誹謗中傷とは?どこから犯罪?具体例や訴えられる基準

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士
  

誹謗中傷とは誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)とは、悪口や根拠のない嘘などによって他人の名誉や評価を傷つける行為のことをいいます。

近年では、特にインターネット上の誹謗中傷が社会問題となっています。

匿名であっても投稿者が特定されるケースは増加しており、「バレないだろう」という安易な考えは危険です。

誹謗中傷は、名誉毀損罪や侮辱罪などの犯罪にあたる可能性だけでなく、民事上の損害賠償責任が発生することもあります。

この記事では、誹謗中傷について、その意味や具体例、法的責任の内容、リスクと対処法などを、弁護士が解説します。

誹謗中傷とは?

誹謗中傷とは

 

誹謗中傷の意味や読み方

誹謗中傷とは、悪口や根拠のない嘘によって他人の名誉や評価を傷つける行為のことをいいます。

誹謗中傷は、「ひぼうちゅうしょう」と読みます。

「誹謗」とは、根拠なく他人を悪く言うことであり、「中傷」とは根拠のないことを言いふらして他人の名誉を傷つけることを意味します。

誹謗中傷は、一般的な表現であり、法的に定義されている言葉ではありません。

ただし、その行為の内容によっては、名誉毀損罪や侮辱罪、信用毀損罪などの犯罪行為に該当することがあります。

また、民事上の不法行為として、損害賠償請求の対象となることもあります。

近年では、インターネットやSNSの普及によって、誰でも簡単に情報を発信できるようになりました。

これに伴い、誹謗中傷の件数も増加しています。

匿名性が高いと思われがちなインターネット上では、軽い気持ちで投稿した内容が誹謗中傷にあたり、後に重大な法的トラブルに発展するケースも見られます。

 

誹謗中傷と名誉毀損との違い

誹謗中傷と名誉毀損は、しばしば混同されることがありますが、両者はイコールではありません。

誹謗中傷は、広い意味で他人を傷つける悪口や嫌がらせ行為全般を指す、日常的な言葉です。

これに対して、名誉毀損は刑法に規定された犯罪であり、公然と事実を摘示して他人の名誉を傷つける行為を指します(刑法230条第1項)。

参考:刑法|e-Gov法令検索

つまり、名誉毀損は、法的に規定された犯罪行為であり、誹謗中傷という大きな概念の中に含まれる一種といえます。

誹謗中傷という言葉は法律用語ではなく、悪質な悪口などを広く含みます。

その中には、犯罪にまではならない軽微なものから、名誉毀損罪や侮辱罪、信用毀損罪、脅迫罪など、さまざまな犯罪行為に該当し得るものもあります。

また、名誉毀損や侮辱は、刑事上の犯罪であると同時に、民事上の不法行為として、損害賠償請求の対象となることがあります。

このように、誹謗中傷という言葉は、人を傷つける表現全般を指す広い概念です。

その中には、名誉毀損をはじめとした、法的責任を問われる複数の犯罪類型が含まれているという関係性にあります。

 

 

誹謗中傷の具体例

誹謗中傷は、さまざまな形で行われます。

特に近年では、インターネットやSNSの普及により、オンライン上での誹謗中傷が深刻な社会問題となっています。

ここでは、インターネット上での誹謗中傷をはじめ、SNSや匿名掲示板、オフラインでの誹謗中傷まで、それぞれの具体例を紹介します。

 

インターネットを使った誹謗中傷の具体例

インターネットを使った誹謗中傷は、匿名性を利用して行われることが多く、それゆえに被害が拡大しやすいという特徴があります。

たとえば、個人や企業のウェブサイトに対して、コメント欄や問い合わせフォームを通じて攻撃的な書き込みを行う行為が該当します。

また、ブログ記事やニュースサイトのコメント欄において、特定の個人を名指しして、根拠のない誹謗中傷を書き込むケースもあります。

こうした書き込みは、事実無根であっても閲覧者に誤った印象を与え、対象者の社会的評価を著しく低下させます。

さらに、まとめサイトや個人ブログにおける誹謗中傷が検索エンジンに表示され続けることで、長期にわたって被害者に影響を与えることもあります。

インターネット上の誹謗中傷は、投稿者が匿名であることから、「責任を追及されない」と誤解されがちです。

しかし、実際には発信者情報開示請求によって投稿者が特定され、刑事責任や民事責任を追及されるケースが増えています。

 

SNS上の誹謗中傷の具体例

SNSは、誰でも気軽に情報を発信できるツールであり、それゆえに誹謗中傷が発生しやすい場でもあります。

特に、X(旧Twitter)やInstagramなどのプラットフォームでは、リプライや引用リポスト、ストーリーズなどの機能などを用いて、他人を攻撃する行為がしばしば見られます。

