
損害賠償請求権とは、相手のミスや約束破りによって損をした場合に、そのマイナス分をお金で埋め合わせてもらう権利のことです。
この記事では、損害賠償請求権の基本的な意味から、法律上の根拠、成立するための条件、さらには時効や具体的な手続き方法まで、弁護士が詳しく解説します。
ビジネスシーンでのトラブルや、日常生活での予期せぬ事故など、損害賠償はいつ誰の身に降りかかるかわからない身近なテーマです。
ぜひこの記事で理解を深めてください。
目次

損害賠償請求権とは、「相手のせいで受けた損(損害)をお金で解決(賠償)してもらうための法的な権利」です。
私たちの社会では、誰もが自由に活動できる一方で、自分の行動には責任を持たなければなりません。
もし、誰かが不注意で他人の物を壊したり、結んだはずの契約を無視したりして相手に損害を与えた場合、その損害をなかったことにすることは物理的に不可能なことが多いです。
そこで、法律(民法)では「損害はすべてお金に換算して解決する」というルールを定めています。
これが損害賠償の基本となる「金銭賠償の原則」です。
つまり、損害賠償請求権を行使するということは、被害者が加害者に対して「あなたのせいでこれだけの損が出たので、その分のお金を支払ってください」と要求することです。
損害賠償請求権は、会社経営におけるトラブルから、従業員のミス、日常生活での怪我まで、あらゆる場面で幅広く登場する重要な権利です。

損害賠償請求権が認められる根拠となる法律は、主に民法という法律に書かれています。
大きく分けて、2つのケースがあります。
1つ目は「債務不履行」による損害賠償です。
これは、契約で決めた約束を守らなかった場合に発生します。
たとえば、会社同士で「商品を○月○日までに納品する」と契約したのに、理由なく遅れたために相手の会社に損害が出たようなケースです。
これは民法第415条に定められています。
引用:民法|e-Gov法令検索
2つ目は「不法行為(ふほうこうい)」による損害賠償です。
これは、特に契約関係がない相手との間でも、相手の権利を侵害した場合に発生します。
代表的な例は交通事故や、他人のプライバシーを侵害する書き込み、不倫などです。
これは民法第709条という条文が根拠になります。
引用:民法|e-Gov法令検索
この2つのどちらにせよ「相手に落ち度があり、それによって損害が出た」という点が共通の出発点となります。

よく「損害賠償」と「慰謝料(いしゃりょう)」の違いや関係性について気にされる方が多いです。
結論から言うと、慰謝料は損害賠償という大きなグループの中の一つです。
損害賠償には、大きく分けて「財産的な損害」と「精神的な損害」の2種類があります。
「財産的な損害」とは、車の修理代や治療費、休業中の給料など、目に見える経済的なマイナスのことです。
一方、「精神的な損害」とは、怪我による痛みや、名誉を傷つけられたことによる心の苦しみ、愛する人を亡くした悲しみなどのことです。
この「精神的な損害」に対して支払われるお金のことを、特に「慰謝料」と呼んでいます。
ですので、「慰謝料を請求する」ということは、法的には「精神的なダメージについての損害賠償を請求している」ということになります。
なお、ビジネスの場面では、契約違反で売上が減った場合は「財産的損害」の賠償がメインになりますが、交通事故や労災事故、パワハラなどの問題では「精神的な損害(慰謝料)」が大きな争点になることもあります。
損害賠償は通常、個人と個人、あるいは会社と会社といった、民間同士の問題です。
しかし、相手が「国」や「地方自治体(市役所など)」である場合はどうなるのでしょうか。
たとえば、公立学校での事故や、警察官の不当な取り締まり、役所のミスで重大な不利益を被った場合などです。
この場合、民法ではなく「国家賠償法」という特別な法律が適用されます。
これを「国家賠償請求権」と呼びます。
国家賠償には、公務員のミスによる賠償だけでなく、道路や橋の管理が悪くて事故が起きた場合の責任も含まれます。
一般の損害賠償と似ていますが、手続きや要件が少し特殊になるため、もし相手が行政機関である場合は、より専門的な知識が必要になります。
特に、国家賠償に関してご検討の際は弁護士にご相談いただくことをお勧めします。
損害賠償請求権が成立する要件、つまり、損害賠償が認められるための条件について解説します。
