違法ダウンロードは削除したら安全?弁護士解説

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士
  

違法ダウンロードしたファイルを削除しても、過去のダウンロード行為がなかったことになるわけではありません。

たとえデータを削除したとしても、通信記録などから行為が発覚し、刑事責任や損害賠償責任を問われることがあります。

一方、ファイルの削除や共有の停止には、それ以上の利用やアップロードを止めるという意味があります。

そのため、削除によって何が変わり、何が変わらないのかを理解した上で対応することが重要です。

この記事では、違法ダウンロードを削除した場合の法的リスクについて、発覚する仕組みや刑事事件化するケース、損害賠償のリスク、正しい対処法などを、弁護士が解説します。

違法ダウンロードは削除したら安全?

違法ダウンロードは削除したら安全?

著作権を侵害する違法なダウンロードを行うと、法的責任が生じます。

違法ダウンロードしたデータを削除したとしても、それで安全というわけではありません。

違法ダウンロードは、著作物を端末などに保存した時点で完了しています。

その後にデータを削除しても、すでに成立した著作権侵害が、さかのぼって消えることはありません。

以下では、削除後も違法ダウンロードが発覚する理由と、その具体的な仕組みを解説します。

 

削除してもバレる可能性は残る

ファイルを削除しても、過去の違法ダウンロードが発覚する可能性は残ります。

削除によって消えるのは、あくまで端末内のデータです。

たとえデータを削除したとしても、サイト運営者や権利者、捜査機関などがすでに保有している記録には影響しません。

ただし、どこにどのような記録が残るのか、そこから利用者が特定されるのかは、ダウンロードの経路によって異なります。

海賊版サイトから直接ダウンロードした場合と、ファイル共有ソフトを利用した場合とでは、発覚する仕組みも異なります。

端末からファイルを消去したことだけをもって、過去の違法ダウンロードを確認できなくなったということはありません。

 

なぜバレる?違法ダウンロードが発覚する仕組み

違法ダウンロードが発覚する経路は、一つではありません。

海賊版を提供した側への捜査から利用者が判明する場合のほか、自らSNSなどで公表したことや、ファイル共有ソフト上の通信記録がきっかけになる場合があります。

 

海賊版サイトの運営者やアップロード者に捜査が入った場合

海賊版サイトの運営者や、著作物を違法にアップロードした者が摘発されると、捜査機関は、使用されていたサーバーや端末、アカウントなどを調べます。

その過程で、サイトへのアクセス記録や、会員情報、利用者とのやり取りなどが確認され、違法にアップロードされた著作物をダウンロードした者が判明することがあります。

この場合、利用者の端末からすでにファイルが削除されていても、アップロード側から得られた記録を手掛かりとして捜査が進むことがあります。

 

SNSなどで違法ダウンロードを公表した場合

違法ダウンロードをしたことをSNSや掲示板に投稿したために、権利者や捜査機関に把握される場合もあります。

たとえば、海賊版を入手したことを書き込んだり、ダウンロードしたファイルの画面を掲載したりしたことが、発覚のきっかけになることがあります。

投稿の内容だけで直ちに犯罪が立証されるわけではありませんが、アカウント情報や端末の記録などを調べるきっかけにはなり得ます。

後から投稿を削除しても、すでに通報されているなど、捜査側に情報を把握されているケースもあり、完全に痕跡を消せるとは限りません。

 

ファイル共有ソフトを利用した場合

トレントなどのP2P方式のファイル共有ソフトでは、利用者同士が直接通信する方式となります。

このため、共有ネットワークに参加している利用者のIPアドレスや通信日時を、通信相手やネットワークに参加した権利者側から確認されることがあります。

IPアドレスとは、インターネット上で通信相手を識別するために使用される番号です。

IPアドレスだけで氏名や住所が分かるわけではありませんが、通信日時と組み合わせることで、当時そのIPアドレスを使用していた回線契約者を調べる手掛かりになります。

また、トレントでは、ファイルのダウンロードと並行して、取得したデータを他の利用者へ送信します。

そのため、違法ダウンロードだけでなく、アップロードによる公衆送信権侵害を問われることもあります。

このように、違法ダウンロードは、端末にファイルが残っていることだけを理由に発覚するものではありません。

外部に残った記録や自ら発信した情報から、削除後に過去の行為が判明することもあります。

 