たとえば、有名人や一般の個人に対して、「ブサイク」「早く死ね」といった直接的な暴言をリプライで送りつける行為は、侮辱罪や脅迫罪に該当する可能性があります。

また、他人の投稿を引用して「こいつは嘘つきだ」「詐欺師だ」といったコメントを付けて拡散する行為も、名誉毀損にあたることがあります。

さらに近年では、動画やライブ配信が一般化し、YouTubeやTwitch、TikTokなどのプラットフォームでの誹謗中傷も増加しています。

直接的に誹謗中傷に当たる動画を公開するほか、配信者に対して執拗にアンチコメントを書き込んだり、根拠のない批判や罵倒を繰り返したりする行為は、誹謗中傷にあたります。

こうしたSNS上の誹謗中傷は、拡散力が高く、短時間で多くの人の目に触れるため、被害が一気に拡大するリスクがあります。

 

匿名掲示板での誹謗中傷の具体例

匿名掲示板は、古くからインターネット上で誹謗中傷の温床となってきた場所です。

インターネット上の掲示板では、匿名で書き込めるものが多く、過激な内容の投稿が日常的に行われています。

たとえば、特定の個人を名指しして「この人は犯罪者だ」「不倫している」といった虚偽の情報を書き込む行為は、名誉毀損に該当します。

また、個人の氏名や住所、勤務先などの個人情報を無断で公開するなどの行為は、誹謗中傷とは異なるものの、プライバシー侵害として違法な行為となり得ます。

インターネット上の掲示板は、表面的には実名を出さずに利用できるものの、これは完全に匿名というわけではありません。

被害者が法的措置を取ることで、投稿者の特定が可能となり、刑事責任や損害賠償責任を追及されることがあります。

 

口コミサイト・レビューサイトでの誹謗中傷の具体例

口コミサイトやレビューサイトは、消費者が商品やサービスについて意見を共有する場として有益ですが、誹謗中傷の手段として悪用されることもあります。

商品やサービスについての評価や感想を投稿する行為自体は、たとえそれがネガティブな内容のものであっても、基本的に誹謗中傷には当たりません。

単なる主観的な意見を表明するだけであれば、一般的な口コミやレビューの一環として許容されます。

しかし、投稿が虚偽の事実を含むものの場合、誹謗中傷となります。

たとえば、飲食店のレビュー欄に「この店は衛生管理がひどく、食中毒が出た」といった虚偽の情報を書き込む行為は、誹謗中傷に該当します。

このような行為は、信用毀損罪や名誉毀損罪に該当する可能性があります。

他にも、たとえばクリニックのレビュー欄に「ヤブ医者」と書き込む行為も、単なる感想を超えた悪口であり、厳しく見れば誹謗中傷に該当します。

こうした書き込みは、対象者の社会的評価を著しく低下させ、営業上の損害を与えるため、民事上の損害賠償請求の対象となるほか、刑事責任を問われることもあります。

 

DMやチャット(LINE、Discord等)での誹謗中傷の具体例

DM(ダイレクトメッセージ)やチャット機能を使った誹謗中傷は、閉鎖的な空間で行われるため、第三者の目に触れにくく、被害者が孤立しやすいという特徴があります。

たとえば、LINE、DiscordなどのDMを通じて、特定の人に攻撃的なメッセージを送りつける行為が挙げられます。

このような行為は、個人同士の直接のやりとりであるため、刑法上の名誉毀損や侮辱に該当することはありません。

しかし、このような行為も相手方に強い不快感を与えるものです。

内容によっては、民事上の不法行為に該当したり、脅迫罪という犯罪が成立したりするケースもあります。

また、グループチャット内で特定のメンバーに対して集団で悪口を言ったり、その人を排除するような言動を取ったりすることは、いじめの一種として深刻な精神的苦痛を与えます。

こうした行為は、学校や職場などのコミュニティ内で行われることが多く、被害者は周囲に相談しにくい状況に置かれることがあります。

 

職場や学校などオフラインでの誹謗中傷の具体例

誹謗中傷は、インターネット上だけでなく、職場や学校などのオフラインの場でも発生することがあります。

たとえば、職場で特定の従業員を指して「あいつは無能だ」「仕事ができない」といった悪口を公然と言いふらす行為は、名誉毀損や侮辱に該当する可能性があります。

また、学校でも、特定の生徒に対して暴言や中傷を繰り返す行為は、いじめとして問題視されるだけでなく、エスカレートすれば法的責任を問われることもあります。

さらに、特定の人物をおとしめる内容の貼り紙をする行為や、噂話として虚偽の情報を広める行為なども、誹謗中傷の一種といえます。

職場での誹謗中傷が深刻な場合には、パワーハラスメントや安全配慮義務違反などの形で、企業の責任が問われることもあります。

 

 

誹謗中傷はどこからが犯罪?

