遺言書の書き方【簡単!自動作成】遺産別の例文・テンプレート集

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

 

簡単な遺言書の書き方

遺言書の自動作成

遺言書は、被相続人となる方がご自身の想いを後世に残すための大切な文書です。

しかし、遺言書には法律上様々な要件が必要とされており、一般の方が自己判断で作成すると、形式の不備によって無効となる可能性があります。

他方で、法律上の要件は、後述するようにとても複雑であり、一般の方にはわかりにくくなっています。

当事務所では、遺言書のサンプルを手っ取り早く確認したいという方のために、オンラインで、かつ、無料で自動作成できるサービスをご提供しています。

以下の空欄にご入力いただくことで、遺言書のサンプルをご確認いただけますので、ご参考にされてください。

 

遺言者について入力してください
遺言者の氏名

氏名をご入力ください
 ※このままでも進めます



遺産を渡したい人について入力してください
遺産を渡したい配偶者について
妻の氏名
夫の氏名


遺産を渡したい子供(又は孫)の人数について
遺産を渡したい子供(又は孫)の人数




遺産を渡したい親(又は祖父母)の人数について
遺産を渡したい親(又は祖父母)の人数




遺産を渡したい兄弟姉妹(又は甥姪)の人数について
遺産を渡したい兄弟姉妹(又は甥姪)の人数




その他、遺産を渡したい個人や法人の人数について
その他、遺産を渡したい個人や法人の人数






遺言書のテンプレート

ここでは、ケース別の遺言書の具体的な記載例をご紹介いたします。

遺言者がおかれた状況は様々であり、具体的な記載内容は事案ごとに異なります。

以下のテンプレートは、特にご相談が多いケースについての記載例となっております。

相続人間の円満な関係を考慮した書き方

【状況】
遺言者には、妻のほかに子供が二人(長男と長女)いる。
妻には安心して老後の生活をおくれるように自宅を残したい。
それ以外の財産については子供二人に分け与えたい。

第1条 遺言者は、妻     日生)に以下の財産を相続させる。

① 建  物
所  在
家屋番号 ______  種 類
構  造 ______  床面積

② ①建物内に存する一切の動産

③ 本遺言に記載のない遺言者の有する財産一切

 

第2条 遺言者は、長男 に以下の財産を相続させる。

① 株式会社_の株式の全て

② 遺言者名義の下記預金債権

◯◯銀行 ◯◯支店扱い 普通預金
口座番号

 

第3条 遺言者は、長女 に以下の財産を相続させる。

ゆうちょ銀行に対して有する遺言者名義の下記貯金債権

通常郵便貯金
記 号
番 号

第4条 遺言者は、遺言者及び祖先の祭祀を主宰すべき者として長男を指定する。

第5条 付言事項

(省略)

 

子供がいない場合の遺言書の書き方

【状況】
遺言者には妻がいるが子供はないない。
遺言者は、自分が亡くなったときは妻に全財産を残したいと考えているが、妻が先に亡くなった場合は、可愛がってきた甥に遺産を残してあげたい。

第1条 遺言者は、妻     日生)に以下の財産を相続させる。

① 建  物
所  在
家屋番号 ______  種 類
構  造 ______  床面積

② ①建物内に存する一切の動産

③ 本遺言に記載のない遺言者の有する財産一切

 

第2条 万が一、遺言者より前に又は遺言者と同時に妻  が死亡していた場合、遺言者は前条記載の一切の財産を遺言者の甥         日生)に相続させる。

第3条 付言事項

(省略)

【解説】
第1条は、代表的な遺産を例示し、その他一切の財産を妻に相続させる場合のサンプルです。

その他、遺産をまったく例示せずに記載するシンプルなパターンもあります(下記の遺言条項を参照)。

第1条 遺言者は、遺言者の有する一切の財産を妻     日生)に相続させる。

第2条の条項は、配偶者が先(又は同時)に死亡した場合を想定した、いわゆる予備的遺言のサンプルです。

 

