予防接種が原因でB型肝炎に感染した方は
国から給付金を受け取ることができる可能性があります
しかし、補償を受けるには期限があります。
B型肝炎による補償を受けるには、訴訟提起をする必要があります。
現時点(令和3年7月末時点)においては、給付金の請求期限が、2027年3月31日までとされています。
したがって、この日までに訴訟提起などをする必要がありますが、訴訟を提起するにあたっては、準備期間が必要です。
もし、ご自身が補償の対象になるかもしれないと思われる場合には、できるだけ早く弁護士に相談されることをお勧めいたします。
B型肝炎についてお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
B型肝炎給付金 無料診断
ご自身が受け取る可能があるB型肝炎給付金の額については、こちらから簡単に調べることができます。
B型肝炎訴訟とは
昭和23年に予防摂取法が施行され、国の主導で集団予防接種がなされるようになりました。
当時、集団予防接種を行うにあたっては、注射器を使い回して使用する方法がとられており、これが原因でB型肝炎ウィルスの感染してしまった方々がいらっしゃいます。
こうした方々の内、5名の方が平成元年に、国の対応の違法性を主張し集団訴訟を提起されました。
裁判は長期に及びましたが、最終的に原告の方々は、最高裁判所で勝訴判決を勝ち取り、それをきっかけに、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法が制定され、集団予防接種によりB型肝炎に感染した方々の救済の道が作られました。
過去の集団予防接種によりB型肝炎に感染した方が、国に賠償を求める場合には、救済の要件に合致するかどうか、証拠に基づき証明しないといけませんので、裁判をする必要があります。
こうした裁判のことをB型肝炎訴訟とよんでいます。
厚生労働省によれば、国内のB型肝炎( ウイルス性肝炎)の持続感染者は、110~140万人存在すると推計されています。
このうち、昭和23年から昭和63年までの間に受けた集団予防接種等(予防接種またはツベルクリン反応検査)の際に、注射器(注射針または注射筒)が連続使用されたことが原因でB型肝炎ウイルスに持続感染した方は最大で40万人以上とされています 。
もっとも、法務省の発表では、令和2年1月31日時点で、給付金を受け取った方の数は5万7779名にとどまっています。
このように、集団予防接種によりB型肝炎に感染した方で、補償を受けたのは、一部の方にとどまっています。
ご自身が対象かもしれないと思われた方はぜひ弊所へお気軽にお問い合わせください。
B型肝炎訴訟についてもっと見る
給付金を受け取る条件
給付金を受け取るための条件は、一次感染者と二次感染者によって異なります。
一次感染の場合
B型肝炎ウィルスに持続感染している
満7歳になるまで集団予防接種等(予防接種及びツベルクリン反応検査)を受けている
集団予防接種等における注射器の連続使用があった
母子感染でない
その他集団予防接種等以外の感染原因がないこと
二次感染の場合
母親が上記の一次感染者の条件を全て満たしている
B型肝炎ウィルスに持続感染している
母子感染である
給付金の金額
死亡、 肝がん、重度の肝硬変 | 発症後20年を経過していない方 | 3600万円 |
発症後20年を経過している方 | 900万円 | |
軽度の肝硬変 | 発症後20年を経過していない方 | 2500万円 |
20年が経過し現に治療を受けている方等 | 600万円 | |
発症後20年を経過した上記以外の方 | 300万円 | |
慢性肝炎 | 発症後20年を経過していない方 | 1250万円 |
20年が経過し現に治療を受けている方等 | 300万円 | |
発症後20年を経過した上記以外の方 | 150万円 | |
無症候性キャリア | 発症後20年を経過していない方 | 600万円 |
発症後20年を経過している方 | 50万円+定期検査費用等 |
上記の給付金の他に、以下の手当金があります。
- 訴訟等に係る弁護士費用(上記給付金額の4%に相当する額)
- 特定B型肝炎ウィルス感染者であることを確認するための検査費用
上記の無症候性キャリアの方で、発症後20年を経過している方には、以下の費用も支給されます。
- 慢性肝炎等の発症を確認するための定期検査費
- 母子感染防止のための医療費
- 世帯内感染防止のための医療費
- 定期検査手当
B型肝炎給付金についてもっと見る
相談・請求の流れ
弁護士が相談から解決まで徹底サポートいたします。
相談から給付金請求までの流れは以下の通りです。
①ご相談・ご依頼
B型肝炎給付金の対象となる可能性があるかなどを、面談や電話等で実際にご相談いただきます。
対象となる可能性がある場合には、実際にご依頼をいただき、業務着手させて頂きます。
②資料の収集
B型肝炎訴訟には、多くの資料を収集する必要があります。
依頼者の方に同意書をいただいた上で、弁護士において、できる限りの資料を収集します。
弁護士では、収集できない資料がある場合には、収集をお願いすることになります。
その際には、スムーズに取得できるようにアドバイスさせて頂きます。
③訴訟提起
資料収集の結果、給付金の対象となる見込みがある場合には、訴訟提起を行います。
弁護士において、訴状を作成し、各証拠とともに裁判所に提出します。
④和解
裁判所の仲介の下に和解協議がなされ、条件を満たしているかどうか確認されます。
必要に応じて、医療記録などの証拠を追加し、条件を満たしていることが確認できれば、国との間で和解調書を取り交わし、和解成立となります。
⑤給付金の請求
社会保険診療報酬支払基金に、和解調書などの必要書類を添付し、給付手続きを行います。
その後、給付金が支給されることになります。
弁護士費用
※訴訟等に係る弁護士費用として、給付金の4%が支給されるため、成功報酬の14%から支給される4%分を差し引いた額(10%分)が成功報酬となります。
※資料収集のための実費は別途必要となります。
弁護士が徹底サポート
相談から、最終的な解決まで、全て弁護士が対応しており、実際に顔をみながら面談でのご相談や、ご自宅からのお電話、オンラインでのご相談も可能です。
また、B型肝炎訴訟を提起するには、条件を満たすことを証明するために、医療記録などを収集しなければなりませんが、こうした資料の収集もサポートさせて頂きます。
ご本人しか取得できない資料が必要となる場合もありますが、そうした場合には、取得方法等を説明させて頂き、スムーズに取得できるようサポートさせて頂きます。
B型肝炎のご相談を考えられている方はぜひお気軽にお問い合わせください。
またB型肝炎の給付金について少しでも気になることがあれば、お気軽に当事務所までご相談ください。
よくある質問
- 直接、弁護士に会って相談することはできますか?