誹謗中傷は、他人に対する悪口や、根拠のない嘘で人の評価を低下させる行為を広く含んだ概念です。

このため、誹謗中傷の中にも、犯罪に該当するものとそうでないものがあります。

また、犯罪に当たるとしても、その内容によって、どの罪が成立するかが異なります。

誹謗中傷を軽く考えていると、犯罪が成立して罪に問われることもあります。

 

誹謗中傷で成立する犯罪と要件

誹謗中傷に関連して成立する可能性のある犯罪には、いくつかの類型があります。

それぞれの犯罪には、法律上の構成要件が定められており、その要件をすべて満たした場合に犯罪が成立します。

誹謗中傷で成立する犯罪と要件

 

名誉毀損罪

名誉毀損罪は、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損した場合に成立します(刑法230条第1項)。

参考:刑法|e-Gov法令検索

「公然と」とは、不特定または多数の人が認識できる状態を意味します。

インターネット上の書き込みは、通常この要件を満たします。

「事実を摘示」とは、具体的な事実を示すことをいいます。

たとえば「Aさんは不倫をしている」「Bさんは過去に犯罪を犯した」といった内容が該当します。

他方で、「あの店はまずい」といった主観的な意見を述べるだけであれば、事実を摘示したものとはいえず、名誉毀損罪には該当しません。

名誉毀損罪は、摘示された事実が真実であるかとは無関係に成立します。

ただし、摘示した事実が真実であり、かつ公共の利害に関する事項であって、公益を図る目的で行われた場合には、違法性が阻却され(正当な行為として認められ)処罰されないことがあります。

 

侮辱罪

侮辱罪は、事実を摘示せずに公然と人を侮辱した場合に成立します(刑法231条1項)。

参考:刑法|e-Gov法令検索

「事実を摘示せず」とは、具体的な事実を示さずに、単に相手を罵倒したり貶めたりすることを意味します。

たとえば、「お前はバカだ」「クズ野郎」といった発言が該当します。

侮辱罪も、名誉毀損と同じく「公然と」行われたものに限り成立します。

他人の目がないところで侮辱が行われても、刑法上の侮辱罪には該当しません。

令和4年の法改正により、侮辱罪の法定刑は引き上げられており、以前よりも厳しく処罰されるようになりました。

 

信用毀損罪

信用毀損罪は、虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の信用を毀損した場合に成立します(刑法233条1項)。

参考:刑法|e-Gov法令検索

「虚偽の風説を流布」とは、虚偽の情報を公に言いふらすことをいいます。

ここでいう「信用」とは、経済的な信用や、扱っている商品やサービスの品質に対する信用を意味します。

たとえば、「あの会社は借金ばかりで倒産寸前だ」といった虚偽の情報を流す行為は、会社の経済的信用を毀損する行為として信用毀損罪に該当します。

また、「あの店は賞味期限切れの食材を使っている」といったような、支払い能力に直接かかわらない情報であっても、店舗の信用を毀損する行為として信用毀損罪に該当します。

 

業務妨害罪

業務妨害罪は、虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の業務を妨害した場合に成立します(刑法233条1項)。

参考:刑法|e-Gov法令検索

業務妨害罪も、信用毀損罪と同じく「虚偽の風説を流布」という行為に対して成立します。

違いは、信用毀損罪は経済的な信用を毀損するのに対して、業務妨害罪は被害者の業務運営を妨害しているという点です。

たとえば、虚偽の情報を流した結果、会社が対応に追われて通常業務に支障が出たような場合には、業務妨害罪に該当します。

 

脅迫罪

脅迫罪は、生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告知して人を脅迫した場合に成立します(刑法222条1項)。

参考:刑法|e-Gov法令検索

たとえば、「お前のようなやつは殺してやる」といった直接的に加害を示す発言は、脅迫罪に該当します。

また、「死ね」という言葉は、直接的に害を加えることを意味せず、脅迫罪には該当しないのが基本です。

ただし、繰り返しメッセージを送るなどして、それが直接的に加害を示すほどの恐怖を与えるものと判断された場合、脅迫罪も視野に捜査対象となることはあり得ます。

このように、誹謗中傷という広い概念の中には、複数の犯罪類型が含まれており、それぞれに異なる成立要件が設けられています。

 

誹謗中傷の刑罰

誹謗中傷に関連する犯罪に対しては、それぞれ法律で定められた刑罰が科されます。

上記のような犯罪が成立した場合の法定刑は、以下のとおりです。

罪名 法定刑
名誉毀損罪 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
侮辱罪 1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料
信用毀損罪 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
業務妨害罪 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
脅迫罪 2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

※拘禁刑:従来の懲役と禁錮を一本化した刑罰のこと

形式的に犯罪行為に該当するかと、実際にそれが刑事事件として捜査・起訴されるかには、隔たりがあります。

すべての誹謗中傷的な行動に対して、必ずしも上記の刑罰が科されるわけではありません。

実際には、投稿の内容や悪質性、被害の程度、加害者の反省の有無などを総合的に考慮して、刑事事件として立件されるかどうかが判断されます。

しかし、近年では、インターネット上の誹謗中傷に対して法的措置を講じる企業や個人が増えています。

特に、著名人や企業に対する誹謗中傷については、積極的に刑事告訴や損害賠償請求が行われるケースが増加しています。

「これくらいなら大丈夫だろう」「匿名だからバレないだろう」といった安易な考えで誹謗中傷を行うことは、極めて危険です。

軽い気持ちで行った投稿が、刑事事件や民事訴訟に発展し、人生に大きな影響を及ぼす可能性があることを、十分に認識する必要があります。

 

