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それでは、今月のメルマガ情報についてご紹介いたします。

 

今月の情報

・ストレスチェックの対策はお済みですか?
・障害者雇用のポイント-平成28年4月、改正障害者雇用促進法施行
・今月の書式集―マイナンバー関連
・編集後記―バリの法律事務所と業務提携しました

ストレスチェックの対策はお済みですか?

■ ストレスチェックとは

ストレスチェックは、改正労働安全衛生法66条の10第1項によって新たに創設された制度であり、従業員の心理的な負担の程度を把握するために行われる検査のことを指します。
自分のストレスの状態を知ることで従業員自身がストレスを溜めすぎないように対処すること、高いストレス状態にある場合は医師の助言を受ける・会社側に仕事の軽減などの措置を実施してもらうことにより、うつ病などのメンタルヘルス不調を未然に防止するために制度化されました。
ストレスチェック制度はいよいよ本年12月に施行されます。

1.義務付けられている企業

法律でストレスチェックの実施が義務付けられているのは、1つの事業場において常時使用する従業員数が50名以上の企業です。そのため、法人全体の従業員の数が50名を超えていても、1つの事業場の従業員数が50名未満であれば、当面は努力義務とされています。
また、対象従業員が派遣社員の場合には、実施義務を負うのは派遣元企業です。ただし、集団的な分析がなされるのは、その従業員が実際に稼働している派遣先企業となります。

2.実施者、実施項目事項

医師、保健師のほか、一定の研修を受けた看護師、精神保健福祉士です。
質問票は「仕事のストレス要因」、「心身のストレス反応」、「周囲のサポート」の3つの領域を定めることが必須とされています。標準的な項目事項は、「職業性ストレス調査簡易表」(57項目)です。調査簡易表の調査項目は、厚生労働省のポータルサイト「こころの耳」でも確認することができます。
ストレスチェックの結果(ストレス状態の評価、医師の面接指導の要否判断)は、従業員本人に直接通知されます。事業主は、従業員の同意がないと、結果を知ることはできません。

3.面接指導

ストレス状態が高いとされた人から、医師による面接指導の申し出があった場合には、事業主は、申し出から概ね1か月以内に、医師による面接指導の実施義務を負います。
また、面接指導の申し出による不利益な取り扱いは禁止されています。
事業主は、面接指導の結果に基づき、医師の意見を聞き、必要に応じて就業上の措置を講じる義務を負っています。

4.実施時期、報告義務

本年12月1日から1年以内に、1回以上実施する必要があります。ただし、ストレスチェック実施後の面接指導や医師の意見聴取等の全てを1年以内に実施しなければいけないわけではありません。
定期健康診断と同時に実施することはできますが、従業員にはストレスチェックを受ける義務はないので、希望者だけに行えば足ります。
また、ストレスチェックや面接指導の実施状況は、労働基準監督署に報告しなければならないとされています。

■ 努力義務とされている企業におけるストレスチェックの必要性

メンタルヘルス問題によって会社が被る弊害や、その法的責任を考えると、ストレスチェックの実施が努力義務にとどまる企業においても、ストレスチェックを実施しておくべきと考えられます。

1.メンタルヘルス問題による弊害

メンタルヘルス不調を抱えた従業員は、日常の勤務に耐えられないほどの強度のストレスを感じ、不眠等の神経症状が出ることが多く、従業員自身の生産性が低下してしまうことが考えられます。
また、当該従業員がうつ病やPTSD等の精神疾患を発症し、その病状が悪化して休職を余儀なくされた場合には、その医療費や傷病手当見舞金等の金銭負担が生じます。
さらに、病状が悪化した従業員が自殺してしまいその報道がされる、損害賠償請求訴訟を提起されるなどの場合、社員や取引先からの不信感を誘発し、世間のイメージダウンは避けられません。

2.メンタルヘルス問題から生じうる会社の法的責任

(1)損害賠償責任
使用者は、必ずしも従業員からの申告がなくても、その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき安全配慮義務を負っていると解されるので、この安全配慮義務違反が認められると、損害賠償請求を負うことになります。

(2)労働者災害補償責任
従業員が精神障害を発症し、発症前の概ね6ヶ月間に業務による強度の心理的負荷が認められるなどの要件を満たす場合には、「業務災害」と認定され、休業補償、療養補償等の災害補償責任を負うことになります。

■ おわりに

メンタルヘルス問題はいまや大きな社会問題となっており、その弊害や法的責任を考えると、企業にとってその対策は急務といえます。従業員50人未満の企業においてストレスチェックを実施する場合には助成金が受けられることもあります。制度を上手く利用し、メンタルヘルス問題が発生・複雑化する前に気付き、早期に対応しましょう。

当事務所の労働問題特化サイトにおいては、メンタルヘルス問題を防止するために詳細な情報を掲載しておりますので、参考になさってください。

http://www.fukuoka-roumu.jp/180/

また、当事務所にはメンタルケア心理士の資格をもつ弁護士が在籍しています。メンタルヘルス問題にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

