デイライトプラス 平成27年11月号



弁護士が教える! 会社経営に役立つ法律情報!
「餅は餅屋」、法律はデイライト法律事務所にお聞き下さい!

『弁護士が教える! 会社経営に役立つ法律情報!』では、企業の皆様へ
法律に関する貴重なノウハウ・情報を配信していきます。

法律のプロだから話せる実際の事例や最新の法律にまつわる情報をお届けします!
それでは、今月のメルマガ情報についてご紹介いたします。

 

今月の情報

・営業秘密管理の重要性 ~ 不正競争防止法改正
・働き方の多様化
・弊所セミナー情報
・編集後記 ~ 当事務所のチーム制

営業秘密管理の重要性 ~ 不正競争防止法

■ 最近の営業秘密漏洩事件

最近、家電量販大手の株式会社エディオンの営業秘密を転職先に漏洩したとして、不正競争防止法違反(営業秘密の取得、開示)の罪に問われた事件について、平成27年11月13日、大阪地方裁判所は、元社員の被告人による営業秘密侵害行為を認定した上で、懲役2年、執行猶予3年、罰金100万円の判決を言い渡しました。

本判決は、企業における営業秘密管理の重要性を改めて認識させられるものです。
また、本年7月3日に、不正競争防止法の一部が改正されたことで、ますます企業の秘密防衛に対する関心が高まっている状況です(なお、同改正法の施行期日を平成28年1月1日とする政令が、平成27年10月9日に閣議決定されました。)。

そこで本稿では、不正競争防止法が保護対象とする「営業秘密」及び不正競争防止法の改正点等を取り上げたいと思います。

■ 不正競争防止法上の「営業秘密」

不正競争防止法は、同法に定める一定の要件を満たす情報を、「営業秘密」に該当するものとして保護しています。
したがって、企業の秘密が侵害された場合であっても、その秘密が不正競争防止法上の「営業秘密」にあたらなければ、同法の保護を受けることはできません。

「営業秘密」として保護されるためには、
1.秘密として管理されていること(秘密管理性)
2.事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること(有用性)
3.公然と知られていないこと(非公知性)
の3つの要件が必要とされています。

これらの中で特に重要なのは、1.秘密管理性です。

不正競争防止法の改正に先立って、平成27年1月28日に「営業秘密管理指針」が改訂されました。

これによると、秘密管理性が満たされるには、各企業が特定の情報を秘密として管理しようとする意思(秘密管理意思)が、秘密として管理する措置(秘密管理措置)によって従業員等に明確に示され、当該秘密管理意思に対する従業員等の認識可能性が確保される必要があります。

■ 不正競争防止法の改正点

改正法は、不正に営業秘密を侵害する行為に対して、民事・刑事の両面で抑止力を強化するものとなっています。例えば、以下の点です。

民事上では、営業秘密を侵害された側の立証責任の負担が軽減される改正がありました。

これまでは、営業秘密を侵害された者が、営業秘密の侵害(不正取得等を行った者の使用行為)を主張、立証しなければなりませんでした。

しかし、これでは企業の営業秘密が十分に保護されない結果となることも考えられます。そこで、改正法では、企業の秘密を不正取得等した者がその秘密(技術上)の使用を疑われる物を生産等したときは、その技術上の秘密を使用したものと推定されることとなりました。

これにより、営業秘密を侵害された者の主張、立証の負担が軽減されることになりました。
刑事上では、営業秘密侵害罪(営業秘密の不正取得等)の罰金額が引き上げられたり、犯罪によって得た利益の没収・追徴手続きが整備されました。

また、営業秘密侵害の未遂行為を処罰の対象としました。

営業秘密親告罪が非親告罪(告訴がなくても起訴ができること)となったことも大きな改正点です。

このように、改正法は、民事・刑事の両面において、営業秘密侵害に対する罰則等が強化されることによって抑止力を強化する内容となっています。

■ 各企業が留意しておくべき点とは

上記のとおり、企業が自社の秘密を「営業秘密」として不正競争防止法の保護の対象と須るためには、秘密管理性が満たされなければなりません。そして、そのためには「従業員の認識可能性」を確保することが必要不可欠となります。

また、改正法は、民事・刑事両面で不正に営業秘密を侵害する行為に対する抑止力を強化するものとなっています。そのため、営業秘密の流出防止が期待できる一方で、意図しないところで第三者の営業秘密を侵害してしまった場合には、強化された罰則等を自社が被るという、相反する事態が生じる可能性が増すことになりました。

営業秘密として保護してもらうための「従業員の認識可能性」を確保しつつ、改正法の罰則等の強化に対応するためには、十分な対策をとる必要があります。
具体的には、営業秘密に関する社内規則等の整備、従業員との秘密保持契約の締結等が必要になります。

これらの規定や契約等は、企業防衛のために必要不可欠なものであるため、できる限り早期に、かつ、十分な内容のものとする必要があります。

当事務所では、社内規則の整備や秘密保持契約書等の作成に精通した弁護士が在籍していますので、お気軽にご相談下さい。

また、各規程の整備や契約書作成等を通じて、持続的にサポートさせていただく顧問サービスの活用をご検討いただければと思います。

当事務所の顧問サービスについてはこちらをどうぞ。
https://www.daylight-law.jp/100

 