誹謗中傷についての刑事裁判例

ここでは、誹謗中傷に関する実際の裁判例をご紹介いたします。

裁判例
事案:東名あおり運転事故の容疑者逮捕時、被告人が匿名掲示板で、無関係な建設会社のURLを「これ?違うかな。」と投稿。
容疑者の親の経営先であるかのようなデマを拡散させ、同社の業務を妨害し名誉を毀損した事件。
判決:罰金30万円の有罪判決
ポイント:被告人の投稿自体は「これ?違うかな。」という疑問形であったが、具体的な会社情報を提示しており閲覧者に誤解を与えることから名誉毀損と判断された。

参考判例:福岡地判令和2年12月10日|最高裁ホームページ

裁判例
事案:被告人がかつて朝鮮学校があった公園において、拡声器で「ここの校長は日本人を拉致して国際指名手配されている」と事実無根の演説を行い、その動画をネット配信して学校法人の名誉を毀損した事件。
判決:罰金50万円の有罪判決
ポイント:被告人は「他校の元校長が国際手配された事実は、朝鮮学校一般の事実として真実である」と主張したが、他校の事例を無関係な特定の学校法人の事実として摘示することは真実性の証明にならないと判断された。

参考判例:京都地判令和元年11月29日|最高裁ホームページ

 

 

誹謗中傷したら訴えられる?

誹謗中傷を行った場合、刑事責任だけでなく、民事上の損害賠償責任を負う可能性があります。

被害者は、誹謗中傷によって受けた精神的苦痛や社会的評価の低下に対して、加害者に対して損害賠償を請求することができます。

民事責任は、刑事責任とは別に発生するものであり、刑事事件として処罰されなかったとしても、民事上の賠償責任を負うことがあります。

 

誹謗中傷に対する損害賠償請求の要件

誹謗中傷という行為は、人の権利を侵害するものとして、民法上の不法行為にあたります(民法709条)。

参考:民法|e−Gov法令検索

誹謗中傷が不法行為として成立するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。

誹謗中傷に対する損害賠償請求の要件

 

故意または過失

まず、加害者に故意または過失があったことが必要です。

故意とは誹謗中傷を行う意図があったことを意味し、過失とは不注意を意味します。

インターネット上の書き込みの場合、多くは故意によるものですが、誤解や不注意による書き込みであっても過失が認められることがあります。

 

権利侵害

次に、他人の権利または法律上保護される利益を侵害したことが必要です。

誹謗中傷によって侵害される権利としては、名誉権や人格的利益などが挙げられます。

名誉権とは、社会から正当な評価を受ける権利のことです。

誹謗中傷によってこの評価が低下した場合、名誉権の侵害が認められます。

人格的利益とは、人の尊厳や人として尊重される権利のことです。

公開の場以外での誹謗中傷で名誉権が害されない場合であっても、人格的利益を侵害したとして慰謝料請求される可能性があります。

 

損害の発生

さらに、権利侵害によって損害が発生したことが必要です。

損害には、社会的評価が低下したことによる経済的損害だけでなく、精神的苦痛に対する慰謝料も含まれます。

 

因果関係

最後に、加害行為と損害との間に因果関係があることが必要です。

つまり、誹謗中傷の書き込みが原因で被害者が精神的苦痛を受けたり、損害を被ったりしたことが認められなければなりません。

これらの要件をすべて満たした場合、民法上の不法行為責任が生じ、損害賠償を支払う義務が生じます。

 

誹謗中傷の慰謝料や賠償金の相場

誹謗中傷に対する損害賠償の金額は、ケースによって異なりますが、一定の相場が存在します。

一般的な個人に対する誹謗中傷の場合、慰謝料の相場は数十万円から100万円程度とされています。

ただし、誹謗中傷の内容が悪質であったり、被害が広範囲に及んだりした場合には、慰謝料が数百万円に達することもあります。

また、企業や著名人に対する誹謗中傷の場合には、慰謝料の金額がさらに高額になることがあります。

企業の場合、誹謗中傷によって営業上の損害が発生することがあり、その経済的損失も損害賠償の対象となります。

たとえば、虚偽の情報によって売上が減少した場合や、対応にコストが生じた場合、因果関係が認められれば、それらの損害に対する賠償を請求することが可能です。

反対に、誹謗中傷の内容が比較的軽微であったり、すぐに削除されたりした場合には、慰謝料が少額に留まることもあります。

このように、誹謗中傷に対する損害賠償の金額は、誹謗中傷の内容、被害の程度、被害者の属性、加害者の対応などによって大きく変動します。

いずれにしても、軽い気持ちで行った誹謗中傷が、数十万円から数百万円の賠償責任につながる可能性があることを理解しておく必要があります。

 

