弁護士が教える! 会社経営に役立つ法律情報!
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それでは、今月のメルマガ情報についてご紹介いたします。

 

今月の情報

・パワハラ問題対策 - 最近の訴訟をふまえて
・改正パートタイム労働法の施行
・弊所セミナー情報
・編集後記

パワハラ問題対策~最近の訴訟をふまえて

■ 積水ハウスと自殺男性の両親とのパワハラ訴訟で和解が成立

積水ハウスの社員だった男性が自殺したのは上司によるパワハラが原因だったとして、男性の両親(原告)が同社(被告)に慰謝料等の損害賠償請求(約9300万円)をした事件で、平成27年3月24日付で、同社が解決金6000万円を支払う条件での和解が成立しました。
本訴訟で原告は、男性の上司が男性に対して、男性の部下に対する指導監督不足を理由に、日常的・継続的に「死ね」「クビにする」等と罵倒していたことが自殺の原因だったと主張しました。
他方、被告は、上司が男性を叱責したことはあったが、罵倒はしていないと反論して請求棄却を主張しました。

■ パワハラ問題の争点

パワハラ問題に適切に対処するためには、パワハラ問題で争点となり得ることを押さえておくことが重要です。
そこで、本稿では最近の積水ハウスの事例に触れつつ、パワハラ問題の争点という観点からこの問題を考えていきたいと思います。

◇パワハラ行為の法的性質

パワハラ問題の争点を考えるにあたっては、まず、パワハラ行為が法律上どのように判断され得るのかを知っておく必要があります。
例えば、A社の職場内で、労働者Xが労働者Yに行った行為がパワハラ行為にあたる場合、Xの行為は不法行為(民法709条)に該当し損害賠償責任の対象となる可能性があります。Xの行為はYの法的利益(例:身体、名誉感情、人格権)を不法に侵害する違法行為だからです。
そしてこの場合、A社は
・使用者責任(民法715条)
・債務不履行責任(民法415条、具体的には安全配慮義務違反、職場環境を維持する義務違反)
を追及される可能性があります。
つまり、職場においてXがYにパワハラ行為を行った場合、そのXを使用していたA社もその責任を負う可能性があります(使用者責任)。
また、A社が良好な職場環境を維持する義務を怠ったためにXによるパワハラ行為がなされたとして、Yに対してその義務違反の責任を負う可能性があります(債務不履行責任)。

◇パワハラ問題で争点となり得ること

このように、会社がパワハラ問題を考える際には、まず、ある従業員が別の従業員に行った行為を検討し、その次に会社がそのことに対して何らかの責任を負うのかを検討する必要があります。
具体的には、次の点を検討します。
(1) まず、加害者と被害者を特定する。
(2) 次に、問題となっている具体的な行為(いつ、どこで、どのような言動が行われたか)を特定する。
(3) (2)がパワハラ行為と評価できる場合、被害労働者にどのような損害が発生しているのかを検討する。
(4) パワハラ行為(2)と被害者に発生した損害(3)の間に因果関係が認められるのかを検討する。
(5) 行われたパワハラ行為は事業の執行に関するものかを検討する(業務とはまったく関係ない私的行為か否か等)
(6) 会社は良好な職場環境を維持するために、なすべきことをしていたかを検討する(例:社員教育、相談窓口の設置等)。

もちろん、争点になり得るものはここに挙げたものだけではありません。

また、事件ごとに争点となることは異なってきます。
例えば、今回取り上げた積水ハウスの事例では、上司の行った行為が何か、その行為がパワハラ行為と判断できるのかが1つの争点となりました。

■ 未然防止の重要性

パワハラ問題は、どの企業にも起こり得ることであり、裁判の形で顕在化することもあります。
しかし、裁判の形で問題が顕在化してしまうと、企業は前記(1)~(5)を検討するなどの対応を余儀なくされます。また、今回取り上げたケースのように、多大な損害(例:経済的損害、風評被害)を被ります。
そのため、裁判となることをできる限り回避するなど、パワハラ問題を未然に防止することが非常に重要になります。
そしてその一例として、(6)良好な職場環境を維持するためになすべきことをしておくことが必要です。

■ 弊所のパワハラ問題への対応

とはいえ、パワハラ問題は、企業にとって悩ましい問題であり、かつ、難しい対応を迫られるものですから、これを未然に防止するためには専門家による様々なサポートを受けることが不可欠です。