 

違法ダウンロードで刑事事件化するケース

違法ダウンロードのうち、一定の要件を満たす行為は、著作権法違反として刑事罰の対象となります。

もっとも、著作権法上違法となるダウンロードのすべてが犯罪となるわけではありません。

刑事罰の対象となるかどうかは、著作物が有料で提供されているか、違法にアップロードされたものと知っていたか、著作物の種類やダウンロードの態様などによって異なります。

ここでは、違法ダウンロードで成立する犯罪と刑罰、刑事事件化しやすいケースについて解説します。

 

違法ダウンロードで成立する犯罪と刑罰

違法ダウンロードは、その態様によって、犯罪が成立し刑罰の対象となることがあります。

 

違法ダウンロードで成立する犯罪

違法ダウンロードで成立する犯罪は、主に著作権法違反であり、一般には違法ダウンロード罪と呼ばれることもあります(著作権法119条3項)。

参考:著作権法|e-Gov法令検索

著作物を端末などに保存する行為は、著作権法上の複製にあたります。

違法にアップロードされた著作物であることを知りながらダウンロードした場合は、私的使用目的であっても、複製権侵害として、著作権法違反となることがあります。

かつて、違法ダウンロード規制の対象は音楽と映像に限られていました。

現在では、漫画、書籍、写真、論文、コンピュータープログラムなど、著作物全般に対象が広がっています。

ただし、違法となるダウンロードの範囲と、刑事罰の対象となる範囲は同じではありません。

刑事罰の対象となるのは、正規版が有料で提供されている著作物を、違法にアップロードされたものと知りながらダウンロードした場合です。

さらに、対象となる著作物の種類に応じて、反復・継続してダウンロードしたことが要件となることもあります。

漫画、書籍、写真、論文、コンピュータープログラムなど、音楽・映像以外の著作物については、反復・継続してダウンロードしたことが必要です。

これに対し、音楽・映像については、反復・継続してダウンロードしたことは要件ではなく、1回のダウンロードでも刑事罰の対象となります。

 

違法ダウンロードの刑罰

違法ダウンロード罪の法定刑は、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金で、これらが併科されることもあります。

 

違法ダウンロードで逮捕される状況

著作権を侵害する違法ダウンロードについて、犯罪として処罰対象となるのは、上記のような要件を満たしたものに限られます。

また、犯罪に該当する場合であっても、常に逮捕されるわけではありません。

違法ダウンロードで逮捕されるかどうかは、行為の悪質性や、犯罪の成立を裏付ける証拠の有無、逃亡・証拠隠滅のおそれなどを踏まえて判断されます。

違法ダウンロードで逮捕されやすい状況としては、次のようなものが考えられます。

違法ダウンロードで逮捕される状況

 

著作権者からの告訴があった場合

違法ダウンロード罪は、著作権者などからの告訴がなければ起訴されません(著作権法123条1項)。

参考:著作権法|e-Gov法令検索

このように、被害者の告訴が処罰の要件となる罪を、「親告罪」といいます。

告訴は、捜査機関が犯罪の発生を認知し、捜査を開始するきっかけとなります。

そのため、権利者が処罰を求めて告訴した場合には、警察による事情聴取や証拠収集などが進むことがあります。

ただし、告訴があったからといって、それだけで逮捕されるわけではありません。

容疑者を逮捕するかどうかは、犯罪の嫌疑に加え、逃亡や証拠隠滅のおそれなど、身柄を拘束する必要性も踏まえて判断されます。

 