誹謗中傷についての民事裁判例

ここでは、誹謗中傷に関する民事の裁判例をご紹介いたします。

裁判例
事案:フリー編集者である原告が、被告会社から書籍の編集業務を受託した際、被告A(副編集長)から「親の顔が見たい」「非常識」等の侮辱的なメールを関係者に一斉送信されたり、深夜の私的な電話や補助のない過重業務を強要されたりした。
判決:55万円の損害賠償支払いを命じた。
ポイント:被告Aが編集責任者という優越的立場を利用し、第三者が閲覧できるメールで原告の人格を否定する表現を用いたことは、業務の適正な範囲を超えて原告の名誉感情や人格権を侵害する不法行為にあたると判断した。

参考判例:東京地判令和7年4月7日|最高裁ホームページ

裁判例
事案:登録者100万人超のYouTuberである被告が、警察OBである原告に対し、「人を脅して金をたかっている」「反社会的勢力と賭博をして解雇された」といった虚偽の事実を投稿し、原告の名誉を毀損した事件。
判決:1000万円の損害賠償支払いを命じた。
ポイント:被告の拡散力が極めて高いこと、原告が複数の顧問契約を打ち切られるなど甚大な経済的損失と精神的苦痛を被ったことが考慮され、高額な賠償が認められた。

参考判例:神戸地判令和7年1月20日|最高裁ホームページ

 

 

誹謗中傷を行った場合のリスクや不利益

誹謗中傷を行った場合、刑事責任や民事責任を負うだけでなく、さまざまなリスクや不利益が発生する可能性があります。

匿名で投稿したつもりでも、逮捕や高額な損害賠償請求、さらには社会的信用の失墜といった深刻な事態に発展することがあります。

ここでは、誹謗中傷を行った場合に直面する可能性のある具体的なリスクについて解説します。

 

発信者情報開示請求で身元が特定されるリスク

インターネット上で匿名で誹謗中傷を行ったとしても、発信者情報開示請求という法的手続きによって、投稿者の身元が特定されるリスクがあります。

発信者情報開示請求とは、プロバイダ責任制限法に基づき、被害者が投稿者の情報をプロバイダに開示させる手続きです。

この手続きは、まずSNS運営会社や掲示板管理者などにIPアドレスの開示を請求し、これをもとにプロバイダに対して契約者情報の開示を請求するという流れで行われます。

近年では、改正プロバイダ責任制限法により、発信者情報開示請求の手続きが簡素化され、より迅速に投稿者の特定が可能となりました。

このため、被害者が弁護士に依頼して発信者情報開示請求を行った場合、比較的早期に投稿者の身元が判明することも珍しくありません。

匿名だから安全だと考えるのは、大きな誤解です。

誹謗中傷を行った場合には、いずれ身元が特定される可能性が高いということを認識しておく必要があります。

 

刑事告訴されて逮捕・起訴されるリスク

誹謗中傷が名誉毀損罪や侮辱罪、脅迫罪などの犯罪に該当する場合、被害者が警察に被害届を提出することで、刑事事件として捜査が開始されることがあります。

警察による捜査が開始されると、投稿者の自宅などに警察が訪れて任意で事情を聴かれることがあります。

また、事案が悪質で逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合には、逮捕状が発行されて逮捕されることもあります。

逮捕されると、警察署の留置場に身柄を拘束され、最大で72時間の取り調べを受けます。

さらに、検察官が勾留請求を行い、裁判官がこれを認めると、最大で10日間(延長されると20日間)の身体拘束が続くことになります。

この間、会社や学校に行くことはできず、面会も制限されます。

その後、検察官が起訴するかどうかを判断し、起訴されると刑事裁判が開かれます。

有罪判決を受けると、前科がつくことになり、社会的信用を失うことになります。

このように、誹謗中傷は単なる言葉だけのやり取りではなく、刑事事件として立件され、逮捕・起訴されるリスクがあることを認識しておくことが重要です。

逮捕の流れや、逮捕を防ぐ方法についての詳細は、以下のページをご覧ください。

 

高額な損害賠償を請求されるリスク

誹謗中傷を行った場合、被害者から高額な損害賠償を請求されるリスクがあります。

誹謗中傷に対する慰謝料の相場は数十万円から100万円程度ですが、被害の内容や程度によっては、数百万円に達することもあります。

また、企業に対する誹謗中傷の場合には、営業上の損害も賠償の対象となることがあり、賠償額がさらに高額になるケースもあります。

たとえば、虚偽の情報によって企業の売上が減少した場合、その減収分が損害として請求されることがあり、その金額は数百万円から数千万円に及ぶこともあります。

このように、軽い気持ちで行った誹謗中傷が、経済的に非常に大きな負担となる可能性があることを理解しておく必要があります。

 

