デイライトプラス 平成30年9月号



弁護士が教える! ビジネスに役立つ法律情報!
「餅は餅屋」、法律はデイライト法律事務所にお聞き下さい!

『弁護士が教える! 会社経営に役立つ法律情報!』では、企業の皆様へ
法律に関する貴重なノウハウ・情報を配信していきます。

法律のプロだから話せる実際の事例や最新の法律にまつわる情報をお届けします!

それでは、今月のメルマガ情報についてご紹介いたします。

 

今月の情報

・情報管理は万全ですか?
不正競争防止法の観点から行うべき対策
さらなる対策
・不正競争防止法が改正されました。

 

情報管理は万全ですか?

企業が管理する営業上、技術上の秘密情報は、企業が競争優位性を獲得、維持する上で不可欠である一方、その重要性ゆえに情報が外部へ流出、漏えいするリスクが常に存在します。

もっとも、事前に自衛措置を講じておくことで、外部へ情報が流出、漏えいし、企業が有形、無形の損害を被ることを予防することが可能です。

そのため、情報管理の上では事前の対策が極めて重要といえますが、実際に情報管理対策を講じている企業はあまり多くないのが実情です。

そこで、今月のメルマガでは、企業が情報管理のために行うべき対策を簡単に見ていきたいと思います。

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● 不正競争防止法の観点から行うべき対策
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不正競争防止法は、「営業秘密」を不正に取得し、使用し、開示する等の行為を不正競争行為と定めています(法2条1項4号~10号)。

不正競争を行った者に対しては、被害者による差止請求や損害賠償請求など民事上の請求が認められるのみならず、不正競争行為のうち一定の行為を行った者に対する刑事罰が用意されていることから、不正競争行為には法律上の抑止力が働いているといえます。

したがって、企業が管理する秘密情報を不正競争防止法上の「営業秘密」に該当する情報として管理しておくことは、それ自体が情報の漏えい対策となります。

不正競争防止法上の「営業秘密」にあたるには、(1)秘密として管理されていること(秘密管理性)、(2)生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術的又は営業上の情報であること(有用性)、(3)公然と知られていないこと(非公知性)の3つの要件を満たす必要があります(法2条6項)が、情報管理上は(1)の要件が重要です。

情報が「秘密として管理」されたというためには、具体的状況に応じた経済合理性のある秘密管理措置を執ることにより、当該情報について、情報にアクセスした者が営業秘密であることを認識できるようにしておく必要がありますが、どの程度の秘密管理措置を行えば経済合理性が認められるかという点については、情報の性質、保有形態、情報を保有する企業の規模等により異なるため、専門家のアドバイスを受けながら具体的な対策を講じる必要があります。

具体的には、紙媒体の情報については、「機密」や「秘」の記載をした上で金庫の中に書類を保管する、データ情報については、情報にアクセスできる人物を制限するなどの対策を行うことになります。

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● さらなる対策
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不正競争防止法は、営業秘密に該当するかどうか及び法律上規定される不正競争行為に該当するかどうかという点で適用される範囲が限定されます。

すなわち、不正競争防止法上の「営業秘密」に該当しない情報や不正競争防止法に列挙された不正競争行為以外の行為については不正競争防止法が適用されません。

そのため、不正競争防止法による保護を受けるための対策を行ったとしても情報管理の観点からは必ずしも十分な対策とはいえない場合があります。

そこで、さらなる情報管理対策として、秘密情報に関する就業規則を作成したり、役員や従業者との間で秘密保持契約を締結することで、役員や従業者に対し不正競争防止法の保護を受けない情報についても秘密保持義務を課し、情報漏えいを防止することが考えられます。

また、企業の秘密情報の流出、漏えいは、役員や従業者が企業を退職後に行われることが少なくないことに照らし、役員や従業者が在職している間に、競業避止義務に関する就業規則を作成したり、役員や従業者との間で競業避止契約を締結しておき、役員や従業者に競業避止義務を課すことで退職後に競合企業に就職する等の行為を行うことを防止し、ひいては企業の秘密情報が競業者に利用されることを防止するという対応が考えられます。

◆弁護士のサポート◆

事務所では、企業に向けて情報管理に関するアドバイスを行っております。また、当事務所には労働事件チームがあり、就業規則の作成、秘密保持契約及び競業避止契約にかかる契約書の作成を専門に行っておりますので、情報管理にお悩みの際は一度ご相談ください。

 

不正競争防止法が改正されました。

今回の改正は、近年、AIやIоT産業が急激に成長する中でデータのもつ価値が高まっている状況を踏まえ、安心してデータの提供・利用ができる環境を整備し、もってデータの利活用を活性化することを目的としたものです。

改正の主なポイントは、(1)限定提供データの不正取得・使用等が新たに不正競争行為に追加されたこと、(2)技術的制限手段の保護対象に情報の処理及び記録が追加された上、技術的制限手段の効果を妨げる役務や情報を提供する行為が不正競争行為に追加されたことにあります。

この改正により、(1)データを不正取得する行為、(2)ゲームのセーブデータにかけられた暗号を無効化しセーブデータを書き換える器具を提供する行為、不正に得たシリアルコードを提供する行為、ゲームのセーブデータを改造するサービスを提供する行為等が不正競争行為に位置づけられることとなりました。

上記(1)にかかる改正については平成31年7月1日、(2)にかかる改正については平成30年11月29日に施行されますのでご注意ください。

 

 

セミナー情報

◇10月11日(木)外国人雇用の法的対応セミナー【小倉開催】

【テーマ】「弁護士が教える!外国人雇用の法的問題」
・外国人雇用の方法、就労ビザの取得方法とは?
・外国人入社後の労務管理において注意すべきこととは?
・押さえておくべき入管法のポイント
・外交人とのトラブルを軽減する雇用契約書、その他入社時書類作成の留意点
「社労士が教える!外国人雇用のポイント」
・外国人技能実習生制度の内容と具体的手続きとは?
・外国人入社後の行政届出書類の種類とポイントは?
・外国人を採用した場合に申請が考えられる助成金は?
【講 師】第1部 弁護士 宮崎 晃
第2部 社労士 城 敏徳
【場 所】デイライト法律事務所小倉オフィス セミナールーム
【時 間】14:30~17:00(開場14:00)
【参加料】3000円(税込)※顧問先企業様・社労士様は無料
【定 員】20名
(定員になりしだい締め切らせていただきますのでお早めのお申込みをお願い致します。)

◇10月12日(金)外国人雇用の法的対応セミナー

【場 所】デイライト法律事務所博多オフィス セミナールーム
【時 間】14:30~17:00(開場14:00)
【参加料】3000円(税込)※顧問先企業様・社労士様は無料
【定 員】24名
(定員になりしだい締め切らせていただきますのでお早めのお申込みをお願い致します。)

弊所セミナー情報は、こちらからどうぞ。
https://www.daylight-law.jp/138/

 

(執筆者:小村良之)

 

 

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