反復して多数の著作物をダウンロードしていた場合

多数の著作物を長期間にわたって繰り返しダウンロードしていた場合は、意図的な侵害行為として、悪質性が高く評価されやすくなります。

漫画や書籍、写真、論文、コンピュータープログラムなどの、音楽・映像以外の著作物については、反復・継続してダウンロードしたこと自体が刑事罰の要件です。

そのため、ダウンロードを繰り返していないのであれば、そもそも犯罪として成立しません。

なお、音楽・映像の著作物については、反復・継続していなくても刑事罰の対象となりますが、ダウンロードの回数や作品数が多ければ、行為の悪質性を高め、逮捕されやすくなる事情となります。

たとえファイルを削除したとしても、捜査によって過去のダウンロード履歴が確認されれば、回数や量、継続期間などを踏まえて、逮捕の必要性が判断されます。

 

アップロード(公衆送信)を伴う場合

違法ダウンロードに加えてアップロードも行っていた場合は、被害を拡大させる行為として悪質性が高く評価され、逮捕のリスクも高まります。

ダウンロードと並行してデータを第三者へ送信していた場合は、違法ダウンロードだけでなく、公衆送信権侵害などの違法アップロードの罪が成立することがあります。

公衆送信権侵害の法定刑は、10年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金で、これらが併科されることもあります。

アップロードを伴う事案は、法定刑がダウンロードよりも重く定められていることもあり、より重大な著作権侵害として扱われます。

特に、ビットトレントのようなファイル共有ソフトには、取得したデータを自動的に他の利用者へ送信するものがあります。

本人がダウンロードだけのつもりでも、実際にはアップロードが行われていることがあります。

アップロードが行われていた場合は、違法ダウンロードだけの場合よりも、刑事事件化しやすく、逮捕に至るリスクが高くなります。

 

 

違法ダウンロードで高額な損害賠償請求を受けるリスク

違法ダウンロードでは、刑事責任だけでなく、民事上の損害賠償責任が生じることもあります。

仮に刑事事件にならない事案であっても、民事上の請求は別途行われ得ます。

ファイルを削除したかどうかにかかわらず、過去のダウンロード行為を理由として、思わぬ金額の支払いを求められることがあるのです。

ここでは、損害賠償請求の法的な根拠と、賠償額の算定方法や高額になりやすい要因について解説します。

 

損害賠償請求の法的根拠

違法ダウンロードによって著作権を侵害した場合は、権利者から民法上の不法行為に基づく損害賠償を請求されることがあります。

違法にアップロードされた著作物であると知りながらダウンロードし、その行為によって権利者に損害を与えた場合は、損害賠償責任を負うことがあるのです。

これは、被害者に与えた損害を賠償するという民事上の責任であり、犯罪行為に対する刑事責任とは別に生じるものです。

そのため、逮捕や起訴に至らなかった場合でも、権利者から支払いを求められ、示談交渉や民事訴訟に発展することがあります。

 

損害賠償額の算定方法と高額化する要因

損害賠償額は、違法ダウンロードによって失われた正規販売の利益や利用料相当額など、被害者が被った損失に基づいて算定されます。

 

損害賠償額の算定方法

損害賠償額は、著作権侵害によって権利者が失った利益などをもとに算定されます。

違法ダウンロードだけの場合は、正規版の販売価格や配信価格を手掛かりに、権利者が得られたはずの利益などを算定します。

ダウンロードした作品数が多ければ、それぞれの損害が積み重なるため、賠償額も大きくなります。

ダウンロードだけでなく、違法アップロードも行っていた場合は、他の利用者にどれだけ拡散したかも損害額に影響します。

多数の人にダウンロードされていれば、失われた販売機会も大きくなり、賠償額が高額になることがあります。

具体的な金額は、作品の価格や件数、アップロードの有無、拡散した範囲などによって異なります。

 