せっかく損害を受けたと思っていても、この条件が一つでも欠けていると、法的に相手に責任を負わせることは難しくなります。
交通事故や誹謗中傷などの「不法行為」によるものか、契約違反などの「債務不履行」によるものかによって、法律上の構成が少し異なりますが、実務上は大きく分けて以下の4つのポイントに集約されます。
損害賠償の基本的な要件は以上のとおりです。
原則として、このどれかが欠けてしまうと、損害賠償が認められないことになります。
もう少し詳しく見ていきましょう。
まず大前提として、契約上の義務違反や、権利・利益が傷ついたことが必要です。
契約で定められた義務を果たさないこと(債務の不履行)を指します。
予定日に納品しない(履行遅延)、届けられた商品が壊れていた(不完全履行)、納品が不可能になった(履行不能)などがこれに当たります。
他人の身体、財産、名誉といった法律上保護されるべき利益を傷つけることを指します。
逆に言えば、「嫌な気分になった」というだけでは、具体的な権利侵害とは認められにくいです。
相手が「わざと(故意)」やったのか、あるいは「不注意(過失)」でやってしまったのか、という点です。
法律用語では、これらをまとめて「帰責事由(きせきじゆう)」と呼びます。
つまり、相手を責めることができる理由があるかどうかです。
相手に「わざと(故意)」または「不注意(過失)」があることを、請求する側(被害者)が証明しなければなりません。
改正民法により、債務者の「責めに帰すべき事由(帰責事由)」が必要とされています。
ただし、不法行為と異なり、債務者が「自分に落ち度はなかった(不可抗力だった)」と証明できない限り、責任を免れることはできません。
つまり、不法行為よりも請求側の立証負担が軽減されているのが特徴です。
もし、相手がどれだけ注意していても防げなかったような不可抗力(天災など)による場合は、この要件を満たさないため、損害賠償を請求することはできません。
「過失」があるかどうかの判断基準は、「その状況で普通に注意していれば、結果を予測して避けることができたはずなのに、それを怠ったかどうか」という点にあります。
次に、具体的にどれだけのダメージを受けたのかを証明しなければなりません。
どれだけ相手がひどい嘘をついたり、契約上の義務違反をしたとしても、それによって1円も損をせず、精神的な苦痛も証明できないのであれば、損害賠償を請求することはできません。
ビジネスにおいては、修理見積書や領収書、あるいは売上の減少を示す会計資料などが、損害を証明するための重要な証拠となります。
精神的な損害(慰謝料)についても、通院履歴や医師の診断書などが、損害の有無を判断する材料になります。
最後に、「相手の行動」と「発生した損害」の間に、常識的なつながりがあることが求められます。
これを「相当因果関係」と呼びます。
たとえば、取引先が契約上の義務に違反して、納品を1日遅らせた(原因)とします。
そのせいで翌日のイベントができず、売上が減った(結果)というのであれば因果関係は認められやすいでしょう。
しかし、「納品が遅れたショックで社長が体調を崩し、そのせいで1ヶ月後の別の大事な商談が流れた」というところまでいくと、通常そこまでのことは予測できないため、因果関係はないと判断される可能性が高いです。
どこまでの範囲を「相手のせい」にできるかという線引きは、専門的な判断が必要になるため、弁護士が最も知恵を絞る部分でもあります。
損害賠償請求権がどのような場面で発生するのかを具体的にイメージいただくために、日常生活や仕事の中でよく起こる4つの典型的なケースをご紹介します。
会社同士の取引で非常によくあるケースです。
例えば、A社がB社から新しい機械を導入する契約を結び、「10月1日に設置完了」と約束していましたが、B社の都合で設置が1ヶ月も遅れてしまいました。
その間、A社は新しい機械を使った製造ができず、予定していた売上が全く立ちませんでした。
この場合、A社はB社に対して、契約通りに仕事をしなかったこと(債務不履行)を理由に、失った利益分などの損害賠償を請求できる可能性があります。
営業回りをしていた従業員が、不注意で赤信号を見落とし、歩行者に怪我をさせてしまったケースです。
これは、特に契約関係がない相手の権利を傷つけたため、「不法行為」となります。
