、継親を相続する権利を持たないのが原則です。

ただし、養子縁組をはじめとして、連れ子にも遺産を残す方法があります。

 

養子縁組をする

連れ子に財産を確実に引き継ぐための最も確実な方法は、養子縁組を行うことです。

養子縁組手続きは、継親と連れ子(未成年の場合は親権者)が市区町村役場に養子縁組届を提出することで完了します。

未成年の連れ子を養子にする場合でも、配偶者の連れ子であれば、家庭裁判所の許可は不要です。

養子縁組が成立すると、連れ子は継親の戸籍に入り、法律上の実子と同じ立場になります。

これにより、継親が亡くなった際に、連れ子も当然に法定相続人となり、遺産を相続できます。

養子縁組の大きなメリットは、遺言書がない場合でも、法定相続分に基づいて他の子と同等の財産を相続できることです。

また、遺言書で相続から排除されたとしても、遺留分を請求する権利が認められます。

ただし、養子縁組には実親との関係が変わる可能性があることや、家族関係に変化をもたらす点を十分に考慮する必要があります。

特に、「特別養子縁組」の場合は実親との法的関係が切れるため、慎重な検討が必要です。

 

財産を遺贈する

養子縁組をしていない連れ子に財産を引き継ぐ方法として、遺贈があります。

遺贈とは、遺言書を作成することで、自身の財産を死後誰かに分け与えることをいいます。

遺贈は、法定相続人以外の人に対しても行うことができます。

そのため、たとえ養子縁組をしていないとしても、連れ子に対して遺贈をすることができるのです。

遺贈には、「特定遺贈」と「包括遺贈」の2種類があります。

特定遺贈は、「〇〇という特定の財産を△△に与える」というように、特定の財産を指定して遺贈する方法です。

一方、包括遺贈は、「財産の3分の1を△△に与える」というように、遺産全体の一定割合を遺贈する方法です。

財産の状況や、希望する遺産の残し方などに応じて、柔軟に手法を選択することができます。

遺言による遺贈のメリットは、養子縁組をしなくても連れ子に財産を渡せることです。

ただし、遺言があっても、法定相続人の遺留分を侵害する場合は、遺留分侵害額請求をされる可能性がある点に注意が必要です。

また、遺言書は適切な方式で作成されていないと無効となる可能性があるため、作成時には専門家に相談することをおすすめします。

 

生前贈与を活用して財産を渡す

生前贈与とは、被相続人が生きている間に、財産を贈与して誰かに移転させる方法です。

生前贈与は、贈与契約を締結し、実際に財産を移転させることで成立します。

生前贈与のメリットは、贈与の時点で確実に財産が移転することです。

相続が開始する前に財産の所有権が連れ子に移るため、相続手続きを経る必要がありません。

また、1年間に110万円までの贈与であれば、贈与税は非課税となります。

時間をかけて計画的に行うことで、税負担を抑えることもできます。

さらに、教育資金の一括贈与や結婚・子育て資金の一括贈与など、特別な非課税制度を利用できる場合もあります。

ただし、相続の発生前1年以内に行われた贈与については、巻き戻して相続財産に加算されます(民法1044条1項前段)。

参考:民法|電子政府の総合窓口

また、当事者双方(継親と連れ子)が他の相続人の遺留分を侵害することを知りながら贈与を行った場合は、贈与の時期にかかわらず同様の処理となります(民法1044条1項後段)。

「遺留分(いりゅうぶん)」とは、相続人が最低限受け取れる財産の割合をいいます。

遺留分の割合は、相続人の構成によって異なります。

配偶者と子が相続人の場合、遺留分全体の割合は遺産の2分の1です。

これを各相続人の法定相続分で按分した額が、それぞれの遺留分となります。

生前贈与によって連れ子に多額の財産を渡した結果、他の相続人の遺留分を下回った場合、遺留分侵害額請求を受けるリスクがあります

生前贈与を行う際は、贈与契約書を作成して証拠を残すとともに、他の相続人の遺留分を侵害しないように注意する必要があります。

生前贈与についての詳細は、以下のページをご覧ください。

 

生命保険の受取人を連れ子に指定する

生命保険の死亡保険金は、契約者が指定した受取人に直接支払われるため、相続財産とはならない特徴があります。

この特性を活用し、生命保険の死亡保険金受取人に連れ子を指定することで、相続手続きを経ることなく財産を渡すことができます。

生命保険を活用するメリットとして、遺産分割協議を経ずに迅速に現金を受け取れる点が挙げられます。

また、死亡保険金は受取人固有の財産となるため、著しく高額な場合を除き、原則として遺留分侵害額請求の対象にもなりません。

ただし、保険料の支払いが必要な点や、契約から短期間で死亡した場合は保険金が削減されることがある点には注意が必要です。

 