損害賠償額が高額化する要因

違法ダウンロードにおける損害賠償額は、ダウンロードの態様によって高額化することがあります。

ダウンロードした作品数や回数が多い場合は、作品ごとの損害が積み重なり、賠償額も高額になりやすくなります。

また、ダウンロードだけでなくアップロードも行っていた場合には、そちらの責任により賠償が高額化します。

送信した作品数や、それを他の利用者が受信・複製した数量が増えるほど、失われた販売利益として算定される金額が大きくなるためです。

さらに、著作権侵害により広告収入や販売利益などを得ていた場合には、その利益も損害額を算定する際の基礎となります。

このような賠償責任は、ファイルを削除したからといって消えるものではありません。

後にファイルを削除したとしても、すでに発生した損害がなくなるわけではないためです。

過去のダウンロードやアップロードの件数などが記録から判明すれば、その内容に応じた損害賠償を請求されることがあります。

 

 

違法ダウンロードをしてしまった後の正しい対処法

違法ダウンロードをしてしまった後の正しい対処法

違法ダウンロードをしてしまった場合は、それ以上行為を続けず、権利者や警察から連絡を受けたときに備えて適切に対応する必要があります。

ここでは、違法ダウンロード後にとるべき対応を解説します。

 

ダウンロードを直ちに中止する

違法ダウンロードをしている場合は、直ちに中止してください。

ダウンロードを繰り返すほど、取得した作品数や侵害の期間が増え、悪質性が高くなっていきます。

損害賠償額も、ダウンロードした作品数などに応じて大きくなることがあります。

ファイル共有ソフトを利用している場合は、ダウンロードと同時に他の利用者への送信が行われていることもあるため、ソフトの使用も直ちに停止する必要があります。

ファイルを削除しても、過去の行為までが消えるわけではありませんが、直ちに中止することで、それ以上の著作権侵害や法的リスクの拡大を防ぐことができます。

 

安易にデータを削除しない

違法ダウンロードをした場合、安易にデータを削除してはいけません。

違法ダウンロードしたデータを削除しても、ダウンロードを行ったという過去の事実や、外部に残った通信記録が消えるわけではありません。

特に、権利者や警察から連絡を受けた後に関連するファイルや通信履歴などを削除・改変すると、証拠を隠そうとしたと受け取られるおそれがあります。

その結果、罪証隠滅のおそれがあると判断され、逮捕・勾留などの身柄に関する判断で不利に働くことがあります。

また、反省の姿勢が乏しいと受け止められ、量刑で不利に評価される可能性もあります。

違法ダウンロードしたデータをどうするかは、捜査や権利者からの連絡の状況などを踏まえて判断する必要があります。

自己判断でデータを削除する前に、弁護士等の専門家へ相談してください。

ただし、ファイル共有ソフトを使用している場合は、データが残ったままになることで、他の利用者への送信が続くことがあります。

この場合は、まずソフトの利用を停止し、それ以上のダウンロードやアップロードを止める必要があります。

どの作品について、いつソフトを使用してデータを手に入れたか、いつ削除したかなどを確認できるようにした上で、利用を停止しましょう。

 

権利者や警察からの連絡には慎重に対応する

違法ダウンロードに関連して、著作権者や警察などの捜査機関から連絡があった場合、慎重に対応する必要があります。

そのような連絡があった場合は、まずは話の内容を確認するにとどめ、その場で事実関係や請求額を認めたり、対応を約束したりしないようにしてください。

権利者から損害賠償を求められた場合は、著作権侵害に該当する行為があったのか、請求額の算定に根拠があるのかを確認する必要があります。

権利者が請求しているからといって、その請求金額が必ずしも法的に適切とは限りません。

内容を検討しないまま支払いに応じると、過大な請求まで受け入れてしまうおそれがあります。

また、警察から出頭や事情聴取を求められた場合も、どの事件について、どのような立場で連絡を受けているのかを確認します。

事情聴取で話した内容は供述調書に記録され、その後の捜査や刑事裁判で証拠として使われることがあります。

そのため、事前の準備なしに取り調べに臨むと、不利な発言が記録として残ってしまうおそれがあります。

権利者や警察から連絡を受けた段階で弁護士に相談し、事実関係や対応方針を整理した上で対応することが重要です。

 