全財産を子供に引き継ぎたいときの遺言書の書き方

【状況】
遺言者には妻と子供(長男)がいる。
遺言者は、妻と家庭内別居状態であるため、子供に全財産を残したいと考えている。

第1条 遺言者は、遺言者の有する一切の財産を長男          日生)に相続させる。

第2条 付言事項

遺言者は、すべての遺産を長男に引き継いでほしいと願っている。

妻との結婚生活は形骸化しており、愛情が喪失しているため、遺産を相続させないこととした。

したがって、妻には遺留分侵害額の請求権を行使しないでほしい。

その他に、代表的な財産(不動産など)を記載し、「その他一切の財産」と包括的な条項を設けるパターンも考えられます(下記の遺言条項を参照)。

第1条 遺言者は、遺言者の有する下記の不動産その他一切の財産を長男          日生)に相続させる。

所  在
家屋番号 ______  種 類
構  造 ______  床面積

また、どのような記載が適切かは事案によって異なるため、相続専門の弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

 

全財産を特定の人に引き継ぎたいときの遺言書の書き方

【状況】
遺言者には配偶者、親、子供がおらず、法定相続人は兄弟のみである。
しかし、兄弟とは疎遠になっており、長年お世話になっていた知人Aに全財産を残したいと考えている。
また、遺言者は、Aに葬儀などを行ってもらいたいと考えている。

第1条 遺言者は、遺言者の有する一切の財産をA          日生)に遺贈する。

 

第2条 Aは、前条の遺贈の負担として、下記の方法による葬儀等を実施するものとする。

①遺言者の信仰する◯◯宗の定める儀礼によって葬儀を執り行うこと。

②遺言者の遺骨を◯◯霊園に埋葬すること。

③永代供養を◯◯寺に実施してもらうこと。

遺言者の法定相続人は兄弟となります。

そのため遺言書を作成しない場合、基本的には兄弟が全遺産を承継することとなります。

遺言者は疎遠となっている兄弟よりも、長年お世話になった知人に遺産を残したいと考えているため、遺言書の作成によってその想いを実現させることがポイントとなります。

上記は、全財産を相続以外の者に承継させる場合のサンプルです。

その他に、代表的な財産(預貯金など)を記載し、「その他一切の財産」と包括的な条項を設けるパターンも考えられます(下記の遺言条項を参照)。

第1条 遺言者は、遺言者の有する下記の預貯金債権その他一切の財産をA          日生)に遺贈する。

◯◯銀行 ◯◯支店扱い 普通預金

口座番号

このように、受遺者に対し、一定の義務を負担させる遺贈のことを負担付遺贈といいます。

この条項例のような宗教的な義務については、法律上の義務とまでは認められない可能性があります(宇都宮家裁栃木支部審昭和43年8月1日)。

そのため、受遺者にはあらかじめ意向をしっかりと確認しておくことがポイントとなります。

 

 

遺産の種類別の遺言書記載例

ここでは、預貯金、生命保険契約、株式・出資持分、ゴルフ会員権、特許権、動産、不動産といった遺産の種類別の遺言書の記載例をご紹介します。

預金について

第◯条 遺言者は、遺言者名義の下記の預金債権を長男     日生)に相続させる。

① ◯◯銀行◯◯支店 普通預金 口座番号◯◯◯◯

② □□銀行□□支店 普通預金 口座番号◯◯◯◯

預金債権については、名義人、金融機関名、取扱支店名、預金の種類(普通、定期、当座、貯蓄)、口座番号を記載して特定します。

 

貯金について

第◯条 遺言者は、ゆうちょ銀行の遺言者名義の下記の貯金債権を長男     日生)に相続させる。

① 通常貯金 記号◯◯◯◯ 番号◯◯◯◯

② 通常貯蓄貯金 記号◯◯◯◯ 番号◯◯◯◯

ゆうちょ銀行への預金のことを、貯金といいます。

貯金債権についても、銀行の預金債権と同様に、債権を特定して記載します。そのため、上記のとおり、貯金の種類(通常貯金、通常貯蓄貯金)、記号・番号によって特定します。

