企業がシンガポールへ進出する場合に、押さえておくべき点をご紹介いたします。

シンガポールの概要

Studio Photo-0003.jpgシンガポールは、東京23区とあまり変わらない小さな国ですが、東南アジア、南アジアのビジネスハブとして、急速な経済成長が続いています。

一人当たりのGDPは日本を超えており、世界でも上位に位置しています。また、国際競争力が非常に強い国であり、2011年の世界経済フォーラムの研究報告書において、世界第2位の国と評価されています。

さらに、富裕世帯の割合が世界で最も高く、およそ6世帯に1世帯が金融資産100万ドル以上を保有しているとされています。法人税も17%と低く、また、国が外資系企業の受け入れに力を入れていますので会社の設立も簡単です。

このような状況からビジネスという点において、非常に魅力的な国といえ、日本を含めた外資系企業の進出も多く、今後は、ますます増えていくと考えられます。

 

シンガポールで企業設立するメリット・デメリット

①メリット

・会社設立が低コストで、かつ、迅速にできる(滞在1日で完了)
・税制が優遇されている(例えば法人税率は最高17%、設立後3年間は特別優遇があり、利益10万シンガポールドルまで、無税)
・東南アジア、南アジアの経済、交通、物流の中心地であるため、ビジネスを拡大できる環境
・教育水準が極めて高く、優秀な人材が多く存在する。
・労働法が企業よりである(解雇の原則自由など、日本とは正反対です。)。
・中国のような暴動等がなく、政治も安定している。

 

②デメリット

・人件費が高い
・キャリアアップ思考の人が多いため退職率が高い(20%を超えることもある。)。
・貿易立国のため、諸外国の経済情勢が影響を及ぼす。

 

③その他

・取締役の確保が必要
現地法人を設立するには、取締役兼発起人が必要であり、少なくとも一人はシンガポール居住者である必要がある。

・設立登記
設立登記は、監査法人か法律事務所など専門家を通じて行わなければならない。

 

注意点

・シンガポールは国策として、海外企業を積極的に受け入れており、会社の設立自体は簡単です。しかし、だからといって商売が必ず成功するということではありません。すなわち、多くの海外企業が進出しているからこそ、競争はシビアであり、多国籍企業がしのぎを削っています。したがって、シンガポールで成功するためには、マーケット、競合他社、自社の強みと弱みを分析し、成功するための要因を検討して行動すべきでしょう。

・シンガポールの教育水準は極めて高く、若い世代には優秀な人材が多くいます。優秀な人材が集まれば、企業は成長しますが、反面、このような人材は、安定性ではなく、自らのキャリアプランを第一に考えます。したがって日本における終身雇用といった考えなどはまったくありません。企業は、退職率が高いということを踏まえて雇用しなければなりません。

・日本企業の多くは、外国企業ではマネできない質の高い商品を製造できるということを強みにしています。確かに、日本人の場合、少々高くても、品質の高い商品を選択するという傾向もあります。しかし、シンガポールなどのアジア諸国では、質の高い商品をより安く入手することに美徳を感じる傾向があります。したがって、価格競争になる可能性を十分意識して進出を検討すべきでしょう。

このように、シンガポールで成功するのは決して楽ではありません。しかし、シンガポールは、アジアのビジネスハブであり、シンガポールへの進出は、他のアジア諸国での成功に拡大する可能性を秘めています。したがって、海外進出先として、非常に魅力的な国といえます。

 

 

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