被害者である歩行者は、治療費や休業補償、および精神的な苦痛に対する慰謝料を請求する権利を持ちます。
なお、この場合、直接事故を起こした従業員だけでなく、その従業員を雇っている会社も責任を追及されることになります。
これは法律上「使用者責任」と呼ばれるルールに基づきます(民法第715条)。
仕事中に起きた事故については、会社も一緒に責任を負うのが原則です。
会社としては、日頃からの安全運転指導や、任意保険への加入が欠かせません。
デイライト法律事務所では、交通事故についての相談を多くお受けしています。
以下のページもぜひ合わせてご覧ください。
最近急増しているトラブルです。
元従業員や競合他社などが、SNSやインターネット掲示板に「あの会社の製品は欠陥品だらけだ」「ブラック企業だから関わらないほうがいい」といった事実無根の書き込みをしたケースです。
これにより、会社への問い合わせが激減したり、内定辞退者が続出したりして、具体的な利益が減った場合、書き込んだ相手に対して損害賠償を請求できます。
ネット上の誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)は、書き込んだ相手を特定するための「発信者情報開示請求」という手続きが必要になることが多いです。
これには時間制限(ログの保存期間)があるため、早急に弁護士へ相談し、証拠を保全することが何よりも重要です。
会社が借りていたオフィスを移転する際、床をひどく汚していたり、勝手気ままに壁に穴を開けたりしていたケースです。
賃貸借契約では、借りた人は返すときに「元の状態に戻す義務(原状回復義務)」を負っています。
これを守らずに返した場合、大家さんは修理費用を損害賠償として請求できます。
なお、通常の使用による劣化(経年劣化)であれば、借りている側が負担する必要はありません。
どこまでが「普通に使った範囲」で、どこからが「不注意による損害」なのかで揉めることが多いため、入居時と退去時の写真をしっかり残しておくことがトラブル防止の秘訣です。
損害賠償請求権は、いつまでも行使できるわけではありません。
法律には「権利の上に眠る者は保護しない」という考え方があり、一定の期間が過ぎると、その権利は消えてなくなってしまいます。(「消滅時効」といいます。)
時効の期間は、損害賠償の種類によって異なりますので、注意が必要です。
会社同士の取引など、契約上の約束を守らなかったことによる損害賠償の時効は、原則として以下のどちらか早い方です。
ただし、生命または身体を害した場合の損害賠償請求については、「権利を行使できる時から10年」ではなく、20年が期限になります。
交通事故や誹謗中傷など、契約関係がない相手に対する損害賠償の時効は、原則として以下の通りです。
債務不履行と比較して期間が短い点に注意しましょう。
ただし、人の生命や身体を傷つけた場合(怪我や死亡事故など)は、被害者保護の観点から「3年」が「5年」に延長されます。
| 起算点 | 通常の時効 | 生命・身体侵害の時効 | |
|---|---|---|---|
| 不法行為 | 損害・加害者を知った時 | 3年 | 5年 |
| 不法行為の時 | 20年 | 20年 | |
| 債務不履行 | 行使できることを知った時 | 5年 | 5年 |
| 行使できる時 | 10年 | 20年 |
損害賠償請求権の消滅時効ついて、以下のページでより詳しく解説しています。あわせて御覧ください。
上記の通り、損害賠償請求権には消滅時効がありますが、時効のカウントダウンを一時的に止めたり、リセットしたりする仕組みがあります。
これを「時効の完成猶予」や「時効の更新」と呼びます。
完成猶予や更新の手段は複数ありますが、主な方法は以下の3つです。
相手に対して「お金を払ってください」と請求することです。
これにより、時効のカウントが一時停止(完成猶予)し、「6ヶ月間」だけ先延ばしにすることができます。
ただし、口頭で伝えるだけでは「言った・言わない」の論争になるため、実務上は必ず「内容証明郵便」を送るべきです。
内容証明郵便は、郵便局が「いつ、誰が、誰に、どんな内容の手紙を出したか」を公的に証明してくれるサービスです。
なお、この「催告」による延長は1回きりしか使えませんので注意しましょう。
6ヶ月の間に裁判を起こすなどの次のアクションを起こす必要があります。
