痴漢冤罪への対処法!逮捕を防ぐ初動を弁護士が解説

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

痴漢冤罪への対処法!逮捕を防ぐ初動を弁護士が解説

痴漢冤罪で疑いをかけられた際、最も重要な対処法は「その場から逃げない・安易に謝らない・すぐに弁護士に相談する」ことです。

身に覚えがないからといって、パニックになって現場から逃走したり、その場を収めようと「すみません」と謝罪したりしてはいけません。

こうした行動は、後に警察や裁判所で犯行を認めた証拠として扱われ、あなたの人生を大きく狂わせるリスクがあるからです。

刑事裁判の有罪率は99.9%と言われますが、適切な初動対応と客観的な証拠の確保ができれば、逮捕の回避や前科がつかない不起訴処分を勝ち取れる可能性は十分にあります。

この記事では、現場での正しい振る舞いから、職場や家族への影響を最小限に抑える方法、無実を証明するための具体的な証拠まで、弁護士が詳しく解説します。

大切な人生を守るために、痴漢冤罪で今すぐ取るべき行動を確認していきましょう。

痴漢冤罪の対処法は初動がすべて。現場対応と弁護士への連絡を

痴漢冤罪の対処法は、初動がすべてです!

「逃げない・謝らない」が鉄則

痴漢の冤罪に巻き込まれたときの対応は、「逃げない、謝らない」が鉄則です。

冤罪だからとその場から逃げてしまうと、その後の警察の捜査で身元が特定された際に逮捕に踏み切られるリスクが大幅に増加してしまいます。

やましいことがあったから逃げたのではないかなどとあらぬ疑いをかけられるきっかけにもなりかねません。

また、その場を収めようととっさに謝ってしまうということも絶対に避けましょう。

冤罪である以上、謝る理由はどこにもありません。

謝ることは痴漢を認めたということと同じであると受け取られ、その後冤罪を主張する上で障害となる可能性もあります。

 

早期の弁護士介入が前科と長期勾留を防ぐ最大の鍵

痴漢の冤罪に巻き込まれた場合には、可能な限り速やかに弁護士と契約をしましょう。

弁護士に弁護人としてついてもらうことで、取り調べへの対応方法に関する助言を受けられます。

取り調べでどのような話をするべきなのか、黙秘するべきなのかをご自身で判断することは困難であり、結果として有罪判決を受けることに繋がりかねません。

前科がつくことを避けるためにも、痴漢の冤罪事件では、早期に弁護士を介入させる必要性が高いです。

また、逮捕等の身体拘束を受けてしまった場合でも、早期に身体拘束の解放に向けた活動に移行することができます。

逮捕されてしまった場合、多くのケースではそのまま勾留という10日間(延長を含めると最大20日間)の身体拘束手続まで進んでしまいます。

そのような長期の身体拘束を受けていると社会生活への影響は計り知れません。

少しでも早く身体拘束を解放できる可能性を上げられるように、早期に弁護士を介入させるべきです。

 

 

【現場で役立つ】痴漢の冤罪で絶対にやってはいけないこと6つ

①現場から逃げる

急ぐ男性冤罪だからとその場から逃げてしまうと、その後の警察の捜査で身元が特定された際に逮捕に踏み切られるリスクが大幅に増加してしまいます。

やましいことがあったから逃げたのではないかなどとあらぬ疑いをかけられるきっかけにもなりかねません。

 

②示談の提案や安易な謝罪

その場で示談を提案したり、安易に謝罪したりすることも厳禁です。

このような行為は、自身の犯行を認めるような意味合いで受け取られることが大半であり、事態が好転することはありません。

仮に示談を提案するとしても、意図的な接触ではない旨をはっきりさせた上で、弁護士を通じて双方が譲歩する形での解決を模索するべきです。

冤罪を疑われている現場では、やっていない旨を毅然と伝えるだけにとどめ、それ以上の対応は控えておきましょう。

 

③なるべく物には触れない(被害申し出から下車の間まで)