職場や学校に発覚して解雇・退学処分になるリスク

誹謗中傷を行ったことが職場や学校に発覚すると、解雇や退学などの懲戒処分を受けるリスクがあります。

特に、公務員や教員などの社会的信用が重視される職業に就いている場合、停職や免職なども含めた厳しい処分を受けることもあります。

また、民間企業においても、誹謗中傷が企業の名誉や信用を損なう悪質な行為の場合、懲戒解雇や降格などの処分が行われることがあります。

学生の場合には、誹謗中傷が学則違反として扱われ、停学や退学処分を受けることがあります。

このように、誹謗中傷は、直接的な法的責任だけにとどまらず、社会生活の基盤そのものを失うリスクをはらんでいます。

逮捕を会社に知られたくない場合の対処法については、以下のページをご覧ください。

 

実名等の個人情報が特定・拡散されるリスク

誹謗中傷を行ったことが発覚すると、今度は自分自身が誹謗中傷の対象となり、実名や顔写真、住所、勤務先などの個人情報がインターネット上に拡散されるリスクがあります。

特に、社会的に注目を集める事件の場合、インターネット上で「犯人捜し」が行われ、投稿者の身元が特定されて晒されることがあります。

こうした情報は、掲示板やSNSで瞬く間に拡散され、半永久的にインターネット上に残り続けることがあります。

一度拡散された情報は、完全に削除することが極めて困難であり、検索エンジンに自分の名前を入力すると、誹謗中傷を行った過去が表示され続けることになります。

このような状況は、就職活動や結婚、社会生活全般において深刻な悪影響を及ぼします。

このように、誹謗中傷を行うことは、自分自身が将来にわたって大きな不利益を受けるリスクを伴う行為であることを認識しておくことが重要です。

事件が報道されるかについての解説は、以下のページをご覧ください。

 

 

誹謗中傷を行ってしまったときの対処法

誹謗中傷を行ってしまった場合、早期に適切な対処を行うことで、事態の悪化を防ぎ、被害を最小限に抑えることができます。

放置したり、不適切な対応を取ったりすると、刑事事件化したり、高額な損害賠償請求を受けたりするリスクが高まります。

ここでは、誹謗中傷を行ってしまったときに取るべき具体的な対処法について解説します。

これらの対処法を実行することで、問題を早期に解決し、将来的なリスクを軽減することが可能になります。

誹謗中傷を行ってしまったときの対処法

 

口コミの場合はすぐに削除する

誹謗中傷の内容が、自分自身で削除できる口コミやレビュー、SNSの投稿などである場合には、直ちに削除することが最優先です。

削除することで、被害の拡大を防ぐことができ、被害者に対して反省の意思を示すことにもつながります。

削除が早ければ早いほど、閲覧者の数が少なく、被害が限定的で済む可能性が高くなります。

また、削除したという事実は、後に示談交渉や裁判において、反省の態度を示す証拠として有利に働くことがあります。

ただし、削除する前に、投稿内容のスクリーンショットを保存しておくことも重要です。

後に被害者から損害賠償請求や刑事告訴を受けた際に、自分がどのような内容を投稿したのかを正確に把握しておくことは、弁護士に相談する際にも役立ちます。

削除したからといって、法的責任が完全に免除されるわけではありませんが、被害の拡大を防ぐという意味で、削除は極めて重要な初動対応です。

 

被害者に誠実に謝罪する

誹謗中傷を行ってしまったことに気づいた場合、被害者に対して誠実に謝罪することが重要です。

謝罪は、反省の意思を示すとともに、被害者との関係を修復し、事態の悪化を防ぐための第一歩となります。

謝罪の方法としては、被害者に直接連絡を取ることが考えられますが、連絡方法や謝罪の内容については慎重に検討する必要があります。

不適切な謝罪は、かえって被害者の怒りを増幅させることがあるためです。

謝罪の際には、自分の非を認め、反省の意を明確に伝えることが重要です。

言い訳をしたり、責任を回避しようとしたりする態度は、被害者の感情を逆なでし、事態を悪化させる原因となります。

 

ワンポイント:謝罪については弁護士にアドバイスをもらう

謝罪の内容や方法については、弁護士に相談した上で行うことが望ましいです。

弁護士は、法的な観点から適切な謝罪の方法をアドバイスし、示談交渉につなげるサポートを行うことができます。

謝罪を行うことで、被害者が刑事告訴や損害賠償請求を取り下げる可能性もあり、早期解決につながることがあります。

謝罪をする際には、自分の発言が証拠として残ることを意識し、感情的にならず冷静に対応することが求められます。

 