裁判所に訴えを起こすと、裁判が続いている間は時効が完成しません(完成猶予)。
そして、無事に勝訴判決が確定すれば、それまで積み上がっていた時効期間はリセットされ、そこから新たに0から時効のカウントがスタートします(更新)。
これは相手が「確かに私に責任があります」、「お金を払う義務があることを認めます」と認めることです。
これを「承認」と呼び、これだけで時効がリセット(更新)されます。
具体的には、相手に「支払督促に対する一部の支払い」をさせたり、「支払いを待ってほしい」という書面(猶予願など)を書かせたりすることが有効です。
民法改正により、書面(または電磁的記録)で「この件について話し合いをしましょう」という合意をした場合、最大1年間は時効が完成しないというルールも加わっています(民法第151条)。
いきなり裁判をするのではなく、じっくり話し合いたい場合にはこの制度を活用することもあります。
続いて、損害賠償請求権を実際に行使する方法について解説します。
大きく分けて「話し合い(示談交渉)」と「法的な手続き(裁判など)」の2つの方法があります。
また、多くの場合、まず話し合いから始め、解決しない場合に裁判へと進みます。
「示談」とは、裁判所を通さずに、当事者同士の話し合いでトラブルを解決することを言います。
実務上、損害賠償請求の多くは、この示談交渉によって解決しています。
しかし、被害を受けた本人や会社の担当者が直接交渉しようとすると、相手がまともに取り合わなかったり、感情的な対立が深まって話が平行線になったりすることが珍しくありません。
そこで、弁護士が代理人となって交渉を行うことが有効です。
弁護士が介入することで、法的な相場での解決が期待できます。また、弁護士を介することで冷静に交渉することが可能となりますし、相手への心理的な圧力にもなります。
交渉の結果、条件に合意できれば「示談書」や「公正証書」を作成します。
特に「公正証書」にしておけば、万が一相手が支払いを怠ったときに、裁判をせずにいきなり相手の財産を差し押さえることができるため、非常に安心です。
話し合いが決裂した場合や、最初から相手が責任を一切認めていない場合には、裁判所へ「訴え」を提起します。
裁判では、裁判官という第三者が、双方の言い分と提出された証拠を吟味し、「いくら支払うべきか」の結論を下します。
裁判の途中には、裁判官から「和解」の提案がなされ、判決まで行かずに解決することも多いです。
裁判は「書面主義」と言われ、口頭での主張よりも、契約書、メールの履歴、録音データ、写真、会計資料といった「客観的な証拠」が勝敗を分けます。
弁護士は、これらの証拠を法的に整理し、説得力のある主張を組み立てて裁判所に提出することになります。
裁判まではしたくないけれど、当事者同士の話し合いではらちがあかないという場合、「ADR」という選択肢もあります。
これは、弁護士会や専門の機関が仲介役となり、専門的な視点から和解案を提示してもらう手続きです。
裁判よりも柔軟でスピーディーな解決が期待できるため、特にビジネス上の継続的な取引関係がある相手とのトラブルに適しています。
損害賠償請求権を行使する方法は上で解説したとおりですが、闇雲に権利行使をしてもうまくいかないおそれが高いです。
実際に権利行使する際に押さえておきたいポイントについて見ていきましょう。
損害賠償の請求は、法律の知識だけでなく、過去の膨大な裁判例(判例)の知識や、損害額を計算するための実務的なノウハウが求められる分野です。
そのため、できるだけ早い段階で、損害賠償に強い弁護士に相談することがポイントとなります。
弁護士に相談・依頼することで得られる具体的なメリットは以下の通りです。
一般の方が計算すると、目に見える修理代や治療費だけで満足してしまいがちです。
しかし、専門家の目で見れば、将来得られたはずの利益(逸失利益)や、精神的苦痛に対する慰謝料、さらには弁護士費用の一部まで請求できる可能性があります。
請求漏れを防ぐことは、最終的な受取額に大きな差を生みます。
裁判所が認める「証拠」には一定のルールがあります。
弁護士は、どのような資料を、どのような形で提出すれば裁判官を納得させられるかを知っています。
時には「調査会社」や「鑑定人」と連携して、素人では収集できない強力な証拠を揃えることもあります。