電車の中警察が痴漢の捜査を行う場合、微物検査というものを行うことがよくあります。

微物検査とは、手などに付着した衣類の繊維等を調べて、接触があったかどうかを調べるというものです。

この検査にどこまで意味があるかはさておき、色々な物に触れてしまうと、微物検査の精度に影響する可能性があります。

被害者の衣類に接触したことが証明されなかったとしても、その後他の物に触れていたからだろうと考えられてしまう可能性があります。

したがって、なるべく物には触れないようにしておきましょう。

 

④感情的な反論や暴力的な抵抗

感情的に反論をしても、余計なことを口走るリスクを上げるだけです。

暴力的な抵抗などはもってのほかです。

痴漢については冤罪であったとしても、暴力的な抵抗をしたことをもって暴行罪が成立する可能性すらあります。

突然の事態に冷静さを欠くのは理解できますが、可能な限り落ち着いて対応するようにしましょう。

 

⑤警察に身元を隠す

その場で警察に身元を隠しても無意味です。

痴漢の疑いがかけられている以上、警察がその気になれば身元は絶対に特定されます。

捜査に非協力的な姿勢を見せたことで逃亡や罪証隠滅のおそれが高いと判断され、逮捕されてしまう可能性が高くなります。

身元をはっきりとさせて身元引受人を用意すれば、在宅事件として取り扱われる可能性もあります。

 

⑥供述調書に署名押印をする

署名痴漢の冤罪に巻き込まれて警察を呼ばれた場合、弁護士に相談する前に供述調書にサインするよう求められることになります。

しかし、供述調書には絶対に署名押印をしないでください。

供述調書は警察が聞き取った話を元に作文したものですが、サインをしてしまうと、その内容が間違いないと認めたことになります。

冷静でない状態で確認した供述調書は、ニュアンスが若干違ったり、事実関係が微妙に違っていたりということが往々にして起こります。

何を言われようとも供述調書にすぐにサインするということはやめてください。

 

 

【警察到着まで】痴漢を疑われた直後に取るべき3つの行動

警察到着まで痴漢を疑われた直後に取るべき3つの行動

①やっていないと伝え、微物検査を意識して素直に下車する

現場でのやり取りをスマホで録音する

まずは後からどのようなやり取りが行われたか、客観的に証明できるように、やり取りをスマホで録音しましょう。

その上で、明確に痴漢はやっていないと伝えてください。

被害を受けたという女性が、最初にどのような被害に遭ったと言っているのかも残せると後から供述を変えられた際に役に立つかもしれません。

 

周囲に目撃者がいれば、協力(証人)をお願いする

また、周囲に自分の挙動をしっかり見ていたと思われる人物がいる場合は、協力してもらえないか呼びかけてもいいでしょう。

面倒ごとに関わりたくないという人が大半でしょうから、実際に協力をしてもらえるかは微妙なところです。

しかし、協力してもらえるのであれば、冤罪であることを示す強力な証拠として利用できますから、ダメ元でも頼んでみましょう。

 

下車する際も、可能な限り周囲の物や人に触れないよう動く

痴漢の事件で警察が捜査を行う場合、微物検査を行うことがよくあります。

微物検査とは、手などに付着した衣類の繊維等を調べて、接触があったかどうかを調べるというものです。

他の物や人に触れすぎていると、微物検査の意味をなさなくなります。

微物検査で被害申告をしている女性の衣類の繊維が検出されなかったとしても、それだけで冤罪が証明されるわけではありません。

ただ、それでもしっかりとした検査で繊維が検出されなかったという事実は残ります。

微物検査の意味そのものを無くすような行為はできるだけ避けておいた方がいいでしょう。

 

②警察が来るまでの数分間で、弁護士・家族・職場へ連絡する

スマホで連絡

弁護士の探し方・伝え方

警察が到着するまでに、できれば弁護士を探しておきましょう。

その場で弁護士に依頼することはほぼ不可能ですが、自分が依頼したいと考える弁護士をピックアップしておいて、家族に伝えられれば、家族経由で契約をすることができます。

警察が到着するまでの時間が限られている以上、事件があった場所近くで刑事事件に注力している弁護士を検索してみるのが一番効率がいいのではないでしょうか。

 

家族への伝え方

また、家族にも電話やLINEなどで痴漢の冤罪に巻き込まれたことを伝えましょう。

このとき、自分でピックアップした弁護士も合わせて家族に伝えて、相談に行ってもらえるとスムーズに契約に移行できるでしょう。

 

