措置命令

094645.jpg消費者庁が調査を行った結果、不当表示であると判断された場合、内閣総理大臣は、違反をしている事業者に対して、当該行為の差止め、違反行為が再び行われることを防止するために必要な事項、それらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができることとなっています(景品表示法6条柱書)。これを措置命令といいます。
法令上は内閣総理大臣が命令することになっていますが、この権限は消費者庁長官に委任されていますので、実質的には消費者庁長官の名で命令が出されます。また、この措置命令の性質は行政上の処分に該当するので、行政手続法の適用対象となります。
措置命令が出されたにもかかわらず、これに従わない場合には、その者に2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられます(景品表示法第15条)。加えて、法人やその代表者等にも3億円以下の罰金が科せられており、(いわゆる両罰規定、景品表示法第18条)非常に厳しい処分が定められています。
なお、措置命令の前提となる事実調査の処分に従わずに、帳簿書類等の物件を提出しなかったり、立ち入り検査を拒んだり、質問に対して、虚偽の答弁をしたりと調査を阻害する行為を行った場合には、1年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられることとなっています(景品表示法第16条)。

 

警告

措置命令までは行かずとも景品表示法に違反するおそれのある事業者に対して、警告を発することがあります。この警告の性質は行政指導です。もっとも,警告を出された事業者は、実務上その内容を消費者庁が公表することとされており、当該事業者にとっては、警告といえども、非常に影響のある措置になります。

 

 

損害賠償責任

不当表示を行った事業者は、消費者に対して不法行為に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。また、他の競合事業者との関係でも不法行為責任を負うかどうかについては、争いがあるところです。

 

 

差止請求

消費者契約法第2条第4項で適格消費者団体というものがあります。この団体は、不当表示を行ったり、行うおそれがある事業者に対して、当該行為の差止めを裁判所に請求することができると景品表示法に定められています(第10条)。
もっとも、この訴訟を提起するためには、適格消費者団体は事前に事業者に対して、事業者自ら行為の差止めを行うように書面にて請求しなければならないため、事業者はこの差止請求について予測することは可能です。
このように不当表示に対する責任は様々なものがあります。とりわけ、違反事実を公表されることによるマイナスイメージは重大な影響を与えます。したがって、表示に関しては、安易に決めず、事前によく考えてから行う必要があります。お困りのことがあれば、一度専門家である弁護士にご相談ください。

 

 

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●有利誤認表示とは? ●その他の不当表示
●その他の不当表示(2)
●不当表示に対する責任
●機能性表示食品とは
●機能性表示食品の要件
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