この点について、弊所には、ハラスメント専門の女性弁護士がおり、ハラスメントの研修を行っています。
また、弊所は、顧問先企業に対して相談窓口サービスを実施しています。というのも、中小企業の場合、ハラスメント専門の担当者の育成、人件費を考えると内部に相談窓口を設置するのは難しいことです。そのため、中小企業では、外部の専門機関をハラスメント
の窓口とすることが有用であるからです。なお、厚生労働省も弁護士等の専門家を相談窓口とすることを推奨しています。

弊所の顧問先企業に対する相談窓口サービスについては、こちらをご覧ください。
http://www.fukuoka-roumu.jp/160/

また、弊所のパワハラ問題への対応についてはこちらをご覧ください。
http://www.fukuoka-roumu.jp/110/11030/
http://www.fukuoka-roumu.jp/160/

弊所は、パワハラ問題に力を入れており、過去のニュースレターでもパワハラ問題を取り上げています。
過去にパワハラ問題を取り上げたニュースレターは以下のものとなりますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
・2014年4月号
https://www.daylight-law.jp/1410/100520144/index.html#001173
・2014年12月号
https://www.daylight-law.jp/1410/1013201412/index.html#001575

改正パートタイム労働法の施行

■ 改正パートタイム労働法の概要

昨年改正されたパートタイム労働法が、平成27年4月に施行されました。
この改正は、正社員とパートタイマーとの待遇面等での格差是正のためになされたものであり、会社の労務管理に大きな影響を与えると予想されます。

そして、具体的な改正点は
・正社員との差別的取扱いが禁止されるパートタイマーの対象範囲の拡充
・パートタイマーを雇い入れた際の事業主が講ずる雇用管理に関する文書交付義務、説明義務
・パートタイマーからの相談に対応するための事業主による体制整備の構築義務
・パートタイマーに対する、会社の福利厚生施設の利用機会の促進
・パートタイマーの通常の労働者への転換推進のための体制構築義務
など多岐にわたります。

また、今回の改正に実効性を持たせるための制度(過料、公表制度等)も制定されました。

■ 会社の労務管理への具体的な影響

上記のとおり、今回の改正パートタイム労働法の施行により企業経営者に課される義務が増えることで、会社(とりわけ、パートタイマーの人数が多い会社)の労務管理に大きな影響を与えると予想されます。
また改正によって必然的に、パートタイマー用の就業規則、雇用契約書・労働条件通知書、社会保険の見直し等の対応が必要となってきます。

弊所セミナー情報

■ パートタイマーを雇用している企業様必見セミナー

日 時:平成27年6月8日(月)
14:00~17:30
会 場:KMMビル 4階 第1会議室
北九州市小倉北区浅野2丁目14-1
参加料:3000円 ※ただし、顧問先企業様は無料
定 員:32名

【セミナーの概要】
第1部 「改正パートタイム労働法が企業へ与える影響と法的対応の実務」
第2部 「パートタイム労働者をめぐるトラブル事例と紛争予防のポイント」
第3部 「パートタイム労働者にかかる労務管理の実務」

第1部では、弊所代表弁護士の宮崎が、改正パートタイム労働法が会社の労務管理に与える影響と法的対応について、企業側の弁護士の立場から分かりやすく解説いたします。
第2部では、弊所弁護士の西村が、パートタイム労働者をめぐるトラブル事例の傾向の分析結果と会社が取るべき対策について、企業側の弁護士の立場から分かりやすく解説いたします。
第3部では、社会保険労務士が、パートタイム労働者の労務管理に関わる助成金、規定、社会保険、賃金等について分かりやすく解説いたします。

■ 企業のためのマイナンバー制度対策セミナー

日 時:平成27年6月23日(火)
14:00~17:30
会 場:KMMビル 4階 第1会議室
北九州市小倉北区浅野2丁目14-1
参加料:3000円 ※ただし、顧問先企業様は無料
定 員:32名

【セミナーの概要】
第1部 「マイナンバー制度の仕組みと実務」
第2部 「個人情報漏洩問題の事例に学ぶ、賠償責任の傾向と対策」
第3部 「マイナンバー制度の罰則規定と法的対応の実務」

本セミナ―では、すべての事業者に求められるマイナンバーの具体的な運用、個人情報漏洩のリスクや安全管理体制の整備について、社労士・弁護士・税理士の3人の専門家がそれぞれの視点に立って、分かりやすく解説いたします。

なお、セミナーの詳しい情報については、こちらからもご覧いただけます。
https://www.daylight-law.jp/138/

ふるってご参加ください。

編集後記:新年度が始まって早1ヵ月

新年度が始まって早1ヵ月が過ぎようとしています。

最近は寒暖の差があるように思いますが、もうしばらくすれば過ごしやすい日が続くと思います。
運動をするには良い季節ですね。
くれぐれもご自愛ください。

 

 

 

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