● スキー場でスキーを楽しんでいたら、ぶつかられて大怪我をした
● ゴルフ場でのプレイ中、ゴルフボールが飛んできた頭にあたって怪我をした
● サーフィンなどのマリンスポーツを楽しんでいたら、衝突されてしまい大怪我をした
● 釣り船に乗っていたら、船が揺れたため海に落ちて怪我をした
● フィットネスジムでトレーニング中、用具のネジが外れて怪我をした

ここでは、このようなスポーツ・レジャー中の人身障害事故について、解説します。

責任主体及び根拠

①加害者本人

加害者の故意若しくは過失によって被害者が人身障害を負った場合、民法709条の不法行為に基づき、加害者は損害賠償の責任を負います。
未成年者の場合、加害者に責任能力があれば、たとえ未成年者であったとしても賠償義務を負います。民事上の責任能力とは、自己の行為の是非がわかり、かつ、それにしたがって行動できる能力のことをいい、通常は12〜13歳で備わると考えられています。したがって、加害者が中学生以上であれば、責任能力は認められる可能性が高くなります。
しかし、現実には未成年者には賠償能力がありません。その場合、②を検討します。

 

②未成年者の両親

未成年者に民事上の責任能力がない場合、その法定の監督義務者である者(通常は両親)が責任を負います。両親等が代わりに責任を負う根拠は、民法714条(責任無能力者の監督義務者等の責任)です。
この点、注意が必要なのは、①で説明したとおり、加害生徒が中学生以上になれば、責任能力が認められる可能性が高くなります。この場合、民法714条に基づき、両親等へ損害賠償請求を行なうことはできません。
ただし、加害者に責任能力が認められたとしても、両親が普段から加害者を監督していなかったような場合、民法709条の不法行為責任に基づき、損害賠償を請求できる可能性もあります。

 

③スポーツ施設の経営者

営利を目的とするゴルフ場、スキー場、プールなどの従業員の不注意による事故の場合、その使用者は、損害賠償義務を負います。これは使用者責任(民法715条)というものです。加害者である従業員本人は、①の不法行為責任(民法709条)を負いますが、従業員自体は賠償能力が低いため、別に使用者に請求できるようにした規定です。

 

④公共施設の管理者

公共のスポーツ施設の設置管理の安全性を欠いていたことによって、事故が発生した場合、その管理者である国または公共団体は、損害賠償義務を負います(国家賠償法2条)。
これついてくわしくは、「公の営造物の事故」をごらんください。

 

 

スポーツ・レジャー中の事故の損害賠償のポイントについて

①損害賠償の内容

賠償請求の内容としては、大別して、積極損害と消極損害とに分けられます。

くわしくは、「賠償金の計算方法」をご覧ください。

 

②消滅時効の問題

損害賠償請求においては、時効に注意が必要です。

くわしくは、「消滅時効」をご覧ください。

 

③過失相殺

スポーツやレジャーでの事故の場合、被害者に過失があると、加害者から過失相殺の主張がなされることがあり、それが認められると、過失の割合に応じて損害額が減額されます。

くわしくは、「過失割合と過失相殺」をご覧ください。

スポーツ・レジャー中の事故でお困りのことがございましたら、まずは当事務所にお気軽にご相談ください。