すぐに弁護士へ相談する

違法ダウンロードをしてしまった場合は、できるだけ早い段階で弁護士に相談してください。

ダウンロードの違法性や、取るべき対応は、ダウンロードした著作物の種類や回数、アップロードの有無などによって異なります。

データを削除すべきか、権利者や警察からの連絡にどう対応するかといったことを自己判断で決めると、その後の対応に悪影響が出ることがあります。

早い段階で相談すれば、現在の状況や想定される手続きを踏まえた上で、現状への対応や今後の連絡への備えなどを確認することができます。

権利者から請求を受けたり、警察の捜査が始まったりしてから慌てて対応するのでは、対応が後手に回ってしまいます。

違法ダウンロードの問題を認識した段階で、速やかに弁護士と方針を決めておくことが重要です。

 

 

違法ダウンロードをした方が弁護士へ相談するメリット

違法ダウンロードをした方が弁護士へ相談するメリット

違法ダウンロードをしてしまった方が弁護士に相談することには、複数のメリットがあります。

法的な専門知識を持つ弁護士が関与することで、ひとりで対応するよりも、有利な形で問題を解決できる可能性が高まります。

違法ダウンロードをした方が弁護士へ相談することで得られる主なメリットには、次のようなものがあります。

 

請求の妥当性を法的に検討してもらえる

権利者から損害賠償を請求された場合は、請求された金額をそのまま支払うのではなく、法的な根拠や算定方法を確認する必要があります。

相手から請求された金額が、必ずしも妥当であるとは限らないからです。

弁護士に相談すると、権利者からの請求内容が本当に適切であるのかを、法的な観点から検討してもらえます。

権利者側は、自らの被害を最大限に見積もって請求してくることがあります。

しかし、その算定の根拠が法的に妥当かどうか、ダウンロードの件数や作品の価格に照らして金額が過大でないかといった点は、検討を要します。

弁護士に依頼すれば、請求の前提となる事実関係や算定方法を精査し、支払うべき金額が妥当な範囲に収まっているかを判断してもらえます。

また、過大な請求に対しては根拠を示して反論し、適正な水準へと是正を求めることが可能になります。

 

示談交渉を代理してもらえる

著作権者との示談交渉を、弁護士に代理してもらえる点も大きなメリットです。

紛争に関する交渉を当事者同士で直接進めようとすると、感情的な対立が生じたり、不適切な対応によって不利な状況を招いたりすることがあります。

弁護士が代理人として間に入れば、こうしたリスクを避けながら、冷静に交渉を進めることができます。

具体的には、権利者に対して、反省の意思や再発防止に向けた対応を適切に伝えた上で、損害賠償の金額や支払方法などについて合意を目指していくことができます。

違法ダウンロード罪は、被害者の告訴がなければ起訴されない親告罪です。

示談交渉では、告訴前であれば告訴しないこと、告訴後であれば起訴前に告訴を取り消すことについて協議することができます。

権利者から告訴されないことや、告訴が取り消されることにより、起訴の回避を目指すことができます。

示談交渉における弁護士選びの重要性については、以下のページをご覧ください。

 

損害賠償額の減額や、逮捕・起訴の回避が期待できる

弁護士による請求内容の検討や示談交渉によって、損害賠償額を適正な範囲まで減額できる場合があります。

権利者の請求に法的な根拠がない部分や、実際のダウンロード件数などに照らして過大な部分があれば、その点を指摘して減額を求めます。

また、支払能力に応じて、分割払いなどの支払条件を交渉することもできます。

刑事面では、早期に示談を成立させ、告訴をしないことや、すでにされた告訴を起訴前に取り消すことについて合意することができれば、起訴を回避できます。

逮捕前から弁護士が対応し、出頭に応じる意思や証拠を隠すおそれがないことなどを捜査機関に伝えることで、身柄を拘束せずに捜査を進めてもらえる可能性もあります。

このように、早い段階から弁護士が対応することで、損害賠償の負担を抑えるとともに、逮捕や起訴による生活への影響を避けられる可能性が高まります。

 