障害者雇用のポイント-平成28年4月、改正障害者雇用促進法施行

■ 改正障害者雇用促進法のポイント

平成25年6月19日、「障害者の雇用の促進等に関する法律」改正法(以下、「改正障害者雇用促進法」といいます。)が成立しました。
改正法は、全ての事業主に対し、1.障害者に対する差別的取扱いの禁止、2.障害者に対する合理的配慮の提供を法的義務として求めています。

1.障害者に対する差別的取扱いの禁止

募集、採用、賃金、配置、昇進、降格、教育訓練などの場面において、障害者であることを理由とする不当な差別的取扱いが禁止されています。
例えば、車いすの利用を理由として採用を拒否した場合は、この差別的取扱いの典型例です。また、視覚障害者を排除するために、従業員の募集に際して、業務遂行上特に必要でないにもかかわらず「運転免許証を取得していること」という条件を付した場合も、直接差別に該当します。ポイントは、付した条件が、「業務遂行上特に必要」か否かといえます。

2.障害者に対する合理的配慮の提供

合理的配慮は、個々の事情を有する障害者と事業主との相互理解の中で提供されるべき性質のもの、とされています。
例えば、募集・採用時に、採用試験を点字や音声等によって実施したり、試験時間を延長したりすることです。また、採用後についても、車いすを利用する従業員が通勤時のラッシュを避けることができるよう勤務時間を変更することも、合理的配慮の提供にあたります。
なお、合理的配慮の提供に多額の費用負担がかかるなど、事業主にとって過重な負担を及ぼす場合には、提供義務はないとされています。この過重な負担に当たるか否かも、個々の事情ごとに判断されることになるでしょう。

■ 障害者雇用のポイント

1.支援機関の活用

まず、採用前には、地域障害者職業センター、ハローワーク(公共職業安定所)や、障害者就業・生活支援センター、自治体の就労支援機関などの機関の利用が考えられます。これらの機関は、応募者が提出するプロフィール表という意見書を作成したり、面接前の見学に同席してくれたりもします。障害者就業・生活支援センターについては、人事・採用手続についても相談が可能です。

2.雇用形態

(1)トライアル雇用
障害者の方を採用するにあたっては、その方が会社に馴染めるか、能力面で本当に勤務可能か、事業主側が不安を感じることも多いと思います。その場合は、最長3ヶ月間雇用して、その後正式採用するかを決めるトライアル雇用という制度があります。要件を満たせば、助成金を受けることも可能です。

(2)ジョブコーチ支援
雇用後に問題が生じた場合には、地域障害者職業センターから無料でジョブコーチという支援者を派遣してもらうこともできます。

■ おわりに

日本社会における障害者雇用はまだ進んでいるとはいえず、企業側からすると慎重にならざるを得ない面もあります。しかし、障害者の中には、非常に優れた能力を持っている方もいらっしゃいますし、何よりも、障害を持ちながら意欲的に働くその姿勢が、周囲の従業員の意欲向上にもつながり、企業にとっても意味があると思います。国も様々なサポート体制を準備していますので、それらをうまく活用しながら、障害者雇用を検討してみてはいかがでしょうか。

 

今月の書式集:マイナンバー関連書式集

今月は、マイナンバー関連書式集をご紹介します。

今月からマイナンバーの通知が始まりました。企業実務に大きな影響を及ぼすマイナンバー制度には、早期に対応する必要があります。

https://www.daylight-law.jp/1415/1415007/

なお、当事務所では、マイナンバー制度導入にあたってのサポートサービスもご準備しております。こちらも是非ご活用いただければと思います。

https://www.daylight-law.jp/135/135001/

 

編集後記-バリの法律事務所と業務提携しました

このたび、当事務所は、バリのVidhi Law Officeと業務提携をしました。

Vidhi Law Officeは、2001年オーストラリア弁護士ピーター・ジョンソン氏が、拠点をバリ島へ移し、土地購入手続き、起業・投資及び様々な問題を取り扱うビジネスコンサルタントとして、開所しました。

2007年には、インドネシアの法律サポート機関として更なる飛躍として、新自社ビルへ移転。最新設備を整え、現在はバリ最大規模の所属弁護士数を誇る法律事務所に成長しており、バリ島での不動産購入、国際離婚、国際相続、刑事事件等の各種トラブル、ビザ申請、バリへの企業進出、企業法務における各種手続等、幅広い対応が可能です。

当事務所は、この他にも、中国、シンガポール、米国、オーストラリアなどの法律事務所と業務提携を行なっており、企業様の海外進出をサポートする体制が整っております。

当事務所の海外連携事務所についてはこちらをご覧ください。

https://www.daylight-law.jp/110/113/1810/

朝晩はかなり冷え込むようになってきました。

これから年末にかけてお忙しい日々が続くかと思いますが、ご自愛ください。

 

 

 

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