弁護士による外国人雇用・入管相談

■ 外国人を継続的に雇用したいがどのようにすればよいのか分からない

■ 社員が不法在留で逮捕され、強制退去になるかもしれないので困っている

■ 社員を海外へ渡航させたいが、日本人にビザが発給されにくい国なので困っている

■ 日本国籍を取得したいけどどうしたらよいのか分からない

経済社会環境のグローバル化が進展する中、日本企業がさらなる成長を実現するためには、国内外の多様な人材が活躍できるような組織作りを通じた、人材の国際化が重要です。

しかしながら、人材の国際化の必要性について、多くの日本企業は総論として認識しているものの、具体的に何をすべきで、何から着手すべきかわからないまま、悩みを抱える企業が存在しているのが現状です。

こうした現状認識の下、当事務所は、企業の国際化による発展を後押しすべく、外国人の雇用と入管法の相談を行っております。

当事務所は、労務管理を中心とする企業法務に強みを持っており、また、海外の法律事務所と連携しております。

外国人の雇用や入管法でお悩みの方は気軽にご相談ください。

 

 

企業の心構え

外国人の雇用にあたって、企業が持つべき心構えとしては次のとおりです。

法令を遵守する

チェック事項政府は、外国人を雇用する企業に対して、確実な在留資格の管理や労働関係法令の遵守など、コンプライアンスを強く求めています。

例えば、入管法上、企業には従業員にしようとする外国人の在留資格や在留期限を確認する義務があり、これを怠って外国人を意図的に不法就労させ、不法就 労助長罪に該当した場合、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はこれらの併科という厳しい罰則を適用される可能性があります。

このような事態を避けるために、入管法や労働関係法令を理解し、遵守する社内体制を構築していく必要があります。

また、入管法や労働関係法令は改正が多い分野ですので、普段から改正情報については押さえておく必要があります。

そのため、外国人の雇用を検討されている企業は、法務部を設置するか、労働関係法令に精通した弁護士を顧問に付けておいた方がよいでしょう。

 

文化の違いに配慮する

外国人雇用外国人の方は、日本人と異なる文化で生まれ育っているため、考え方が異なります。例えば、仕事への取り組み方、契約の考え方など日本人の常識からすると考えられないような行動を取ることがあります。

就業場所が日本の場合は、ある程度日本の習慣に合わせてもらう必要がありますが、外国人を雇用する場合、考え方の違いから問題が生じる可能性があるということを企業側は事前に理解しておくべきです。

 

 

 

差別的な扱いは厳禁

日本人経営者の中には、「外国人労働者は安く使える」といった誤った認識を持っている方が少なくないようです。

しかし、労働関係法令は、労働条件について外国人と日本人を区別していません。

したがって、同じ能力、技術を持っているのに、国籍を理由に賃金を低く設定することは許されません。賃金や待遇については、日本人と同等のものにする必要があるということを認識しておきましょう。

 

 

外国人雇用の手続の流れ

在留資格の確認

書類外国人の方を雇用するためには、その方が就労可能な在留資格(ビザ)を持っていることが最低条件です。

そこで、まず、在留資格を確認します。

在留資格は、在留カード若しくは外国人登録証明書(※)又は旅券(パスポート)面の上陸許可又は就労資格証明書等により確認できます。

※従来は外国人登録証明書でしたが、平成24年7月9日から新たな在留管理制度が導入され、外国人登録証明書は廃止され、ICチップが搭載された「在留カード」となりました。

しかし、外国人登録証明書については、有効期限前の切り替えは義務化されていないため、しばらくの間(平成27年7月8日まで)は、外国人登録証明書と在留カードが混在しています。なお、特別永住者については、特別永住者証明書に切り替えられています。

在留資格を持たずに働いていた場合.は不法就労になります。この場合、本人だけでなく会社も刑罰(3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金)に処される可能性があります。

また、通常外国人であると判断できる場合に、在留資格等を確認しなかった場合も30万円以下の罰金の対象になりますので、まずは在留資格の確認が必要です。

 

類型別の手続の流れ

外国人を雇用する場合、日本にいる外国人を採用する場合、外国から呼び寄せて雇用する場合が考えられます。

以下、類型別に手続の流れをご説明します。

 