 

連れ子に遺産を相続させたくないという方へ

連れ子と、継親やその子との関係性は、家庭によってさまざまです。

新たな家族として、血縁にこだわらない関係性を築ける場合もあれば、「他人」として感情的に馴染めないケースもあります。

後者のケースでは、連れ子には遺産を相続させたくない、と考える方もいらっしゃるかもしれません。

連れ子は、原則として相続権を持ちません。

ただし、上記のような方法によって、財産を残すことは可能です。

そのため、連れ子に遺産を相続させるかをめぐって、意見の対立やトラブルが生じるおそれがあります。

 

連れ子をめぐる遺産相続のトラブル例

遺産を一切受け取れない

連れ子の相続でよくあるトラブルのひとつが、継親の死後に連れ子が一切の遺産を受け取れないことがはじめて発覚するケースです。

長年実の親子のように暮らしていたケースでは、連れ子であることの意識がなくなり、実子同然のつもりでいることがあります。

しかし、いかに実子と変わらずに生活していたとしても、養子縁組を行わない限り、連れ子に相続権はありません

長年の親子関係や精神的なつながりがあったにもかかわらず、法的には「他人」となり、連れ子は強い失望や不公平感を抱くことになります。

また、実際の相続手続きの場面で初めてこの事実を知り、精神的なショックを受けるケースも少なくありません。

 

実子と連れ子との間で感情的な対立が起きる

連れ子が養子縁組をして相続人となった場合でも、相続人の相互間では、感情的対立を生みやすいです。

特に、実子と連れ子の交流が乏しかったようなケースでは、心理的な距離感から話し合いがスムーズに進まないことがあります。

「実の子でもないのに同じ相続分なのはおかしい」といった不満によって、感情的な対立が生じるのです。

生前に被相続人(継親)が連れ子に特別な配慮をしていた場合、実子が不公平感を抱き、その結果として遺産分割協議が紛糾するケースもあります。

このような場合、法律上は同等の権利を持つ相続人であっても、感情的なしこりから協議が長期化し、最終的に調停や審判に至ることもあります。

 

実子の遺留分を侵害する

被相続人が遺言書で「連れ子に全財産を譲る」などと指定した場合、実子の遺留分を侵害することになり、トラブルに発展するケースがあります。

遺留分は、一定の法定相続人に保障された最低限の取り分であり、子の場合は法定相続分の2分の1です。

たとえば、相続人が実子と養子縁組済みの連れ子の2人の場合、それぞれの法定相続分は2分の1で、さらにその2分の1(すなわち4分の1)が遺留分です。

遺産が1000万円とすると、法定相続分どおりであれば、各々500万円を取得します。

遺言でこれと異なる割合を指定するとしても、少なくともその2分の1の250万円が、遺留分として保障されます。

「連れ子に全財産を譲る」という遺言を残したとしても、実子は250万円については、自身の遺留分を侵害するものとして支払いを請求することができるのです。

実際の相続紛争では、遺留分の計算や支払方法を巡って複雑な法的問題が発生し、裁判に至るケースも少なくありません。

 

連れ子が介護などで貢献したが報われない

実子よりも、養子縁組をしていない連れ子の方が、被相続人(継親)の介護や看病に尽くしていたというケースがあります。

このような場合でも、連れ子には相続権がないためにその貢献が報われないというトラブルが生じることがあります。

被相続人の財産の維持や増加に特別に貢献した場合、通常の相続分に加えて「寄与分(きよぶん)」を受け取れる仕組みはあります。

しかし、寄与分は法定相続人にしか認められません

養子縁組をしていない連れ子は、たとえ長年にわたって継親の介護をしていたとしても、原則として寄与分を主張できません。

このような状況では、長年の介護による経済的・精神的な負担が報われず、実子に対して強い怒りや不満を抱くことがあります。

 

連れ子の相続がトラブルとなる理由

連れ子をめぐる相続トラブルが発生する理由は、法的な親子関係と実質的な親子関係のギャップにあります。

日本の相続法は、血縁関係と法的な親子関係を基礎としています。

このため、養子縁組をしていない連れ子には、相続権が認められません。

しかし、実際の家族関係では、長年の共同生活を通じて、実の親子と変わらない関係性が築かれていることも少なくありません。

この法律上の扱いと実際の家族関係のズレが、相続時にトラブルとなって表面化するのです。

また、再婚家庭特有の複雑な人間関係も、相続トラブルの要因となります。

実子と連れ子が初めて顔を合わせるのが遺産分割協議の場であるような場合、そこで感情的対立が生じやすくなります。

さらに、被相続人の遺志が明確でない場合、「本当は誰に財産を残したかったのか」をめぐって、相続人同士の解釈の違いから対立が生じることもあります。

相続制度自体も複雑であり、連れ子や再婚家庭の相続についての知識不足から、想定外の事態に直面してトラブルになるケースも少なくありません。

 

連れ子に相続させない方法がある?