職場への伝え方

痴漢の冤罪が発生するのは出勤中などであることが多いです。

このような場合、職場にも痴漢の冤罪に巻き込まれているために当日の仕事に行けないことや、断じてやっていないということを伝えましょう。

逮捕等が行われる場合に備えて、翌日以降出勤していない場合は有給休暇を消費する形で対応できないかも聞いておくといいかもしれません。

 

③被害者や目撃者から個人情報を求められても教える必要はない

被害者や目撃者から個人情報を求められたとしても、答える必要はありません。

被害者や目撃者に個人情報を伝え、一方的に決めつけられた形でネット上に拡散されるということが起こらないとも限りません。

警察が到着した際に、警察に対して身元を明かせばそれで十分です。

 

 

【警察官到着後の対応】逮捕を回避するためにとるべき行動

警察官への誠実な情報提供|逮捕の必要性がないことを示す

相手が嘘をついていると攻撃せず「私はやっていない」という主張に留める

警察が到着した後、身元の確認や事実関係の確認などが行われます。

このとき、身元の確認や認否については素直に応じることをお勧めします。

誠実に情報を提供することで、逮捕の必要性がないことを可能な限り示しましょう。

ただし、必要以上に話しすぎることも禁物です。

冤罪だとしても、相手が嘘をついているのか、勘違いをしているのか、人違いなのかは分かりません。

相手を攻撃するのではなく、自分はやっていないというシンプルな主張だけに留めておきましょう。

それ以外の細かい事情については、記憶が曖昧な部分もあるはずです。

そのような事情については、曖昧なまま話すのではなく、きちんと整理してから後日弁護士と相談した上で伝えるようにしましょう。

 

逮捕ということになれば当番弁護士の要請をする

弁護士の相談風景その場で現行犯逮捕として扱われることが決まれば、そこから最長72時間は外部と連絡を取ることが不可能になります。

知り合いの弁護士がいない場合は、当番弁護士制度を利用したいということを警察に必ず伝えてください。

逮捕されている状況では、私選弁護士を選ぶために外部と連絡を取ることができません。

当番弁護士は一度だけ無料で呼ぶことが可能であり、その弁護士と私選の契約を結ぶことも可能となっています。

逮捕初期に必要な最低限のアドバイスを受けることが出来ますし、逮捕前に弁護士を探せていない場合には私選弁護士と契約する唯一の機会になります。

 

 

痴漢冤罪での逮捕から裁判までの流れ

痴漢冤罪での逮捕から裁判までの流れ

①駅員室での事情聴取と警察への引き渡し

痴漢の容疑をかけられた場合、駅員に連れられて駅員室に連れて行かれます。

そこで事情を聞かれ、警察が到着し次第引き渡されるという流れになります。

ホームなどでそのまま話をしたり警察を呼んだりすると、他の乗客の迷惑になるからでしょう。

しかし、既に解説したとおり、駅員室に連れて行こうとされても、拒否するようにしてください。

駅員室に入ると外部との連絡も難しくなりますし、他の乗客に有利な証言をしてもらうようお願いすることもできなくなります。

ただし、捜査に一切協力しないという姿勢を見せたり、逃げようとしたりするのは駄目です。

あくまで捜査には協力するが、この場からは動かないという形で対応することをお勧めします。

 

②警察官による現場での実況見分と事情聴取

駅員が呼んだ警察によって、現場での実況見分や事情聴取が行われます。

警察に対しては身元を明かし、やっていないということを明確に伝えましょう。

実況見分などにも、どこに立っていたかという程度であれば協力しても差し支えはありません。

事情聴取が終わり、痴漢の嫌疑が強いと判断されれば、そのまま逮捕の手続きに移行することになります。

 

③検察庁への送致(送検)|逮捕後48時間以内の手続き

逮捕された後は、警察署に移動し、簡単な取り調べが行われる他、留置場へ入る際の手続きなどを受けます。

逮捕してから48時間以内には検察庁に送致する必要がありますので、警察は急いで送致をするための準備に取り掛かります。

送致の準備が整ったら、検察庁に連れて行かれます。

検察庁でも弁解録取という手続きが行われ、検察官の前で簡単に言い分を話す機会があります。

検察官が言い分を聞いた上で、更に長期間身体拘束を行うべきかどうかを判断します。

ここで検察官が身体拘束を必要と判断すれば、10日間の身体拘束を求める勾留請求が行われます。

次は裁判所で勾留を認めるかどうかの審査を受けることになります。

 