日本にいる外国人を採用する場合

ア 在留資格の種類を確認する

既に日本にいる外国人を採用する場合、まず在留資格の種類が仕事の内容に合っているかどうかを確かめる必要があります。

在留資格には、27もの種類があり、それぞれ行うことができる仕事の範囲が決められています。

在留資格の種類についてはこちらからどうぞ

この27種類に当てはまらない仕事(単純労働・肉体労働など)については、日本で就労ができないため、雇用することはできません。

なお、雇用したいと思っている外国人の方が次に該当する場合、活動できる内容についての制限がないため、会社の業務に関係なく雇用できます。

・永住者
・日本人若しくは永住者の配偶者等
・定住者

 

イ 現在、採用予定者が別の会社に勤務していている場合

この場合、採用予定者は、すでに就労ビザ(働くことができる在留資格)を持っていると思いますので、まず、パスポートや外国人登録証を見て就労ビザの期限がいつであるかを確認します。

次に、「就労資格証明書」を取得しておきます。

この証明書は、会社の業務内容が在留資格の活動に該当するという入管のお墨付きのような意味があります。

就労資格証明書の取得は義務ではありませんが、仮に、持っている在留資格と業務内容が合致していない場合、在留期間更新が不許可となる可能性があるので、取得しておくことをおすすめします。

ウ 現在、採用予定者が観光ビザで入国している場合

観光ビザ(「短期滞在」の在留資格)で来日している際には、新たに就労可能な在留資格を取得する必要があります。

この場合、採用予定者の学歴や職歴、雇用する会社の業務内容や財務状況等の要件を満たせば、一定の手続きを踏むことで、就労ビザへの変更が可能です。

なお、短期滞在の期限は最長でも90日で、その有効期限内に就労ビザの許可をもらう必要があります。早めに手続きをすることをお勧めします。

 

エ 採用予定者が就労できない在留資格の場合

採用予定者の在留資格が「留学」「家族滞在」「文化活動」等の場合、フルタイムでは働けません。ただし、「資格外活動許可」を取得すれば、その決められた範囲の時間内(週28時間程度)に限り働くことが出来るので、パートタイムとしての採用は可能です。

フルタイムで雇用する場合は、就労可能な在留資格へ変更する必要がありますが、要件さえ満たせば、変更は可能です。

また、日本の大学や専門学校に通っている留学生を新卒で採用する場合、卒業する数か月前から就労可能な在留資格への変更申請も可能です。

 

外国から呼び寄せて雇用する場合

外国人の方を国外から呼び寄せて雇用する場合には、会社の業務の内容に合った在留資格を取得しなければなりません。

そのため、まず、業務内容に合致しそうな在留資格を調べ、採用予定の方の学歴や職務経歴が、申請しようとする在留資格の要件に合っているかどうか確認します。

海外にある日本の在外公館で外国人の方本人が在留資格の発給申請をする方法には、大きく分けて、在外公館へ直接申請する方法と、日本国内であらかじめ在留資格認定証明書の交付申請を行う方法の二つがあります。

ア 在外公館へ直接申請する方法

就労などの中長期間にわたる日本滞在を目的とする場合、事前協議方法と呼ばれる方法で審査が行われます。

この方法は、雇用予定の企業などに対して事実調査を行い、ビザ発給の可否を判断するため在留資格の発給まで多大な時間を費やします。

雇用の計画が立てにくいため、あまりおすすめはできません。

 

イ 日本国内であらかじめ在留資格認定証明書の交付申請を行う方法

実際に多く利用されているのは、事前に日本国内で「在留資格認定証明書」を取得する方法です。

在留資格認定証明書とは、採用予定の外国人の方が日本で行おうとする活動が上陸のための条件に適合しているかどうかについて、法務大臣が事前に審査を行い、この条件に適合すると認められる場合に発行する証明書です。

あらかじめこの証明書を取得しておけば、外国人の方が本国で在留資格の発給申請を行う際、発給が迅速かつスムーズに行われます。

この在留資格認定証明書の交付申請については、弁護士が会社の代理人として申請できますので、手続に当たっては入管手続きに詳しい弁護士に相談されることをおすすめします。