ゆうちょ銀行は、他の金融機関からの振込用に、銀行と同じ取扱支店名、預金の種類、口座番号が割り振られているので、こちらの方を記載しても大丈夫です。その場合、下記のとおりとなります。

第◯条 遺言者は、遺言者名義の下記の貯金債権を長男     日生)に相続させる。

 ゆうちょ銀行◯◯支店 通常貯金 口座番号◯◯◯◯

 

生命保険契約について

第◯条 遺言者は、下記の保険契約に関する一切の権利を、妻     日生)に相続させる。

保険証券番号   ◯◯◯◯◯◯◯◯

保険契約日    ◯◯年◯◯月◯○日

種類       ◯◯養老保険

保険期間     ◯年

保険金額     ◯◯万円

保険者      ◯◯

契約者      ◯◯

被保険者     ◯◯

満期保険金受取人 ◯◯

生命保険金受取人 ◯◯

相続させる保険契約を特定するために、保険証券のとおりに記載します。

遺言による保険金受取人の変更の可否について、以前は不明確でしたが、平成22年4月1日施行の保険法は、遺言で変更できると規定しました(保険法44条1項)。

ただし、遺言による保険金受取人の変更は、その遺言が効力を生じた後、保険契約者の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、保険者に対抗することができません(同条2項)。

また、死亡保険契約の保険金受取人の変更は、被保険者の同意がなければ、その効力を生じないとされています(同法45条)。

下記の条項は、遺言で保険金受取人を変更する場合のサンプルです。

第◯条 遺言者は、下記の保険契約に関する保険金の受取人を、長女     日生)に変更する。

保険証券番号   ◯◯◯◯◯◯◯◯

保険契約日    ◯◯年◯◯月◯○日

種類       ◯◯生命保険

保険期間     ◯年

保険金額     ◯◯万円

保険者      ◯◯

契約者      ◯◯

被保険者     ◯◯

 

株式(上場会社)について

第◯条 遺言者は、下記の株式を、長男     日生)に相続させる。

口座開設者   ◯◯県◯◯市◯◯町◯◯丁目◯◯番◯◯号

加 入 者   ◯◯◯◯

口座番号    ◯◯証券株式会社◯◯支店◯◯◯◯

銘  柄    ◯◯株式会社普通株式

コード番号   ◯◯◯◯

数  量    ◯◯株

上記は、振替株式(※)を遺言書に記載する場合のサンプルです。

※振替株式制度とは、券面の発行を前提とした上場会社の株式等の譲渡等を、現実の引渡しでなく、帳簿への記録を通じて電子的に行う制度である。

遺言書には、口座開設者、加入者、口座番号、銘柄等を記載して特定します。

 

株式(非上場会社)について

第◯条 遺言者は、下記の株式を、長男     日生)に相続させる。

会社名   ◯◯株式会社

券 種   普通株式

記 号   ◯◯

番 号   ◯◯

数 量   ◯◯株

上記は、電子化されていない非上場会社の株式を遺言書に記載する場合のサンプルです。

 

出資持分(医療法人の場合)について

第◯条 遺言者は、下記の医療法人の出資持分払戻請求権を、長男     日生)に相続させる。

名 称    医療法人社団◯◯会

主たる事務所   ◯◯県◯◯市◯◯町◯◯丁目◯◯番◯◯号

法人設立の年月日 ◯◯年◯◯月◯◯日

理事長    ◯◯

上記は、社団医療法人に対する出資持分の払戻請求権(※)を遺言書に記載する場合のサンプルです。

※平成19年4月1日施行の改正医療法によって、同日以降に設立された社団医療法人は、すべて出資持分の定めのない社団とされました。

したがって、同日以降に設立された社団医療法人に出資した場合、出資持分の払戻請求権は相続の対象とはなりません。

 