④勾留請求の審査

勾留請求の審査が裁判所で行われますが、ここでは裁判官が直接被疑者の言い分を聞きます。

ここでも冤罪である旨を主張してください。

否認している事件では、勾留の必要があると判断されることが多いですが、早く出たいからといって痴漢を認めてしまうと、取り返しがつかなくなります。

 

⑤最大20日間の勾留

勾留が認められてしまうと、原則10日間、延長を含めると最長20日間は警察署の留置施設に入らなければなりません。

勾留期間中は警察官や検察官から何度も取り調べを受けることになります。

また、外部とは1日1回15分程度の面会しか連絡を取ることはできず、場合によってはその面会すらも接見禁止命令によって制限されます。

身体拘束期間中は不安な気持ちが募ることが多いでしょうから、少しでも早く身体拘束を解放できるよう、弁護士に活動をしてもらう必要があります。

 

⑥起訴・不起訴の最終決定

身体拘束期間が満了するまでの間に、検察官はその事件を起訴するかどうかを判断します。

全ては、冤罪であるという被疑者の言い分が間違っているといえるだけの証拠が揃っているか次第です。

起訴前は弁護側で確認できる証拠がほとんどありませんから、余計な証拠を与えないように注力するしかありません。

取り調べで不用意な供述をしないこと等、弁護人としっかりと打ち合わせをしておきましょう。

起訴されてしまった場合には刑事裁判を戦う必要がありますが、不起訴となれば釈放されてそのまま社会生活に復帰することができます。

 

⑦刑事裁判の開始

起訴されてしまった場合、刑事裁判の中で無罪を勝ち取る必要があります。

起訴後は捜査機関が持っている証拠も閲覧できますから、有利に使える証拠がないかを吟味して、戦略を立てていきます。

日本の刑事裁判の有罪率は非常に高いですが、冤罪かもしれないとの疑問を裁判官に持ってもらうために、あらゆる手段を尽くします。

 

 

痴漢冤罪でも避けられない?仕事や家族への影響と社会的リスク

会社にバレる?懲戒解雇や停職の恐れ

逮捕されてしまった場合には、報道が行われたり、会社に出勤できないことで不審に思われて、家族に問い合わせがいったりということが考えられます。

こうしたルートで会社に痴漢の容疑で逮捕されていることがバレる可能性は否定できません。

しかし、逮捕されたからといって、直ちに懲戒解雇や停職になることはありません。

冤罪であるということを面会を通じて、もしくは弁護人を通じて伝え、処分がはっきりするまで見守ってもらうようお願いをしましょう。

ただし、身体拘束が続く場合には会社を休み続けることになりますから、有給休暇が残っていない場合には欠勤扱いとなります。

何も会社に伝えられていないような状況であれば、無断欠勤を理由として解雇される可能性もあります。

 

家族に知られずに解決することは可能なのか

痴漢の冤罪で逮捕されなかった場合でも、大抵の場合は身元引受人を求められます。

身元引受人として警察が受け入れるのは職場関係の人間か家族かの2択になることが多いです。

家族以外を身元引受人にすれば、家族に知られずに済みますが、弁護士への依頼なども含めると、家族の協力も必要になるケースが多いのではないかと思います。

 

罰金刑・拘禁刑によって前科がつく?