- 弊所は、福岡(博多、北九州)、東京、大阪にオフィスがございます。ご来所頂いて、弁護士と面談でのご相談も対応可能です。
また、オンライン相談でも顔を見てのご相談が可能です。詳しくは、ご相談の予約時にご確認ください。
- B型肝炎に感染しているかどうか検査はどこでできますか?
- お住まいの市区町村での検診、都道府県等の保健所で検査してもらうことができます。
- 家族がB型肝炎で亡くなった場合、遺族は請求できますか?
- B型肝炎で亡くなった方が、給付金の条件を満たしていれば、遺族の方(相続人)が給付金の請求ができる可能性があります。 詳しくはこちら
- 給付金を受け取るまでにどのくらい時間がかかりますか?
-
給付金を受け取るまでには、訴訟準備期間、裁判開始から和解までの期間、社会保険診療報酬支払基金への請求から入金までの期間を経ることになります。
訴訟準備期間は、どの程度医療記録がスムーズに入手できるかにかかってきます。
医療機関によっては、医療記録の開示までに時間を要するため、数ヶ月を要する場合もあります。
血液検査が必要な場合には、最低半年は要することになります。相談時にどの程度の資料と情報があるかによって訴訟準備期間は前後してきます。裁判開始から和解までは、1年程度を要します。
裁判開始後、追加の資料が必要となる場合には、さらに時間を要する場合もあります。
和解が成立した後に、社会保険診療報酬支払基金に給付金を請求することになりますが、入金までに2〜3ヶ月程度はかかります。詳しくはこちら
- 病院のカルテは、どの期間の取得が必要ですか?
-
集団訴訟の結果、作成された「基本合意書」では、
①直近1年分の医療記録
②感染の判明から1年分の医療記録
③発症している場合は最初の発症から1年分の医療記録
④入院歴がある場合には、入院中の全ての医療記録(退院サマリーがある場合は退院サマリーで可)
①〜④のうち、現存するものを提出することとされています。ケースによっては、さらに追加で医療記録を求められることもあります。
- 集団予防接種を受けたことはどうやって証明するのですか?
-
①母子手帳、②予防接種台帳によって、集団予防接種を受けたことを証明します。
母子手帳や予防接種台帳がない場合には、その事情を説明した陳述書、摂取痕が確認できる旨の医師の意見書、住民票又は戸籍の附票などで証明することになります。
- B型肝炎訴訟を行うために、必要な書類を教えてください。
-
B型肝炎訴訟に必要な書類は、一次感染者か二次感染者かどちらに当てはまるかによって変わります。
一次感染者の方の場合、6か月以上の間隔をあけた連続した2時点におけるHBs抗原陽性、HBV-DNA陽性、HBe抗原陽性の検査結果などが必要になります。[続きを読む…]
- B型肝炎訴訟を行った場合、裁判への出頭が必要ですか?
-
裁判には、弁護士が代理人として出頭するため、原則として出頭して頂く必要はありません。
例外的に、裁判所から出頭の要請がある場合は、出頭の必要がありますが、あくまで例外的な場合です。
- 弁護士費用は、いつまでに支払う必要がありますか?
-
原則として、完全成功報酬制となっています。給付金が支払われた後に、給付金から控除させて頂く形でお支払い頂きます。
事案によって、実費支払いのために預かり金を頂くことはございます。相談時に弁護士にご確認ください。
新着情報
- 2024/11/01 B型肝炎の抗体検査の費用はいくら?検査項目ごとの目安を解説
- 2024/10/30 B型肝炎ウイルスの感染経路とは?わかりやすく解説
- 2024/10/30 B型肝炎の無症候性キャリアとは?診断された場合の対処法
- 2024/10/30 B型肝炎給付金とは?支給条件や流れなど【弁護士解説】
- 2024/10/21 HBs抗原とは?HBs抗体との違いや陽性時の数値の見方
アクセス
-
福岡オフィス
〒812-0011
福岡市博多区博多駅前2丁目1番1号 福岡朝日ビル7階 (博多駅徒歩1分) -
東京オフィス
〒150-0002
東京都渋谷区渋谷3-27-11 祐真ビル本館7階(渋谷駅徒歩4分)
-
大阪オフィス
〒530-0001
大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビル 7階(大阪駅徒歩8分) -
北九州オフィス
〒802-0001
北九州市小倉北区浅野2−12−21 SSビル8階(小倉駅徒歩1分)