連れ子に相続させない方法

以上とは逆に、連れ子には相続させたくないというケースもあるかと思います。

連れ子に相続させない方法としては、以下のような方法があります。

 

養子縁組をしない

連れ子に相続権が発生するのは、養子縁組を行った場合に限られます。

逆に言えば、養子縁組をしなければ、連れ子には法定相続人としての地位は発生しません。

したがって、連れ子に相続させたくない場合は、最初から養子縁組をしないという選択が最も確実な方法です。

再婚時に養子縁組をするかどうかは任意であり、婚姻届を提出しても、自動的に養子縁組が成立するわけではありません。

養子縁組は別途、市区町村役場に養子縁組届を提出する必要があります。

また、すでに養子縁組をしている場合でも、継親と養子の双方が合意すれば、養子縁組を解消(離縁)することができます。

離縁が成立すると、法的な親子関係は消滅し、相続権も失われます。

ただし、離縁は家族関係に大きな影響を与える重大な決定であるため、慎重に検討する必要があります。

 

欠格・廃除

養子縁組によって連れ子が法定相続人となった場合でも、相続欠格や廃除という制度により、相続権を失わせることができる場合があります。

相続欠格とは、遺言書を偽造・破棄するなど、相続の根幹を揺るがすような不正な行為をした場合に、法律上当然に相続権を失う制度です(民法891条)。

参考:民法|電子政府の総合窓口

具体的には、詐欺や強迫によって被相続人に遺言を書かせたり、遺言書を勝手に書き換えたり、隠したりした場合などが該当します。

欠格事由に該当すれば、特別な手続きを経ることなく、自動的に相続権が剥奪されます。

一方、相続人の廃除とは、被相続人に対する虐待や重大な侮辱、著しい非行があった場合に、被相続人の意思によって相続権を奪う制度です(民法892条)。

たとえば、被相続人への暴力や度重なる暴言、多額の借金の肩代わりを強要するなどの行為がこれにあたります。

廃除を行うには、被相続人が生前に家庭裁判所に申し立てるか、遺言書に廃除の意思を記載しておく必要があります。

ただし、これらの制度は、相続人としての資格を剥奪する極めて重大な措置であるため、適用されるケースは限定的です。

単に関係が悪いというだけでは認められず、客観的に見て相続権を失わせるに値する重大な事由が必要となります。

 

遺言を残す

養子縁組をしている場合、連れ子は法定相続人となり、相続権を持ちます。

この場合でも、遺言書によって、法定相続分よりも少ない割合に限定することは可能です。

ただし、遺言書で連れ子の相続分を制限する場合には、遺留分に注意が必要です。

遺留分とは、一定の相続人に法律上保障された最低限の相続分のことです。

養子縁組をした連れ子も、法定相続人である以上、遺留分権利者となります。

遺留分の割合は、直系尊属のみが相続人の場合は法定相続分の3分の1、それ以外の場合は法定相続分の2分の1です。

したがって、遺言書で連れ子の相続分をゼロにしたり、遺留分を下回る内容にしたりした場合、連れ子は遺留分侵害額請求を行うことができます。

このため、完全に相続させないということは法律上できません。

いずれの方法も法的な問題が生じる可能性があるため、専門家に相談した上で慎重に検討すべきでしょう。

 

 

連れ子の相続でトラブルとなったときの対処法

連れ子の相続でトラブルとなったときの対処法

連れ子の問題は、相続の中でも特にトラブルに発展するケースが多くなっています。

もし、連れ子の相続をめぐってトラブルが生じた場合、次のような対応を検討してみてください。

 

遺言書の有無や相続関係を確認する

連れ子の相続でトラブルが発生したとき、まず確認すべきは、遺言書の有無と相続関係です。

遺言書があれば、原則としてその内容に従って相続が進められます。

養子縁組の状況が不明な場合は、戸籍謄本を取得して法的な親子関係を調べることも重要です。

養子縁組が成立していれば、連れ子は法定相続人となり、相続権が認められます。

遺言も養子縁組もないということであれば、原則どおり、連れ子に相続権はありません。

これらの確認作業により、誰が相続人となるのか、どのような割合で相続が行われるのかを、正確に把握することができます。

 