実際には冤罪であっても、そのことが理解されずに有罪判決を受けることも起こり得ます。

否認している事件でも起訴されることもありますから、有罪となれば罰金刑や拘禁刑が言い渡される可能性があります。

その場合、刑事罰を受けたことになりますから、前科がついてしまうということになります。

冤罪での処罰を避けるためには、捜査初期から適切に防御活動を行うことが必要ですので、本記事の注意事項をよく頭に入れておきましょう。

 

実名報道による風評被害

冤罪であったとしても、警察が逮捕した事実を報道機関に伝え、そのまま実名報道が行われるケースもあります。

実名報道が行われると、あたかもその人物が犯行に及んだことが事実であるかのような捉え方をする人は大勢います。

その結果、後から冤罪であるとして不起訴処分になったとしても、風評被害が発生する可能性は否定できません。

報道機関に不起訴となった旨を再度報道するよう促しても、大半は無視されます。

このような場合は、実名報道を行った記事を削除するよう要請することで対処せざるを得ないでしょう。

 

 

痴漢冤罪でご家族が逮捕されたら|早期に接見することが重要

ご家族が逮捕されている場合

心配する女性既にご家族が逮捕されている場合、ご本人は刑事専門の弁護士に相談しようとしても、身柄を拘束されているため相談できない状況です。

そのような場合、ご家族がご本人に代わって、刑事専門弁護士に依頼して、ご本人に面会(「接見」といいます。)して助言してもらうという方法をお勧めします

特に、冤罪を防止するためには迅速に刑事弁護活動を開始すべきです。

そのため、できるだけ早期の接見がポイントとなります。

なお、刑事事件を専門に扱う事務所の場合、この接見を強力にサポートしてくれる事務所もありますので、そのようなサービスを提供している法律事務所に相談されると良いでしょう。

 

当番弁護士制度とは

当番弁護士とは、日本弁護士連合会が運営している制度です。

逮捕されているご本人が当番弁護士の利用の申し入れを行えば、24時間以内に1度だけ弁護士が接見に来てアドバイスをしてくれるという制度です。

接見に来てくれる弁護士を選ぶことは出来ませんが、最低限のサポートは受けられるはずです。

また、無料で利用できるため、私選が難しい場合、警察に「当番弁護士制度を利用します。」と伝えるようにしましょう。

 

 

痴漢冤罪で弁護士ができること|弁護士に依頼するメリット

痴漢冤罪で弁護士ができること|弁護士に依頼するメリット①逮捕を防ぐ

逮捕冤罪であっても現行犯逮捕をされる可能性はあります。

また、現場から離れたとしても、捜査機関が防犯カメラ映像等を駆使して、後日逮捕に至る可能性もあります。

前者の場合、弁護士がその場にいない以上は避けることは難しいですが、後者の場合には弁護士が逮捕の必要性がないことを捜査機関に示して逮捕を避けられる可能性があります。

逮捕された場合、身体拘束を受けることによる不利益だけでなく、報道されることによる不利益も生じる可能性があります。

冤罪であっても、一度逮捕の報道が出てしまえば社会的に大きなダメージを受けることになりますし、冤罪であったことが後日発覚しても、そのことが報道されることはほぼありません。

 

②長期の身体拘束を防ぐ

仮に逮捕されてしまった場合、そのまま勾留の手続きに進んでしまうと、最大23日間の身体拘束を受けることになってしまいます。

冤罪であったとしても、長期間の身体拘束を受けることで仕事に大きな影響が生じてしまうでしょう。

弁護士はそのような事態を避けるために、裁判所に対して意見書を提出し、勾留を認めないよう働きかけることが出来ます。

冤罪である可能性を示したり、勾留の要件を満たしていないことを説得的に主張したりすることで、長期の身体拘束を防げる可能性があるでしょう。

逮捕されてから勾留が行われるまでは僅かな時間しかないため、迅速に動かなければ勾留を阻止することは難しいといえます。

一刻も早く刑事事件を取り扱っている弁護士に依頼をするべきです。

 

③被害者と示談交渉を行う

弁護士冤罪であれば被害者との示談交渉をする必要はないと思われるかもしれませんが、場合によっては被害者と示談交渉を行うことも選択肢になります。

全く被害者に触れていない、人違いであるといったケースでは示談交渉は行いませんが、意図的ではないにせよ被害者に何らかの形で接触があったようなケースでは、痴漢をしたわけではないものの、不快な気持ちにさせてしまったことについての謝罪等を行うことで示談を目指すということがあります。