取り調べへの対応についてアドバイスを受けられる

警察の取り調べを受ける場合、事前に弁護士に相談することで、どのように対応すべきかについて具体的なアドバイスを受けられます。

取り調べで話した内容は、供述調書という形で記録され、その後の処分や刑事裁判で証拠として使われることがあります。

そのため、記憶が曖昧なことを推測で答えたり、疑いを晴らそうとして不用意な説明をしたりしないよう、慎重に対応する必要があります。

弁護士に相談すれば、黙秘権や供述調書への署名・押印を拒む権利について説明を受けた上で、何をどこまで話すべきか、質問にどのような姿勢で対応すべきかを、事前に確認することができます。

 

 

違法ダウンロードの削除についてのQ&A

違法ダウンロードは昔のことでもバレますか?

過去の違法ダウンロードが、後になって発覚することはあります。

海賊版サイトの運営者やアップロード者への捜査、サイトに残された利用記録、ファイル共有ソフト上の通信記録、利用者の端末に残されたデータなどから、過去の行為が判明することがあるためです。

ファイルを削除しても、外部に残された記録まで消えるわけではありません。

それぞれの媒体の記録の保存期間が過ぎない限り、違法ダウンロードが発覚する可能性は残ったままです。

一方、犯罪には公訴時効があるため、違法ダウンロードをした時期や行為の内容によっては、刑事責任を問われないこともあります。

具体的な判断は、ダウンロードした時期や著作物の種類、アップロードの有無などを弁護士に伝えて確認してください。

 

見るだけ(ストリーミング視聴)でも違法ですか?

違法にアップロードされた動画をストリーミングで視聴するだけであれば、通常は違法ダウンロードにはあたりません。

ストリーミングでは、データが一時的に端末へ保存されることがありますが、このような一時的な保存は、意図的にファイルを保存するダウンロードとは区別されます(著作権法47条の4第1項1号)。

参考:著作権法|e-Gov法令検索

ただし、動画を端末に保存したり、キャッシュからデータを取り出して別の場所に保存したりした場合は、著作物の複製にあたります。

違法にアップロードされた動画であると知りながら保存すれば、違法ダウンロードとなることがあります。

 

スクショや画像の保存も違法になりますか?

違法にアップロードされた漫画や写真などであると知りながら、スクリーンショットや画像保存によって端末に複製した場合は、違法ダウンロードとなることがあります。

ただし、画面をスクリーンショットした際に、違法に掲載された画像などが意図せず小さく写り込んだ場合は、規制の対象から除外されます。

漫画の1コマから数コマなど、著作物全体に占める割合がごく小さいものも、軽微な複製として違法にならないことがあります。

一方、写真やイラストのように、1枚で作品全体となるものを保存した場合は、通常、軽微なものとはいえません。

違法となるかどうかは、保存した著作物の種類や分量、保存した経緯などによって判断されます。

 

 

まとめ

この記事では、違法ダウンロードを削除した場合の法的リスクについて、発覚する仕組みや刑事事件化するケース、損害賠償のリスク、正しい対処法などを解説しました。

記事の要点は、次のとおりです。

  • 違法ダウンロードは、データを削除しても違法行為の成立には影響せず、通信記録などから発覚する可能性が残る。
  • 違法ダウンロードは、著作権法上の犯罪であり、反復性やアップロードの有無、海賊版サイトの利用などの事情によって、刑事事件化しやすくなる。
  • 刑事責任とは別に、民法に基づく高額な損害賠償請求を受けるリスクがあり、件数や悪質性によって金額が膨らみやすい。
  • 違法ダウンロードをしてしまった後は、安易にファイルを削除することは避け、早めに弁護士へ相談することが重要である。

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まずは、お気軽に当事務所までご相談ください。

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