 

 

 

就労資格証明書

「就労資格証明書」とは、日本に在留する外国人が就労可能な在留資格(ビザ)を取得していることを証明する文書です。

外国人を採用する際、合法的な就労資格を有しているかどうか、この「就労資格証明書」を取得することにより、就労できない外国人を雇用することを防止ができます。

また、就労を希望する外国人も就労資格を証明することが可能です。このような点から、特に「転職」の際に役立つ証明書と言えます。

取得のための必要書類

チェックリスト①就労資格証明書交付申請書

②前勤務先の退職証明書及び源泉徴収票

③現在の勤務先の雇用契約書の写し(若しくは採用通知書・在職証明書の写しでも可)

④現在の勤務先の概要を明らかにする資料:商業・法人登記簿謄本(発行後3ヶ月以内のもの)、直近の決算報告書、会社のパンフレット等

 

 

外国人採用時の留意点

外国人雇用は採用業務から始まります。この業務に関して、留意点を解説します。

雇用契約書を作成する

日本人を採用する場合でも、労働契約の締結に際し、使用者は賃金、労働時間等の法所定の労働条件を明示しなければなりません(労基法15①)。

このように法は、労働条件の通知を義務づけるだけですが、できれば雇用契約書を作成しておくべきです。

すなわち、労働条件の通知は、使用者の一方的な意思 表示であるのに対し、雇用契約書は労使の合意書です。労働者の署名が記載された雇用契約書があれば、契約内容をめぐるトラブルを回避できます。

特に、外国人は日本人よりも契約意識が高い傾向にあります。

雇用契約書に記載していない事項にいては、そもそも労務を提供する義務がないという考えの方が多くいらっしゃいます。

例えば、雇用契約書に残業について記載していなければ、「そんなこと契約条項にない」などと言って、ほかの日本人が残業していても一人だけ帰宅してしまうようなことが起きます。

したがって、日本人を雇用する場合よりも詳細な労働条件を記載した契約書を作成しておいた方がよいでしょう。

契約書のイメージ画像そして、雇用契約書の作成については、今後のトラブルを防止するために、労働問題に詳しい弁護士に作成してもらうことが望ましいでしょう。

また、日本語を理解できない外国人の場合、雇用契約書を作成していても、「契約内容を理解していなかったから無効だ」などと主張されるおそれもあります。

そこで、日本語並記の英語等の雇用契約書を作成しておくことをお勧めします。

なお、当事務所は、弁護士が労働法令に強いだけでなく、英語や中国語等にも対応していますので、外国人相手の雇用契約書も作成可能です。

 

入社時に誓約書等の書類を提出させる

説明日本人労働者を採用する場合、多くの企業では、雇用契約書以外に、秘密保持誓約書、入社誓約書、身元保証書等を提出させています。今後のトラブル防止のために、外国人に対しても同様の書類を提出してもらいましょう。

この場合、雇用契約書と同様、当該外国人の母国語で作成しておくことが重要です。

また、身元保証書については、法律により、保証期間の制限等があるので、労働法令に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

 

留学生インターンシップを活用する

外国人雇用を実施するかどうか迷っている企業は多いと思います。

そのような場合は、厚生労働省が実施している留学生インターンシップを活用されることをお勧めします。

この制度を利用し、お試しに外国人留学生を受け入れてみると、実際に雇用した場合の業務処理能力や問題点を把握することができます。

留学生の側でも就職の可能性がある企業での職務を体験できることから、ミスマッチを防ぐことができます。

なお、インターンシップ期間中における万一の事故(留学生の障害や受入先への損害の発生)に備え、国がインターンシップ保険料を負担してくれるほか、外国人雇用サービスセンターによる求人サービスなど、国の積極的な支援を受けられます。

 

雇用状況の届出を行う

警告のイメージ画像外国人を雇い入れた企業は、雇い入れの事実があった月の翌月10日までに、ハローワークを通じて厚生労働大臣へ届出を行う義務があります。

この報告を怠った場合、30万円以下の罰金が課せられるため、忘れないようにしましょう。なお、この届出は、正社員だけでなく、アルバイトや非正規社員でも必要です。

 

 

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