この活動は、冤罪であることを主張するだけでなく、被害者側から被害届を取り下げてもらうことで検察官や裁判官が冤罪を生むリスクを減らすことを目的としています。

冤罪である可能性が一定程度あり、かつ被害者も処罰を望んでいないようなケースでは、検察官がリスクを冒して起訴をする方向に踏み切ることは少ないと考えられます。

被害者との交渉は弁護士しか行うことが出来ないことが一般的です。

直接交渉を行おうとしても、捜査機関は取り次ぎませんし、被害者も冷静に話を聞いてくれるとは期待出来ません。

冤罪に巻き込まれてしまった場合は、起訴されるリスクを少しでも減らすために、上記のような対応も視野に入れた適切な対応を取るために、一刻も早く弁護士に相談しましょう。

痴漢の冤罪で示談すべきかについて、詳しくはこちらもご覧ください。

 

④冤罪での起訴を防ぐ

痴漢は冤罪が多い犯罪類型であると考えられています。

そのため、現在は以前より検察官も慎重に証拠検討を行なっており、冤罪によって起訴される可能性は相対的に低くなってきているでしょう。

しかしながら、必ず冤罪で起訴されないかというと決してそうとは言えません。

被害者の供述やその他の証拠関係によっては、検察官が冤罪であることに気付けないこともあります。

冤罪である可能性を証拠とともに説得的に示したり、被害者との示談を行ったりといった活動は弁護士しか出来ません。

また、どれほどの熱意をもって冤罪の事件に取り組むかによっても結果が変わる可能性もあります。

そのため、冤罪に巻き込まれたときこそ、刑事事件を普段から取り扱い、熱心に活動をしてくれる弁護士に依頼をするべきです。

痴漢に強い弁護士について、詳しくは以下をご覧ください。

 

 

痴漢冤罪についてよくある質問

痴漢冤罪で無罪になった場合、賠償金はもらえる?

痴漢の冤罪に巻き込まれたことによって、仕事に行けずに失った給与の補償や、取り調べ等に巻き込まれたことによる精神的苦痛を慰謝料として請求したいという方は多いでしょう。

これらの賠償を被害申告をした者に対して行うことは不可能です。

裁判を起こすこと自体はできるかもしれませんが、被害申告をした者に故意や過失がなければ賠償請求は認められません。

そのようなケースはほとんど存在しないでしょう。

実際に起訴されて無罪判決が出たという場合には、刑事補償法に従って、国から一定の補償を受けることは可能です。

参考:刑事補償法|e-Gov法令検索

ただ、その額は身体拘束期間1日につき1000円から1万2500円と低額です。

また、捜査段階で身体拘束を受けたものの不起訴処分となったようなケースは補償の対象外となっています。

したがって、不起訴で終わったようなケースや、身体拘束を受けないまま起訴されたようなケースでは補償は受けられないということになってしまいます。

 

痴漢冤罪で後日逮捕されることはある?

痴漢の冤罪で後日逮捕されることもあり得ます。

実際に筆者が担当した事件でも、痴漢を疑われて否認したものの、1か月後に逮捕されたという事例が存在します。

捜査機関は痴漢に関する確実な証拠がなくとも逮捕状を請求しますし、その程度の嫌疑でも逮捕状を発出するのが日本の裁判所です。

当日に帰宅できたとしても、安心はせずに逮捕されても対応できるよう、弁護人の選定等の準備を進めるべきです。

 

痴漢冤罪のとき、すぐに弁護士を電話で呼ぶことはできる?

一般に法律事務所に電話をしたとしても、その場で弁護士と話せるケースは稀です。

また、相談がその場でできたとしても、警察が到着するまでの間に契約を口頭で成立させるのも困難でしょう。

元々の知り合いなどでもない限り、すぐに弁護士を電話で呼んでも駆けつけてくれることはないだろうと思われます。

そのため、家族などを通じて契約ができるよう動いておくことが大切です。

 

 

まとめ

痴漢の冤罪に巻き込まれた場合にどのような対応をすべきか、ご理解頂けたでしょうか。

そもそも冤罪に巻き込まれないような気配りをすることで、ある程度は冤罪に巻き込まれるリスクは減らせるでしょう。

しかし、それでも冤罪は起こり得ます。

いざというときのためにこの記事がお役に立てれば幸いです。

デイライト法律事務所には刑事事件に注力している弁護士が在籍しています。

痴漢の冤罪に巻き込まれてしまった場合には、ぜひご相談ください。

 

 


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