トラブルの相手と直接話すことは、多大な精神エネルギーを消費するはずです。
特に相手が感情的であったり、逆に高圧的な態度を取ってきたりする場合、個人での対応は困難です。
弁護士がすべての窓口となることで、心理的な安定を保ちながら手続きを進めることができます。
民法は2020年に大規模な改正が行われ、時効の期間や損害賠償のルールが大きく変わりました。
ネット上の誹謗中傷に関する法律も、毎年のようにアップデートされています。
損害賠償に強い弁護士であれば、これら最新の動向を踏まえた最善の戦略を立てることが可能です。
損害賠償を弁護士に依頼するメリットについて、以下のページでより詳しく解説しています。あわせて御覧ください。
裁判で勝訴したとしても、相手の銀行口座が空っぽで、所有している不動産もなければ、1円も回収できないというのが現実です。
そのため、請求を始める前に、相手に支払能力(資力)があるかどうかを慎重に見極めましょう。
必要であれば、相手が財産を隠したり使ったりする前に、あらかじめ財産を凍結する「仮差押え」という手続きをとることもできます。
被害を受けた方は、相手に対して憤りを感じていることが多いです。
しかし、交渉や裁判の場では、怒りの言葉を並べるのではなく、「この行為によって、具体的にこれだけの損失が数字として出ている」という事実を淡々と突きつける方が、相手や裁判所を動かす力になります。
最後に、損害賠償請求権についてよく寄せられる疑問についてお答えします。
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法律では、人が亡くなると、その人が持っていた現金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産、そして「損害賠償を請求できる権利」のような法的な権利もすべて相続人に引き継がれることになっています(民法第896条)。
これは、財産的な損害(修理代や売上の減少)だけでなく、慰謝料請求権も同様です。
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法律では、自分のしたことがどのような結果を招くかを判断できない人(責任無能力者)に対しては、直接的な責任を問わないというルールがあります。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
おおむね12歳前後(小学校卒業程度)に達していない子どもには、法律上の責任能力がないとされるのが一般的です。
この場合、子ども本人ではなく、監督義務者である「親(保護者)」に対して、監督を怠った責任として損害賠償を請求することになります。
重度の認知症などで責任能力がないと判断される場合、本人への請求は難しくなります。
しかし、その人を介護・監督している家族などが適切な見守りを怠っていた場合には、その監督者に対して賠償を求めることができます。
従業員が仕事中に他人に損害を与えた場合、被害者は従業員本人だけでなく、雇用主である「会社」に対しても請求できます(使用者責任)。
支払い能力の高い会社に対して請求を行うのが解決への近道となることが多いです。
損害賠償請求で最も避けたいのは、訴えた相手が法的に責任を負わない立場だったというミスです。
「相手の親だと思っていたら、実は法的な親権を持っていなかった」「会社だと思っていたら、実は個人事業主の集まりだった」といったケースは意外とあります。
請求を始める前の段階で、相手の属性や立場、資産状況を正確に把握しておくことが、時間と費用の無駄を防ぐ唯一の方法です。
今回は、損害賠償請求権の基本的な意味、要件、手続き方法など、幅広い視点で解説しました。
損害賠償請求権は案外シンプルな話ではありますが、法律の要件や時効などが絡んでどうしても複雑に見えてしまうテーマです。
ぜひ、この記事が、読者の方のご理解に役立って、今後のビジネスや生活において、無用なトラブルを避けるための一助となれば幸いです。
損害賠償請求権やその他契約に関するトラブルでお悩みのことがございましたら、どうぞお一人で抱え込まず、私たちデイライト法律事務所にご相談ください。
契約に関するご相談はもちろん、その他企業法務全般について、お気軽にお問い合わせください。
LINEや電話相談を活用した全国対応も行っていますので、お気軽にご相談ください。