ゴルフ会員権について

第◯条 遺言者は、下記のゴルフ会員権を、長男     日生)に相続させる。

名 称        ◯◯カントリークラブ

会員番号       ◯◯◯◯

預託金証書番号    ◯◯◯◯

預託金証書記載金額  ◯◯円

上記は、ゴルフ会員権(預託金会員制※)を遺言書に記載する場合のサンプルです。

会員権については、その名称、会員番号、その他の事項をできる限り特定して記載します。

※ゴルフ会員権については、預託金会員制、株主会員制、社団法人制の3態様があり、そのうち予約金会員制のクラブがほとんどを占めるといわれています。

ゴルフ会員権については、相続について、問題となることがあります(※)。

※裁判例は、「預託金会員制ゴルフクラブにおいて、会則等に会員としての地位の相続に関する定めがなくても、右地位の譲渡に関する定めがあるなど判示の事実関係の下においては、会員の死亡によりその相続人は右地位の譲渡に準ずる手続を踏んでこれを取得することができる。」と判示しています(最判平成9年3月25日)。

 

特許権について

第◯条 遺言者は、下記の特許権を、長男     日生)に相続させる。

特許番号       特許第◯◯◯◯号

出願年月日      ◯◯年◯◯月◯◯日

出願番号       ◯◯−◯◯◯

査定年月日      ◯◯年◯◯月◯◯日

請求項の数      1

発明の名称      ◯◯◯◯

登録年月日      ◯◯年◯◯月◯◯日

上記は、特許権を遺言書に記載する場合のサンプルです。

特許登録原簿の記載のとおり、特許番号、出願年月日、その他の情報を記載して特定します。

 

動産について

第◯条 遺言者は、下記の動産を、妻     日生)に相続させる。

①ダイヤモンド

製造者  ◯◯◯◯
型番   ◯◯◯◯
素材   ◯◯◯◯
サイズ  ◯号
重量   ◯グラム
カット  EXCELLENT
カラーの等級 ◯◯

②時計

製造者  ◯◯◯◯
型番   ◯◯◯◯
品名   ◯◯◯◯

③自動車

登録番号  福岡◯◯◯◯◯◯
社  名  ◯◯◯◯
型  式  ◯◯◯◯
車台番号  ◯◯◯◯

④絵画

作品名   ◯◯◯◯
製作者   ◯◯◯◯
寸 法   ◯◯号
制作年   ◯◯年

上記は、貴金属などの動産を遺言書に記載する場合のサンプルです。

動産については、自動車は登録制度(車検)があり、比較的特定しやすいですが、その他については特定しにくいので、できるだけ特徴を上げて特定します。

自動車は、車検証のとおり、登録番号、車台番号、その他の情報を記載して特定します。

 

不動産について

自宅等の不動産については、こちらをごらんください。

 

 

遺言書の書き方でよくあるご質問Q&A

遺言書の用紙はどうすればいい?


法律上、遺言書の用紙は指定されていません。

そのため、極端な話ですが、レシートの裏に書いてもその他の要件を満たしていれば大丈夫です。

しかし、遺言書は遺言者の想いを伝える大切な書面です。

また、後々のトラブルを防止するためにも、保存しやすい丈夫な用紙を使うことをお勧めいたします。

 

遺言書をパソコンで作成できる?


上記のとおり、自筆証書遺言は基本的には自筆であることが必要です。

ただし、遺産目録を付ける場合、その目録についてはパソコンで作成することが可能です。

 

 

現金を引き継ぎたいときの遺言書の書き方とは?


現金を遺言書に記載する場合の書き方としては、次の条項が考えられます。

遺言者は、遺言者の有する現金◯◯円を妻     日生)に相続させる。

しかし、現金の額は、日々変動するため遺言書に確定的な金額を記載することは難しいでしょう。

そのため、実務上は現金の具体的な金額を明記せずに、その他の財産と包括して、次のように記載する方法が考えられます。

遺言者は、遺言者の有する現金その他一切の財産を妻     日生)に相続させる。

 

まとめ

以上、遺言書の内容や書き方について、くわしく解説しましたがいかがだったでしょうか?

遺言書は、法定の要件があり、これを満たさないとせっかく書いた遺言書が無効となってしまうので注意が必要です。

また、内容についても慎重に検討しなければ、後々親族間の争いが発生する可能性もあります。

そのため、遺言書の作成については、相続問題に詳しい弁護士に助言をもらわれることをお勧めいたします。

 

 

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