景品表示法第4条第1項3号は、「前2項に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認される恐れがある表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの」を不当表示と規定しています。

これは、優良誤認表示や有利誤認表示のように法律で具体的なことは定めず、別途、個別に内閣総理大臣が指定するという方法をとることで、複雑で常に変化していく販売促進活動、マーケティングに対応していくための措置であるといえます。

 

現在、この規定に基づき指定がなされているものは以下の6つです。

①無果汁の清涼飲料水等についての表示
②商品の原産国に関する不当な表示
③消費者信用の融資費用に関する不当な表示
④不動産のおとり広告に関する表示
⑤おとり広告に関する表示
⑥有料老人ホームに関する不当な表示

 

 

その他の不当表示

無果汁の清涼飲料水等についての表示

①ないし③の表示があるものについては、(1)当該清涼飲料水等に果汁又は果肉が使用されていない、又は(2)僅少な量しか使用されていない旨が明確に記載されていないものは4条3項により不当表示となります。

①当該清涼飲料水等の容器又は包装に記載されている果実の名称を用いた商品名等の表示

②当該清涼飲料水等の容器又は包装に掲載されている果実の絵、写真又は図案の表示

③当該清涼飲料水等又はその容器もしくは包装が、果実、果皮又は果肉と同一又は類似の色、かおりまたは味に着色、着香又は味付けがされている場合のその表示
使用する表示としては、「無果汁」、「果汁を含まず」などの表示を使用する必要があり、文字のフォントも14ポイント以上と細かい規制がかかっています。

 

商品の原産国に関する不当な表示

以下の2つが規制の対象とされています。

①国内で生産された商品に、外国の国名、地名、国旗等の表示、外国の事業者、デザイナー名等の表示,文字による表示の全部又は主要部分が外国文字で示されている表示のいずれかを使用することによって、国産品について外国産品と誤認されるおそれのある場合

②外国で生産された商品に、その商品の原産国以外の国名、地名、国旗等の表示、その商品の原産国以外の国の事業者、デザイナー名等の表示、文字による表示の全部又は主要部分が和文で示されている表示のいずれかを表示することによって、外国産品について国産品又は他の外国産品と誤認されるおそれのある場合

この規制は、あくまで原産国を誤認されるおそれのある表示を不当表示とするものですので、例えば、日本産だからアメリカの国旗をデザインした洋服を作ることができないとか英語表記で商品情報を一切記載することができないというわけではありません。

 

消費者信用の融資費用に関する不当な表示

この規制は消費者信用に関するものであるため、金融機関、貸金業者、割賦販売業者、ローン提携販売業者、割賦購入あっせん業者が規制の対象となっています。

 

消費者信用の融資費用について、以下の表示がある場合には、実質年率を明確に記載しなければ、不当表示に該当します。

①利息、手数料その他の融資費用の率がアドオン方式により表示されている場合

②利息手数料その他の融資費用の率が日歩、月利等年建て以外の方法により表示されている場合

③融資費用が返済事例により表示されている場合

④融資費用の一部についてのみ年建てによる率で表示されている場合

他の表示については、こちらをご覧ください

 

 

不当表示(景品表示法)についてもっとお知りになりたい方はこちら

●不当表示の種類と対象となる表示 ●優良誤認表示とは?
●有利誤認表示とは? ●その他の不当表示
●その他の不当表示(2)
●不当表示に対する責任
●機能性表示食品とは
●機能性表示食品の要件
●機能性表示として認められる範囲
●届出に当たっての考慮事項




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