証拠を保存し事実関係を整理する

誹謗中傷を行ってしまった場合、自分がいつ、どのような投稿を行ったのかといった事実関係を、正確に把握しておくことが重要です。

そのためには、問題となっている投稿のスクリーンショットを保存したり、投稿日時やURLを記録したりしておくことが必要です。

また、被害者とのやり取りがある場合には、そのメールやメッセージの内容も保存しておくべきです。

これらの証拠は、後に弁護士に相談する際や、示談交渉を行う際、さらには裁判になった際に、事実関係を正確に説明するために不可欠です。

証拠がないと、自分がどのような内容を投稿したのかを正確に把握できず、適切な対応を取ることが困難になります。

また、証拠を保存しておくことで、被害者から不当に高額な賠償を請求された場合や、事実と異なる主張をされた場合に、反論するための材料とすることもできます。

 

プロバイダから届いた意見照会書に適切に回答する

誹謗中傷を行った後、プロバイダから「発信者情報開示請求に関する意見照会書」という書面が届くことがあります。

これは、被害者が発信者情報開示請求を行ったことにより、プロバイダが投稿者に対して、情報を開示することについて意見を求めるものです。

意見照会書には、回答期限が設けられており、通常は1週間から2週間程度の期限内に回答する必要があります。

この意見照会書に対して無視をすると、プロバイダは投稿者に特段の言い分がないものとみなします。

それだけで、直ちにプロバイダが個人情報を被害者に開示するとはいえませんが、その可能性が高まります。

そのため、意見照会書が届いた場合には、必ず期限内に回答することが重要です。

回答の内容としては、情報開示に同意するか、同意しないかを選択することになりますが、この判断は慎重に行う必要があります。

同意する場合には、被害者に自分の情報が開示され、その後に損害賠償請求や示談交渉が行われることになります。

同意しない場合には、基本的にプロバイダが進んで情報を開示することはありません。

ただし、被害者は裁判所に対して、発信者情報開示命令を申し立てるなど、より強力な手段を取ってくることが考えられます。

意見照会書への回答は、法的な判断が必要となるため、弁護士に相談した上で適切に対応することが推奨されます。

 

弁護士に相談して解決を図る

誹謗中傷を行ってしまった場合、法的な問題が絡むため、早期に弁護士に相談することが重要です。

弁護士は、誹謗中傷に関する法律の専門知識を持ち、事案の内容を分析して、どのような法的リスクがあるのか、どのように対応すべきかをアドバイスすることができます。

また、弁護士は、被害者との示談交渉を代行し、適切な示談金の額を算定し、示談書を作成することができます。

さらに、プロバイダから意見照会書が届いた場合の回答書の作成や、警察からの取り調べに対するアドバイス、刑事事件化した場合の弁護活動など、幅広いサポートを提供することができます。

弁護士に相談することで、事態の悪化を防ぎ、最善の解決策を見出すことができます。

特に、誹謗中傷の問題は、初動対応が結果を大きく左右するため、できるだけ早い段階で弁護士に相談することが適切です。

刑事事件における弁護士選びの重要性については、以下のページをご覧ください。

 

 

誹謗中傷で刑事弁護士に相談した方が良いケース

誹謗中傷を行ってしまった場合、特に法的リスクが高い場合や、事態が深刻化している場合には、早急に刑事弁護士に相談することが推奨されます

ここでは、弁護士に相談すべき具体的なケースについて解説します。

これらのケースに該当する場合には、迅速に弁護士に相談し、適切な対応を取ることが、問題解決の鍵となります。

 

捜査の対象となっているケース

警察から連絡があったり、自宅に警察官が訪れて事情を聴かれたりした場合には、既に捜査の対象となっていることを意味します。

このような場合には、刑事事件化のリスクが極めて高く、逮捕される可能性もあります。

警察からの取り調べに対しては、どのように対応すべきか、どこまで話すべきか、黙秘権を行使すべきかといった判断が必要となります。

誤った対応をすると、不利な供述調書が作成され、後の裁判で不利な証拠として使われることがあります。

そのため、警察から連絡があった段階で、直ちに刑事弁護士に相談し、取り調べに対する適切なアドバイスを受けることが重要です。

弁護士は、取り調べに同行したり、取り調べ前に対応方法をアドバイスしたりすることができます。

また、逮捕される前に自首を検討する場合にも、弁護士のサポートを受けることで、適切な手続きを踏むことができます。

捜査の対象となっている場合には、事態が急速に進展する可能性があるため、迅速な対応が求められます。

 

被害者から法外な慰謝料を請求されているケース

被害者から損害賠償請求を受けた際に、請求されている金額が相場を大きく超えている場合には、弁護士に相談することが重要です。

誹謗中傷に対する慰謝料の相場は、一般的に数十万円から100万円程度ですが、被害者が数百万円や数千万円といった法外な金額を請求してくることがあります。

このような場合、被害者の請求が妥当かどうかを法的に判断し、適切な金額に減額するための交渉を行う必要があります。

弁護士は、過去の裁判例や法律の規定をもとに、適正な慰謝料の額を算定し、被害者との交渉を行うことができます。

また、被害者が不当な要求をしている場合には、法的に反論し、交渉を有利に進めることができます。

法外な金額を請求されたまま放置したり、被害者の言いなりになって支払ったりすることは、経済的に大きな損失を招くため、弁護士に相談して適切な対応を取ることが重要です。