働き方の多様化

■ 働き方の多様化に関する最近のニュース

最近、トヨタ自動車が事務職と技術職の社員を対象に、在宅で終日勤務できる制度を新設する方向で検討しているとのニュースが流れました。

従業員の働き方の選択肢を広げることで、生産性の向上や仕事と生活の良好な調和につなげる狙いがあるとのことです。

■ 働き方の多様化に関する最近の流れ

「ワークライフバランス」が重視されるようになっている昨今、様々な働き方を模索する動きが出てきています。

上記の在宅勤務制度は、多くの企業で導入(あるいは、導入の検討)されているようです。

また、最近ではユニクロを運営するファーストリテイリング社が、正社員約1万人を対象に、本人が希望すれば週休3日制の新たな勤務体系を導入することを打ち出したのも記憶に新しいところです。

政府も「産前・産後休暇、育児休業の取得推進」、「イクメン」「パートタイム労働法改正」「正社員の多様化(例:短時間正社員制度)推進」などの取り組みを通じて、ワークライフバランスを推進する様々な取り組みを行っています。

※なお、改正パートタイム労働法について取り扱った過去の記事については、こちらをどうぞ
https://www.daylight-law.jp/1410/100720146/

https://www.daylight-law.jp/1410/101720154/

■ 労働者にとってのメリット

「働き方の多様化」を労働者側から見ると、
・自分の置かれた状況に合わせた働き方ができる。
というメリットがあります。

■ 企業側から見た働き方の多様化

他方、「働き方の多様化」を企業側から見ると、メリットがある一方で、いくつか留意しなければならないことがあります。

企業のメリットとして考えられるのは、
・人件費のコスト削減
・優秀な人材の確保
・生産性の向上
などです。

他方、留意しなければならないことは、
・労働時間の管理
・各規程の整備
・環境整備
と考えられます。
企業が働き方の多様化に向けた取り組みを進める中では、様々な雇用形態の労働者がうまれます。
そうなると、雇用形態ごとの労働者の労働時間管理や就業規則や各規程整備等を実施する必要があります。
また、制度設計をするにあたり、人の整備や技術的な整備(情報通信機器等)をする必要があります。
当事務所では、上記留意事項等について、弁護士の立場から、例えば労務管理のための各書面の作成、就業規則の整備等の法的サポートをさせていただくことが可能です。
どうぞお気軽にご相談ください。

 

弊所セミナー情報

■ メンタルヘルス対処法セミナー

日 時:平成27年12月14日(月)
14:00~17:00(開場13:30)
会 場:デイライト法律事務所セミナールーム(福岡オフィス)
参加料:3000円(税込み)※顧問先企業様は無料
定 員:24名

【セミナーの概要】
第1部 「メンタルヘルス不調者への法的対応の実務」
第2部 「メンタルヘルス不調者相手の雇用契約終了の実務」
第3部 「ストレスチェック制度の仕組みと実務」

本セミナーでは、メンタルヘルスの対処法について、メンタルケア心理士の資格を有する弁護士と労働法令に精通した弁護士が徹底解説いたします。また、ストレスチェックに精通した社労士が制度の仕組みや助成金の解説も行います。
注目度がますます高まっているメンタルヘルス問題を扱った本セミナーは、毎回ご好評をいただいております。
ふるってご参加ください。

■ 事業承継・家族信託特別セミナー

日 時:平成27年12月22日(火)
14:30~17:30(開場:14:00)
会 場:デイライト法律事務所セミナールーム(福岡オフィス)
参加料:3000円(税込み)※顧問先企業様は無料
定 員:30名

【セミナーの概要】
第1部 「相続・認知症対策の切札!家族信託とは!?」
第2部 「家族信託における税務上の留意点」

第1部では、司法書士が、相続・認知症対策の最前線、家族信託について、具体的な活用事例を交えながら、初めて耳にする方でも分かりやすく解説いたします。
第2部では、税理士が、家族信託における税務上の留意点を織り交ぜながら、事業承継における家族信託の活用方法について、分かりやすく解説いたします。

各セミナーの詳しい情報については、こちらからもご覧いただけます。
https://www.daylight-law.jp/138/

 

編集後記 ~ 当事務所のチーム制

当事務所では、皆様への最適なリーガルサービスを提供するために、チーム制を導入しています。

チームには「企業法務チーム」「家事事件チーム」「人身障害チーム」の3つがあります。

当事務所の企業法務チームは、中小・ベンチャー企業から大企業にいたるまで、様々な顧問先企業をサポートしています。チームとしてサポートさせていただく中で、トラブルを解決するだけでなく、トラブルの発生を未然に防止するよう尽力しています。

企業法務チームについてはこちらをどうぞ。
https://www.daylight-law.jp/kigyohomu.html

(執筆者:森内 公彦)

 

 

 

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