当事者間で話し合い(遺産分割協議)を行う

連れ子が養子縁組によって法定相続人となっている場合、他の相続人と共に遺産分割協議を行うことになります。

遺産分割協議とは、相続人全員の話し合いにより、遺産の分け方を決める手続きです。

協議を円滑に進めるためには、まず相続財産の全体像を把握することが重要です。

預貯金や不動産、有価証券などの資産と、借金などの負債を洗い出し、正確な財産目録を作成します。

その上で、各相続人の意向や事情を踏まえながら、公平な分配方法を話し合います。

この際、感情的にならずに冷静な話し合いを心がけることが重要です。

特に、実子と連れ子の間では、被相続人との関係性の違いから感情的な対立が生じやすいです。

中立的な立場の専門家などに同席してもらうことも検討すべきでしょう。

 

遺産分割調停を利用する

当事者間の話し合いで解決が難しい場合は、家庭裁判所の調停手続を利用することができます。

調停とは、裁判所の調停委員を介して話し合いを行う制度で、当事者の合意形成を目指します。

調停では、裁判官と調停委員(弁護士や有識者など)が中立的な立場から話し合いをサポートし、解決案を提示することもあります。

当事者同士が直接対面せずに話し合いを進めることも可能で、感情的対立が激しい場合に有効です。

調停で合意が成立すれば、調停調書が作成され、これは裁判所の判決と同等の効力を持ちます。

調停は裁判よりも費用が安く、手続きも比較的簡易であるため、相続トラブルの解決手段として広く利用されています。

 

相続に強い弁護士に相談する

連れ子の相続トラブルは法的に複雑な問題を含むことが多いです。

このため、専門家である弁護士に相談することが解決への近道となります。

相続に強い弁護士は、法律知識だけでなく、家族間の感情的対立を調整する経験も豊富です。

弁護士に依頼するメリットとしては、法的に正確なアドバイスを受けられることや、客観的な立場から交渉を代行してもらえることが挙げられます。

また、相続関係の調査や必要書類の収集、遺産分割協議書の作成など、煩雑な手続きもサポートしてもらえます。

弁護士は、依頼者の立場に立って最善の解決策を提案し、必要に応じて調停や審判などの法的手続きも代行します。

弁護士への相談は初期段階で行うことが望ましく、トラブルが深刻化する前に専門的なアドバイスを受けることで、円滑な解決につながることが多いです。

相続問題を弁護士に相談するメリットについては、以下のページをご覧ください。

 

 

連れ子の相続についてのQ&A

連れ子は相続で2割加算の対象になりますか?


連れ子が相続税の2割加算の対象になるかどうかは、養子縁組をしているか否かで異なります。

相続税の2割加算は、被相続人の一親等の血族(子や父母)および配偶者以外の人が財産を取得した場合に適用される制度です。

養子縁組をしている場合、連れ子は法律上の「一親等の血族」とみなされるため、2割加算の対象にはなりません。

一方、養子縁組をしていない場合は、一親等の血族には該当しません。

そのため、遺言による遺贈や生命保険金の受け取りなどで財産を取得した場合、相続税額の2割加算の対象となります。

 

 

まとめ

この記事では、連れ子と相続について、連れ子に相続権がない理由や連れ子が相続人となるケース、連れ子に財産を引き継ぐ方法などを解説しました。

記事の要点は、次のとおりです。

  • 連れ子は、血縁関係のない継親との間で養子縁組をしていない限り、相続人とはならない。
  • 養子縁組をすれば、連れ子は継親の法定相続人となり、実子と同等の相続権を持つ。
  • 養子縁組をしていなくても、遺言書の作成や生前贈与の活用などで、連れ子に財産を引き継ぐことが可能である。
  • 連れ子の相続でトラブルが起きた場合は、遺言書の有無や相続関係の確認、当事者間での話し合い、調停の利用などが対処法となる。
  • 相続トラブルを未然に防ぐためには、早めに弁護士などの専門家に相談することが効果的である。

当事務所では、相続に注力する弁護士及び税理士からなる専門チームを構築しています。

相続対策チームは、相続に関する専門知識やノウハウを活用し、相続問題の解決に尽力しています。

遠方にお住まいの方でもお気軽に当事務所の専門サービスをご利用いただけるように、LINE、Zoomなどを活用したオンライン相談をご提供しております。

相続問題については、当事務所の相続弁護士までお気軽にご相談ください。

 

 


[ 相続Q&A一覧に戻る ]

なぜ遺産相続のトラブルは弁護士に依頼すべき?

続きを読む


相続の悩み、お一人で抱え込まず
ご相談ください。

対面での初回相談は無料です。

今後の見通しをクリアにしましょう。
電話・オンライン相談は有料となります。