 

プロバイダから発信者情報開示請求(意見照会書)が届いたケース

プロバイダから意見照会書が届いた場合、被害者が既に法的手続きを開始しており、身元が特定される直前の段階にあることを意味します。

意見照会書に対してどのように回答すべきかは、法的な判断が必要となるため、弁護士に相談すべきです。

弁護士は、意見照会書の内容を分析し、情報開示に同意すべきか、同意しない場合にどのような対応を取るべきかをアドバイスすることができます。

また、情報開示に同意する場合でも、その後の示談交渉を見据えた戦略的な対応を取ることが重要であり、弁護士のサポートを受けることで、事態を有利に進めることができます。

意見照会書が届いた段階で迅速に対応することで、被害の拡大を防ぎ、早期解決につなげることが可能になります。

 

示談によって穏便に解決したいケース

誹謗中傷を行ってしまったことを深く反省しており、被害者との間で示談を成立させて穏便に解決したいと考えている場合には、弁護士に依頼することが最も効果的です。

示談交渉は、当事者同士で行うと感情的な対立が生じやすく、交渉がこじれてしまうことが多いです。

特に、誹謗中傷を行った加害者が直接被害者に接触することは、被害者の恐怖心や怒りをさらに増幅させることがあり、逆効果となることがあります。

弁護士が代理人として示談交渉を行うことで、冷静かつ客観的に交渉を進めることができ、被害者との合意形成がスムーズに進む可能性が高まります。

また、弁護士は、示談金の適正な額を算定し、示談書の内容を法的に適切なものとすることで、後にトラブルが再発しないようにすることができます。

示談によって事態を早期に解決することは、刑事事件化を防ぎ、社会的信用の失墜を避けるために極めて重要です。

示談交渉における弁護士選びの重要性については、以下のページをご覧ください。

 

身に覚えがないケース

誹謗中傷の投稿について、自分は行っていないにもかかわらず、被害者やプロバイダから投稿者として疑われている場合があります。

このようなケースは、第三者によるなりすまし、アカウントの乗っ取り、共用パソコンの使用など、さまざまな理由で発生することがあります。

身に覚えがない場合には、無実を証明するための活動が必要となります。

しかし、冤罪を晴らすためには、法的な知識と適切な証拠の収集が不可欠であり、個人で対応することは極めて困難です。

弁護士に相談することで、どのような証拠を集めるべきか、どのように反論すべきかをアドバイスしてもらうことができます。

また、弁護士は、プロバイダや警察に対して、適切な説明を行い、冤罪であることを主張することができます。

無実であるにもかかわらず、適切な対応を取らなかったために不利な状況を招くことがないよう、早期に弁護士に相談することが重要です。

無実の証明についての解説は、以下のページをご覧ください。

 

 

誹謗中傷についてのQ&A

SNSはどこまでが誹謗中傷?

SNS上での投稿が誹謗中傷にあたるかどうかは、投稿の内容や文脈によって判断されます。

「バカ」「死ね」「クズ」といった直接的な暴言は、侮辱罪に該当する可能性が高いです。

また、具体的な事実を示して「この人は不倫している」「犯罪者だ」といった投稿をする場合には、名誉毀損罪に該当する可能性があります。

さらに、批判的な意見であっても、相手の社会的評価を低下させる内容であれば、誹謗中傷として法的責任を問われることがあります。

 

ネット上の悪口は罪になる?

ネット上の悪口は、内容によっては犯罪として罪になります。

単なる悪口であっても、公然と行えば、侮辱罪に該当する可能性があります。

また、具体的な事実を示して悪口を言う場合には、名誉毀損罪に該当することがあります。

さらに、「殺す」や「痛い目に遭わせる」など、相手に危害を加えるような内容の場合には、脅迫罪として処罰されることもあります。

 

 

まとめ

この記事では、誹謗中傷について、その意味や具体例、法的責任の内容、リスクと対処法などを解説しました。

記事の要点は、次のとおりです。

  • 誹謗中傷とは根拠のない嘘や悪口で他人を傷つける行為であり、名誉毀損罪や侮辱罪など複数の犯罪を包含する広い概念である。
  • 誹謗中傷は、SNSや匿名掲示板、口コミサイト、DM、さらにはオフラインの場でも発生し、それぞれの形態に応じて法的責任が問われる可能性がある。
  • 誹謗中傷は、名誉毀損罪、侮辱罪、信用毀損罪、業務妨害罪、脅迫罪などの犯罪に該当することがある。
  • 誹謗中傷を行った場合、発信者情報開示請求によって身元が特定され、逮捕や高額な損害賠償請求、職場や学校への発覚、実名の拡散といった深刻なリスクに直面する。
  • 誹謗中傷を行ってしまった場合には、直ちに投稿を削除して被害者に謝罪するとともに、早期に弁護士に相談することが、問題解決の最善の方法である。

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